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時に笑い、時に苦しみ、時に涙する。すべてはグランドへ。 ソフトボールを通して成長していく小学生とその保護者、スタッフの物語。
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10月体育の日の三連休。
我々は喜多方にいました。
第3回喜多方ボーイズヴィクトリー杯。
どの大会でも毎回思います。
試合ができる環境を整えて下さる、大会関係者、保護者のみなさんには、ありがとうございますの言葉しかありません。

さて、この大会、昨年は学校行事の関係で、高田小学校メンバーのみで参加しました。
今でも思い出します。キャッチャー、コタローの掛け声、「埋まっていこう!」の大会です。
高田メンバーだけながら、守備で魅せたアユキの敢闘賞のほか、全員が思いのほか実力を発揮、3位まで上り詰めた大会でした。
そして、景品がいい。
プロ野球選手のサインやグッズがてんこ盛りです。
しかーし、参加チームをみて驚愕。
県大会チームばっかり……
やべぇーやべぇーぞー、せめて1回戦は、県大会チームはやめてーと願っていると、隣に猪苗代メッツさん。
なんとは、フルボッコにされずに、いい試合ができそうです。

さて、試合はといえば、メッツさんは新人戦でもあたっていますが、今回は6年生も含めたフルメンバー。
気合いの入ったいいピッチャーがいます。
しかし、それはこちらとて同じ。
ミソラトウマのバッテリーが要になります。
そしてこの大会では、試合のイニシアチブをとったなら、控え選手もバンバン出していこうと思ってました。
よし、先手をとって、バンバンいくぞと意気込みますが、メッツさんのエースがよくて、攻め込めません。
そして、残塁が多い。
もう一押しで大量得点なのに、それができません。
フラストレーションがたまる展開。
なのでチームとしても勢いに乗れません。
それでも、バッテリーとバックが、忍の一字。
我慢するということが、だんだん分かってきたようです。
それは、ミソラのコントロールに安定性がでてきたからです。
バッテリーを中心とした守備。
高田イーグルスも、自ら墓穴を掘るようなことをしなくなりました。
そして、終わってみれば3:2の辛勝でした。
決勝点は、最終回、マナトのレフト前ヒットからアオトがきっちり送ってから、主砲トウマの引っ張ったレフト前ヒット。
狙って点を取りに行く、計画通りに進める確率が高くなってきたと思います。
セオリーどおりの得点ができるようになりました。
そしてこの1点が貴重な決勝点となり、最小得失点差での勝利となりました。

ここで、私は思います。
いつも、出すピッチャー出すピッチャーのコントロールが定まらず、バッテリーの育成が本年度当初の最大の課題でした。
だから、各学年にたくさんのピッチャーを育成し、今日にいたります。
そして、この秋口にきて、大会にきて、1回戦で敗退することなく、閉会式までいることが多くなってきました。
そして、今回も終わってみれば、辛くも勝利というところを勝ち取っている。

確実に階段を登ってきているなという実感が有ります。
そして、もっとうえにいくにためには、さらなる大きな階段を登らなければなりません。


それが、次戦は以降、この週の今後の試合に出てきます。

私たち高田イーグルスは、今、目の前に大きな階段があります。
そして、その階段を登ろうとしています。
さて、行き先は天国か、地獄か?
神のみぞ知るといいたいところですが、そこを決めるのは、自分たち次第です。

次戦は、県大会3位の下郷さんです。






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中継のことを書いていて、過去に1番凄かった中継を思い出しました。
センターユウヘイ、ショートマナヤ、キャッチャータカヤ、8-6-2のみんなの想いを込めたレーザービーム。
あれは忘れられません。
今の高校3年生が関柴大仏杯で優勝したときです。
あの夏は、のりにのっていました。
三週連続優勝で、保護者も美酒に酔っていました。あやめ荘での大慰労会もこのころから定着してきました。
決勝戦は、強打の上三宮さん、あの時は昨年日大東北で甲子園に出場した、那須くんがエースとして君臨していました。強かった。
春先では、相手にならなかったイーグルスですが、一戦一戦着実に、彼らは強くなっていきました。
そして、何回も何回もピンチを乗り越え、やられてきた強者を次々に倒して、三度も優勝します。
確かあの時は、高田スポ少も別ブロックで優勝していました。
アベック優勝での記念写真、美里イーグルスと高田スポ少が混じり合っていました。それが今は同じチーム。
なんとも運命を示唆する写真だと、今思えば思います。
実は、あの頃から、いつか一緒にできたらいいだろうなぁとおぼろげながらに私は思っていたんです。

それはそうとして、あの時代、あの口の中がカラッカラに渇く緊張感を制して勝つ喜び、
ぜひとも、今の高田イーグルスのメンバーと一緒に味わいたいと思います。
そして、あのレーザービームを越える波動砲を見せてくれ!(例えが古いか……)


以下、原文のまま




タイトルは、「関柴大仏杯 優勝」

2016
8.27 土曜
白獅子杯で激闘を演じた関柴さんのご招待で大仏杯に参加してきました。
ご協力いただける審判団のみなさん、大会関係者の雨の中の準備や手配に感謝申し上げます。
ありがとうございました。

結果は、優勝しました!

予選リーグ

第1試合 VS岩月けやきドリームスさん 13:1
第2試合 VS磐梯さん 5:2

勝ち数でほおのきさんと並ぶも失点数で上回り決勝戦へ

決勝戦  VS上三宮さん 8:6


美 里 3 0 0 0 5 計 8
上三宮 3 0 0 2 1 計 6


強力打線の上三宮さんとは一回やってみたかった。
今のイーグルスが通用するかどうかを試してみたかった。
想像以上の強力打線でした。
しかも最終回に2点のビハインド。
それをひっくり返すあたりが、今のイーグルス。
2点を追いついて、さらに3点をもぎとる。
4回の裏の点数の取られ方が悪かったので、ああ今回はだめかなぁと思いました。

2点を追う最終回。
相手エースの制球が乱れるや、徹底して待球作戦。
見逃し三振してもいいや、くらいの覚悟でいきます。
すごいのはその作戦を理解し、やってのけるところ。
相手の隙につけいることができるようになった。
いつも隙につけこまれてばかりのイーグルスが逆にやっている。
過去の走塁のミス、守備のミスを教訓にそれを修正してありまるほどの活躍を見せる。

今回のMVPのフミヤ。
同点に追いついてからの攻撃。
相手のエラーで出塁し、混乱している場面で大きくリードをとる。
相手の注意を引き、ランダウンプレーに持ち込む。
それをみて、ランナーがホームに突っ込み逆転。
見事な誘導作戦。
ここで終わらないのがフミヤのすごいところ。
挟殺プレーで追い詰められて絶対絶命の場面ですが、スルスルとかいくぐって自分もセーフ。
忍者です忍者。
流れを一気にイーグルスにもってきました。
あの時、はっきり試合が動きました。そのプレーに対してのMVP。


そんなフミヤもかつて1、3塁の1塁ランナーで、おとりになることもなく、ただ走ってさされた過去があります。
そのときは、走る理由がわからなかったためにアウトになった。
私のアウトになりそうなときはひきつけておとりになってくれという意図が分かるだろう。
そう思って走らせました。
それを事前に言っておかなかった私のミス。
なぜおとりになる必要があるか、あの時どうすればよかったを説く。
そして練習で試してみる。
それを練習試合で試してみる。
少しずつハードルをあげていく。
フミヤは走る&挟まれるの間合いを自分のものにしたようです。

