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時に笑い、時に苦しみ、時に涙する。すべてはグランドへ。 ソフトボールを通して成長していく小学生とその保護者、スタッフの物語。
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決勝戦をおえて、小田倉スポ少の斉藤監督とお互いの健闘を称え会いました。
その時に、
「いやー、やられました。うちは豪速球には強いんですが、のらりくらりにはからっきし。みんな前につっこんで自分のバッティングができませんでした。県大会はどこと戦ったんですか?」
「県北の杉田スポ少さんに負けました。」
「うちは今年は杉田スポ少(イーグルスが県大会で負けた)さんにも負けたことがないんです。」
「そうなんですか?うちは、ノーヒットで完敗でしたよ。じゃんけんみたいなもんなんですね。」
「下位打線には、あまり打たれたことないんですが、イーグルスさんの下位打線はすごいですね。」
そんなような会話をしてきました。
連絡先を交換して、機会があれば再戦をお願いしてきました。


これをみても、勝ち負けっていうのはわからない。
その時の状況にもよりますが、やってみないとどっちに転ぶかわからない。
本当にそう思います。まさにじゃんけんみたい。
その時勝てるかどうかは、やってみないとわからない。
ただし、全くの運ではないところに勝負の面白さがある。
体がでかい、足が速い、とんでもない球をなげる。いろいろありますが、見た目のスペックの高いほうが勝つとは限らない。
先に自分達のペースに持ち込んだほうが有利。
そのやり方がイーグルスとしてだんだん板についてきたというところです。


決勝戦は小田倉スポ少さんに、味方のフィルダースチョイスで一点献上。最大のミスらしいミスで先制されました。この大会、はじめて追う展開になった。

すかさず四番のヤマトが先頭バッターでセンター前に弾き返して出塁。いいところで打ちました。流れを引き寄せる一打。
次のフミヤが送りバント。ここでエンドランでもバントでもできるフミヤに私の無理難題をふっかける
「えー、そんなの無理~」と言いつつ、そつなくこなすフミヤがいてくれるのは心強い。
そのフミヤのバント、相手のエラーを誘い出して、一二塁の好機をつくる。
ここで、コウセイ。
私は、ここでワンアウト三塁の形にしたかったので、バントのサイン。
計算しました。ノーヒットの内野ゴロでも一点、スクイズても一点とれる形を作りたかった。

しかし、なに思ったか1球目、強振。
明らかにまちがっています。エンドランと勘違いしている。これは私の意図が通じていない。
首をかしげている。このあほ野郎と思いつつ、一番確かな声で「バントで送れ。」の指示。
コウセイ、不安げな表情。いやな予感がします。
くそボールを空振り。ツーストライク。
コウセイのバント力からしてと考えていると
どこかから「打たせろ~」の天の声。
これって、「ちゃんと打て~」の応援を私が聞き間違えていたんですね。

とは言え、スリーバントは無理と判断。
強振に作戦変更。

しかし、サインミス、バント失敗で心理状態は最悪でしょう。90%以上三振だと思っていました。

低めの難しい球、長いリーチですくい上げました。
バットのやや先ながら振り切った真芯でとらえた。
逆転のスリーランホームランです。

どんな心理状態で打ったのか、コウセイに聞くのを忘れました。

まさに結果オーライ。
要求した以上の結果、しかもとびきり可能性の薄いところを引いてくる。
まさに起死回生の一発。大したもんです。
さらにすごいのが、ここで終わらないこと。
次のフクダが右中間に三塁打。
もう少しでホームランでした。おしい。
この下位打線で畳み掛けている!
以前は、「魔の三振地帯、魔の凡打地帯」とか言われていたのに。
ホームランの後に後続が切れないのは強いチームにになったみたいです。
ノーアウト、三塁。
レツとヒカルが内野ゴロで、もう一点の計算も連続三振。
ん?計算狂ったぞ。
しかし、ピッチャーをおりたリードオフマンのユウトがレフトにだめ押しのタイムリーを鮮やかに弾き返す。
ツーアウトになっても残塁にしないでとりきることができた。
県大会クラスを相手にこの攻撃の展開。
ここしかないってところ、まさにミリ単位の戦いを制している。
ここをとれなかった場合、流れが向こうにいって負けていたかもしれません。
まさにこの回が天王山。

この試合、上位はそれなりに打ってますが、小田倉スポ少の監督さんがいうように下位打線の活躍が著しい。
全ての得点は、下位からたたき出しています。
切れ目ない打線になってきたということか?

そして、ロングリリーフのマナヤ。
「どうみても俺がMVPでしょう?」なんて、憎まれ口を平気でたたく。
ちっとは誉めてやらにゃーいかん。

初回から連投の疲れで握力がないのでしょう。ユウトの球に球威がない。ベースの端で伸びてこないで、落ち込む。
いわゆるおじぎするボール。
「やばいな、何回までもつかな?」
小島コーチ「だんだんやばいですよ。もちません。」
三回にマナヤにスイッチと予定をたてる。
そこまでもってくれ~と祈ります。
それでも初回はマナヤのファインプレーでなんとかしのぎました。
あれが抜ければやられていた。そのくらいのビックプレー。
二回も満塁ながら、二死までこぎ着けましたが、限界を感じとりました。
打ち取らなければならないラストバッターを四球でだし、一番を迎えて投手交代。
ユウトからマナヤにスイッチします。
ここは、県大会でも経験済み。
ユウトにもグラブを変えるよう指示。投手用でエラーした県大会の轍を踏まない指示です。

マナヤ、いきなり満塁で、当番。臭い顔をしますが、あの場面自分しかいないことをマナヤはわかって、心の準備をしていたでしょう。
あの臭い顔はむしろルーチン。
ボールを先行させないところ、やはりあいつはわかっています。
打ち取った当たり、ボテボテがサードへ。
ツーアウトなので当然ファーストへと…。
何を思ったか、サードへ。
ベースカバーに、ピッチャーから代わったばかりのユウトが入れない。
野選でエラー、その間に先制の一点を献上。
ヤバイ空気なります。
ここでも反省します。マナヤであればサードへカバーに入ったでしょう。まだ、ユウトにその余裕はない。この当たりの連携不足も予想して、ボールファーストの支持を徹底しておくべきでした。
私もツメが甘い。次は的確な指示をするようにします。

