時に笑い、時に苦しみ、時に涙する。すべてはグランドへ。
ソフトボールを通して成長していく小学生とその保護者、スタッフの物語。
数年前から高田スポ少と美里イーグルスが毎週水曜にナイター練習試合をやるようなったこと。
これが両者の合併のきっかけになったことは間違いありません。
お互いの距離が少しずつ縮まってきた。
そうなると指導者目線で見た時に、「あの選手がうちのチームにいてくれたら・・・」と思わせてくれたのが、ショートに君臨するユキノブでした。
それを機に周りを見渡してみると、外野にはユズキ、キャッチャーにユウト、内野にヒカリ、エース級のピッチャー、ダイとハレルもいる。
対してイーグルス、ユリア、ケンタ、ユウゴ、ソウゴの6年生四人を中心にしていますが、5年生、3年生を入れての守備体系。
県大会でその守備のほころびを露呈して敗北を喫しました。
ほころびというか、チーム事情によって下級生をださなくてはいけない状況だったんです。
それはその選手にとっても大きな傷をつくるなと思い知らされました。
本当ならばもっと育つ時間をつくってあげから、満を持して守備に就かせてあげたい。
しかし、人数がいないから守備に就かさざるを得ない。
それもソフトボールであり、その中でがんばるのがスポ少だという人もいるでしょう。
しかし私は、はっきりいって酷だと思いました。
あんなに早い打球の処理をするにはもう少し時間が必要だと私たちも思いました。
それからナイターで高田スポ少をみる。じっくり見てみる。
ひらめきましたよ。
イーグルスのウィークポイントに高田スポ少の6年生全員がキーマンとなってはまる。
まさに凸(デコ)と凹(ボコ)がはまる感じ。
我天啓を得たり。
逆にいえば、高田スポ少さんにとっても同じことが言えます。
多少のコンバートは必要ですが、お互いのウィークポイントを補ってあまりあまる伸びしろができる。
6年生だけでチームが組める。
エース級が3人。しかも左右がそろう。リリーフも万全。
選手の個性をいかす守備位置におくことができて、守備力が向上する。
チカラ負けせず、どこからでも得点できる打線。
スキを突く走塁、堅実なバント、多彩な攻撃のバリエーション。
5年生をいれても守備のバリエーションも増える。
人数不足で試合ができなくなることがなくなる。
ケンタのひざを考えてキャッチャーをやらせなく済むなどメリットがどんどんでてきました。
そして、あの県大会でみたベスト4のチームに対抗できる戦力が整い、全国大会が目指せる戦力が整うと確信しました。
私には、確かな夢が、行くべき道が、登るべき山がはっきりと見えました。
これは合併しなくてはならない。
彼らが全国の舞台で勇躍する姿を少しでも想像してしまった。
この思いを少しずつみんなに共有してもらいたい。
そう思って動いてきました。
結果、全国には届かず、初戦で猪苗代さんには敗れました。
しかし、舞台は整えて、土俵にはあがりました。
念ずれば通ず。
ちゃんとしたビジョンがあってそこに向かって共感する人たちと進むことで、困難ことにも立ち向かえるし、思いは通じるとうことをまたここでも実感しました。
その夢のはじまりがユキノブでした。
4年生のころから「ん?うまいな。こいつはいいショートになるな。」と思っていました。
捕り方=捕球体制、ゴロに入るタイミング、手首の柔らかさ、スローイングの強さ、リストの強さ、ポジショニングの良さがいい。ひとつ上の学年のタイセイにはまだ少しかなわないが、6年になったならば超えてくるかもしれないとその可能性を感じさせてくれました。
打撃もいい。
ユキノブがいいところは選球眼のよさ。
かっ飛ばすだけなら、ケンタ、ユウゴ、ユウトもいますが確実性でいえばユキノブが上。
それを大橋監督もわかっていたからリードオフマンの1番に置いたのだと思います。
それは、ミナココーチの打撃成績表からもうかがえます。
打率もチームナンバーワン。
堅守好打を備えたショートストップ。
プロ野球でいえば、坂本選手のようなタイプ。
ただこの数年見てきて、その性格もわかってきました。
自分が上手いことをわかってるがゆえに、がむしゃらさ、一生懸命さ、努力することがおろそかになる。そこはケンタと同じです。
自分の実力にあぐらをかくことがある。
周りに気が利かない。
チームとしてどうするべきかを、本当は見渡すことができるのに、本当はそういうポジションにいて全体を見渡さなければならないのに、あえてやらない。人任せなところがある。
私はそう思った時がありました。
ユキノブのズルさが垣間見えた。
私も何年も指導者をしてるので、そういう選手も何人も見てきました。
うまい選手はそういう狡猾さを持った選手が多いことも事実。
そこはいい意味でのズルさ。
そういうズルさの必要性も認めています。
常に全力ではやらない。大事なところをわかっていて、そのタイミングで実力を出す。
大人の目、指導者がどうしてほしいかをわかっていて動く。
効率よく立ち回る。
容量がいいんです。
そこはいいんですが、それが緩み切ってしまう場面がありました。
悪い意味でのズルさがでた場面。
それがちょうど白獅子で猪苗代さんに負けた後で、私の腹の虫のいどころも悪かったんでしょうが、練習が終わったあとのグランド整備、用具かたづけの場面で、「ズルさ」がはっきりと見えてしまった。
いままでも目についていましたが、いつか分かってくれるだろうという期待をこめてみていましたが、我慢ならなかった。
適当にやって、終わるタイミングでさっさとトンボを片付けて、他に手伝いにもいかないでくっちゃべる。とりあえずやっとくかという姿勢。
負けたチームがとってはいけない態度。
ちょうどユキノブとケンタのふたりの「ズルさ」。
あれは、ふたりに通じたかどうかはわかりませんが、ズルさの見せどころを間違えるなという私なりの叱咤激励でした。
私は見てきました。
高校時代に、一年の春に30人以上野球部に入りました。
一中にエース、五中のエースなどすごい選手がわんさかいました。
一緒に練習していても身体能力は高く、センスの良さが私にもわかりました。
しかし、時間がたつにつれ、こういう上手いやつから上級生の激しい叱咤激励に耐え切れず、やめていきました。
グランド整備、用具かたづけなど当たり前にことに一生懸命になれない。
あの時代にあった、前時代的な先輩たちのきつめの叱咤激励の前に野球をやることがバカらしくなったのでしょうね。
本当に才能のある選手がやめていく。
もったいないなと思いながらも、私はそういう選手の中に、一定の「ズルさ」を見ていました。
ズルさはもろさと言ってもいいでしょう。
そのズルさを見透かされた。
それは、けっこう核心の部分なのかもしれません。
野球に対する姿勢。それは「生き方」にも通じるかもしれません。
大事なところでズルをしてるんじゃねぇ!