無知を切り拓いていく。
こうしろこうやればいいではなく。
なぜ、そうするかを腑に落とす
理屈がわかればあとは応用するのみ。
その過程の失敗はどんどんやれ。
これはフミヤに限ったことではありません。
ミスをしない者などいない。全員があの時の失敗の苦い経験を覚えている。
次に失敗しないためにどうするかを練習してきました。

野球というのは状況判断と選択のスポーツです。
難しい判断を要求される場面で、どう動くか?
知ってると知らないではとんでもなく差がある。
1回経験しておくと、しないとではぜんぜん違います。
迷いからくる遅れ、自信のなさからくるミスを防いで対応のすばやさに代えることができる。
いろんなケースを想定して実際に試してみる。
シミュレーション。
アメリカ人はこういうのが得意です。
特殊部隊の映画でみました。
頭の中でやらないで、実際セットを作って現実さながらに訓練をつむ。
実際試合で起きたミスをそのままにしておかない。
1、3塁。あの時どうすればよかったをみんなで考える。
守備側からの方針、攻撃側の方針。
いくつかのパターンを想定して、実際に動いてみる。
何回も練習する必要はないんです。
1回確認しておくだけでぜんぜん違う。
「あのパターンだぞ!」というだけで、全員が「ああ、あれね。」と思ってくれればいい。
情報、意識の共有ができる。
今のイーグルスの強さはこれだと思います。
ひとりひとりが「今何をやればいいか」を分かっている。
ネットワークの勝利。

上三宮さんの強力打線。なんども外野を抜けます。
新鶴さんと戦ったとき、速い打球を直線で追ってしまって抜けた例がありました。
外野を切り裂く速い打球の追い方。
直線で追うな。
抜けると思ったら、まずはボールを見ないで一目散にバックに走る。
そのうちボールが抜けてくるから、円を書くように後ろから回り込む。
この練習もやってました。

上三宮さんのパワーバッターの外野を切り裂く打球。
一目散にバックに全力ダッシュのユウヘイ。それをカバーするフクダ、コウセイ。
中継に入るマナヤ。
ここはひとつのミスも許されない場面、いい返球を返すユウヘイ。
自分の肩の限界まで深く入ったところからマナヤのバックホーム返球。
捕球体勢を整えながら、ランナーをタッチしやすい位置に動くタカヤ。
このまっすぐな中継ラインが鮮やかなレーザービームとなり、ランナーを刺します。
ひとりひとりがここぞの場面で120%を出して、それがつながる。
すげぇ、こいつら、すげぇとしか言いようがない。
じーんときます。よくやった。
何回かはホームランを打たれましたが、致命傷となる場面ではことごとく鉄壁の守備。

上三宮さんは思ったでしょう。
「なんで、あれがホームランにならないの?」と。

閉会式の時に、他の指導者がつぶやいていたのが耳にはいりました。
「特別すごいやつがいるわけでもない。小さくて打てそうに見えないのに、打つんだよなぁ。」
意訳するに
「なんで、たいしたことなさそうなイーグルスに勝てないんだろう?」だと思います。
私でもそう思います。
しかし、勝っている。このなぜ?


張り詰めた弓はいつか緩む。
いつかはタガが外れるときがくる。
その時がくると思ってやってます。
そんなにうまくいくわけがない。
選手の間にも少しずつ慢心が生まれてくるころ。
それは私たち指導者、保護者にも同じ。

ヒタヒタと迫ってくる油断、慢心につかまらずにいけるか?
つかまったとしても、もう一度謙虚さ、ひたむきさに立ち帰れるか?

野球の神様はイーグルスにどんな結末をもたらしてくれるのか?
最終章は近いです。



以上、こういう戦いをやってきたんですね。
こうなると面白い。見てる方も面白い。
今の高田イーグルスも近づきつつあります。
決勝戦は、新鶴さんと磐梯さんを倒して勝ち上がった、湯川スポ少さんです。
おそらく会津で1番長い経験者である熟練の監督さんが率いる強豪です。
これまで、永井野旭、美里イーグルス、高田イーグルスを通して、通算は負け越していると思います。
ユニフォームも紺に赤のオーソドックスな柄で強豪にふさわしい配色です。

湯川スポ少さん、今年は総体、白獅子とケガによるアクシデントなどで上位に名を連ねてはいません。
しかし、ここに来てチームを作り上げてきています。
これほどのピッチャーと打線があったとは……
高田イーグルスは、それを前にして、実力を発揮することができませんでした。
いい流れはあったんですが、そこからものにできなかった……。

結論からいうと、高田イーグルスの敗北に終わりました。
初回の先頭バッター、アユキがなんとかファーボールを選んで出塁してパスボールで先制します。
よーし、ノーヒットで削りとっていくスモールベースボールをやっていこうと思いますが、塁に出ません。
負けた原因のひとつ、まず打てない。
ノーヒットです。
速球対策をしていますが、なかなか成果として表れてくれません。
当てることは当てますが、芯を食っていないアタリが多い。
バッティングは一朝一夕には上手くいかないといわれていますが、そのとおりだと思います。

それでも流れを作ったのは、初回でしょう。
1点を先制した後の守り、流れに乗るためにはゼロに抑える必要があります。
コーチ陣と確認してきたことがあります。
「最初のワンプレーを大事にいこう!」
その約束どおり、ミソラトウマのバッテリーは細心の注意で投げていきます。
ファーストコンタクトは、またもやショート。
アユキ、軽快に捌いてワンアウト。
我々が、第一の目標に置く、先頭バッターを討ち取りました。
しかし、2番にデッドボールを当てて、出塁を許します。
パンパンとアウトが取れない。リズムに乗り切れません。
こういうところの精度をあげていくとミソラはもっと良くなり、チームも勢いづくでしょう。
そしていいバッターの3番を追い込んでいきます。ツーツーとなっての勝負球は、アウトコースに。
しかし、バッターも反応していました。コースに流されない、器用なバッティング。芯をとらえています。強く、ややホップ気味な打球は、ファースト、カナトの頭上を襲います。
あぁ!やべぇ!抜けたらホームランだと思っている刹那。
カナト、めいっぱいのジャンプでファーストミットの一番深いポケットに収めます。
そして、飛び出しているランナーをランダウンプレーで挟殺にしとめてスリーアウト。
一瞬の出来事でした。一瞬でスリーアウトチェンジ。
あの時の光景を思い浮かべてみるに、ジャンプしてたカナトの後ろに、カバーであるライトのキヒトは間に合っていませんでした。
抜けた場合、打球も速かったので、確実にホームランになっていたと思います。
ツーランホームランを帳消しにした。
キャプテンカナトのファインプレーがチームの危機を救いました。
私がここで思うのは、ライナーに素早く反応したこともすごいですが、ジャンピングキャッチをした後のカナトの判断です。これがたいしたもん。
冷静にランナーを挟んで、ランダウンにもちこんだ。
セカンド、ショート、ピッチャーもすぐさま挟殺のカタチに持ち込んで、まんまとアウトにしました。
いつもあたふたして、ミスって、自分で勝手に落ち込んでいたメンタル激弱だったカナト。
そのカナトが状況をみて、自分で冷静に判断できるようになった。
そして、それに追随して他のプレーヤーも自分で判断して、動くことができるようになった。
カナトの成長と、チームとしての成長を証明してくれるプレーだと思います。
ここでも、我々がやってきたことが間違いでないことを選手たちが証明してくれています。
ベンチにもどってくる、カナトたちのどや顔。
こういうのが見たいんです。
じーんと来ました。
カナト、やりやがったな!
こいつら、やりやがったな!
ベンチも応援席もてんやわんやのお祭り騒ぎ、こういう一体感がスポ少でなければ味わえないところです。
よーし!、この試合もらったぁ~!と意気込んで打席に送り出しますが、三振と凡打の山・・・
湯川さんのエースがでーんと立ちふさがります。
手も足もでないとはこのこと。
世の中、そううまくはいかないものです。

