時に笑い、時に苦しみ、時に涙する。すべてはグランドへ。
ソフトボールを通して成長していく小学生とその保護者、スタッフの物語。
窮地の時こそ、そのチームの真価が問われる。
私はそう思っています。
その時にどんな準備をして、どんなプレーをするか?
そこにそれまでやってきたことが、必ずでると思うんです。
11/3の文化の日。
初めて会津坂下町主催の大会に呼んでいただけました。私が記憶する限り、町が主催する大会は、柳津町の御霊祭りと、この会津坂下町のライオンズ杯くらいです。
残念ながら美里町はありません。
特定のスポーツに偏らないとか、いろいろあることも確か。
まぁ、町に頼らず自分で運営していったほうがめんどくさくないし、町としても助かるでしょう。
そんな中で、町が主催するというのは、ある意味たいしたもんです。
さて、そのライオンズ杯。
前夜にはキャプテンのレンの負傷欠場が知らされ、当日の朝に攻守の要のユウキの風邪による欠場が知らされました。
ガーン。
主力も主力のふたりの大穴、かといってチームが欠場するわけにもいかない。
となると、新人チームから誰かを引っこ抜いてくるほかに方法はありません。
さて、どうするか?
この日の二軍監督、コーチに相談してみると、ここはスクランブル、好きなように引っこ抜いていいとのこと。
二軍のキャッチャーとして、トウマは引っこ抜けない。
レンとユウキのポジション、ショートもサードを守ることができるの選手をもらうしかありません。
しかし、そうなると二軍の守備陣が崩壊する恐れがあります。
しかし、ここはチーム事情。
戦力の分散を避けます。
二軍のポジションを無視して、一軍に必要な人材を求めます。
明らかに二軍は崩壊するでしょう。
そこを快く承諾してくれた若き二軍監督に感謝です。
レンのショートにアオト、ユウキのサードにソウスケをいれます。
3年後の三遊間を少し想像しましたが、今はそんな余裕がありません。
この配置が上手くいくがどうか?
まずは、いきなりの柳津さん。
昨年の秋の新人戦から、戦いを挑めばはじき返されてきました。
我々にとっての、難攻不落のアイガー北壁とも言うべき存在。
選抜の盟友ではありますが、今日は目の前に立ちはだかる強敵です。
そこにきて、フルメンバーではない布陣。
はっきり言って、ボコボコにされる準備はしていました。
しかし、アオト、ソウスケ、なかなかどうして堅実な守備をみせます。
そこにきて、バッテリーが踏ん張る。
その象徴が初回、立ち上がりの不安、ランナーをふたりも背負ってしまいます。ここで崩れると一気に行ってしまいそうな展開。
しかも、スリーボールと絶体絶命。
ここでのファーボールは、負けを大きく引き寄せてしまいます。
しかし、ここからが今日のユナと高田イーグルスを象徴するプレーになります。
後がない。
となれば、やるしかない。
腹はくくったようです。
スリーボールの崖っぷちから、ストライク3つ。
最後は渾身のストレートで空振りに切って取ります。
腹をくくったといったのは、ユナは「いわゆる、置き」にいっていないことがわかったからです。
全力で投げている。
ここに、勝つためのチャレンジを恐れない、
という今日の高田イーグルスの覚悟が見えました。
一歩も引く気はねえぜ!
ユナのストレートがそう言っています。
後続を断ってゼロに抑えます。
これで、今日はもしかしたらいけるんじゃねえ!という、いい錯覚に陥ります。
これ、大事です。守りに入らない。
援軍の来ない籠城戦を選んではいけません。
強大な敵だからこそ、討って出る!
