時に笑い、時に苦しみ、時に涙する。すべてはグランドへ。
ソフトボールを通して成長していく小学生とその保護者、スタッフの物語。
白獅子会津予選、二日目。
今の中学三年生、ユウキ世代以来の二日目です。
あと、ひとつ勝てば県大会。
さらにもうひとつ勝てば会津の頂点に立つことができます。
このベスト4は強敵ぞろい。
限りなく遠い優勝。
しかし、やるからには最善を尽くします。
ベスト4の最初の激突は、猪苗代さん。
全国大会に行くときに作ったであろう、蛍光黄色の今風のユニフォームが目立ちます。
まさに威風堂々、がたいも良さも手伝って、強さを誇示しているようです。
今まで見てきた会津のチームのユニフォームっぽくないと思うのは私だけでしょうか?
猪苗代さんもいろんなスポ少を統合してきました。
合従連衡し、猪苗代というひとつのチームになるためには、ある種の変化が必要なのかもしれません。
かくいう高田イーグルスもユニフォームを決めるときは、それなりにぶつかったことを記憶しています。
が、しかし、一旦くっついてしまえば、ユニフォームのデザインよりも中身が大事だということに気づきます。
そんなストーリーがあったかどうかは知りませんが、猪苗代さんのユニフォームはここ近年の強さの象徴になってきています。
高田イーグルスは、準決勝で、その猪苗代さんとあたりました。
強いのは分かっています。
安定したバッテリー、堅い守備、破壊力抜群の打線、ここぞの機動力。
その背景には、監督を中心とした指導者の的確な指導と育成がきっちりかみ合っている、と私は見ています。
指導者の多いこと、そして保護者も熱心な方々が多い。
おそらく、町のバックアップもあると思います。
これで、強くならない訳がない。
それともうひとつ、雪の多い地域は冬場にスキーをやります。
そのスキーが体幹の鍛錬になっていると私はみています。
好条件がそろっている。
そんな中で、子供たちがソフトボールを思い切り、楽しんでいます。
猪苗代という土壌が、そういう土壌だと思うんですよね。
田島、南会津、只見なんかも似たような感じを受けます。
町を挙げて、スポーツを楽しめる環境がある。
かつての少年少女が今、保護者になり、自分の子どもたちと一緒にまたスポーツを楽しむ。
高田イーグルスもそうですが、猪苗代スポ少さんも、その一翼を担ってきたといっていい。
それは強くなるはずです。
しかし、相手を賞賛ばかりしてもいられません。
我が会津美里町もそれなりやってきています。
簡単に引き下がるわけにはいきません。
今の状況は、勝てば即県大会が決定。
負けても代表決定戦で勝てば3位で県大会。
勝っても負けても、県大会にいけるところまで、手が届いています。
問題は、この猪苗代戦の方針です。
選択肢はいくつかあります。
全力でぶつかる
それなりにぶつかる
控え選手をあてる
などなど挙げられますが、今回の戦いの目的地をどこにおくか?
これによって選択肢は絞られます。
優勝なのか?県大会出場をめざすのか?大きくはこの二つ。
当初は全力でぶつかる以外にないと考えていました。
最初からフルスロットル。
しかし、夜に風呂に入って、コーチの言葉を思い出します。
思い直しました。
冷静に分析します。
今の高田イーグルス、猪苗代さんに勝てる見込みは相当低いです。
10回に1回どころか、100回に1回、勝てるかどうか?
あるコーチに言わせれば、絶対に勝てないとのこと。
それだけ実力に開きがあります。それはわかっている。
であれば、猪苗代さんに負けたとして、その次の代表決定戦に標準をあてた戦い方をするべきだろうという段階にきます。
そうであれば、合理的に考えれば、レギュラーを温存して、控え選手をだして、猪苗代戦を戦う。早い段階でコールドで決着がつくだろうから、その次を温存したレギュラーチームで戦う、という選択肢が浮かんできます。代表決定戦に絞るのであれば、これが一番いい。
コンピューター相手のゲームであれば、この策をとります。
しかし、私は考えます。
頭ではわかっていても、なにかそうさせない私もいるんです。
私たちは、コンピューターや機械ではなく、人です。そんなに簡単に割り切れません。
どうすればいいか?
