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時に笑い、時に苦しみ、時に涙する。すべてはグランドへ。 ソフトボールを通して成長していく小学生とその保護者、スタッフの物語。
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ついに福島県ソフトボール協会のHPに県大会のトーナメントが発表されました。
やはりこういう形で、大々的に「美里イーグルス」とでるとかっこいいですね。
なんかこう甲子園の組合せみたいだと勝手に思ってしまいます。
こうやって見てみると県内の強豪ばかり。
ビックネームにびびってしまいます。
とはいいながらも、どこまでイーグルスのチカラが通用するかワクワクもしています。
この高揚感は、やはり独特のものですね。
県大会のことを考える。
仕事中でも、晩酌をしていても毎日少し緊張気味に過ごしている。
マンガや小説の世界にいるようです。
いっぱしのアスリート、勝負師の心持ち。
これはフィクションではない、現実の世界なんですね。
現実は小説よりも奇なり。
どんなにマンガが面白くても、実際に経験することはかないません。
やり直しがきかない一発勝負。
だからこそ、後悔しないように今できることをしましょう。
あの時こうしておけばよかった。
そうならないように、気になったことはやっておく。
坊主になることもいいでしょう。
ちょっと特別なことをしておくのもいい。
みんなの期待が透明なものではなく、目に見えてカタチあるものになっていく。
親子の会話、保護者同士の会話が増えていく、チームが密になっていく感じがしますね。
みんなの思いを紡いでいく。
ある意味、これは「祭り」です。
祭りは見るより、参加するほうが面白いに決まっています。
どんな祭りに仕立てていくか?
もう少し準備を楽しむことにしましょう。

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「家で素振りをするように!」
結構な頻度で、私は選手たちにいいます。
でも、わかってるんです。
そうはいいながらも、毎日素振りをする奴は一握りだということを。
なぜ分かるかって?
かくいう私も小学校時代、毎日素振りをしたことはなかったからです。

毎日やれといわれたけど、一日くらいやらなくてもいいよな、と勝手に自分で解釈してしまう。
自分に都合のいい思考。
こいつは強敵です。
ココロの弱いところからジワジワと責めてくる。
疲れてたり、めんどくさかったりすると、その悪魔の思考が世界を支配してしまう。

でも、よーく考えて下さい。
試合で、投げた瞬間からすぐ分かる絶好球が来たとき。
「もらったぁー!」とフルスイング。
だけど、ほんの少しだけタイミングが合わずにファール。

ここ、ここなんです。 
ここが分岐点。

時間を遡って、アリとキリギリスになって見てみる。

楽をして素振りを怠ったキリギリス。
毎日毎日コツコツと素振りをしてきたアリさん。
どちらが、いい結果を引く確率が高いか? 
自明の理でしょう。

そうだとしても、がんばってきたアリさんでさえもヒットが打てるとは限らない。
そこは勝負の世界、いい結果がでるとは限らないんです。
アリとキリギリス、どっちも打てなかったとします。
結果は「打てなかった」で同じくくりになります。はためは同じ。
でも、はたしてそうでしょうか?
水面下に、蓄積がある者とない者の違いがあるはずです。
今回は結果がでなかった。
でもその下には、毎日の素振りで培われた大きな氷山があるはずです。
その氷山はなかなか出てきてくれない。
素振りをしてこなかった者としてきた者では、ヒットを打つ確率がちがってくるでしょう。
それはたった数センチ、数ミリの違いかもしれない。
やらないよりはやったほうがまし。
試合の大事な場面で、数ミリの戦いを制するかしないかは、この日頃の準備にかかっていると思います。 

毎日の素振りは、「お守り」みたいなものです。
ないならないでいいけど、あったらあったで心強い。
最終回、ツーアウト満塁の場面。
とんでもない絶対エースとの戦いにのぞむ。

「やべえ速い。打てなかったらどうしよう?もっと素振りしておくんだったなあ。」

こうではなく

「大丈夫!俺は素振りをやってきた!必ず打てるはずだ、」
どちらがより成功に近いか?
ほんの数ミリの勇気でさえも百万の援軍になり得る。
そのお守り、イーグルスの全員が闘志の中に持ってくれる事を切に願います。