一度打ち取ったあたりがエラーで失点、なおも満塁。
ここを四球、もしくは打たれれば一気に崩れていく予感。
しかし、落ち着いていました。
ゴロに打ち取ってスリーアウトチェンジ。
一点に押さえたのがよかった。
もちこたえた。ギリギリの場面で、当たり前のプレーができている。
勝てば優勝なんて、へんな気負いもありません。
目の前のプレーに集中できている。
頼もしいです。

四球を出さなかったマナヤも素晴らしい。
ここからロングリリーフ。
もはや、ユウトは投げれません。
マナヤに全てを託します。
相手の監督さんがいうようにのらりくらりの投球。
簡単に二死をとってから四球だして、みずからピンチを作る悪い癖がありますが、要所要所でうまーく交わしています。
相手からみれば、いつでもつかまえられそうなのにとらえきれない。

はっきりいえば、こんな遅いピッチャーにあったこともないからタイミングがあわないといったところでしょうか。

ともあれ、ランナーを出しながらも、内野外野の守備、キャッチャーのタカヤのリード、キャッチングにも助けられながら、自分の持ち味を発揮して小田倉打線を押さえていく。

投打、攻守が噛み合った試合。
こんな試合ができるようになったんですね。

「あいつらうまくなりましたね。」
「そうだな。」

小島コーチとそんな会話をかわす余裕さえある。

大量リードに守られながらイーグルスのペースを貫くことができた、会心の試合運び。
その状況でこうするのがベターどころじゃなくてベスト以上を引っ張ってくる。

逆に怖くなります。
今は上手くいってるからいいけど、必ず上手くいかない時もくる。
上手くいってる時をしっている分、私が求めるハードルは高くなる。
そこをあいつらは越えてこられるか?

できていたことができなくて、
どっかでもう一回くらい沈むでしょう。
こんなにうまくいき続けるはずがない。
これは私のマイナス方面の予測です。
大空を気持ちよく飛んでいたイーグルの翼が折れる。
その時、仲違いせずに、したとしてももう一度大空をみんなでめざすことができるか?

一方で、このいい流れのまま最後まで行ってほしいなぁというプラスの私の希望。
さて、この幼虫からさなぎあたりまできたこのチーム。
蝶として飛び立つことができるかどうか。まぁ、モスラみたいな蛾でもいいか。

8月、9月、最終章へ突入します!
近くは8/21のほおのきさんのほおのき杯です。
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真夏の甲子園、響き渡るアメリカンシンフォニー。
ゆっくりと打席に入る姿。
っくぅ~かっこいい。
スポ少の試合でも私の頭の中にはあの曲が響き渡っています。

さて、きつねうち温泉大会。
精神的な面からの振り返りは一通りやったので、技術的なことを振り返ります。

白獅子県大会前にエース、マナトが骨折して投げれないことがわかってから、残る選択肢、ユウト、マナヤの有効活用の道を探ってきました。

本郷さんと練習試合をやって、ユウト、マナヤがどこまでいけるかを図る。打たれる、エラー、四球、打たれるの連鎖。
→んーやばいな。

柳津さんの霊まつり、緒戦であの関柴さんとの再戦。1:5で完敗。
→んー、やはりだめだったか、でも思ったより打たれなかったぞ。

県大会、杉田スポ少さん戦。1:4で敗戦。
→んー、負けたけど、四球、ミスがなければ勝てた試合だった。これはいけるんじゃねぇか!

そして、このきつねうち温泉杯、4回勝って優勝。
→んー、投手としてユウト、マナヤが成長し、チームも打たれることに慣れてきた。たとえピッチャーが打たれても、みんなで守れば勝ち切れる。ピンチでもやれるという自信がついてきた。


ユウト、マナヤの球は決して速くはありません。
打ってもらって、野手の守りで食い止める試合展開になります。ピンチで一個のミスも許されないというここぞの場面であたりまえのことをあたりまえにできる安定性。
スコアリングポジションに置かれても守備が乱れないで大量失点を防いでいる。
実際にそういうプレーをしてきて自信をつけてきている。
3ボールから簡単に四球をださず、ねばってねばって打ち取ってアウトに取れるようになってきたユウトの集中力の成長も見事。泣き崩れる場面を踏ん張れるようになってきた。これからもあえて精神的に追い詰め続けて、耐性をつけていきたいと思います。

まず相手の攻撃を抑える、ギリギリの場面でミスをしない。
守備でリズムをつくれるようになってきた。
私が言わなくても守備位置を変えています。
レフトのポジションに慣れてきたフクダ。左バッターの時にレフト線によります。
強打の右を迎えたときに、ショートマナヤが三遊間を詰めます。

ここ最近の試合では、強い打球でも野手の正面をつくことが多くなってきていると思いませんか?
あっ、ヤバイと思ってもそこにいることが多い。
ショートのマナヤしかり、センターのユウヘイしかり、セカンドのコウセイしかり。
これはキャッチャー、タカヤのリードによるところが多いです。
そこに打たせているかのようなリード。これは買いかぶりすぎか?
あまり目立ちませんが、キャッチャーのリード、そこに投げ込めるユウト、マナヤのコントロール。そして、それに答えて守備位置を変えたり、難しい打球を裁けるようになってきた内野、外野。
まさに個の力ではなくひとりひとりの持てる技術を総動員した上のネットワークの勝利。


衆よく個を制す


「衆」で「個」を圧倒する。
まさにサッカー日本代表的な戦い方。
何気に実践していますが、かなり難しいことだと思います。
ひとりが欠けても成し得ない。
バレー漫画、ハイキューのクイックのような派手さはありませんが、強打者を打たせて打ち取ったときはまさにこの感じ。
100の相手に、30+30+30+30=120で勝つ!
これって決まると気持ちいいんですよね~。
ひとりでできないから、なおさら気持ちいい。
言葉にしなくても目で会話できるような感じ。あいつが何を考えているかがわかる。
一瞬で投げる方向強さがわかる。
意思の通じる、気持ちの通じる気持ちよさ。
あの6マナヤ-5フミヤ-3ヤマトの胸トラップのアウト。
それがあいつらに出てきました。
目で会話するチーム。私の理想とするチームのひとつです。

今までの苦い敗戦経験から学んでいることがわかります。
もう少しで取れたあたり、ぽろったエラー。
スタートを早くしたり、守備位置を予測したり、備えている。
最大の準備をしている。
過去の失敗がここにきて活きている。私はそう感じました。

さらにもうひとつ。
私たち指導陣の意図を汲み取れるようになってきた。
守備しろ、攻撃にしろ、春先にない多様性がでてきました。
そして、これが当たる。
確率的に高い可能性のある場面で、サインは出しますが、見事にそれを成し遂げる。
クリアするごとに自分たち自身のレベルをあげている。

♪タラララッタンター!