私は導き出した答えは、適度に本気でいく。
なんともあいまいで、中途半端、出たとこ勝負という、一見安易な作戦ですが、考えに考えました。
最初から控え選手を出せば、負けは100%。
はっきりいって、選手に「負けてこい!」というようなものです。
それでぼこぼこにされて、次の試合に、「さぁ、勝つぞ!」とはなかなかならないと思うんです。
戦うというモチベーションを維持しつつ、勝てないまでも善戦する、可能性は限りなく少ないけれどあわよくば勝ちに行くという、なんとも都合のいいどっちつかずの方針。
過去にあったかなぁ……おそらくない。
こういう難しい判断はありませんでした。
今回の目的は、県大会の出場権。
そのために、この猪苗代戦は勝てないまでも、戦力、体力を温存しつつ、戦意も落とさず、むしろあげて次にのぞむ、という形を取ります。
兵法でいえば、あまり上策とはいえない。
二方面作戦は兵力の分散、逐次投入を招くからです。
なぜ、そうするのか?
そこまでして県大会にこだわるのは、今の彼らにとって、県大会という結果にこだわり、それを勝ち取ることで、さらなる大きな自信を獲得させたいという思いからです。
県大会で、さらなる強敵と相まみえる姿を見てみたい。
県大会にいくことができたのなら、彼らは格段に上手くなろうとする、モチベーションアップが半端ではなくなる、選手はもちろん、保護者と指導者もより結束して、絶対に強くなるはずだという目論みがありました。
であれば、勝負に徹して、はなから控え組でいけばいいとなりますが、そこはそうではない。
勝負に徹すると言う意味で、5打席連絡敬遠を許した馬淵監督はすごいと思います。
体力、戦意も維持しつつという、クリア条件もある。
なので、エースを温存しつつあたるという今回の方針をきめました。
試合前に、高田イーグルスの方針を指導者で確認しました。
こういうのもいままでやったことはありません。
複数のコーチがいる以上、意思の統一は必要だと判断したのでやりました。
100%の正解なんて、誰も分かりません。
みんながみんな賛成ではないでしょう。
反対意見もあっていい。
たがらこそ、指導者の意思のすりあわせは必要だと思っています。
集団として戦う以上、方針の統一は必須です。
ソフトボールというものはやってみないと分かりませんね。
このどっちつかずの方針が、思いのほか功を奏することになります。
それは、次回。
今の中学三年生、ユウキ世代以来の二日目です。
あと、ひとつ勝てば県大会。
さらにもうひとつ勝てば会津の頂点に立つことができます。
このベスト4は強敵ぞろい。
限りなく遠い優勝。
しかし、やるからには最善を尽くします。
ベスト4の最初の激突は、猪苗代さん。
全国大会に行くときに作ったであろう、蛍光黄色の今風のユニフォームが目立ちます。
まさに威風堂々、がたいも良さも手伝って、強さを誇示しているようです。
今まで見てきた会津のチームのユニフォームっぽくないと思うのは私だけでしょうか?
猪苗代さんもいろんなスポ少を統合してきました。
合従連衡し、猪苗代というひとつのチームになるためには、ある種の変化が必要なのかもしれません。
かくいう高田イーグルスもユニフォームを決めるときは、それなりにぶつかったことを記憶しています。
が、しかし、一旦くっついてしまえば、ユニフォームのデザインよりも中身が大事だということに気づきます。
そんなストーリーがあったかどうかは知りませんが、猪苗代さんのユニフォームはここ近年の強さの象徴になってきています。
高田イーグルスは、準決勝で、その猪苗代さんとあたりました。
強いのは分かっています。
安定したバッテリー、堅い守備、破壊力抜群の打線、ここぞの機動力。
その背景には、監督を中心とした指導者の的確な指導と育成がきっちりかみ合っている、と私は見ています。
指導者の多いこと、そして保護者も熱心な方々が多い。
おそらく、町のバックアップもあると思います。
これで、強くならない訳がない。
それともうひとつ、雪の多い地域は冬場にスキーをやります。
そのスキーが体幹の鍛錬になっていると私はみています。
好条件がそろっている。
そんな中で、子供たちがソフトボールを思い切り、楽しんでいます。
猪苗代という土壌が、そういう土壌だと思うんですよね。
田島、南会津、只見なんかも似たような感じを受けます。
町を挙げて、スポーツを楽しめる環境がある。
かつての少年少女が今、保護者になり、自分の子どもたちと一緒にまたスポーツを楽しむ。
高田イーグルスもそうですが、猪苗代スポ少さんも、その一翼を担ってきたといっていい。
それは強くなるはずです。
しかし、相手を賞賛ばかりしてもいられません。
我が会津美里町もそれなりやってきています。
簡単に引き下がるわけにはいきません。
今の状況は、勝てば即県大会が決定。
負けても代表決定戦で勝てば3位で県大会。
勝っても負けても、県大会にいけるところまで、手が届いています。
問題は、この猪苗代戦の方針です。
選択肢はいくつかあります。
全力でぶつかる
それなりにぶつかる
控え選手をあてる
などなど挙げられますが、今回の戦いの目的地をどこにおくか?