子供たち、選手たちの「顔」が変わってきたようです。

我々指導者、保護者がいなくても、時間前に全員そろってグランドに大きな声であいさつをし、誰に言われなくても全力でダッシュをしている。
「監督、この子たち、ちゃんと全力で、手を抜かないでやってます!」
指導者が来るまでの間、練習を見て下さったお母さんとの会話です。
立場が人を変えるといいますが、会津の第2代表という自覚?がどうやら出てきたようです。
私が来てからのボール回しにしても、きびきびしています。
カバーリングも早い。ボールがそれるとき、外しそうなときに、先をよんでますね。
その域に達している。
いい雰囲気で、練習ができている。
仕事帰りに駆けつけてくれる保護者の練習の支援もありがたいです。
ひとり、ひとり全員に密度を濃く時間をさく練習なんてできません。
気づいたら、誰彼まんべんなく、ここはこうした方がいいぞとアドバイスをいただける。
聞き耳を立てて聞いていると、私がアドバイスを言おうと思って、忘れていた事ばかりです。
今日のサードの守備位置のとりかた、バントの方法、守備体系、保護者のみなさん、よく見ている。
「こうしたほうが早く投げれるぞ!」
教える内容がより高度なレベルになっています。
そして、そのアドバイスを理解し、行動に移すことまでできるようになっているイーグルス。
つくづく上手くなってきたなあと思います。
昔はちゃんと捕ってくれればいい。そんなレベルでした。

毎回毎回、分かるまで、みんなで言い続けてきたかいがありました。
会話が、みんな野球馬鹿ならぬソフトボール馬鹿。
バカはバカでもソフト馬鹿!
いいじゃないですか!
バカになるほど、ソフトボールにのめり込んでいる。
なんでもクールにかっこよくみたいな時代の流れにあえて逆行している。
親子そろって、ひとつのことにこんなにも情熱を注ぐことができることはなかなかないと思います。
親子で同じ目標を目指すベクトル、一個の槍と化す。
子ども達も保護者も、全員が上手くなりたい、強くなりたいという思いでつながっています。

顔が変わっているのは、子ども達だけでは無いような気がします。その保護者も間違いなく変わっています。
今のイーグルスは、全員の「顔」が変わりつつあります。みんな活き活きといい顔してます。
従来からの脱却。脱皮。
その流れの中にいると中々わかりませんが、全体がいい感じになってきています。
間違いなく「いい波」に乗っています。
こうなると、調子をこいてしまうのが玉にきずですが、こんなときじゃないと調子もこけないので、思い切って調子をこきましょう!
そして、その調子の良さを、本物の実力にしてしまう!
あえてブレーキはかけない!

身の丈にあった試合。
身の程をしった試合。
そんなもんでは、強者には勝てない、県大会は勝ち上がれないと思います。
自分たちの足もとを固めた上で、120%が必要です。

どうしても、あの夏を思い出してしまいます。
あの時もどんどん調子こいていきました。
一戦一戦メキメキうまくなっていく。
私たちはそれを全力で目に焼き付けたい。

イーグルスのチカラを早く試したいものです!
話によれば、明日5月19日(日)の夜には県大会の組合せが決まるそうです。
福島県下ベスト16。
この16チームうち2チームのみが全国大会の扉を開くことを許される。
今年の全国大会は長崎県と聞いています。
まさに遠い道のり。
山頂は遠くに見えますが、まったくその道中が見えない。ゆくてにはどんなドラマが待っているでしょうか?
どのチームもそうでしょうが、どこと当たっても全力でやり抜くのみ。
イーグルスも先のことは考えないで一戦一戦に全力を尽くすだけです。
県下ベスト16。
強豪チームぞろいです。
とはいえ、みんな小学生だからやってみないとわからない。
と、大部分の人はいうでしょう。
でも、そうじゃないんですね。
いかんともしがたいチカラの差があります。
その差はどうやって生まれるか?
練習量、雪の少なさ、人口の多さ、体格の良さなどいろんな要素が全部違う。
同じなんていうのは逆におかしいと前から思ってました。
同じ小学生なんていない。
どのチームもそれぞれみんな違う。
その違いの中で、どうやって自分のチームらしさをだせるか?
ここまできたら、そこにかかっています。
ミスを少なく、先制点をとって、ピッチャーが安定する。 
その流れに先にもっていった方が勝つ。
相手が強くなればなるほどその底力がためされます。
聖光学院の「不動心」。
自分たちを信じて、揺るがない心。
どんなピンチでも逆境でも、ぶれないこと。
それを支えるのは練習であり、保護者であり、仲間である。
私はそう思います。