そして、2回にミソラが捕まります。
先頭バッターの4番を三振に討ち取ります。これもスリーツーから、粘りのある投球。
しかし、5番に初球の外角を右中間にホームラン。
不用意にストライクを取りにいった結果です。
このあたりのバッテリーの嗅覚というか、警戒心、それを求める段階に来たということでしょう。
普通に投げていては抑えられない相手に対して、どういう配給、球種、コースでいくかという投球術が必要とされる段階にきています。
これは、ミソラとトウマ、このふたりのバッテリーのレベルが上がっているということです。
ただ単に、何も考えずにストライクゾーンに投げ込むだけでは、抑えられない相手がでてくるレベルに達したということです。
打たれたコースを覚えておけ!
このふたりのバッテリーがさらにうえにいくには、実戦で打たれそうな気配を感じ取るしかありません。
そして、その対処法を学んでいく。
このバッテリーはまだまだ強くなります、がそれは将来の話です。

ホームランを打たれたことで、ミソラに動揺が走ります。
明らかにテンポが速い。
下位打線にいきますが、味方も浮足立っています。
それでも、アウトはすべて三振で捕りましたが、9番までいかれて3点を取られ、逆転を許します。
さっきまでのお祭り騒ぎは、跡形もなく消えました。

9番ハルトから始まる好打順も、3人できられ、完全に湯川ペースとなります。
それでもなんとか食らいつこうとします。
3回の湯川さんの攻撃、1番からの好打順ですが、1、2番を打たせてアウトにとります。
二死で、クリーンアップを迎えます。
3番の好打者を、ツーツーまで追い込みます。
スピードに変化をつけますが、甘く入りました。これを痛打でセンターに運ばれます。
センターマナトの処理の遅さが仇になり、セカンドまで進まれてしまいます。
ここも反省材料。
そして、4番との勝負。
初球の入り方はよかったんですが、次が甘く入りました。
強い打球は、またしてもセンターマナトへ。
打球がセンターへ飛んでいるということは、ミソラの球をほぼ完ぺきにとらえ始めたということです。
マナト、懸命に反応し、落下点にはいろうとしますが、打球の速さ、勢いが勝ちました。
懸命に手を伸ばす一寸先を抜けていきます。
広大な吹上のセンターを抜ければ、そこはフロンティア。
ホームランは確定ですが、ここから高田イーグルスは中継プレーに入ります。
確実にホームランだとわかっていても、懸命にボールを追い、中継を最後までやり抜きます。
中継の精度をあげていく。
選手が意識しているか、どうかはわかりませんが、ここで懸命にやろうとすることは決して無駄にはならないと私は信じています。
いつか、この中継が活きるときが必ずきます。
私はそういう場面を見てきています。
今の高校3年生、センターユウヘイ、ショートマナヤ、キッチャータカヤの芸術的な中継で、ホームランを阻止したことを今でも覚えています。
探していたらその文があったので、次回に載せます。
今読んでも泣けます。
そして、この秋によく練習にきていた高校生のフミヤのすごさがわかると思います。


さて、このホームランで2点追加、1:5となります。
ここ最近、こんなに打たれたことはないので、ミソラのテンションはだださがりです。
私が打たれている。
そして、攻撃も糸口もない。
八方ふさがりの状態。
強いチームと戦うということはこういうことなんです。
ミスではなく、打たれる。
それぞれちゃんとやっているのに、点差がついていく。
こういう展開にも慣れておく必要があるでしょう。
頼みの高田イーグルスのクリーンアップの三人も倒れ、湯川さんが1点を追加し、こちらの攻撃が空振りになったところでゲームセットとなりました。
完全なる力負け。
実力差を感じた試合でした。
そして、ミソラが良く打たれました。

我々は、負けた原因を分析し、次に活かさなくてはなりません。
希望は、ないわけではない。
負け方にもいい負け方と、悪い負け方があります。
今回はいい負け方、次に繋がる負け方だったと思います。
10月は大会ラッシュ、次を見据えます。



美里親善大会、2回戦は南会津エリアの江川スポ少さんです。
長身の女子のエース、ミソラよりでかい。
そして、パワーもある。
しかし、観察するにまだまだ荒削りの様子。高田イーグルスがつけいる隙は充分にありそうです。

カナト、またしても後攻をとってきます。
今回は、私の意図を読んだようです。
わかってきてるじゃない!とおだてますが、向こうが先攻を選んだだけでした。

さて、やりますか!
今回こそ初回の表をきっちり押さえて、守備からリズムを作ることをファーストミッションとします。
そして、前回の柳津戦と同じように、ファーストコンタクトは、ショート、アユキを襲います。
当たり前の事を当たり前にやる、難しさ。
今回のアユキは、いつもより大事にゴロに入っていきました。
まず、ワンアウト。
コーチたちがいう、最初のワンプレーを大事にとりました。
よし!いけると思えるきっかけになります。
先頭バッターをファーボールで出さないミソラトウマのバッテリーも評価できます。
まずは、チームを落ち着かせる。ここです。

しかし、それが続けられません。
2番のサードゴロ、すばやく反応したハルト。
おっ!?いつもより素早い動きだなと思っていると、ファーストに悪送球。
ファースト、リツ、とれないと見るやベースを捨てて、ボールのストップに注力します。
セーフにはなりましたが、二塁へ行かせない。
リツのフォロー、気転が光りました。
簡単にツーアウトとなったであろう場面で、エリーがでる。
なんでもないサードゴロです。
守備の精度を上げなければなりません。
しかし、ここ最近のミソラ、簡単には崩れなくなりました。
相変わらず、味方のエラーがでると、態度が硬化します。
本人は、苦虫をかみつぶしながらもエラーした選手に声をかける段階までは来ています。
投球間が早くなり、視野も狭くなる。
崩れていく、要素が増えていきます。
それでも、ミソラながらに必死に精神状態をコントロールしているのがわかります。
タイムをかけようかといつも思いますが、踏みとどまります。
アオトやバルトの声が届いているうちは大丈夫。
なんとかしてみろ!と心の中でハッパをかけます。
ここからは、江川さんのクリーンアップ。
空振りの音を聞く限り、当たれば長打は必須です。
昨日の女子選抜の大会では柵越えホームランをかっとばしているという情報はウソではありません。
いい振りをしている。
バッテリー、冷静に分析してコースをついていきます。
投球の組立というスキルを習得しつつあります。
このバッテリーは進化しています。
強打の3番、4番を三振に切って取りました。
今回のファーストミッション、初回に守備でリズムを作るという目標を達成しました。
やるな!こいつら。
リズムを作ったからには、高田イーグルスの反撃の舞台は整ったということです。
さぁ、反撃です。

アユキ、三振。
マナト、三振。
反撃どころではありません。
せっかくいいリズムを作ったのに、塁に出れない1.2番。
いい流れを活かせなかった……
やはり、序盤は、より確率の高い確実なソフトボールをするしかないかと思案します。
これは次への課題とします。

ツーアウトで、続くアオトは内野安打で出塁し、簡単に向こうに流れを渡すことを阻止しました。
先頭が切れても、すぐに先頭バッターのような役割を担えるアオトはやはり上位に置く以外の選択肢はいまのところありません。
さぁ、トウマまで回した。
柳津戦でもきっちり仕事はしています。
さぁ頼むぞと期待しますが、ショートゴロ。
トウマが内野ゴロに抑えられるということは、相手エースの球威があるということ。
エンジンがかかってきたらやっかいだなと思われます。
ともあれ、初回の攻防は、ゼロゼロの五分五分、均衡する展開を作りました。