強敵を前にして、ヤバイやばいと及び腰になるよりは、これいけるぜ、いける!とがんがん前にでる。
ユナとシュンペイのバッテリーも安定しています。
そして打ち取った打球を、若い守備陣もきちんとあたりまえにアウトにできている。
初めてベンチにはいったユウヤコーチが気づきました。
バントの構えをしたバッターに対しての、サードソウスケのチャージが早いと。
私たちは、何の指示も出していません。
そして、ソウスケが前にでると、当たり前のようにサードベースにカバーに入るアオト。
ソウスケは、アオトに打ち合わせも、声かけも、視線さえも送っていません。
それでも、こういうシフト、陣形を組むことができている。
保護者コーチが、ライトのはじっこでノックをしいた成果がここに現れています。
こういうプレーが、指示を出さなくても、状況をみて自分で考えてできるようになっている。
ユウヤコーチもそれに気づくことができている。
子どもたちががんばり、そのがんばりに気づくことができる大人がいる。
三者三様を、ベンチの奥から督戦していていると、づくづくいいチームだと思います。
俺たちのチームはいいチーム。
そう思うと、なんかぐっとこみあげてくるんですよね~。泣いちゃう。
試合中に泣かせるのはやめてほしいですね。最近こういう場面が多いんです。
バッテリーの安定が守備の安定を生み、さらにエースが踏ん張ることができるという相乗効果。
結果、自分たちのペースで戦えました。
これが功を奏して、試合の終盤までゼロ対ゼロにもつれ込みます。
本当は、シュンペイあたりの1発があれば、なおよかったんですが、それは高望み。
柳津のエース、ハルもシュンペイの時はギアがあがります。こいつには絶対に打たせないというエースの意地が見て取れました。
終盤まで0:0。
高田イーグルスとしては、引き分けでも御の字……という少しひいた気持ちのスキを突かれたのかもしれません。
こういう緊迫した瞬間の経験値の差が出たと思います。
0:0というのが、逆に緊張感を生んだのだと思います。
守りに入った。
ここにきて、ソウスケ、アオトに難しい打球が飛びます。ランナーを出してしまう。
それでも、集中力を切らさず、声を切らさず、立ち向かうふたり。
こういうのをみると、なんかまた泣けてくるですよね、最近。
ひたむきに頑張っている子供たちをみると、耐えられない。
頑張れ!とエールを送ることしかできません。
ランナーを2.3塁に背負いながら、なんとか2死まできました。
あとひとり打ち取れば、時間的にドロー。
最後の最後に立ちはだかるのは、エースのハル。
対するユナのギアもマックス。
ここは、頑張ってきたちびっ子たちのためにも打たれるわけにはいきません。
うなる剛球、空を切るバット。
つばさえも飲み込めない緊張感。
ここまでは、ユナの球威が、投げ込んだコースが、ハルを凌駕しています。
ハルもたまらず、ツーストライクまで追い込まれます。
ハルのようないいバッターをもう少しでおさえるレベルにまでユナは到達しています。
あと1球。
あと1球でハルを討ち取ることができる。
ひゅ~ぅ。
坂下東小学校グランドに、静寂の秋風が吹き抜けていきます。
ここまでいろんなことがありながらも、全力で駆け抜けたユナ。
彼女が闘志を燃やして見つめる先には、シュンペイのミットしかありません。
あとは全力で腕を振るのみ。
刹那。
パキーンとはじき返したハルの打球はレフトへ。
ユナとシュンペイのバッテリー、ソウスケとアオト、そして私たちの希望を見事に打ち砕くホームランとなりました。
くぅ~、クソー、んー、ぐぁー、やられたか!んー。
やるな、ハルぅ!
負けたことを残念に思いながらも、ユナとシュンペイの全力をはじき返した、好敵手を素直にほめたたえることができる自分がいます。選抜の影響ですね。
もう少し、もう少し、もう少しで、柳津さんという壁を乗り越えられたかもしれない。
アイガー北壁、攻略寸前でした。
もう少しのところまで来ています。
しかし、よくぞここまで追い詰めました。だって、ユウキとレンがいないんですよ。
フルメンバーではなく、このメンバーでよくぞ追い詰めた。
負けたことは、確かに悔しいですが、みんなの顔はすがすがしかった。
俺たちはやれる!という自信が彼らの表情から見て取れます。
アオト、ソウスケの顔がまたたくましくなりました。
彼らは確実に将来の高田イーグルスを背負っていく人材になるでしょう。
窮地の時こそ、そのチームの真価が問われる。
最終回、総崩れになりそうな時、顔面蒼白なソウスケとアオトたち。
そのルーキーを大丈夫だと、支えた6年生。
先輩風を吹かすことなく、いいプレーをした下級生をほめちぎる。
取れなかったボールを、きちんとカバーする。
まさに融合。
チームというのは、こういうものなんです。このメンバーもいいチーム!
そして彼らは、すでに次を見据えています。
つぎは、失敗しない。次こそ、負けない。次こそ、ハルを討ち取りましょう!
少しずつでいい。少しずつ、階段を昇っていくことにしましょう。
この後、坂下ヒーローズさんは、高田イーグルスもなしえなかった、柳津さんを破る快挙。
その坂下Hさんを、高田イーグルスは撃破します。
勝敗で3チーム、一勝一敗で並びますが、失点差で柳津さんが、決勝へ。
イーグルスは、失点差で坂下Hさんに負けてのリーグ3位となりました。
負けはしましたが、いい負け方。
次につながる負け方です。
必ず、次の活かして見せます。
さぁ残すフルメンバーの大会は、11/13 関柴さんの大仏杯のみ。
全力を尽くします!