速い球をどうやって打つか?
ネットにはいろいろ書いてありますが、結局どうやっていいかわかりません。
ネットでそんな簡単にわかれば、みんなやってますからね。
速い球を打つことが難しいからプロ野球選手がいるんだと思います。

速球を打つにはいくつかポイントがあると思います。
動体視力、反応、スイングスピード、タイミングの取り方など。
感覚的なこともあるので、個人差があります。
昔ながらのやり方でいくと、「慣れ」。
とにかく速い球を打って打ってうちまくる。
速さに慣れろ。
これが古典的な練習方法でしょう。
アニメ、キャプテンしかり、巨人の星しかり。
とんでもなく前から投げたボールを打つ。

これだと投手間が違うからタイミング取り方とか支障あるよなと思っていましたが、そんなの関係ねえ。そこは根性です。

最小はかすりもしない。
そのうち、1球2球がかすり、たまに当たる。
だんだん前に当たるようになる。
たまに捕らえる。
人間って対応していく生き物なんですね。
はやり「慣れ」は大事。
ただし、バッティングピッチャーが疲れます。
1人で3人に10球なげるとして、それが四回。2セット。
いい運動になります。
マシンとかがあればいいんでしょうが、電気とかめんどくさい。
やはり人の出番になってきます。
年のせいか、打球の反応が悪くなってきて、速いピッチャーライナーが捕れない、避けれない。
直撃が多くなってきました。
タイセイの打球には恐怖を感じます。
よって、防球ネットを買ってもらうようにしました。

県大会にはとんでもないピッチャーがゴロゴロしています。
そのエースを打たないと勝てない。
老体にムチをうって投げて投げて投げまくる。
がんばって投げるとしましょう!
スポ少は、自分の居場所を開拓していくもの。
そこには競争の原理があります。
レギュラーをとりたい!
あいつに負けたくない。
あの時は打てなくて悔しかった。
次は簡単にはやられない、打つぞ!
むき出しの自己肯定。
それがなければやっていけません。
その負けん気、ライバル心、それらも自分を成長させてくれる大事なものです。

今のイーグルスにも、ここ何日かで急激な成長を見せる選手がいます。
それはシュンペイです。
ついこないだの練習試合で、ものすごい三塁打を放った。
高田スポ少さんのアウトコースの速球を逆らわずにライト方向へ。
いっちゃぁ悪いですが、代打に送ったもののあんなに打つとは思いませんでした。
そこから、彼の中の何が変わりました。
変わったと思います。
いつも少し、ほんの少しテイクバックが遅れてインパクトのタイミングで差し込まれていた。
それが、なにかの拍子で改善されつつあります。
彼にとって大きな自信になったようです。
俺はできると思い始める。
バッティングがよくなると相乗的に守備もよくなる。
全部が良くなっていきます。試合でも練習でもキッチリ結果を出してくる。目に見えて。
それを、指導陣も始め、チームメイトも認めつつあります。
そうなるとさらに自信をつけて、もっともっと上手くなる。
その課程をつぶさに見てきました。

そういや明徳義塾の馬淵監督が言ってました。

ボールを転がして、素手で捕る練習を繰り返す選手たち。それを見て
「こういう単純な練習を繰り返し、繰り返し行うことが大事。
そしたらある日突然、上手になる。なにかのきっかけで。」
「(多くの人間が)そのある日突然が待てない。」
馬淵監督の「棚ぼた論」です。
棚からぼた餅。
これはラッキーの代名詞のように言われますが、馬淵監督にしてみればそうではない。
みんなぼた餅は欲しい。ひしめいている。その中で、その棚に近づく努力をして、いつ落ちてくるかわからないぼた餅を待ち続ける努力をおこたらない。
それをやったものにしか、ぼた餅は落ちてこない。
落ちることを信じて、準備を怠らない。
いい結果がでることを信じて、努力をして、あきらめないで、やり続ける。
そうした者だけが成功者になることができる。
すぐに結果を求めたがる人の多いこと。
そして結果がすぐに出ないと、あきらめる人の多いこと。
求め続けた者、諦めない者、自分を信じた者にのみ、いい結果、キセキはやってくる。
ひとりひとりでさえ、難しいことをレギュラー、補欠を含めて全員がそういう気持ちになったなら、どうなるのか?
だから、単純な練習でも手を抜かずにやろう!
夏の甲子園連続出場8回のキセキを実際にやってのけた。
そういう名言だと思います。