今日のミソラの調子はいい。
その調子の良さを持続される展開にしなければなりません。
それは、ピッチャー自身もそうですが、キャッチャーをはじめ、バックも盛り上げていかなければなりません。
ここはアウトにしなければいけないという、要所要所を締められるか?
ここが、バッテリーの成長とチームの成長に繋がっていきます。

といっているうちに、先頭バッターをファーボールで出してしまいます。
これがいけない。
せめて、ワンアウトを取ってからにして欲しい。
相手チームに自由な選択肢と心の余裕を与えてしまいます。
しかし、出してしまった以上はそこに対処しなくてはならない。
幸い下位打線にいきます。
ここ最近練習してきた、球威を抑えたコントロール重視の投球組立、これを使う場面です。
そこをバッテリーに確認させて、実行させます。 性格上、全力投球型のミソラに試合全体の流れを通して考えさせて、その上でのペース配分を自分たちで、できるかを確認しています。
この先、自分たちよりも強い相手と何回もあたるでしょう。
しかも、真夏のクソ暑いときに。
その時、全てに全力投球ではスタミナが持ちません。
要所要所を締めるためのペース配分を今から考えさせて、使えるようにしておきます。
エースとしての資質に目覚めつつあるミソラもそこは理解している様子。
抑えながら、小さい選手たちの小さいストライクゾーンに対応していきます。
何も考えていなかった投球に、「意図」が組み込まれました。
状況を分析して、効率のいい対策を考え、チームとして実践する。
これこそがチームスポーツの醍醐味です。
そして、それは高田イーグルスがひとつ上のレベルに上がったことを意味します。
バッテリーは、下位打線を封じ込めてゼロに抑えます。
勝負事において、無為無策ほど意味のないものはないと思います。勝つというチーム目標に対してどうアプローチしていくか?
そのためには、なにをすべきか?
チームそれぞれのやり方があるはずです。
高田イーグルスも今それを実践しています。
何事も経験です。
年輪のように積み重なっていくことで、少しずつ大きな木に育っていきます。

下位打線をきっちり抑えたことで、心理的余裕が生まれます。
ミソラからはじまりました。
相手エースのコントロールが定まらないことを見極めてファーボールで出塁します。ボールを振らなくなってきました。

ここからは、6年生スリースターズ。1回の攻撃では、サンタコで機能しませんでした。6年生としての貢献ができません。
確率の低い主砲のキヒトは、迷ったスウイングで三振。悔やしんでますが、タイミング、トップが遅すぎる。
続くカナト。状態が高すぎる。重心が高く、のけぞりながらのスウイングが直らない限り、パワーの注力が上手くいかないでしょう。
それでも、バット小刻みに揺らして、柔らかく手首を使って待っています。
自分なりの工夫は見える。
彼らのシーズンもだんだん終わりが見えています。それを自覚しているのか、いないのかわかりませんが、振りに迷いがなくなってきています。
理論や形などを無視した迷いのないスウイング。
時として、この方がつよい。
それを証明するかのように、強く振り抜いた先には、センター前ヒット!ミソラを返すスキに二塁に到達します。キャプテンの意地を見せます。
チヒロがセカンド内野安打。ラストのハルトがファーボールを選び、一気呵成の攻撃が続きます。
打者一巡の攻撃で一挙に7点。試合を決めます。
決めはしましたが、攻撃力を効率よく発揮できませんでした。
打つべき人が、打っていないという課題も見えました。 

さて、次戦はいよいよ決勝の湯川スポ少戦です。





さて、美里親善大会の話をしましょう。
初戦は盟友の柳津さん。
かつて知ったる相手です。
今日は6年生を含めてのチーム編成なのでキャップは、カナト。
試合前に、先攻後攻どっちをとってくるんだ?と聞いたら、「後攻です!」とキッパリ。
カナトなりに考えているようです。
いつもはなんとかのひとつ覚えのように、先攻一辺倒だったのに、戦略を考えてきている。
ここにも成長の証がみてとれます。
新人戦のキャプテン、アユキの信念を見習って、守備でリズムを作ってから攻撃に入る、なんてことを考えていたのかもしれません。

さぁ、久々に地元の大会だと、意気込んで迎えた初回の守り。
いきなりショート、名手アユキがエラーをします。正面すぎたか?大事にいきすぎたか?
バウンドに入るタイミングが合っていませんでした。
いきなりのミス。
しかし、どんな名手であれ、人間です。
ミスはつきもの。
それをひっくるめて、みんなで守らなければなりません。 

先頭バッターがでると、浮き足立ちます。
そして、2番にもヒットを許す、攻め込まれる展開。
しかも初回、野手の緊張感もマックス。
ここはピッチャー、バッテリーが踏ん張らなくてはいけません。
ランナーを背負っているときこそ、冷静なピッチングが求められます。
そこに答えられることができるか?
それが、エースであるミソラの目下の課題です。
精神状態は大丈夫のようです。
しかし、コントロールが乱れている。
早く抑えたい、早く終わらせたいという焦りがさらに拍車をかけます。
強打の3番を三振に取り、ワンアウト。
少し落ち着きます。
しかし、この後パスボールで簡単に1点、2点を与えてしまいます。
バッテリーの不協和音。
憮然として殻に閉じこもるエースになりそうだなぁと観察しますが、なんとか耐えている様子。
がんばれ!自分たちで立ち直ってみろと突き放します。
こういう所を直していかない限り、同じことの繰り返しになるでしょう。
エラーではじまり、デットボールにファーボール、パスボール、そしてマズイ守備。
悪い流れのオンパレード。
初回に守備でリズムを作ってから攻撃に入るという、カナトのプランは崩壊しました。
リズムを作るどころか、自分で墓穴を掘っています。
立ち上がりを上手く立ち上がれないチームに待っているものは、敗北のみです。
なんとしてもこの裏の攻撃で、立ち直らなくてはいけない。
まずは、なんでかんで1点を取りに行かなくてはならなくなりました。
まずは1点を取って、選手たち落ち着かせなければいけません。

高田イーグルスの先頭バッターは、初っぱなにエラーをしたアユキ。
責任を感じているようです。ここは切り替えて、なんとしても塁に出て欲しい。
1球目を全力で振りいきましたが、かすりもしませんでした。
2球目のファールも合ってない。
こりゃあかんな、追い込まれたからバントも厳しいなと攻めあぐねました。
この前の新人戦でも、見逃してはいけないコースを見逃しています。
自信のなさからくる消極性に食い潰されている。
やべぇなあと思っていると、きましたデットボール。
これは助かりました。
今のアユキは、迷いに迷っている。
そこにきてエラーで、精神状態はどん底です。
さらにここで三振でもしようものならば、地の果てまでいってしまうかもしれません。
デットボールに救われました。
アユキもチームも。
塁に出てしまえば、そこはアユキの独断場。
すかさず二塁を陥れ、2番のマナトに送りバント。
これがエラーを呼び込み、一三塁。
3番に帰ってきたアオトがセンターに打ち返して2点。
つづくトウマがセンターオーバーのホームランで逆転しました。
四人で逆転。
このホームラン、トウマは試合後に自信満々で解説してきました。
本人が言うには、ひっぱらないで引きつけて打った!そうです。
たいしたもんです。
本番さえも、チャレンジの場としている。
この前の関柴上三宮さんの前に見逃しを連発していた当人とは思えません。
まぁ、私から言わせればまだインパクトで手首を返しすぎている。
だからドローぎみな回転。パワーをロスしています。
これがバットを内側からだして、フェードぎみな回転になるともっと進化します。
まぁ、結果を引っ張ってきているので、ここは褒めまくりです。
この前の見逃しを払拭しようという本人のあがきを買います。
さぁ、追いつきました。
息を吹き返す高田イーグルス。
ミソラもいけーといいますが、デットボール。
相手も浮き足立っています。
さぁもう一回つくるぞと意気込みますが、6年スリースターズが三者三振、ミソラを返すことができません。
当たりもしないとは、トホホ。
それでも、逆転という目標は達成しました。
これでなんとか試合にはなるなという計算が立ちました。
これで、エースも立ち直ってくれるかなと期待すると、9番にデッドボール。
またしても、先頭バッターを出してしまいます。
こういうところなんです。
アウトをとれるところで、当たり前にとれること、それが強さだと思います。
そして、柳津さんは1番からの好打順に回ってきます。
しかし、ここでもパスボール。
そして、またしても、2死からパスボールで1点。
簡単に1点を与えてしまいます。
同点。振り出しに戻りました。
この好打順、押さえなければならない。
気合いの入ったミソラは、1,2,3番をピーゴロ、ピーゴロ、ショートゴロに仕留めます。
最後のショートゴロ、これが良かった。
アユキがふたたび自信を取り戻すきっかけになりました。

