時に笑い、時に苦しみ、時に涙する。すべてはグランドへ。
ソフトボールを通して成長していく小学生とその保護者、スタッフの物語。
時系列をすこしさかのぼります。
高田イーグルスのヒカリがホームランをかっ飛ばしてダイヤモンドを一周している。
それを見て、多くの人が涙しました。
涙のヒカリから希望のヒカリへ。
そして私は野球の、ソフトボールの神様って本当にいるんだなぁと思いました。
なぜ、そう思ったか?
話は少し戻ります。
10月の土日、最後の二つの大会。
美里親善大会と関柴大仏杯。
前日の美里親善大会で、高田スポ少として決勝戦で湯川さんにタイブレークの末に敗れました。
その最後のバッターとなったのがヒカリ。
二死で四番のユウトを敬遠して、ヒカリとの勝負を選んで、狙い通り討ち取った湯川さん。
その影に泣き崩れるヒカリと、それを支えるハレルの姿がありました。
そして、翌日の関柴大仏杯。
前日美里イーグルスも湯川さんに負けています。
高田スポ少とフュージョンして高田イーグルスとして、打倒湯川さんを掲げてのぞみ、思惑通り決勝戦で湯川さんと再び相まみえる。
束になってかかっていきましょう。
これがこのメンバーで戦う最後の大会、勝って有終の美を飾る、というより、負けたままでは終わりたくない。
なんでかんで湯川さんに勝ちたい。
選手はもちろん、指導者、保護者全員がそう思っていたに違いありません。
高田イーグルスは伊達じゃない!
それを知らしめたい。
幸先よく先制しましたが、さらに追加点が欲しいという場面、前日、涙の三振のヒカリが打席に入りました。
今日はエラーもありあまりいいところがありません。そのエラーの後にきっちりフォローをして得点に繋げなかったのは、ヒカリの後ろライトを守るハレル。
セカンド後方、ライト前に落ちようかというフライをファインプレー、チームを、そしてヒカリを救いました。
この2人を見ているとチームプレーの良さ、こうあって欲しいという姿をまじまじと見せてくれます。
練習が終わって皆が用具片付けをしていても、最後まで部室にきれいに用具が入るように整頓する。なので、いつもグランドあいさつの列に並ぶのは1番最後です。
それを見て、男ども他の六年生はなんとも思わないのかい?
こういうところが、人まかせなプレーに繫がり、ゆくゆくは負ける原因になると、白獅子の後に指摘しました。
しばらくは、ココロを入れかえて行動していました。それも観察していましたが、長くは続きませんでした。
我々も徹底して指導すればいいのですが、流されてしまいました。
中にはわかっていて行動に移す六年生もいましたが、最後はまたこのふたりに落ちつくことが多くなってきました。
私はそれを悲しい目で見ていました。
役割分担といえばそうなのかもしれませんが、皆が進んで、プレー以外のところを大事にしてきたかというと、自信を持ってハイとは言い切れない。
そうやって中学、高校とこずるいままいく奴もいることはいるんです。
やりすぎることはないんです。
そういうのが、自然と、さらりとできるのが、かっこいい人だと私は思っています。
我々が言ってなるのではなく、自分からできるようになって欲しい。
それができている彼女たち。
高田イーグルスはなんだかんだ、なんか、ハレルとヒカリに頼っているなぁと。
そんな彼女たちにこそ、プレーでもスポットライトが当たって欲しいと願っていました。
それが、最後のこの大会にきました!
初回に先制しましたが、さらに追加点が欲しいという場面。
回ってきたのは昨日タイブレークの末、追いつめながらも三振して最後のバッターになったヒカリ。
ヒカリは泣いていました。
その泣き崩れるヒカリを支えていたのがハレル。
その姿、悔しさに我々も涙しました。
そして今、やり返すチャンスが回ってきました。
ヒカリには湯川さんのエースの投球が残像として残っています。
私が見る限り、昨日よりも球威はないように見えました。討ち取っている相手なので多少の油断もあったでしょう。
タイブレークと追いつめられた状況ではなく、まだまだ序盤、キャッチャーの警戒も薄く配球も昨日よりもきつくはありませんでした。
リベンジに燃えるヒカリ。
狙うアウトコースをフルスイング。
ヒカリのスイングは円を描いてくるっと回るというよりは、刀で袈裟斬りにするような感じだと私は思います。楕円に近い。
なので、ポイントが後ろでとらえたときにインパクトで手首の返しが遅くなり、ライト方向の打球が強くなります。
ヒカリのスイングのいいところはここです。
この振りに昨年の美里イーグルスもやられています。
振るというよりは、切るに近い感覚。
ヒカリの良さがいかんなく発揮されたスイングは、右中間を、湯川さんの優勝という目標をまっぷたつに切り裂きました。
塁上を全力で走り抜けるヒカリ。
それを見た多くの人が涙したと思います。
昨日のヒカリの涙を知っているから、今までのヒカリの苦労をしっているからこそ、今回のヒカリのホームランは皆を歓喜の涙にせしめる。
その背景に、高田イーグルスの苦労が重なります。
強い強いといわれながら、大事なところで実力を出し切れない。
もう少しなんです。
ほんのもう少し。
そこが取れなくて、みんなで悔し涙を流し続けてきました。ほんと流し続けてきた。
その鬱憤をヒカリが晴らしてくれました。
みんなが、ヒカリの全力疾走を全力で応援します!