それを地でいっているシュンペイ。
いい結果を引っ張ってくる最近のシュンペイを見てると、馬淵監督のその言葉を思い出しました。

努力がなにかの拍子で、開花する。
人が成長する、自分に自信をもつ瞬間。
いい顔していると思います。

三振大魔王と私に言われて、すぐに泣いていたメンタルの弱い彼はいまのところいません。いるのかもしれませんが、その弱気と上手くつきあう術をもちつつある。簡単に泣かせられなくなりました。打たれ強くなりました。

自信が、みなぎっている。
そんなたくましいシュンペイの横顔をみてると、うれしくて仕方ないです。

人は、ある日突然上手になる。
なにかの拍子で。

そのなにかの一端を私たち指導者も担っている。
シュンペイもうれしいでしょうが、指導陣も保護者もうれしい。
彼だけでなく、その彼に負けじとみんなも底上げされていく連鎖。実際に「やべぇ!ぬかれるかもしれねぇ。」とビビって、自己研鑽に励むチームメイトもいます。
競争野原理。これは、いい連鎖です。
人の成長を間近で見る。

シュンペイの横顔は無言でこう語ってました。
「もう、三振大魔王とは言わせねぇ!」

この総体でもそうですが、この先どこかで、必ず打ってくれるでしょう!

努力した者に、ぼた餅は必ず落ちてくる。
棚ぼた論、忘れるな!







総体前に今日も保護者の協力のもと、充実した内容の練習ができました。

打順を組んだとき、それぞれがどんな役割をもってチームに貢献するか?
私の中にあるイメージ、あいつはこういう場面でこんな風に活躍して欲しいという期待。
今日はそれを確認しました。

安定している上位が塁に出て、下位がどうやって返すか?
このあたりがイーグルスの得点のポイントになってくると思います。
下位は、ただでは死なない。
座してアウトの票田にはならない。
単にアウトをくれてやるのではない。
しぶとく、ボデイブローのように後から効いてくるそんなイメージです。
無策では、打席に入らない。
真っ向勝負では、出塁の可能性が低いのだから
、自分の特長を活かした「何か」を仕掛けないといけない。
一撃で倒すことはできなくても、次の打者のため、その次の次の打者のために少しでも削っておく。
そこを徹底していきます。

全員がそれぞれ役割をもっています。
それができるように最大限の準備、心構え、そこを確認しました。

シミュレーションをしておくのと、ぶっつけ本番で臨むのとは、全然成功率が違うでしょう。

そして、私がそうする意図も教えます。
教えるというか共有します。
こういう場面、お前はどうしたらいい?
どうするのが確率が高い?
なぜ、そう思う?

それをやる理由。
単なる命令ではないんです。
その裏にある意図がわかるか?
これって大事ですよね。

ランナーがいる。
アウトカウントも若い。
スコアリングに置きたいという狙い。となるとランナーを進めるバッティング、となるとゴロだな。
少しグリップをテイクバックの時に高くしてゴロを打ちやすくするように意識しよう!

こういう思考になってくれれば、しめたものです。
状況を判断して、しかるべく対処する思考をもつ。
指示待ち人間を作らない練習です。
これもスポ少の目的のひとつ。
ワンプレーで勝敗の決まるギリギリの状況で、自分で判断して、対処する。
これぞ野球です、ソフトボールです。
ひとりではなく、みんなが動くチームプレーでそれができる。これが楽しいし、気持ちいい。
人はこういう厳しい状況の中でこそ成長するのだと私は思います。
たとえ成功しても失敗しても本気でやっている。
だから成長する。
困難な状況の中であっても、そこに自分の得意なもの、ソフトボールでいえば小技であったり、足をいかす走塁など、自分の全てを駆使して挑む。
そこに自分なりのアレンジをくわえるようになればなお良し。
人にやらされていることからの脱却です。
「さぁて!いっちょやってやるか!」
こうなると俄然、面白くなってくる。
自分たちで工夫してやるほうが、絶対面白いし、強くなる。

そういう選手たちが今のイーグルスに育ってきています。
その子たちの一番いいところを活かして、可能性の高いところを引いてくる。
それができそうな気がします。

さあ決戦の日まであと三日。
さらに牙を磨くことにしましょう!