ドラクエのレベルアップの音が私の頭に響き渡ります。
私は、結構、無理難題をふっかけています。
今の自分の持てる技術と根性を総動員して、薄い成功を引っ張り出してくることには感動します。
時としてそれ以上の結果を引き連れてくる。
楽しくて仕方ない。

課題を少しずつ高くして、達成していくたびに、また課題を高くしていく。
サインの精度、多様性はくらべものにならないほど、上達しました。
春先の大会では、「走れ」「バント」「打て」相手にバレバレの声でやってたほどだったんですから。
それがヒットエンドランとかを決めるようになる。
ほんと楽しくてしょうがない。
何回泣かせてくれるんだ、こいつら。

だから祭りの終わりが見えてきた分、寂しさも感じずにはいられない。
控えのベンチも含めて、
応援の保護者も含めて、
少しでも長くあのグランドに立っていたいと切実に思います。

かくしてきつねうち温泉の激闘は終わりました。
いろいろな意味で収穫が多かった。
県内32チーム。コートは8面。この大会を運営するスタッフのご尽力を考えると頭が下がります。
会津の片田舎からこんな大きな場面に呼んでくださった主催の釜子スポ少さん、小野田スポ少さん、その他共催のスポ少さん、大会運営の皆様に感謝申し上げます。
ありがとうございました。


その大きな収穫のひとつ

白坂戦にて、
たまたまこちらが大量にリードする展開になりましたが、圧倒的に声で負けていました。
負けていても負けムードを微塵もださない。むしろ勝ってるかのようないけいけの声。
試合が終わって負けって言われるまで、諦めない。
それが声と気迫ある表情にでていました。なにより明るい。

エラーやミスで崩れると、イーグルスもそうですが、たいていのチームはお葬式のごとく沈み込んで、静かになってしまう。疫病神にとりつかれた状態。
白坂さんはそんな静けさは微塵もない。なんで?って思うほど、自分たちのソフトボールを貫いている。
これは見習う必要があります。
「白坂さんの声と表情をみてみろ。あれが負けているチームか?県大会でお前らにあれができたか?」選手に言い聞かせます。
イーグルスも白坂さんのようなチームになって欲しい。別に指導者がはっぱをかけているわけでもありません。自主的な行動、声。それほど、チームの雰囲気がいい。

ヒットを打つ技術よりも大事だし、難しいことだと思います。
人の思うことは止められない。エラーやミスで崩れているときに、やばいやられると、みんな思うでしょう。それが普通。イーグルスもそうなるとベンチ内で「あー負けたな」の疫病神がやってきます。それを口に出させてしまう空気が、今の段階のチームにあるということでしょう。

反対に白坂さんは、負けそうだと思っても、表情にださず、自分のやるべきことを全力でこなす。チームの中に、沈みそうになる選手がいても誰かが鼓舞して、崩れそうになる心を押し上げる。ダークサイドに落ちそうになるやつを誰かが救っている。そんな中で「あー負けそうだ。」なんて言える雰囲気はなくなる。反対に「負けそうだけど、自分のやれることは全力でやろう!」と方向転換してくれるかもしれない。

これはとんでもなく難しい。
大きな負けの濁流に、小さな人間が踏みとどまって、流れを押し戻そうとする。
洪水の中に飛び込むようなもんです。ものすごい勇気と強さがいる。自分も流されそうになっている中で手を差し伸べる。
しかし、その小さな人間がひとりひとり、手をつないだらどうなるでしょうか?
ひとりひとりは小さいかもしれないけれど、がっちり組み合ってダムとなったとき、もしかしたら、その濁流を押しとどめて、押し返せるかもしれない。
その経験を我々はあの関柴戦で一回経験しています。
決してイーグルスだけでやったとはいえません。
あれは天候、運などいろんな状況があの雰囲気を作ってくれた。自主的に作ったとは言い切れない。目の前に流れてきたチャンスを一か八かで必死につかみにいってうまくいった結果です。
反対の結果もあった。まだまだ未熟。毎回、自分たちでそれができるとは限らない。


このあたりは精神論なんでしょう。こころの持ち方が試合を変えることがある。
技術も大事ですが、それを使いこなすのはこころを持った人間。
その人間を動かすのは感情と理性=「こころ」
多くの優れた指導者がその心の持ち方を大事にしています。
そして、その心の持ち方を作るのは毎日の何気ない生活。そこに行き着く。
私は、なにも全ての生活で聖人君主のようなお行儀良いことをしろとはいいません。
私が思うには、オンオフのスイッチをTPO(時、場所、状況、相手もか?)でわきまえろということです。
あいさつは大きな声で。聞こえなければ、言ってないのと同じ。
グランドにゴミが落ちていたら、誰に言われずとも拾う。
グランド整備の人数が少なかったら、人任せにしないで応援にいく。
グランドに自転車で入らない。
道具を足蹴にしないで大事にし、手入れをする。
出された弁当、料理は嫌いなものであっても、相手の好意をむげにしないで全て平らげる。
その他、私は私のTPO、スイッチがあります。
私が指導者でいる以上、私のTPOを押し付けることになるでしょう。
無論私も完璧ではないし、むしろ欠陥だらけといっていい。
いつも嫁さんに怒られていますが、不完全かもしれませんがやるときはやってると言います。

全てに気を張るなんて無理だし、かえってストレスになる。
いい子ちゃんになれんていわない。
不完全だから面白い。完璧は面白くない。
計算された100%に勝つには、不規則の120%。
これをここぞの場面で引き出せ。
やるときはやる。これでいいと思っています。
白坂さんのようなチームが、その土壌をつくれるチームだと思います。
うまくいっているとき、勝っているときは容易にできます。
問題は、やることなすこと裏目にでる場合、あの県大会の後半のような展開で、それができるか?
沈鬱になって負けに備えるチームではなく、勝ち負けを超えて全力を尽くそうとするチーム。
そういうチームに野球の神様は微笑んでくれると思います。
そんなイーグルスになってほしい。
その道を白坂さんに教えていただきました。

この先、何度も強敵が目の前に立ちふさがるでしょう。
スポ少だけとは限りません。中学生、高校生、大学生、大人になってもそんなぎりぎりの場面はあります。
この大会のようにうまくいかず、負けることもあるかもしれない。
ですが、自暴自棄にならないで、自分ができることを全力で尽くしてチームに貢献する。
それをみんなで積み重ねていく。
投げ出しそうなやつ、落ちそうなやつを救い上げて欲しい。
自分がそうなりそうなときも、なんとか踏みとどまってほしい。
たとえ、ダークサイドに落ちても、もう一回這い上がって来てほしい。
結果はどうあれ、誰一人欠けることなく、前をむいてやり抜こうとする意思をもった時、本当の「チーム」として一体感を感じることができると思います。
その結果、勝ちがついてくればいい。

はたしてこの先何試合、そういう試合ができるかどうか?
あいつらに期待してみることにします。
聖光学院なんとか勝ちました。
勢いのある初出場のクラーク国際をなんとか振り切った。
序盤は攻め込まれるも8回の集中打、逆転劇はお見事でした。
あのプレッシャーのかかる場面で打った選手の集中力には脱帽です。

わが美里イーグルスも昨日は白河遠征して、東きつねうち温泉杯に出場してきました。
結果は、優勝!