それは今年の苦労してきたイーグルスを応援することと同じです。
やったぁーヒカリ!走れーヒカリ!
がんばったぞ、イーグルス!
ヒカリがやってくれた!
湯川さんの中継が返ってきます。
サードコーチャーの私、どうする?
サードを回る前に、セカンド後方までボールは返ってきている。
セオリーならば止めなくてはならない場面。
しかし、それで後悔しないのかい?
自分に問いかけます。
どうする?
んー、行かせよう、走らせよう!
サードに到達する前に腕を回しました。
いっけぇーヒカリ!みんなの希望になれー!
あとは、ヒカリに任せました。
16.76m。
ホームベースを駆け抜けた瞬間にボールは返ってきました。
結構ギリギリ、ですが今回はヒカリの勝ち、高田イーグルスの勝ちです。
この瞬間を映した一枚の写真。
ガッツポーズでホームに帰るヒカリの奥にきっちりハレルもガッツポーズで映っています。
チームを支えたふたりが輝いた瞬間。
ベンチの大橋監督と齋藤スコアラーも泣いていたはずです。
みんなが、よくやった!と褒めちぎります。
その歓喜のベンチをサードコーチャーボックスから眺める。
あぁ、ソフトボールの神様って本当にいてくれるだなぁと思いました。
あぁ、本当に一生懸命にチームを支えたふたりに、きっちりご褒美を用意してくれてるんだなぁと思いました。
もちろん、このふたりだけの功績ではありません。ここまでくるには他のチームメイトの功績もなくてならなかった。
それを最後の最後にみんなの想いをこめて、ホームランにしてくれた。
心を打たれたはずです。
ココロを燃やしたはずです。
みんなそれがうれしい!
高田イーグルスの過去を断ち切り、未来を切り拓いた。
関柴大仏杯優勝をぐっとたぐりよせ、最後にイーグルスに有終の美をもたらしました。
みんなの想いが報われた瞬間。
いい試合だった。
いい試合だった。
本当にいい試合だった。
涙のヒカリが希望のヒカリに!
栄冠は高田イーグルスに輝き、
そして殊勲はヒカリの頭上に輝きます。
高田イーグルスのヒカリがホームランをかっ飛ばしてダイヤモンドを一周している。
それを見て、多くの人が涙しました。
涙のヒカリから希望のヒカリへ。
そして私は野球の、ソフトボールの神様って本当にいるんだなぁと思いました。
なぜ、そう思ったか?
話は少し戻ります。
10月の土日、最後の二つの大会。
美里親善大会と関柴大仏杯。
前日の美里親善大会で、高田スポ少として決勝戦で湯川さんにタイブレークの末に敗れました。
その最後のバッターとなったのがヒカリ。
二死で四番のユウトを敬遠して、ヒカリとの勝負を選んで、狙い通り討ち取った湯川さん。
その影に泣き崩れるヒカリと、それを支えるハレルの姿がありました。
そして、翌日の関柴大仏杯。
前日美里イーグルスも湯川さんに負けています。
高田スポ少とフュージョンして高田イーグルスとして、打倒湯川さんを掲げてのぞみ、思惑通り決勝戦で湯川さんと再び相まみえる。
束になってかかっていきましょう。
これがこのメンバーで戦う最後の大会、勝って有終の美を飾る、というより、負けたままでは終わりたくない。
なんでかんで湯川さんに勝ちたい。
選手はもちろん、指導者、保護者全員がそう思っていたに違いありません。
高田イーグルスは伊達じゃない!
それを知らしめたい。
幸先よく先制しましたが、さらに追加点が欲しいという場面、前日、涙の三振のヒカリが打席に入りました。
今日はエラーもありあまりいいところがありません。そのエラーの後にきっちりフォローをして得点に繋げなかったのは、ヒカリの後ろライトを守るハレル。
セカンド後方、ライト前に落ちようかというフライをファインプレー、チームを、そしてヒカリを救いました。
この2人を見ているとチームプレーの良さ、こうあって欲しいという姿をまじまじと見せてくれます。
練習が終わって皆が用具片付けをしていても、最後まで部室にきれいに用具が入るように整頓する。なので、いつもグランドあいさつの列に並ぶのは1番最後です。
それを見て、男ども他の六年生はなんとも思わないのかい?