総体の勝ち方。
そんなもんなんてないと思います。
一戦一戦大事に戦っていく。
それしかない。
とはいえ、次のことを考えながらの展開にもなるでしょう。
ピッチャーに疲労を残さないような配慮、無理してでもコールドに持ち込むような作戦。
そういった、次のことを考えたりするときに物語が始まる気がしてなりません。
勝ったな!と、安心したときこそ、一番の危険が潜む。
イーグルスがいい思いをしたときもありますが、去年は何回もやられました。
だから、最後の最後まで安心できない。
イーグルスの選手、保護者、指導者は、最後のスリーアウトがコールされるまで、誰ひとり安心してはいけません。
油断大敵。
そうはいっても、油断しない人はいないでしょう。
慢心しない人などいないでしょう。
問題は、いかにしてそれに気づいて、いましめるか?

今日の練習のキャッチボールにそれが出ていました。タラタラした早投げ。
あーこいつら油断してやがる。
ヘラヘラすてやるのも、目的をもって集中してやるのも同じ時間です。
やるとしたら、どっちが上手くなるか?
一目瞭然です。

こんなキャッチボールだから、大事なときにエラーする。
これじゃだめだと自分たちで気づかなくてはいけない。
キャプテン、ユウキと6年生を中心に声もでてるし、気合いの入ったいい練習だと思います。
どうせやるならもっと集中した練習。
もう一段上にいきましょう。
私たち指導者から言われるのではなく、自分たちでいましめる。
自浄作用。私はこれを、君たちに期待します。
これができるチーム、やろうとするチームは強くなります。指導者がいなくても勝手に強くなります。

いきなりは、無理でしょうから、
「おいユウキ、いまのあいつらの早投げ、あれでいいのか?」
ヒントあたえて気づかせるようにしむけていきます。

もう一段上の景色をみるために!


「こいつら、いつの間にこんなに上手くなった?」
「なんで、あのインコースをあんな風に打てるようになったんだ?」
ここ最近の練習を見てるとそう思います。
インコースの難しい球を体を回して、バットを巻き付けるようにして、内側から、最短で、しかも差し込まれないで、きっちりインパクトしている。
テンカイ、ソウゴあたりは少し右肩を下げて、内側からバットが出やすいような体勢でのスイング。
ボールはレフトではなく、インコースなのにセンターから右の右中間に飛んでいく。
この打ち方は教えてもできない。
教わってできる打ち方ではないんです。
本人たちももう一回やってといってもできないでしょう。
これは全くセオリーどおりではありませんが、いかにしてボールを強くインパクトするか?という視点でみれば理にかなっています。

何がいいたいかというと、彼らがそういう反応、対応ができるようになってきているということです。
無論、こうやればいいという教科書通りのやり方もある。
そうではなく、自分の体やスタイルにあった反応の仕方、それが「できている」ということ。
かっこよくいえば「覚醒」です。
あの打ち方は、それほど私に成長の証を見せてくれました。
インコースって、あんな風にも打てるのね!と新しい打ち方を教えてくれた。
世界史でいえば、コロンブスやバスコダガマのように新航路発見みたいなもんです。

それとは一線を画して、セオリーを突き詰めていく者もいます。
いまやアウトコース打ちの名手、ユウゴ。
春にホームラン2本を放っている。
もともとリーチも長いのですが、最近パワーもついてきた。
そこに来て技術も追いついてきています。ボールを引きつけてのインサイドアウト。
支点が前に行かず、ボールを呼び込んでの、体が開かないきれいなスイングです。ユウゴの打ち方は、まさに教科書通り。
自信もついてきたのか、ボールを待つ構えまで余裕が見てとれます。
立てたバットに、余計なチカラが入っていないリラックスした構え。
強打者の風格の兆しが垣間見える。

そうなんです。
前述の3人は、打席で余裕がでるようになってきてるんです。
あっぷあっぷしていない。打席を楽しむ余裕さえ、今はあると思います。
打ちたくて打ちたくてしかたがない。
それでいて、失敗を恐れる訳でもなく、打ってやるという気合いがみなぎっている。