2年前エース、コウダイを擁して初優勝して依頼2年ぶり2回目の優勝です。
1回戦、VS 棚倉ファイターズさん 5:1
2回戦 VS 白坂さん 9:0
準決勝 VS あやめさん 6:0
決勝  VS 小田倉さん 4:1

スコアだけみると安定しているように見えますが、ここまでの道のりは険しかった。
勝つならここしかないという細い道をぎりぎりで通ってきた。決して簡単ではなかった。
優勝できるようなチームにまでなった選手たちの成長がまぶしすぎます。

最優秀選手賞には、コウセイ。
決勝の逆転スリーランを含む3発のホームラン。緒戦の棚倉戦でもいいところで打ってくれた。
やや棒立ち気味ですが、ひきつけてセンターからライト方向。
2ストライクに追い込まれても、ヘッドを遅らせて出そうとする。
ボールを内側からたたく、インサイドアウトを愚直なまでにやろうとする意思がスイングに見えます。
ヘッドが遅れて出てくるから、インパクトの時のバットがしなって十分に加速されている。
つったち気味ですが、前の大きなフォロースルー。
筋肉量もこのチームではあるほうなので、芯を食ったときの飛距離はあります。
マナト、マナヤほどダイナミックなスイングではありません。
ホームラン打者というよりは、中距離ヒッター。体重移動、ひざから腰にかけての下半身からのひねりをつかったスイングに改良すればもっと飛距離はでるでしょう。
しかし、コウセイが自分なりに考えてのスイング。
「監督はそういうけど、俺はバットを立てたほうが振りやすいんで、こうします。」
「んじゃ、どっちがいいかをためして自分のいいほうをとれ。」
盲目的に私のいうことを聞かないところがいい。
今のイーグルスには、そういうやつらが結構います。はなから言ってもまったく聞かないやつもいます。理屈では受け入れてくれない。
こいつ、こうしたほうがいいんだけどなぁと思っても、頭からこうしろといわない。
「こうしたほうがいいんじゃないかなぁ。」的なアプローチが功を奏している。
正解はないんです。常に変化している。

そうしたやりとりの中でコウセイは
「あっ、ほんとだ。こっちのほうが打ちやすい。速い球に対応できる。」
「あの練習をしてきたから、速い球が打てるようになってきてるみたい。」
とか反応を見せてくれます。
コウセイの反応を通して、「ああ、こいつらわかってきてくれてんだなぁ。」と、感じる。
それが私の中で一種のバロメーターになっている。
無反応なやつは無反応なんです。いいともわるいとも言わない。
今回の逆転スリーランは、2回バントミスのやばい雰囲気を跳ね返してのホームランでした。
80%以上三振の場面。そこまでうまくいくとは思っていなかった。開き直ったのがよかったんでしょうね。できすぎです。
このあたりが、すぐ泣くやつとは違うところかな。
自分の心の持ち方をわかっている。やばい場面でもパニくらずに、自分がどうすべきかに切り替えられる。そこに迷いがなかった分、全力をあのスイングに込められた。
普段の練習から、私たち指導者の言葉の意味を理解しようとし、なんでそういうのかを考え、実際に動いて試してみる。
それを自分の中で消化して、言葉にだしてみんなに伝える。
行動に、言葉に意味があることをわかっている。そう思うのは買いかぶりすぎでしょうか。

私がアイスのごみをみんなから集めているのをみると、「僕がやります。」と買って出る。
決してごますりではない。ひけらかすこともない。
目立つようにではなく、さりげなくやるところがいい。
別に私も声にだして誉めもしません。やりたいからやってくれている。「サンキュー」というのみです。
そういうのをみんなに強要する気もありません。
それぞれにあった役割がある。それを果たせばいい。私たちはそれを見て、認めてやればいい。
今回はそんなコウセイがMVPになってくれたことは、野球の神様粋な計らいだと思います。



この大会。打線が奮起しました。
相手に打たれる前に打ってこちらのペースにもってきている。
特にセンターからライト方向への打球が多かった。
右方向に強い打球を飛ばすことができるようになってきているのは、それを意識させるインサイドアウトを徹底してやってきたからだと今は言えます。
決勝の小田倉戦で、セカンド方向の惜しい当たりが続いた時、捕られてしまいましたがフクダの電光石火のセカンドライナーの時、やってきたことは間違ってなかったと確信しました。
それをあいつらは実戦の中で答えを出してくれている。
勝つこともうれしいですが、試合の中で成長のしるしを感じさせてくれるのが一番うれしい。
言葉ではなくプレーで「俺たちはうまくなったよ。」と見せてくれる。
私にしかわからない。自己満足に浸れる。
この大会、「こいつら、本当にうまくなったぁ。」と何回か感涙する場面があった。
泣かせてくれるなぁ、今日はサングラスをしててよかったと思いました。