さぁ、やり返しましょう。
ラストバッターに置いたハルトがいい仕事をします。ライト前に運んで、上位につなぎます。
こういう、つなぎ役、大切です。
大陸と大陸を繋ぐ橋の役目。
だから、私は単なるラストバッターではなく、しぶとく、骨のあるタイプを置きます。
ハルトが機能すれば、アユキもマナトも活きます。小刻みを小技を駆使して、出血を強います。
そして、とどめにアオトの一発ホームラン。
主砲のトウマの前に決めてしまいました。
休んでいたブランクを感じさせません。
それりぁそうですよね。
骨が折れていても、毎回練習に参加し、体幹や基礎トレを欠かしませんでした。
なので、いきなり3番に置いてもちゃんと結果を引っ張ってくる。
俺の準備はできている!とアオトは、プレーで語ります。
このゲームの分水嶺となる勝負を制しました。
流れは一気に高田イーグルスになりました。
ミソラ、キヒト、カナトに連続ヒットがとびだし、試合をコールド試合とする十分な得点を挙げました。
最初はどうなることかと思いましたが、なんとか勝つことができました。反省材料はある。
よし!まずは1勝。

次は、猪苗代メッツさんです。






執筆中















コンテナに満杯に入るソフトボールが、約40球、
そのコンテナが2つで、80球、それを4セットで、320球、その一連の流れが2セットで、640球。
1時間半、90分で投げました。90分は5400秒。約8秒に1球を投げ込んでいます。
土曜日は、約12人いたので、約60球の打撃練習ができたことになります。
そして、次の日は、美里親善大会を3試合戦った後、6年生選抜を相手に、約400球を投げる。
二日で1,000球。
高校球児だった時も、こんなに投げたことはありません。
自分でも思います。
なぜ、ここまでやるんだろうと、なぜここまでできるんだろうと。

さすがに疲れました。
全身が痛いという悲鳴。
軸足となる右足の裏も、まめができて、それが潰れて、痛い。
びっこをひいて歩いています。
久しぶりにこんなに投げました。
投げに投げた。
そして、打ちまくる選手たち。

今日の課題は速球対策、速球に負けないで、振り切る練習。
なにより、速球にびびらないで、トップを早く作って、タイミングを早めにとる練習です。
いわば、感覚を研ぎ澄ます練習です。
動体視力と精密機械のような正確なスウィング、これを鍛えていくには、打って打って打ちまくるのが1番いいと思います。

その練習の中、ひとりひとりの打ち方をつぶさに観察します。
この子にとって、どんな打ち方が1番いいのかをイメージしながら、私はいろんなコースをついていきます。
マシーンでは、ここまで考えながら効率よくはできません。
なので、自分で投げることで、確認していくしかない。
この前の試合で、打てなかったコースを重点的にいくタイプ。
そもそもの振りや待ちを直していくタイプ。
加えて、ストライクとボールの見極めも実戦していきます。

これは、私と選手たちとの会話です。
ソフトボールを通しての会話。

ん?お前はこのコースが打てないな?
そんじぁ、もっとここをこうしたらいいんじゃないか?
タイミングを早くとるということは、トップを早くとるということ、だから、ピッチャーとシンクロして、フォームに入ることを意識しろ!
打つ前から力がガチガチに入っている。
インパクトの瞬間だけ、力があればいいぞ!
迷うな、コースを決めて、振り切れ!
レベルも筋力も選球眼さえ、ひとりひとり違います。
毎日のコンディションさえ、変わってくる。
これが正解という答えなどないんです。
そんな中でも、その子のもつ、可能性の確率を少しでもあげるために練習しています。
積み上げてきています。
ただ、それがいい結果になるとは限りません。
どれだけ練習しても、どれだけ積み上げてきても、非情にも打てない時はある。
非情にもエラーをしてしまう時はあります。
そしてそれは、どれだけ後悔しても取り返しのつかないものとなる。
その子がベンチに戻ってくる時の、この世の終わりかのような、がっかりして、おちこんだ顔。
元気なくベンチに座り、周りも気を使って声もかけません。
仲間とベンチに一緒にいるのに感じてしまう孤独と後悔。中には泣き出してしまう子もいます。
私は、これまで何度もそういう光景を見てきました。
正面切ってみるのではなく、目線の切れ端で見つめてきました。
あえて声はかけません。
私だったら、声をかけて欲しくないからです。
まして、惜しかったぞ、なんても言って欲しくありません。
ミスはミス、ひとりにしてくれと思う。
俺は何をやってんだと、落ち込みます。
ただ、次の瞬間から、あの時はどうすれば良かったかを考えます。
いつまでも、落ち込んでられません。
そして、こんな思いは二度としたくないと思う。
そうだとすると、どうすれば、ミスをしなかったのかを考えます。
あの時、どうすれば良かったか?

それを克服していくのが毎回の練習です。
そして、今回の1000球の打撃練習に繋がります。
小学生相手に、小難しい打撃理論などかましても何人理解できるでしょうか?
大まかな打撃理論を教えたとしても、やはり最後は実戦形式で、打つのみ。
感覚で覚えていく。理論はそれを補強するものだと思います。理屈は後から、あぁこういうことかと分かってくれればいい。
最初はぜんぜん打てなかった子供たちが、少しずつ快音を操るようになります。
そして、少しずつ自信を持ち始めます。
よし、打てる!打てるぞ!と楽しささえ感じるようになる。