「ヤバイヤバイどうしよう」と思って打席に入るのと、
「俺ならやれる!」と覚悟を決めて入るのとはどちらが成功率が高いでしょう。

この3人だけではなく、イーグルスはポジティブシンキング。失敗を恐れず、チャレンジしていくのがモットーです。
がむしゃらなチャレンジではなく、目的のある挑戦。
たとえ攻撃が初球打ちピーゴロ3球で終わってもいい。
強い相手であれば、なおさら、先に仕掛ける。
ドンドン打っていけ!初球からがんがんいけ!が、ここにきて浸透してきました。
水面下ではなく、目に見えて成長の度合いが見える。
細かいことはいわない。全力三振上等!
そんなのミスですらありません。全てのエラーが、三振が次への布石。ミスっていいんです。
そこは一切責めない。
そう考えれば、子ども達の迷いが晴れます。
自信をもって思い切り振り切れる。
セオリーどおり突き進む者もいれば、自分なりの打ち方を開発する者もいる。
不安と迷いが1番の敵です。あと味方のため息。
そいつらが、敗北の足音を運んできます。


この春の練習試合で、相手の監督さんに言われました。
「いやイーグルスは打つなぁ!振りの思い切りがいい。」
私「いえいえ、まだまだですよ。(内心:そうでしょう、そうでしょう!打線も開花しつつあるんです!)」
いままで築いてきた三振や失敗の山にこそ、金の鉱脈はある。
そう信じてやってきました。

畑を耕して、土をつくって、種をまく。
最初は砂漠で、荒れた土地だとしても、続けてきた。
指導員だけでなく、子ども達もその保護者のみんなで今のイーグルスを作り上げてきました。
そして今もまだ成長している。

さぁ、総体です。
狙って、声に出して、県大会に行きましょう!
俺たちならやれる!
その前に、できるかぎりの準備をしましょう!




最近思うんです。練習にいくと、
「ん!今日も保護者のみなさん、熱いぞ!」
足繁く、足を運んでくださるお父さん、お母さんたち。
コーチがたくさんいるようなものです。
練習効率がかなり良くなります。

この前の練習日の一場面も複数の保護者のみなさんがグランドに!
入ったばかりのちびっ子にソフトボールの楽しさを教えるというか共有するコーチ。
バントのやり方、心構えを教えるコーチ。
ランダウンプレーのコツを教えるコーチ。

少し引いて俯瞰してみると、これはすごい。
教える密度の濃いこと!
これはうれしい。
子ども達がケガをしないように安全対策をしながら、レベルの異なる子ども達、全員に満足した練習を実施させてあげることは難しい。
ですが、コーチがたくさんいたなら話は別です。
短い時間で、効率よくいろんなメニューがこなせるということなんですから、こんないいことはありません。

これって子ども達にとってもそうですが、保護者にとってもいいことづくめです。

我が子の他にもファンになるチャンスがもらえたことになります。
自分が教えた子ども達を目で追い、その子のために「頑張れ!」とさらに熱を帯びて応援するようになるでしょう。
そうやってコアなイーグルスファンが増えていく。
自分の子供はもとより、他の子に対しても熱いまなざしを向ける。
こんなことってスポ少以外にあるでしょうか?
その子にとっても、お父さんお母さん以外にこんなにも声をからして、時には熱く、時には厳しく、自分の事を思ってくれる、大人の人たちかいてくれることに感動するでしょう。
自分を必要としてくれる人たちがたくさんいる。
自分の存在意義に気づく。
自分も大事な存在なんだと気づく。
まわりに認められるという心地よさ。
これって「生きるチカラ」に通じます。
自分が、大事にされていること。
少し引いてみると、まわりのみんなもそうなんだということに気づく。
チームのためには、みんなが必要であって、大事な存在。
他者への優しさにも通じる。
自分と他者の存在意義を気づく。
大事なきっかけになります。
そうやって子供も大人もどんなプロ野球チームよりも、美里イーグルスのファンになっていく。

いまのイーグルスにはそういう相乗効果があります。
みんなが一生懸命。
何か変わる時とはそういう時なんじゃないかと思います。

いま、彼らは中島村で戦っています。
どんな結果をひっぱってくるか?
そこから何を得るか?
それをどうやって明日につなげていくか?
彼らの成長が楽しみです。
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