全員に見せ場があった。

県大会でストライクをとれずパニくってないたユウト。こん大会は3ボールから取り返した場面が何度もあった。エースマナトの穴を見事に埋めてくれました。

快音は遠ざかりながらも、守備に打撃にそつなくチームをまとめる主将タカヤ。全て後攻をとってきたことで守備でリズムをつくるということをチームにもたらしました。

4番らしくない4番ながら、先頭打者でチャンスメーク。難しいゴロもエラーなくこなしていたヤマト。

急なコンバートながら、そつなくセカンドをこなし、チャンスで3ホーマーのコウセイ。

守備機会は一番多かったでしょう。抜ければ致命的な難しいゴロを裁き、ユウトをロングリリーフ。一撃必殺のダイナミックなスイングのマナヤ。

泣きのサード返上か。打球への反応はピカイチ。私の無理難題のバントも見事にこなすフミヤ。

自信なさげに見えるけど、内に秘めた闘志。右中間の3ベースとあの暴走は見事だったフクダ。

あの大飛球になんなく追いつき、にくらしいまでの片手でキャッチ。外野の高いところから全員を見渡すポジションに君臨するユウヘイ。

内野手のファースト送球に毎回毎回バックアップのカバー。一番走ってるのはこいつかも。右中間のホームランを必死に走って3塁打にとどめたヒカル。

速球への強さを買われてのDP。チャンスの時にボール球に手を出さない選球眼も見事、レツ。

兄貴譲りの黄色いカタリスト。受け継がれるスラッガー魂。ホームランか三振か。見事ホームラン打ったリョウ。

人数が少ないながら、いい応援。試合中に寝なかったタケル。口のまわりにケチャップのユウキ。

骨折していてもなにかチームへ貢献したいとの想い。率先してコーチャーボックスや用具の片付け、応援をしてくれたマナト。


全員がヒーローだと私は思っています。
成功するにこしたことはないんですが、失敗してもいいんです。
自分の役割を果たそうとして一生懸命にがんばっているその姿。
指導者として、保護者として、そういう姿を応援したい。
昨日の大会は、それがうまくいった結果の優勝です。

お互いをカバーしあういいチームです。
象徴的なプレーが。
ショート、マナヤエラーで胸トラップ→図らずもサード、フミヤのクラブへ。フミヤそのままファーストへ。ヤマトが伸びで捕ってアウト。打ち合わせてできるプレーではない。偶然であってもお互いをカバーにいった結果です。

エースの不在をみんなで埋めようと必死になった結果の優勝。


そして、どうしてももう一回優勝しなくてはならない理由ができました。

マナトを優勝投手にしてやりたい。

新たな野望ができました。


初出場の白獅子県大会IN塙町。
空気が暑かったぁ、試合が熱かった、立ち塞がる壁が厚かった~!
結果、県北杉田スポ少さんに1:4で負けました。
イーグルスの持ち味の粘り、しぶとさを出し切れなかった。
出させてくれなかったのは、杉田さんの強さですね。
応援してくださったすべての方々に感謝します。ありがとうございました。

しかし、まったくやられていたわけではありませんでした。

県大会が決まって、組み合わせが決まってから、やったこともない強豪相手に何回もシミュレーションを頭の中でしてきました。
イーグルスよりも4倍くらい強い相手を仮想して。
10回に1回勝てるかどうかの相手。

その1回をどうやって、この県大会にもっていくか、そればかり考えていましたが、どうあっても行きつく答えは、ロースコア。
耐えて、耐えて、耐えまくって、蟷螂の斧の一撃。これしかない。
毎回ランナーをだして、再三のピンチをどうにかしてのりきってゼロ、もしくはロースコアで終盤までいく、できれば裏攻めで。

これまでの戦いで、選手たちはそれなりの自信を勝ち取っています。
「おれたちだって、やればできんじゃねぇ?」と思ってきたときの強さ。
そう錯覚させるような展開になるような打順、守備位置の確率の高いところをとる。
この点に関して、選手とは信頼関係ができていると思います。
ソフトボールという言語を通しての師弟関係。
これをいままで築いてきているという自負。
その信頼関係のもとにその時の状況をみて、戦略、戦術を組み立てる。
降りてくるイメージ。こうあってほしいという願望もあり、これしかできないだろうという読みもあり。
それをどうやって選手に伝え、わかってもらうか。
試合前、
「俺らが勝つ確率は10%。まず、一回を抑えて、全員が落ち着く。やれるかもしれないと自分たちに思わせる。そのあとにチャンスはやってくる。そこまで我慢しよう。」
そんなようなことを言ったと思います。
杉田さんのあのピッチャーから何点取れるか、1点とれればいいか、とっても2点。
それ以内に収めないと勝機は薄い。
ましてこちらはエースが骨折して不在。この不利な状況でどこまで戦えるか。
それはすなわち、こちらのペースにもちこめるかどうか?
相手に「あれ?いつでも打ち崩せるようなピッチャーなのに、得点圏に進めているのに押し込めない、あれあれ?」と思わせる。
反対に、「あれ!なんか俺たちいい調子だ。もしかしたらこのままいけるんじゃねぇ」
この形に持ち込めるかどうか?
まさにこの1回戦、キャプテンのタカヤが後攻をとってきた。
先頭打者を四球で出しながらも、盗塁を刺して、なんとか0で抑えた。
その裏、エラーがらみながら1点を先取。
先に崩れれば崩壊の場面で、流れを引き寄せている。
強敵相手に、初回を0に抑えて、反対に先制する。
「いけんじゃねぇか!」とチーム全体を思い込ませる。それが実力以上を発揮させます。
相手があせってくれるような展開に持ち込めばイーグルスペース。
中盤までミスもありがならファースト、ヤマトのファインプレーなどで1点のリードを守り切る。
このあたり、ひとりひとりの成長に目頭が熱くなります。
みんなでひとりのエラーをカバーしているいい流れです。
ここまではしびれる試合展開。

しかし、そうはいかせてくれなかった。
しのびよる不安。いい流れを持続しなれていないイーグルスのもろさがでた。
連続四球、ミス。
一回露見してしまうと押しとどめられない弱さ。自分のもろさを直視できない。
「やばい、やばい、どうしよ、どうしよ。」パニくる。
感情を押しとどめる理性のダムが決壊。
このあたりが、あの「涙」になるんでしょうかね。
できない自分に対して、あふれる感情をとめきれないもろさ。
自分を抑えきれず泣いている奴が実力を出し切れるでしょうか。否。
泣いてはいけません。
これがグランドででたら、疫病神がすぐそこまで来ています。
逃げたい、泣きたい、どうしていいかわからない・・・
そこで押しとどまるには、自分が強くならないといけない。
普段、どんなに強気で憎まれ口をどんなにたたいていても、この土壇場で泣くようではまだまだ弱い。
泣いて強くなるんだったら泣く練習をしとけよ、コラぁ!
泣くな、泣くことは、いままでの自分を否定していることになる。
いままでの仲間との練習を否定してることになる。
なにより、自分の弱さを認めたことになる。
泣いている暇があったら、どうすればこの危機をのりこえるかを考える。
ここをぐっとこらえて、もういちど心の中の一個の剣を研ぎなおす。もう一度闘志の火をともせ。
それができなかったユウトを降板させました。
となると、1死満塁のこのピンチ、切り札はマナヤしかいませんでした。
この場面での当番は避けたかったですが、しかたありません。
ここでマナヤが四球ならば崩壊でしょう。
このドキドキの場面、本人もびびったでしょうが顔に出さないのがこいつのいいところ。
マナヤも昔、うまくできなくて泣きまくっていたことを思い出します。
このピンチをユウトの押し出しのみの1-1の同点で踏みとどまらせてくれた。