私はそう思っています。
その時にどんな準備をして、どんなプレーをするか?
そこにそれまでやってきたことが、必ずでると思うんです。
11/3の文化の日。
初めて会津坂下町主催の大会に呼んでいただけました。私が記憶する限り、町が主催する大会は、柳津町の御霊祭りと、この会津坂下町のライオンズ杯くらいです。
残念ながら美里町はありません。
特定のスポーツに偏らないとか、いろいろあることも確か。
まぁ、町に頼らず自分で運営していったほうがめんどくさくないし、町としても助かるでしょう。
そんな中で、町が主催するというのは、ある意味たいしたもんです。
さて、そのライオンズ杯。
前夜にはキャプテンのレンの負傷欠場が知らされ、当日の朝に攻守の要のユウキの風邪による欠場が知らされました。
ガーン。
主力も主力のふたりの大穴、かといってチームが欠場するわけにもいかない。
となると、新人チームから誰かを引っこ抜いてくるほかに方法はありません。
さて、どうするか?
この日の二軍監督、コーチに相談してみると、ここはスクランブル、好きなように引っこ抜いていいとのこと。
二軍のキャッチャーとして、トウマは引っこ抜けない。
レンとユウキのポジション、ショートもサードを守ることができるの選手をもらうしかありません。
しかし、そうなると二軍の守備陣が崩壊する恐れがあります。
しかし、ここはチーム事情。
戦力の分散を避けます。
二軍のポジションを無視して、一軍に必要な人材を求めます。
明らかに二軍は崩壊するでしょう。
そこを快く承諾してくれた若き二軍監督に感謝です。
レンのショートにアオト、ユウキのサードにソウスケをいれます。
3年後の三遊間を少し想像しましたが、今はそんな余裕がありません。
この配置が上手くいくがどうか?
まずは、いきなりの柳津さん。
昨年の秋の新人戦から、戦いを挑めばはじき返されてきました。
我々にとっての、難攻不落のアイガー北壁とも言うべき存在。
選抜の盟友ではありますが、今日は目の前に立ちはだかる強敵です。
そこにきて、フルメンバーではない布陣。
はっきり言って、ボコボコにされる準備はしていました。
しかし、アオト、ソウスケ、なかなかどうして堅実な守備をみせます。
そこにきて、バッテリーが踏ん張る。
その象徴が初回、立ち上がりの不安、ランナーをふたりも背負ってしまいます。ここで崩れると一気に行ってしまいそうな展開。
しかも、スリーボールと絶体絶命。
ここでのファーボールは、負けを大きく引き寄せてしまいます。
しかし、ここからが今日のユナと高田イーグルスを象徴するプレーになります。
後がない。
となれば、やるしかない。
腹はくくったようです。
スリーボールの崖っぷちから、ストライク3つ。
最後は渾身のストレートで空振りに切って取ります。
腹をくくったといったのは、ユナは「いわゆる、置き」にいっていないことがわかったからです。
全力で投げている。
ここに、勝つためのチャレンジを恐れない、
という今日の高田イーグルスの覚悟が見えました。
一歩も引く気はねえぜ!
ユナのストレートがそう言っています。
後続を断ってゼロに抑えます。
これで、今日はもしかしたらいけるんじゃねえ!という、いい錯覚に陥ります。
これ、大事です。守りに入らない。
援軍の来ない籠城戦を選んではいけません。
強大な敵だからこそ、討って出る!
