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時に笑い、時に苦しみ、時に涙する。すべてはグランドへ。 ソフトボールを通して成長していく小学生とその保護者、スタッフの物語。
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今年の会津選抜が、ワンチームだと思えた理由。
そのもうひとつ。
それは、ヒロトの居場所です。

コロナの影響もあって、高田イーグルスが参加を見送り、今年の会津選抜チームは当初10人という、ギリギリの人数となりました。
まさに前途多難の船出。
チーム事情により湯川さんが会津東部選抜チームに加入することになりました。
その時点で、9人。
それでは少なすぎて、編成に支障がでるだろうからということで、会津東部選抜から磐梯スポ少さんが移動することになりました。
ということで、磐梯スポ少さんから、唯一の6年生でエースであるヒロトの参加が決まりました。
これは、うれしかった。
10人になった。
これが良かった。
9人だったなら、ひとりでも欠けたらアウトという崖っぷちで強敵を相手にしなければなりません。
そこに、ヒロトというメンバーが加入してくれました。
なぜ良かったかというと、偶然ではありますが、今年のを春先に、ヒロトが高田イーグルスの6年生と一緒のチームとなり、試合をしたことがありました。
やっておいて良かった。
そうなんです、ヒロトは、すでに仮の会津選抜チームの一員として参加していたんです。
それがわかっていただけに、私はそれが良かったと、言ったんです。

なんとか最初のメンバーの10人がそろいました。
しかし、ヒロトは他のスポ少が複数人で参加する中、たったひとりでの参加となりました。
ヒロトもそうですが、ご家族も心細かったと思います。
ここで、私の心配が生まれます。
ヒロトの行動に遠慮が見られたからです。 
ベンチに入るときは、いつも1番端っこに場所をとります。
座るところがないときは、立っている。
この遠慮がいらねえなと思っていました。
坂下ヒーローズのユウマのように、はじめから、もう何十年も同じ釜の飯を食っているかのようにな態度、これこそバチコイ!なんです。

ヒロトに気を使わせている。
このヒロトの遠慮がある限りは、本当の意味でヒロトを会津選抜チームの一員として、迎え入れていないなと私は思いました。
受け入れ側として、ヒロトの遠慮を取っぱらわなければならないと思いました。
それが会津選抜チームのためでもある。
磐梯スポ少から、ひとりで参加していると思わせてはならない。
会津選抜チームの一員として、心からみんなと溶け合うようにしていこうと思いました。
ベンチの端っこにいれば、真ん中にいけ、みんなと一緒に座れと言います。
なるべく、ひとりにならないようにと、ヒロトを見ていましたが、すぐさまそんな配慮は無用だと分かりました。
大人の気づかいなんて、ソフトボールというチームスポーツの前では、無用の長物だったんですね。
この子たちは、ただ単に一緒にソフトボールをプレーするだけで、どんどん溶け合っていきます。
ヒロトが少しだけ不安を感じたのは、ほんの最初のころだけだったと思います。
同じ年代に生まれた仲間たちと一緒にプレーするだけで、すぐに打ち解けていきます。
そんなヒロトをみていて、彼のこれまでの歴史を思い浮かべました。

磐梯スポ少さんの中で唯一の6年生。
思いかえしてみれば、高田イーグルス、美里イーグルスは、ヒロトと何回も対戦してきています。
二年前の秋の民友杯、雨の磐梯二小のグランド、ソウゴ世代の美里イーグルス(このころは高田さんと合併前)が、本郷さんに負けてガッカリしていた時に練習試合をやりました。
その時、4年生以下のチームだと聞いていました。
そして、昨年、高田イーグルスとなった美里親善大会の決勝で5年生以下のチームとなっていた磐梯さんと戦いました。
ヒロトはずっと磐梯スポ少さんの最上級生として、最前線に立ってきていました。
今思えば、その最上級生がヒロト、ひとりだったんですね。
昨年の親善大会決勝で、メンバー全員が6年生の高田イーグルスは容赦なく磐梯さんに襲いかかりました。
大量得点を相手チームに許す中、ヒロトは若い磐梯スポ少の1番先頭に立って率いていました。
そういう試合がいままで何回もあったはずです。
ヒロトは磐梯スポ少の最前線にいたんです。

今年、喜多方ボーイズ杯で高田スポ少単独チームと磐梯スポ少が3位決定戦で対戦した時、ヒロトは先発しませんでした。
なぜなんだろうと思っていましたが、ヒロトは前の試合の湯川戦で打ち込まれて、心が折れていたそうです。
磐梯スポ少の加藤監督から、試合後に決して手を抜いた訳ではありませんと言われましたが、チーム事情はどのチームにもあること、そんな心配は無用ですと伝えたことを思い出しました。
心が折れていた。
それを、聞いて「ヒロト~、大丈夫か?」
と聞くと「だめで~す!」と彼の返事。
だめですと言えるうちは大丈夫だなと、思ったことを思い出しました。
磐梯スポ少では、ただひとりの6年生。
しかし、この会津選抜ではチームメイトは同じ年代の同級生のみ。
同学年と一緒に遠慮のないプレーをしたことがない。
ヒロトが遠慮するのは、こういう戸惑いもあったのかもしれないと勝手に想像しています。
しかし、練習を重ねていく中で、ヒロトの中の何かが変わってくれたようです。
ベンチの端っこに座ることもなくなりました。
私が気を使わなくても、みんなの中に溶け込んでいる。
ヒロトという1本の「糸」が、メンバーと交わっているなと安心した瞬間でした。
ヒロトの居場所はここにもある。
これで、ヒロトも心から会津選抜チームのメンバーになったなと、思えた瞬間でもあります。

会津選抜チームとして初の対外練習試合、
西白選抜、全南選抜と対戦した時、レンがケガで出れない穴をヒロトはリードオフマンとして見事に埋めて見せました。
西白選抜、あの長身の豪腕ピッチャーから打ったホームランが会津選抜チームの唯一の得点、同点となり負けを免れました。
ヒロトが伸び伸びとプレーする姿。
あの瞬間は磐梯のヒロトではなく、我らが会津選抜のヒロトです!
それは何も、ヒロトだけの話ではありません。
各チームの選手たちが、レギュラーもそうでない選手も会津選抜チームとして、自分の役割を果たしていきます。
その意味で、ヒロトもユナも、みんなが今年の会津選抜チームとなっていきました。
一丸になっていく。ひとつになっていく。
そのさまを我々は見てきました。
そして、今年もなんとかなると思えた。
さぁあとはやるだけです。
やるなら、今しかねえ!

会津選抜チーム出陣です!
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