流れは向うです。
打撃がしめりっぱなしでいっこうに火のつく気配がない。
またしてもここでミスがでます。
スクランブル当番で相手は強力打線、強い打球ながら深く守らせた守備陣「対大阪桐蔭作戦」でなんとか防ぎつつありました。2死でもう少しでマナヤも調子にのってくれそうな展開の時に、かわってショートに入ったユウトのエラー。
何の変哲もないショートゴロをファンブル。
ここからこじ開けられました。小さなミスも逃してくれませんでした。
打ち取ってるあたりが間に落ちる。
展開に恵まれないときはこんなもんです。
2死2,3塁からセカンドオーバー。これも打ち取っていた・・・。
2点を献上。
相変わらず、打線は扇風機。打てる気がしません。

その後も、レフトへの大飛球を落下点に入っていながら捕球ミス。
これがダメ押しにつながっての1-4での敗戦。
序盤にイーグルスのペースを作りながら、守備でそのリズムを守りきれなかった。
決して勝てない試合ではありませんでした。

試合中、私はミスを攻めません。
ミスったやつを攻めてもマイナスにしかならないことをわかっているからです。
汚名回復。自分で立ち直ることを期待しています。
しかし、試合後にミスってへらへらしてるようなヤツは許しません。
ミスったやつに問いかけます。あの時、自分は最大の準備をしていたかと?
その上でのミス、精一杯やった上でのミスは誰も攻めようがありませんし、みんながそれをわかっていれば誰も攻めません。
しかし、その好意に甘えてはいけない。
自分を責めないといけない、その上で「次にどうすべきか」を考える。
そしてそうするにはこの瞬間からどう練習していくかを実践していく。
その意味で、この試合を決定付けたミスはあそこにあったといえます。
ミスった選手はそのミスを受け入れて、次につなげる義務があります。
そういう人間になって欲しいし、それを受け入れるチームであってほしいと思います。

かくしてイーグルスの初挑戦は終わりました。
京都への道も閉ざされた。
やりきった感はありません。
しかし、ひとつ手ごたえが。
どんなチームでもやり方しだいでチャンスはある。
明らかに格上だといっても、最初からびびる必要はないんだとこいつらはわからせてくれました。

さぁ、この後の大会。
こいつらとやれるだけの高みに挑戦したいと思います。




初出場となる白獅子の県大会。
イーグルスとしても初出場ですが、私の指導暦の中でも初出場です。
それをかなえてくれたあいつらにあらためて感謝です。

昨日もそうですが、今朝も福島民報新聞を広げて白獅子の組み合わせを探します。
ありました。
強豪ひしめく中に「美里イーグルス」の名前が。
そのとなりには県北の「杉田スポ少」さん。
対戦相手が決まりました。

まったく情報がありません。向こうもまったく情報がないでしょう。
ただ、どのチームも地区予選を突破してきている強いチーム。
全てイーグルスより上だと見て、チャレンジャーの気持ちで戦います。

昨日の練習試合の後のミーティングでもいいました。
「いいか、おまえら、あの白獅子の会津予選、イーグルスが勝ち残るとは誰も期待していなかった。でも、俺らは勝ち残った。」
「今回も同じだ。このイーグルスが勝ち上がるとは誰も思ってない。ただのいい思い出づくりにいくわけではない。全力を出し切ろう!」

強いっていうほど強くもないが、弱くもない。
体がでかいわけでもない、飛びぬけた才能があるわけではない。
でも、なかなか負けない。
ひとりひとりの能力は平均的でも、まとまったときのあいつらの強さ。
分厚い壁をぶち抜いてきました。
見ている我々も驚くほどの集中力を発揮する。
我々指導者は気持ちよく発揮できるように背中を押してやるのみ。
いまのところがっちりと組み合ってくれていると思います。
ものすごい低い確率のところを引いてくる。
運もあるでしょうが、彼らのやる気、特性をうまく引き出して、結果に昇華できているという感じ。目がいいほうにでる。
人馬一体というか、選手指導陣一体というか、確かな確信はないけど、やるべきことが見えるというか、それがうまくいくというか、あの感じ。
まぁ、うだうだ考えても仕方ないので、今はできうる準備に専念するのみ。

ただもう少しあいつらが一緒に戦うところを見てみたい。
「あー、こいつらうまくなったぁ。」と感動してみたい。
県大会という大舞台でどこまでやれるか?
まずは緒戦で、杉田スポ少さんの胸を借ります!

白獅子旗争奪大会、準優勝しました。県大会決定です。
いろんなことが思い浮かんできて、何から書いていけばわからなくなってしばらく放置していました。
少しずつ整理できるようになったので、これから小出しにしていきます。

なんといっても一番の山場は、準決勝の関柴スポ少戦。
これは私の球史にのこるベストゲーム。震えました。
まさにミラクル。
ここに至った経緯は、いくつもの要素が複雑に絡み合っています。
もう一回やれといわれてもあんなゲームはできません。
よくぞ勝ちきった。
今思い出してもあのタカヤの満塁ホームランとヒカルの同点タイムリーが胸を熱くします。
この二つの場面が白眉ですが、この二人をその場面に送り込んだ他のメンバーも賞賛するに値する。
そして、対戦相手の関柴スポ少のメンバーも。
イーグルスが勝ちましたが、がっぷり四つに組んで最高の試合を作っていただきました。

この試合、なんでこうなったの?と思われる場面が多々ある。
その多くの状況で、今思うとイーグルスに有利に働いていました。
天候しかり、先攻後攻しかり。
われわれイーグルスサイドでは、どうしようもないことまで有利に働いていたと思わせる場面があった。

勝ちに不思議の勝ちあり。

その勝ちを呼び込むことを信じて、最後までやりきった彼らと我々指導陣、そして全力応援の保護者を今は誉めていい。


磐梯さんとの1回戦の前。
「誰もイーグルスが優勝するなんて思っていない。だが、俺たちはやる。いけるところまでいく。お前らの力の120%をだせ!」的な檄を飛ばしました。
その後、柳津さん、湯川男子さんを倒して2日目にいく。
頭の中では思い描いていましたが、本当に生き残るとは・・・