強敵を前にして、ヤバイやばいと及び腰になるよりは、これいけるぜ、いける!とがんがん前にでる。
ユナとシュンペイのバッテリーも安定しています。
そして打ち取った打球を、若い守備陣もきちんとあたりまえにアウトにできている。
初めてベンチにはいったユウヤコーチが気づきました。
バントの構えをしたバッターに対しての、サードソウスケのチャージが早いと。
私たちは、何の指示も出していません。
そして、ソウスケが前にでると、当たり前のようにサードベースにカバーに入るアオト。
ソウスケは、アオトに打ち合わせも、声かけも、視線さえも送っていません。
それでも、こういうシフト、陣形を組むことができている。
保護者コーチが、ライトのはじっこでノックをしいた成果がここに現れています。
こういうプレーが、指示を出さなくても、状況をみて自分で考えてできるようになっている。
ユウヤコーチもそれに気づくことができている。
子どもたちががんばり、そのがんばりに気づくことができる大人がいる。
三者三様を、ベンチの奥から督戦していていると、づくづくいいチームだと思います。
俺たちのチームはいいチーム。
そう思うと、なんかぐっとこみあげてくるんですよね~。泣いちゃう。
試合中に泣かせるのはやめてほしいですね。最近こういう場面が多いんです。
バッテリーの安定が守備の安定を生み、さらにエースが踏ん張ることができるという相乗効果。
結果、自分たちのペースで戦えました。
これが功を奏して、試合の終盤までゼロ対ゼロにもつれ込みます。
本当は、シュンペイあたりの1発があれば、なおよかったんですが、それは高望み。
柳津のエース、ハルもシュンペイの時はギアがあがります。こいつには絶対に打たせないというエースの意地が見て取れました。
終盤まで0:0。
高田イーグルスとしては、引き分けでも御の字……という少しひいた気持ちのスキを突かれたのかもしれません。
こういう緊迫した瞬間の経験値の差が出たと思います。
0:0というのが、逆に緊張感を生んだのだと思います。
守りに入った。
ここにきて、ソウスケ、アオトに難しい打球が飛びます。ランナーを出してしまう。
それでも、集中力を切らさず、声を切らさず、立ち向かうふたり。
こういうのをみると、なんかまた泣けてくるですよね、最近。
ひたむきに頑張っている子供たちをみると、耐えられない。
頑張れ!とエールを送ることしかできません。
ランナーを2.3塁に背負いながら、なんとか2死まできました。
あとひとり打ち取れば、時間的にドロー。
最後の最後に立ちはだかるのは、エースのハル。
対するユナのギアもマックス。
ここは、頑張ってきたちびっ子たちのためにも打たれるわけにはいきません。
うなる剛球、空を切るバット。
つばさえも飲み込めない緊張感。
ここまでは、ユナの球威が、投げ込んだコースが、ハルを凌駕しています。
ハルもたまらず、ツーストライクまで追い込まれます。
ハルのようないいバッターをもう少しでおさえるレベルにまでユナは到達しています。
あと1球。
あと1球でハルを討ち取ることができる。
ひゅ~ぅ。
坂下東小学校グランドに、静寂の秋風が吹き抜けていきます。
ここまでいろんなことがありながらも、全力で駆け抜けたユナ。
彼女が闘志を燃やして見つめる先には、シュンペイのミットしかありません。
あとは全力で腕を振るのみ。
刹那。
パキーンとはじき返したハルの打球はレフトへ。
ユナとシュンペイのバッテリー、ソウスケとアオト、そして私たちの希望を見事に打ち砕くホームランとなりました。
くぅ~、クソー、んー、ぐぁー、やられたか!んー。
やるな、ハルぅ!
負けたことを残念に思いながらも、ユナとシュンペイの全力をはじき返した、好敵手を素直にほめたたえることができる自分がいます。選抜の影響ですね。
もう少し、もう少し、もう少しで、柳津さんという壁を乗り越えられたかもしれない。
アイガー北壁、攻略寸前でした。
もう少しのところまで来ています。
しかし、よくぞここまで追い詰めました。だって、ユウキとレンがいないんですよ。
フルメンバーではなく、このメンバーでよくぞ追い詰めた。
負けたことは、確かに悔しいですが、みんなの顔はすがすがしかった。
俺たちはやれる!という自信が彼らの表情から見て取れます。
アオト、ソウスケの顔がまたたくましくなりました。
彼らは確実に将来の高田イーグルスを背負っていく人材になるでしょう。
窮地の時こそ、そのチームの真価が問われる。
最終回、総崩れになりそうな時、顔面蒼白なソウスケとアオトたち。
そのルーキーを大丈夫だと、支えた6年生。
先輩風を吹かすことなく、いいプレーをした下級生をほめちぎる。
取れなかったボールを、きちんとカバーする。
まさに融合。
チームというのは、こういうものなんです。このメンバーもいいチーム!
そして彼らは、すでに次を見据えています。
つぎは、失敗しない。次こそ、負けない。次こそ、ハルを討ち取りましょう!
少しずつでいい。少しずつ、階段を昇っていくことにしましょう。
この後、坂下ヒーローズさんは、高田イーグルスもなしえなかった、柳津さんを破る快挙。
その坂下Hさんを、高田イーグルスは撃破します。
勝敗で3チーム、一勝一敗で並びますが、失点差で柳津さんが、決勝へ。
イーグルスは、失点差で坂下Hさんに負けてのリーグ3位となりました。
負けはしましたが、いい負け方。
次につながる負け方です。
必ず、次の活かして見せます。
さぁ残すフルメンバーの大会は、11/13 関柴さんの大仏杯のみ。
全力を尽くします!
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