こういうところが、人まかせなプレーに繫がり、ゆくゆくは負ける原因になると、白獅子の後に指摘しました。
しばらくは、ココロを入れかえて行動していました。それも観察していましたが、長くは続きませんでした。
我々も徹底して指導すればいいのですが、流されてしまいました。
中にはわかっていて行動に移す六年生もいましたが、最後はまたこのふたりに落ちつくことが多くなってきました。
私はそれを悲しい目で見ていました。
役割分担といえばそうなのかもしれませんが、皆が進んで、プレー以外のところを大事にしてきたかというと、自信を持ってハイとは言い切れない。
そうやって中学、高校とこずるいままいく奴もいることはいるんです。
やりすぎることはないんです。
そういうのが、自然と、さらりとできるのが、かっこいい人だと私は思っています。
我々が言ってなるのではなく、自分からできるようになって欲しい。
それができている彼女たち。
高田イーグルスはなんだかんだ、なんか、ハレルとヒカリに頼っているなぁと。
そんな彼女たちにこそ、プレーでもスポットライトが当たって欲しいと願っていました。
それが、最後のこの大会にきました!
初回に先制しましたが、さらに追加点が欲しいという場面。
回ってきたのは昨日タイブレークの末、追いつめながらも三振して最後のバッターになったヒカリ。
ヒカリは泣いていました。
その泣き崩れるヒカリを支えていたのがハレル。
その姿、悔しさに我々も涙しました。
そして今、やり返すチャンスが回ってきました。
ヒカリには湯川さんのエースの投球が残像として残っています。
私が見る限り、昨日よりも球威はないように見えました。討ち取っている相手なので多少の油断もあったでしょう。
タイブレークと追いつめられた状況ではなく、まだまだ序盤、キャッチャーの警戒も薄く配球も昨日よりもきつくはありませんでした。
リベンジに燃えるヒカリ。
狙うアウトコースをフルスイング。
ヒカリのスイングは円を描いてくるっと回るというよりは、刀で袈裟斬りにするような感じだと私は思います。楕円に近い。
なので、ポイントが後ろでとらえたときにインパクトで手首の返しが遅くなり、ライト方向の打球が強くなります。
ヒカリのスイングのいいところはここです。
この振りに昨年の美里イーグルスもやられています。
振るというよりは、切るに近い感覚。
ヒカリの良さがいかんなく発揮されたスイングは、右中間を、湯川さんの優勝という目標をまっぷたつに切り裂きました。
塁上を全力で走り抜けるヒカリ。
それを見た多くの人が涙したと思います。
昨日のヒカリの涙を知っているから、今までのヒカリの苦労をしっているからこそ、今回のヒカリのホームランは皆を歓喜の涙にせしめる。
その背景に、高田イーグルスの苦労が重なります。
強い強いといわれながら、大事なところで実力を出し切れない。
もう少しなんです。
ほんのもう少し。
そこが取れなくて、みんなで悔し涙を流し続けてきました。ほんと流し続けてきた。
その鬱憤をヒカリが晴らしてくれました。
みんなが、ヒカリの全力疾走を全力で応援します!
それは今年の苦労してきたイーグルスを応援することと同じです。
やったぁーヒカリ!走れーヒカリ!
がんばったぞ、イーグルス!
ヒカリがやってくれた!
湯川さんの中継が返ってきます。
サードコーチャーの私、どうする?
サードを回る前に、セカンド後方までボールは返ってきている。
セオリーならば止めなくてはならない場面。
しかし、それで後悔しないのかい?
自分に問いかけます。
どうする?
んー、行かせよう、走らせよう!
サードに到達する前に腕を回しました。
いっけぇーヒカリ!みんなの希望になれー!
あとは、ヒカリに任せました。
16.76m。
ホームベースを駆け抜けた瞬間にボールは返ってきました。
結構ギリギリ、ですが今回はヒカリの勝ち、高田イーグルスの勝ちです。
この瞬間を映した一枚の写真。
ガッツポーズでホームに帰るヒカリの奥にきっちりハレルもガッツポーズで映っています。
チームを支えたふたりが輝いた瞬間。
ベンチの大橋監督と齋藤スコアラーも泣いていたはずです。
みんなが、よくやった!と褒めちぎります。
その歓喜のベンチをサードコーチャーボックスから眺める。
あぁ、ソフトボールの神様って本当にいてくれるだなぁと思いました。
あぁ、本当に一生懸命にチームを支えたふたりに、きっちりご褒美を用意してくれてるんだなぁと思いました。
もちろん、このふたりだけの功績ではありません。ここまでくるには他のチームメイトの功績もなくてならなかった。
それを最後の最後にみんなの想いをこめて、ホームランにしてくれた。
心を打たれたはずです。
ココロを燃やしたはずです。
みんなそれがうれしい!
高田イーグルスの過去を断ち切り、未来を切り拓いた。
関柴大仏杯優勝をぐっとたぐりよせ、最後にイーグルスに有終の美をもたらしました。
みんなの想いが報われた瞬間。
いい試合だった。
いい試合だった。
本当にいい試合だった。
涙のヒカリが希望のヒカリに!
栄冠は高田イーグルスに輝き、
そして殊勲はヒカリの頭上に輝きます。
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