私たち指導者は、それが見たいんです。
少なくとも、私は見たい。
冒頭に、なぜ1000球も投げこむのか?と自分に問いましたが、答えはとっくに出てるんですよね。
彼らが、どこまでいくのか?を見届けたい。
彼が、どんな風に打つのか、どんな風に成長していくのかを見てみたい。
少年ジャンプで掲載していた『ルーキーズ』の川藤先生のように、「お前らは俺の夢だ!」なんてことは恥ずかしくて言えませんが、選手たちの成長を見届けたいという点では、保護者の次に、我々指導者がくるでしょう。
その意味では、選手たち、子供たち、私たちの到達点=夢なんだと思います。
夢は目標にも置き換えられます。
夢があるから、人はがんばることができる。夢とは、人が思い描く、いいイメージです。
キヒトが弾丸ライナーのホームランをかっ飛ばし、チヒロが左中間を切り裂き、カナトが右中間をつらぬく。
その姿を見て、飛び上がってガッツポーズをしたい。
それが我々の夢。私の夢。
美里親善大会でも、カナトのジャンピングキャッチのゲッツーがありましたね。
ああいうファインプレーを時折、野球の神様が見せくれる。
白獅子の三者連続ホームランもそうです。
人の想いがカタチになる瞬間に立ち会える。
それも一番近くで。
だから、私は1000球も投げることができるんです。
それは、他の指導者も、他のチームの指導者も同じでしょう。
みんな夢に、ほだされている。
そして、それを良しとしている。
大いなる、ただの自己満足。
そのせいで、三日たった今も体に痛さが残っています。
それを心地よい痛さとしていることに満足している自分に気づく。
こういう生き方があってもいいぜと、自分との会話。
そしてまた、今日も投げ続けます。
高田イーグルスの全ての子供たちに向けて、
「夢にときめけ、明日にきらめけ!」と、こころの中で叫びながら。
決勝戦は、高田イーグルスの先攻で始まりました。
キャプテン、アユキが今大会、先攻後攻争いで初めて負けた試合でした。
ここまで、3試合全て後攻を当ててきました。
その甲斐あって、守備からリズムを作ることができていました。
確率は二分の一。そこを引けなかった。
しかし、これからの戦いもこういう時はあるでしょう。
先攻後攻なんて、どっちでもいい、そのぐらいの感覚でいいのかもしれません。

今思えば、アユキはこういう験を担ぐタイプなのかもしれません。
後攻を取れなかったことを悔やんでいるようす。
そして悔やんだ気持ちのまま、1番の打順に入ってしまったのかもしれません。
ここ最近、バッティングにも自信を持ち始めていたと思います。前の大会でも右に左に積極的に打ちまくっていました。
しかし、準決勝では、なんてことないコースを空振り三振。
そこら辺から彼の歯車が微妙に狂いはじめました。
この空振り、前もありました。
そして当たらない事にどんどん自信をなくしていくジレンマに陥る。
そこから脱出したと思っていましたが、黒い影は後ろからピッタリくっついて彼を再び捉えました。
自信のないスウィング。
そのスウィングさえできずに、明らかなストライクゾーンを見逃す愚手。
案外これも深刻な状況かもしれません。
これも対策を考えないといけません。

我々の矢じりのアユキが倒れた。
さて、どうにかしなくてはいけません。
2番のマナトには策を授けて、出塁します。
アユキが倒れた時は、すぐに第2の矢じりになるマナトには最近重宝します。
ワンアウトながら、塁にでました。
そして、ここから高田イーグルスのクリーンナップ。
3番トウマを迎えます。
しかし、マナトはスコアリングポジションにありません。盗塁させるか?
どうしたものかと攻めあぐねていると、パスボール、パスボール。
するすると三塁に到達しました。運がある。
1死三塁という理想的な形。
先制点という大きなヤマ場を迎えます。
ただし、ゴロを打てばという条件付きですが、打順はトウマ。
三振はしないでしょう……と思ってましたが、見逃し三振。
ん?どうした?
明らかに歯車がかみ合っていません。
インコース低めではありましたが、今までのトウマであれば、手は出してファールにできていた。
しかし、今回はそれができなかった。
見逃し三振がいけません。
何かがズレています。
これまで、負ける時に感じる違和感にも似た感覚。
これが決勝戦のプレッシャーというやつでしょうか。
この感覚のもとを断ち切らない限り、勝利はありません。


反対に、パスボールを連発していた関柴さんのエースは、ここから立ち直ります。
三塁にランナーがいるので、これ以上のパスボールはできません。 
そして、バッターは4番の長打力のあるミソラ。
2死ながら、ここからミソラが打って得点することで、流れを離さず、もう一回チャンスを作ることができます。
しかし、三振に倒れる・・・
初回にチャンスを作るも得点できず。
磐梯山にかかる厚い雲、いやな空気が立ちこめました。
しかし、強いチーム同士の戦いであれば、こんなのはいつもあり得ます。
そして、このいやな空気を断ち切り、相手の攻撃も封じ込めること、この我慢比べをいかに根気よくできるかというのが、強さの条件となってきます。
その点では今の高田イーグルスは、まだまだひょっ子です。
先に音を上げてしまいました。

マウンドに立つのは、四試合目の先発のエース、ミソラ。
全てコールドで倒してきているので、疲れは少ないはずです。
むしろ、投げたくて投げたくてしかたなく、準決勝で下げたことに逆上していたくらいですから。
ミソラ、決勝のマウンドで勇躍します。
関柴上三宮の一番バッターを簡単に2球で追い込みます。
が、ここからがいけなかった。
敵の1番の選球眼スキルの前にファーボールを許し、出塁させてしまいます。
先頭を切れないと自分の流れに乗れないタイプです。
自分の思い通りにならないと、崩れていくタイプ。
文字通りのじゃじゃ馬です。
この浮き沈みの激しさ。
いいほうに出ればこんなに心強いことはないんですが、反対にでると……
パスボールを連発し、三塁に進めてしまいます。
それでも、2番を三球三振に打ち取ります。
まだ、大丈夫。
ん?待てよ、先攻の高田イーグルスのような展開になってるじゃないか?
そして、3番を迎えます。
関柴さんの監督さん、3番打者であるのに、手堅くバントできます。
そして、絶妙なコース。
バント処理は練習してきました。
練習してきたからこそのお互いに素早い反応。
ピッチャーとキャッチャーの真ん中に止まります。
お互いが、ぶつかる状態。
これは「バントシフトができる」がうえのミスとなります。
この幼いバッテリー。
お互いのミスをなすりつけるように、お互いの腹の虫は収まりません。
不協和音。
それは、そのまま投球間の不信感に繋がります。
これ、今まで何回もやってきているものです。
エラーがらみで先制点を献上。
ランナーを残して、ツーアウトまで来ますが、さらにここでバッテリーミスで、もう1点を与えてしまいます。
ガタガタと崩れる屋台骨。
幼いバッテリーを中心とする、ややっこの高田イーグルスを瓦解させるのに十分なヒビが入りました。
そこにきて、絶妙なコースをついているんですが、ボールのコール。
エース、ミソラのフラストレーションはたまっていくばかりです。
いいコースをついているので、バッターの中途半端なスウィング多くなる。
その都度、キャッチャーが確認をとればいいのですが、トウマも目の前のことで精いっぱい。
確認を取らないトウマに対して、ミソラの不満の鉾が向きます。
本来、ふたりで協力しあって、強敵に挑まなければならないのに、ちまちま、ちまちまバッテリーという狭い世界でけんかをしている。
バッテリーはプラスとマイナスがあるから、電流が流れ、エネルギーを生み出すものです。
肝心のそのふたりがいがみ合っている。
そんなチームが浮上するはずがありません。
それは、わかっていました。
でも、ここはわかってくれるんじゃないかという淡い期待がありました。
状況が好転すれば、バッテリーも協力の姿勢を見せるのはないかという期待。
指導者という外圧よって気づくよりは、自分たちで気づけた方がいい。
ここは、我慢、我慢しました。
しかし、状況は悪くなるばかり・・・
討ち取っているあたりも、飛んだコースがよく、アウトにできない。
じりじりと点差を離されていきます。
反対に、高田イーグルスの攻撃は、三振の山。
これまでの3試合では、対戦してこなかった本格派に対して、手も足もでません。
そして、この関柴さんのエース、フィールディングもいい。
小細工も通用しません。

この試合の一番いい当たりは、ファールになりはしましたが、ライト線へのライナー。
ああいう打球を飛ばさなくては、この上のレベルにはいけないでしょう。
打撃もいいところがない。

はがゆさとため息の連続。
課題が次から次へと出てくる。
しかし、思い直します。
できないことは、成功の種。
これができれば、こいつらはまだまだ伸びる。
何ができて、何ができないかをきちんと記憶しておこう。
私のハードディスクに書き込みました。