そして2日目。
決勝が終わるまで泣くことを必死にこらえていましたが、メッツさんに負けた後のミーティングで、泥だらけのユニフォームのみんなを見回したとき、こられきれなくなりました。
ひとりひとりがたくましくなっている。
失敗もエラーもいっぱいありました。
完璧なチームではない。
だけど、それを上回るチャレンジと成功があった。
絶対に失敗できない場面で120%を出し切った、あいつらの顔。
それぞれの小さい弓矢が、ひとつの目標にむかって、全員が一丸となってまとまり、強敵を打ち破る大きな槍になった。
彼らのまとまった真摯なまなざしが私たちの心を心地よく突き刺します。
ひとりひとりの顔が
「やったよ!監督!コーチ!」と叫んでいる。これは受け切れません。涙腺が崩壊。

「よくぞ、ここまで俺たちを連れてきてくれた。ありが・・・と・・・う。」
最後は言葉になりません。
こういう涙を流す日がくるとは・・・
まさに指導者冥利に尽きます。
誰にも言わなかったですが、この日は、私の誕生日だったんです。
そんなこともすっかり忘れて、戦っていました。
最高の贈り物をくれた選手全員に、そして私たちを信頼して子供たちを託していただいた保護者に、最高の試合をしてくれた対戦チーム、大会運営のみなさn、天気の神様、野球の神様に感謝します。
ありがとうございました。
初回の表で、強敵本郷さん相手にエラーがらみながら2点を先制。
幸先のいいスタートをきったかに思えたところですが…。
つづきです。

あとはマナトの立ち上がりがよければ、イーグルスのペースで進めることができます。これしか勝機はない。
そうできるか?
先頭打者を打ち取ります。ワンアウト。
しかし、ここからが弱さを露呈したところ。
ランナーをだしてしまったあとの左中間の大飛球。
ちょうどユウヘイとコウセイの間に落ちるかたち。
お互いが全力でおっています。
先に落下点に入ったのはユウヘイ。
ですが、体勢が不十分です、正面に入っていない。
グローブには入れましたが、ポロリ…。
攻めた上でのエラーなので、誰もユウヘイを責めることはできません。
ですが、このエラーは大きいかった。
責めるものはいなくても、ユウヘイ自身がことの大きさを一番自覚しているでしょう。
そうでなくてはいけない。
そうでなければ次に繋がりません。
これは、昨日の練習の前のミーティングでもいいました。ユウヘイが不在でしたが、このあとに同じようなギリギリの場面で捕れなかったコウセイにむけていいました。
誰しもエラーをしようと思ってやってる者はいない。
一生懸命やった上でのエラー。
それが勝敗をわけるプレーあればなおさら。
エラーをした本人が一番ことの大きさを感じている。
過ぎたことは仕方がない。時間はもどせない。
だとした、やることはきまっている。
次にやらないように気を付けるのみ。
そこに進歩がある。

左中間の大飛球の場面でどうすれば、落球せずにすんだか?
コウセイに問いました。
「声をかけることです。」とコウセイ。
うん、コウセイはわかっています。
お互い全力でおっている場面、視界に味方が入ると怖さがあります。
そうなると、出足が鈍る。
お互い遠慮してお見合いになる確率が高い。
そこで大事なのが、「センターまかせた!」の声。
これで、コウセイはユウヘイを援護します。
ユウヘイは、気兼ねなく思い切り落下点に入ることができる。
あの一瞬で、お互いに役割分担を察知して、行動する。
こういう連携をギリギリの場面でだせるのがいいチームであり、強いチーム。
こういうプレーができたときにチームワークや一体感を味わうことができる幸せな瞬間。
「ああ、こいつはわかってくれてるんだな。」とお互いの友情も深まります。
今回は、できませんでしたが次はやってくれるでしょう。
そうあらねばならない。
その積み重ねなしに強くはなりません。

そういう訓練を野球を通して実践していく。
知らず知らずにプレーを通して、人に対する配慮や援護などを身に着けていく。
今思いますが、今一番求められているのはコミュニケーション能力だと思います。
それが自然に身についていく。野球に限らず、チームスポーツのいいところです。
いまはわからないでしょうが、いろんな場面で役に立ってくれるはずです。


それともうひとつの収穫は、あの1回1死満塁のピンチの場面。
ひとつのミスも許されない場面でのサードのホームゲッツー。
あれはしびれました。
サード、フミヤの早い打球の裁き、バックホーム送球。
タカヤの捕球、すばやいファースト送球。
ヤマトの捕球。
どれも今できる最高のプレーで形成されています。針の穴を三つ並べて糸を通すような感じ。
あの場面での失点はその後の大量失点につながっていました。
あのゲッツーでイーグルスは虎口を脱しました。ほんとやばかった。
ぐっときました。ああいうプレーができるようになったんだなぁとこいつらの成長を感じました。

結局、初回の攻防は2-2の同点。
先制したアドバンテージを活かしきれていません。
2点とった後を0に抑えることができない。今のイーグルスの現状でしょう。
しかし、いっきに崩れることもしなかった。これも今のイーグルスのしぶとさです。
なくなったアドバンテージを悔やんでも仕方が無い。
次にやるべきことを、また先に点を取ること。
とろろが、からっきし打てる気がしません。相手もさるもの。
ピッチャーの速球に差し込まれる。これで5年生なんですから、来年が怖いです。
攻撃の糸口も見つけられないまま終盤へ。
相手が裏攻めなのが不気味です。
予感は的中・・・
先頭打者の2番にソロホームランで1点を献上。
限りなく重い1点がイーグルスにのしかかります。
あれは私も油断していましたが、あの2番は虎視眈々と狙っていたでしょう。
不用意にカウントをとりにいった一球。甘く入ったところを見逃さないのがすごい。
フルスイング。勢いのある打球がレフト、コウセイを襲います。
刹那。判断を間違えて一歩前へ出てしまった。
それでもなんとかグラブに当てるあたりがコウセイの努力でしたが、無常にもボールは突き抜けていく。
たらればはありませんが、はじめに一歩下がっていたら・・・
精一杯のプレーに対して、攻めるものはいません。
前述しましたが、やった本人が一番わかっているはず。
しかし、どうすれば次にミスらないようにするかの方法は教えておかないといけない。
グランドに立つ以上は、最後は自分の判断で動かなければならない。
いちいち一人ひとりにアドバイスをすることには限界があります。
どうやっても最後の頼りは自分です。
過去の成功、失敗の経験から今どうすべきかを判断し、行動に移す。
これができるようになると大人になっていくということなんだと思います。
行き当たりばったりでは無く、考えて最大限の準備をした上のプレー。
これができるように練習していくほかない。
それに自分で気づけるように私たちは声をかけていきます。