これによって選択肢は絞られます。
優勝なのか?県大会出場をめざすのか?大きくはこの二つ。
当初は全力でぶつかる以外にないと考えていました。
最初からフルスロットル。
しかし、夜に風呂に入って、コーチの言葉を思い出します。
思い直しました。
冷静に分析します。
今の高田イーグルス、猪苗代さんに勝てる見込みは相当低いです。
10回に1回どころか、100回に1回、勝てるかどうか?
あるコーチに言わせれば、絶対に勝てないとのこと。
それだけ実力に開きがあります。それはわかっている。
であれば、猪苗代さんに負けたとして、その次の代表決定戦に標準をあてた戦い方をするべきだろうという段階にきます。
そうであれば、合理的に考えれば、レギュラーを温存して、控え選手をだして、猪苗代戦を戦う。早い段階でコールドで決着がつくだろうから、その次を温存したレギュラーチームで戦う、という選択肢が浮かんできます。代表決定戦に絞るのであれば、これが一番いい。
コンピューター相手のゲームであれば、この策をとります。
しかし、私は考えます。
頭ではわかっていても、なにかそうさせない私もいるんです。
私たちは、コンピューターや機械ではなく、人です。そんなに簡単に割り切れません。
どうすればいいか?
私は導き出した答えは、適度に本気でいく。
なんともあいまいで、中途半端、出たとこ勝負という、一見安易な作戦ですが、考えに考えました。
最初から控え選手を出せば、負けは100%。
はっきりいって、選手に「負けてこい!」というようなものです。
それでぼこぼこにされて、次の試合に、「さぁ、勝つぞ!」とはなかなかならないと思うんです。
戦うというモチベーションを維持しつつ、勝てないまでも善戦する、可能性は限りなく少ないけれどあわよくば勝ちに行くという、なんとも都合のいいどっちつかずの方針。
過去にあったかなぁ……おそらくない。
こういう難しい判断はありませんでした。
今回の目的は、県大会の出場権。
そのために、この猪苗代戦は勝てないまでも、戦力、体力を温存しつつ、戦意も落とさず、むしろあげて次にのぞむ、という形を取ります。
兵法でいえば、あまり上策とはいえない。
二方面作戦は兵力の分散、逐次投入を招くからです。
なぜ、そうするのか?
そこまでして県大会にこだわるのは、今の彼らにとって、県大会という結果にこだわり、それを勝ち取ることで、さらなる大きな自信を獲得させたいという思いからです。
県大会で、さらなる強敵と相まみえる姿を見てみたい。
県大会にいくことができたのなら、彼らは格段に上手くなろうとする、モチベーションアップが半端ではなくなる、選手はもちろん、保護者と指導者もより結束して、絶対に強くなるはずだという目論みがありました。
であれば、勝負に徹して、はなから控え組でいけばいいとなりますが、そこはそうではない。
勝負に徹すると言う意味で、5打席連絡敬遠を許した馬淵監督はすごいと思います。
体力、戦意も維持しつつという、クリア条件もある。
なので、エースを温存しつつあたるという今回の方針をきめました。
試合前に、高田イーグルスの方針を指導者で確認しました。
こういうのもいままでやったことはありません。
複数のコーチがいる以上、意思の統一は必要だと判断したのでやりました。
100%の正解なんて、誰も分かりません。
みんながみんな賛成ではないでしょう。
反対意見もあっていい。
たがらこそ、指導者の意思のすりあわせは必要だと思っています。
集団として戦う以上、方針の統一は必須です。
ソフトボールというものはやってみないと分かりませんね。
このどっちつかずの方針が、思いのほか功を奏することになります。
それは、次回。
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