ひとつの成長はと言えば、ミソラが泣かなくなったこと。
もっとも、無表情で機械のように投げ込むことしかできないマシーンと化しています。
びびって誰も声をかけられない状態。
いつもで、あれば、泣きまくって、泣きまくって、こちらがかわいそうになるくらいの悲愴感であふれる。
しかし、今回は心のダムが崩れるのを鉄面皮のように押しとどめているようにも思えました。
ただひとり、孤独というマウンドから、投げこむことで、存在を維持している。
その気丈さには、誰もついていけません。
唯一、わかるとすれば、同じような境遇でマウンドから降ろされたユウシン。
彼は、憮然としているミソラの中に、かつての自分を見たのかもしれません。
そうであって欲しい、私の願いです。
メンバーの中で、ただひとり、ミソラに近づいて、声をかけます。
あの時の自分に声をかけるような気持ちになってくれたなら、この一戦に意味があります。
彼もまたひとつ成長しました。
彼の目から険が取れたのを確認しました。
これでまた、我々との信頼関係を築いていけます。
そして、この先も必要な選手のひとりです。
チームのみんなに気を使いながらプレーをするユウシン。
「思うところがあります・・・」といって、涙目のフクダコーチを見て、私も涙目になる。
ソフトボールというチームスポーツが、我々を救ってくれています。
この先も同じようなことが起こるかもしれませんが、今回は乗り越えたと思います。
そして、この先も何回でも乗り越えていきます。
大きな懸念材料が取れたような気がします。
ただ、ユウシンの声も今のミソラにはとどきません。
完全にシャットアウト。
今度はこっちか!
ここに極まれり。

全く流れのこない試合展開。
相手ピッチャーは、ますます勢いづきます。
バンバンストレートを投げこんできます。
受け身一方の展開。
サンドバッグとはこのこと。
こちらのいいところは、まったくだせない。

終わった今だから言えます。
初回の見逃し三振が無ければ、
あのバント処理ミスがなければ、
負け試合は、イフに満ちています。
そして、負けには必ず原因がある。
名将、野村監督の言葉です。

1:6で完敗です。
この試合は、負けるべくして負けました。
まだ、高田イーグルスには優勝は、早いぞという戒め。
手放しで県大会にいくことは許さない。
だから、ちゃんと準備をしてこい!
磐梯山が言っています。

四試合を戦い抜いた高田イーグルス。
新たな課題に向き合います。











今週末は、新人戦会津予選、高田イーグルスの県大会への挑戦でした。
結果から言えば、決勝に進出し、準優勝で県大会を決めました。
1回戦から、磐梯、しきみ、猪苗代メッツを破り、決勝戦で、関柴上三宮連合の前に倒れる。
持ち味を出すことができなかった。
そして次の課題が次々と露見した試合でした。
連合チームの関柴上三宮さんは、ルール上、県大会にいけません。
県大会を決めはしましたが、釈然としないものを抱えながらの表彰式となりました。
負けが確定した時から、なぜこうなったと自問が始まります。どうすればよかったと、自分との対話の時間。
ここをこうしよう、あそこをこうしてみようと試行錯誤が始まりました。

最近思います。
どんな世界でも、際限はなく、進んでも進んでも課題は後から後から出てくると。
スポ少をやっていても、仕事をしていても、つくづくそう思います。
まだまだ低いレベルですが、少しずつ「できる!」という幅が増えてきました。
しかし、これができると、あれもやらなければいけないという次の壁が表れます。
やっとバント処理ができてきましたが、今度はもっとすばやく、正確にやらなければいけなくなりました。
そしてそれは打撃にも走塁にもバッテリーにもいろんなことに及びます。
求めるレベルが上がってきている。
これはこれで、うれしい悲鳴なんですが、ただ単に一生懸命にやればいいんだというレベルではなくなってきているんです。
悩みのタネは尽きません。

しかし、我々は大きな目標に到達しました。
県大会出動という、大きな壁を乗り越えたんです。
カナト世代が渇望して、狙って取りにいって、取れなかった県大会。
世代は1つ進みますが、高田イーグルスとして、また、ひとつ上のステージに進むことができます。
そしてそれは世代がいくら変わっても、遺伝子として残ると私は思っています。
このアユキ世代が、どうやって戦うか、いまからワクワクしています。
しかし、前記したように課題は山積。
いまのままでは、県大会へはただ参加するだけになると私は思っています。
県大会は、そんなに甘くない。
決勝戦でやぶれた関柴上三宮のようなピッチャーばかり。
そこに、強打と好守がそろっています。
いまのままでは、やられるという予感しかありません。
まだ1ヶ月ある。
その間に、やれる準備をしましょう。
あれもこれもはできません。
ポイントを絞った強化が必要です。
まず何をやるか、それをチーム全体で考えていきたいと思います。
やるだけやって、全力を出したら、それでいいんじゃないでしょうか。
そこに結果がついてこれば、なお良し。
私の中では、おぼろげながらやることは見えています。
アユキ世代は確かに強いです。
彼らのポテンシャルをいかんなく発揮することができたなら、ひょっとするとひょっとするかもしれません。 
記憶が正しければ、今から九年前の秋の新人戦。
当時の美里イーグルスも初めて県大会に出場しました。
そして、1回戦で後に優勝して全国大会に行くことになる釜子スポ少さんとあたり、0:1で負けました。
そこから、当時のコウダイ世代の挑戦は始まりました。
俺たちは全国に行くと、子供たちは口々に言うようになりました。
我々は大人たちが、そんなの無理に決まってんだろと言うのも関係ありませんでした。
ひるまず、おくびもなく、声にだす。
そして、翌年に有言実行で、県大会に初出場で初優勝を飾り、全国大会の舞台を踏みました。
並みいる強豪を次々に倒していきます。
ピンチは何度も何度もありましたが、最後まで諦めず、彼らは、一戦一戦、毎回強くなっていきました。
そして、県内でこれ以上ない高見まで、私たち指導者と保護者を連れて行ってくれました。
あの夏は忘れようもありません。
あの夏も暑かった。
そしてまた、同じように挑戦できる環境が目の前にあります。
チームとしてまとまるチャンスだと思います。
ひとりひとりが高い目標を設定し、自分と向き合って挑戦していく。
全国大会なんていうのは、そのための手段です。
行っても、行けなくてもいい。
全国大会さえも、モチベーションアップのための手段として使えばいい、私はそう思ってます。
しかし、この「全国大会」という言葉には魔力があります。
この魔力にかかったがために、あのコウダイ世代は全国大会にいけました。
その原因となったのが、この秋の県大会でした。
合併前、美里イーグルスのソウゴ世代もベスト8まで、肉薄しました。
あの世代も全国大会めざしました。
そして今、我々はアユキ世代の高田イーグルスもその山に登ろうとしています。
周りは、中山さん、油井さんなど強豪ばかり。
誰も高田イーグルスのことなど気にもとめていません。
誰も期待などしていない。
しかし、このチーム、やることをやればいいところまでいくと私は思っています。
人の心に戸は立てられない。
思うことは自由なんですから。