かくしてこの1点が決勝点になり、イーグルスは緒戦敗退でした。
聞くところによると本郷さんはその後、決勝まで進んで準優勝。

この大会「負けたけどいい試合だった。」を卒業するといいながらも、またしてもその展開。
決していい試合ではありません。結果2-3ですが、内容はない。
安打が0。相手のミス待ち。
そんな展開であっても、最終回に一打逆転の形を作れたことは収穫でした。
簡単には負けないぞという意思表示。

ジグソーパズルの完成はまだまだ先ですが、全体像は見えつつあります。
白獅子杯まであと少し。
昇り竜のごとく調子を上げて望みたいと思います。





この土曜日は、ひめさゆり大会大会でした。
白獅子杯の前の最後の大会。
各チームともにどこまで調整ができているかの試金石になるので、気が抜けません。
ここで、勝ちまくって勢いをつけて白獅子杯にのぞみたいとどこも思っているでしょう。

願わくば、初戦は同じ地区ではない相手とやりたかったですが、そうは問屋が卸さない。
本郷さんと1回戦です。ガーン!
総合力で、ひとつ上をいく相手。
普通にやったら勝機は低くなります。
相手より先に先制して、自分達のペースに持ち込む。
先に焦らないような、落ち着いた堅実な立ち上がりが必要になってきます。
そうなると後攻めが有利なので、キャプテンタカヤにそう指示を出します。
しかし、負けて先攻。
やるしかありません。
今日はリードオフマンのユウトが休みです。
初回のこの大事な時に斬り込み隊長不在は痛かった。
鋭い当たりが戻りつつあるマナヤを一番に据えます。
ここの1.2.3のメンバーは不動のものになりつつあります。
ある程度計算機できるメンバー。
ここが得点に絡まないとイーグルスの勝機は見えなくなってくる。
ここが機能しないとイーグルスは厳しいといっていい。
まあ、どのチームも同じような台所事情でしょうが。

そのマナヤがエラーで出塁します。
自分でいちばちかと言っておきながら、ツーストライクに追い込まれるとコンパクトなスイングを意識している。
厳しいコースの見逃しはありますが、振りにいっての三振は少ない。
これはタカヤにも共通するところです。
打線の核になり得る存在。頼りになります。
しかし、このところタカヤに気になるところが…。
この打席でもそうですが、難しいボールにてを出してしまって安打にならない症状。
相手も何回か対戦しているので、甘いたまは投げてくれません。
失投がない。
その中で結果をだせというのは酷な話ですが打線の核のメンバーが打たないと勝機はない。
それにしても難しい球を打っている。というか、打たされている。
この打席も強い当たりでしたがサードゴロ。
その間に、マナヤがセカンドに到達してワンナウトでスコアリングポジションになります。

本郷さん相手に初回に先制点が欲しいところです。

3.4.5のクリーンナップ。
どっかで打ってほしい。

3番にマナトを置いたのは、打撃で結果をだせばピッチングもよくなる相対的効果をねらったものです。
アッパースイングですが、ボールを強く叩いたときは鋭い打球になります。
ここは打って波にのって欲しいですが、とらえれず抜けてくれない。ショートライナー。二死。

そして打撃好調で打順をあげた四番コウセイ。
この前の高田戦ではお手本のようなセンター前ヒットを放っている。
アウトコースの打ち方など考えて実践している数少ない選手です。
ここで、いい結果を出せば大きな自信になり、化ける可能性にも賭けてみましたが、ここはよく選んでファーボール。
この打席、トップが遅いので打つのは難しかったでしょう。
よく選びました。

相手のパスボールもあって二死ながら2.3塁。
ここで五番に下げた、フミヤ。
うちのチームには四番だから強打者の概念はありません。なので下げたという表現はよくない。
求められるのは対応力。
どんな場面でもものおじせず、向かっていく強さ。フミヤにはそれがあります。
だから、バントでもなんでもこなすことができる。
スピードのある球の対応力もタカヤ、マナヤに次いでいると思います。
ここでも俊足と勝負強さを発揮して、ショートの送球エラーを誘います。
待望の先制点。しかも二点も。ノーヒットで。
うまく出来すぎでしょう。

そう上手く出来すぎだったんです。
この裏を抑え切れないところが今のイーグルスの弱さ。

次回続きます。

いってきました矢吹町。中畑さんの出身地。町全体でスポーツを応援している空気があります。
そのティーボール大会。
第7回荒川博杯です。
開会式に、もとジャイアンツの黒江さんが・・・
いろんな選手の色紙をプレゼントしてくれました。
わがチームのキャプテンタケルが引き当てたのは、亀井選手。
その色紙は大会後、MVPのヨウスケの手に渡りました。

4年生以下の県内16チームで競い合い、1チームが全国大会にいけます。
わがイーグルスは、矢吹B,中神谷(←これで「なかかべや」と読みます)、薫橘さんと対戦しました。

全敗でした。
予選敗退・・・

中神谷さん、薫橘さんとは1点差に泣きました。
いい調子がでなかった感じ。
初めての公式戦ということもあり、空気に飲まれていた感じがしました。らしくない。
ですが、みんなそれなりにいきいきやってました。
勝負にとらわれない。組織的に戦うというより、それぞれにがんばった感じ。
そりゃそうですよね。そういう練習をしてこなかった。
正式な練習試合などをして、慣れておけばもっと違ったのかもしれません。
来年への反省点です。

保護者のみなさんの応援がすごかった。矢吹なんで決して近くないのに、たくさん駆けつけてくれました。わが子が打って投げる姿に一喜一憂する。
いいじゃないですか。これがいいんですよね。
車の中で、お風呂のなかでああでもないこうでもないと野球談義。
コミュニケーションの一環としてもいいと思います。

4年生以下の大会はないので、本気で作ってみようかと思っています。
そのほうが目標ができていいと思います。

今はただやってて楽しい、失敗しても楽しい、それでいい。
ですが、できないこと、打てないこと、ミスってしまうことでつらくなるときもある。
そのときどう対処するか?
やめてしまうのもひとつの手。ですが、その先にある、つらさを乗り越えた本当の楽しさを味わってほしいと思います。
つらく切ないけど、楽しい。そんなドMな楽しさにめざめて欲しいなぁと思います。
さぁ今日も練習です。

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