自分たちの信念をもった神がかった状態の集団のもつ破壊力と推進力。
世の中を変えていくのは自分たちだと言わんばかりに突き進んでいく彼ら。
確率の低いところばかりを連続で引いてくる、ゾクゾクする展開をみてみたいとは思いませんか?
県大会ベスト4、全国大会がかかった最終回に捨て身のホームスチールで勝つような展開。
大人が、それはあり得ないというわずか数%の確率の全国大会という扉をこじ開けた、子供たち。
私は、今の高田イーグルスにもそれができるチャンスが来たと思っています。
一方では緻密な計算。
もう一方では、何も考えない、勢いだけの大胆な虎視眈々。
いいじゃないですか!失敗しても。
だって、誰もも期待していません。我々以外。
挑戦していくこと、準備していくが、次に繋がる。
どんな革命も最初は小さいムーブメント。
鎌倉殿の13人も、最初の決起は20人にも満たない。
バタフライエフェクト。
小さい蝶々のたった1回のひとふり。
そのひとふりが、世界を変えることがある。
その影には数万、数百万の因果があったはず。
しかし、最初の一手を打たなければ何もおきません。
そしてそれはバトンとして遺伝子として受け継がれていく。
フミヤという花もそのひとつ。
その花はたくさん続いています。
こんな片田舎からでも、挑戦とチャレンジはいつでもできます。
目の前にチャンスがあるんですから。
そして、この世代は全国大会、西武ドームに行っています。
彼らにとっては二回目の全国大会となる可能性がある。
彼らの可能性を信じてみましょう。
だから、私は、子供たちと保護者、指導者をけしかけていこうと思っています。

さて、どうなることやら、楽しみで仕方がありません。


フミヤといってもチェッカーズのフミヤではありません。
あしからず。
最近よく顔を出してくれている会津西陵高校の学生がいます。
人懐っこい感じの高校生のあんちゃん。
彼はフミヤ。
今の高校3年生、タカヤ世代のサードで5番を打っていた選手です。
忍者みたいな走塁と守備、そしてなかなか日本人にはいない、トップハンドトルク打法の使い手です。
彼のスウィングは、斜めの軸を中心に、クルッと高速回転。
小さい体の割には、なかなかの飛距離とパワーがある打球を飛ばしていました。
走塁に守備にスピードもあり、幹も強く、反射神経、度胸もある。
えぇー、そんなの無理だってといいながらも、きちんといろんなことに反応している。
後腐れのない性格もいい。
なので、私は彼をサードに置きました。
何度、彼のスピードと、反射神経にチームが救われたことでしょう。
たしか、8月の三週連続優勝した大仏杯かな?あの時の本郷戦の神がかった走塁。完全にアウトで挟まれた時に、忍者のようにすり抜けて、貴重な得点につなげました。
今でもそれを思い出します。
そして、ビックプレーをなし終えた後の彼のはにかんだ笑顔。
その笑顔は、高校3年になって、就職試験を受けると言って、大人になっている、今でも変わりはありません。
なんぼ、大きくなっても、フミヤはフミヤ。
あの頃のままでもあるし、あの頃のままでもない。
確かに彼も成長しています。
それでも、私にとっては、フミヤはフミヤなんです。
そては、それは他の教え子も一緒の事です。
こうして、今の世代が練習しているところに、顔を出してくれるところが、私はうれしいんです。
普通だったら、来ないでしょう。
自分のこともあるし、知らない人ばかりだし、なにより、あの頃の年代にとってめんどくさいと思うんです。
しかし、フミヤはグランドに私を見つけると、「カントクっー!」と声をかけ、手を振ってくれます。
こういうところが、うれしい。
こういうところが、フミヤなんですよねぇ~。
こういうところに、積み重ねてきたものを感じます。
バトンが回っているという実感があります。

そして槇原敬之さんの「僕が1番欲しかったもの」を思い出します。
しかし、私はまだ振り返っていません。
振り返るのはまだまだ先だと思ってます。
その曲は、誕生日が同じで、同じ病院で生まれた中学の時の友人が送ってくれたものです。
何かに一生懸命に打ち込んでいれば、いつか花が咲く。
だから、大丈夫だと、彼女は言ってくれているんだと思います。
そして、フミヤのような存在が花なんだと思います。
地元会津で咲く花もあれば、神戸に咲く花もある。
どこにいたって、その花は力強く咲いてくれることでしょう。
メイドイン高田イーグルスとして。





最近、次男坊の野球のユニフォームを夜に洗うのが日課になっています。
スポ少OBのルイの父ちゃんも毎日洗っていることを聞いたので、見習って、やってみることにしました。
もちろん、嫁さんの方が多いので俺ばかりやっているとは言えません。
あの汚れって、なかなか落ちないんですよね。
ルイの父ちゃんが、ユニフォームを洗う洗剤の話題で盛り上がっていた理由がわかりました。
まず、荒く洗って大きな汚れを落とす。
汗と染み込んだ泥、汚れを落とすために、洗剤とハイターで温度の高いお湯で浸け置きしておく。
そして、たわし、靴を洗う柄のついたやつが最適でした、そのたわしでゴシゴシ洗う。
雨の日のすっぱね、泥の水玉模様、最悪ですね。
草の緑も。
血もだめです。
あのやろーこんなに汚しやがってと、悪態をつきながら洗っている自分がいます。
てめぇーこんなこと、自分でやれよなぁと思ってみますが、その言葉が自分に跳ね返ってきます。
俺も母ちゃんとばあちゃんにやってもらってました。
次男坊のことを責める権利なんてないんですよね。
これをやってると、嫁さんのすごさもわかりますが、自分の小学校、中学校、高校と同じように、いや洗剤が今ほど進化していなかったから、もっと大変だっただろうなと思われます。
母ちゃんと、ばあちゃんに感謝しないといけなかったなと、思います。
そして、前にこんなことをどっかで書いたなと思って、思い出しました。
少し前のスポ少のお母さんたちを思って書いたものです。
今は、私の言葉も代弁しています。
人はつくづく、一人では生きられないものだと思います。



以下、「白いユニフォーム」


あなたは、何百回、何千回、何万回、
僕のユニフォームを洗ってくれたでしょうか。
毎回毎回、当たり前に着ていた洗濯されたきれいなユニフォーム。
やれベルトを忘れた、帽子を忘れた、スパイクを忘れた。
全部、あなたのせいにしてました。

でも、本当は分かっていました。
僕が寝た後に、洗濯機では落ちない汚れを、ゴシゴシ洗っていてくれたことを。

毎朝、毎朝、きちんと用意されている、真っ白なユニフォーム。ソックス。
おそらく、その白さはあなたの愛情なのでしょう。
でも、僕らはそれをわかっていても上手く表現できません。
だから、僕らは一生懸命なプレーで、あなたへの感謝を表します。
チームのためにもがんばって、打ちます!
守ります。
ヒットを打った後、チームのみんなを見てから、最後にあなたを探します。

そして、無言の会話を買わす。
「俺、打ったよ!」
「うん、いいヒットだったよ。」
お互い、目を見てうなづく。
それだけでいい。
親と子だけがかわす視線。
それだけで、今までの苦労、辛苦をわかり合える。
家でたいした会話をもなくても、深いところでつながっている。

これもスポ少のいいところです。



以上

こういう物語が選手たちの数だけあることでしょう。
いつか、わかってくれるという思いもあるのでしょうが、いつのまにか、洗うことに幸せさえ感じている自分もいます。
次男が野球をやらなければ、こうして母校に再びもどって応援することもできなかった。
高校野球をやっている次男に感謝さえしています。
まったくといいながら、ズボンの穴の位置が気になり、スライディングの下手さを指摘しています。
彼がいるから、いろんなところに応援にいけるし、新しい人との出合いもある。

誰の上にも時間は同じです。
どうせやるなら、私も次男も楽しんだ方が、心身ともにいいという結論。
嫌々やっても何もいいことはない。
そんな中にもなにか楽しみや、やりがいを見いだしたいと思ってます。
そう考えると無駄な時間などないんです。
嫁さんは、そうではないようです。
まぁ、ひとそれぞれ。

さぁ、帰って、またユニフォームを洗いますか!
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