そういう部分で、ふるいにかけられる。自分から降りていく。
結局残ったのは、半分の部員でした。
ズルさに負けなかった者たち、もろさに打ち勝った者たち。
それは、いろんなめんどくさいこともひっくるめて野球が好きだということが少しだけ上回った者たちだと思います。
だからこそ、そこから始まる中学生のころとは比べようもないほど野球に打ち込むことができた。私はそう思っています。それでも甲子園は遠い。
私がいいたいのは、そこなんです。
大事なところでズルをするな、逃げるな、向き合え。そこで全力をだせ。
野球の神様はそこを見ている。
野球の神様ではなくても、自分がみている。
そこをごまかすな。
私自身もできているとは言えないし、やってきたとも言えません。
ただユキノブ、ケンタにはその部分を大事にしてほしいなという思いで厳しく接しました。
素晴らしい才能をもっている。
願わくば良い指導者に出会ってほしい。
しかし、最後はいかすもころすも君たち次第。
やっても無駄とだと思わない。
やるだけ無駄だと思わない。
もう少し頑張っていれば、もう少し本気になっていれば、もう少し努力すれば、未来を変えられる!
そのもう少しをプレーにも、プレー以外のところでも心掛けてほしいなと思います。
熱血バレーアニメ ハイキューの及川さんもこう言ってます。
才能は開花させるもの。
センスは磨くもの。
その底にあるのは、謙虚で素直という土壌。
そこに自分で気づけるかどうか?そこに真摯にとりくむこと。
そこが本当の野球の面白さ、楽しさ、仲間の大切さに気付く第一歩。
願わくは気づいてほしい。
そこに気づいたとき、ユキノブはサイヤ人のように本当の才能は開花すると私は信じています。
これが両者の合併のきっかけになったことは間違いありません。
お互いの距離が少しずつ縮まってきた。
そうなると指導者目線で見た時に、「あの選手がうちのチームにいてくれたら・・・」と思わせてくれたのが、ショートに君臨するユキノブでした。
それを機に周りを見渡してみると、外野にはユズキ、キャッチャーにユウト、内野にヒカリ、エース級のピッチャー、ダイとハレルもいる。
対してイーグルス、ユリア、ケンタ、ユウゴ、ソウゴの6年生四人を中心にしていますが、5年生、3年生を入れての守備体系。
県大会でその守備のほころびを露呈して敗北を喫しました。
ほころびというか、チーム事情によって下級生をださなくてはいけない状況だったんです。
それはその選手にとっても大きな傷をつくるなと思い知らされました。
本当ならばもっと育つ時間をつくってあげから、満を持して守備に就かせてあげたい。
しかし、人数がいないから守備に就かさざるを得ない。
それもソフトボールであり、その中でがんばるのがスポ少だという人もいるでしょう。
しかし私は、はっきりいって酷だと思いました。
あんなに早い打球の処理をするにはもう少し時間が必要だと私たちも思いました。
それからナイターで高田スポ少をみる。じっくり見てみる。
ひらめきましたよ。
イーグルスのウィークポイントに高田スポ少の6年生全員がキーマンとなってはまる。
まさに凸(デコ)と凹(ボコ)がはまる感じ。
我天啓を得たり。
逆にいえば、高田スポ少さんにとっても同じことが言えます。
多少のコンバートは必要ですが、お互いのウィークポイントを補ってあまりあまる伸びしろができる。
6年生だけでチームが組める。
エース級が3人。しかも左右がそろう。リリーフも万全。
選手の個性をいかす守備位置におくことができて、守備力が向上する。
チカラ負けせず、どこからでも得点できる打線。
スキを突く走塁、堅実なバント、多彩な攻撃のバリエーション。
5年生をいれても守備のバリエーションも増える。
人数不足で試合ができなくなることがなくなる。
ケンタのひざを考えてキャッチャーをやらせなく済むなどメリットがどんどんでてきました。
そして、あの県大会でみたベスト4のチームに対抗できる戦力が整い、全国大会が目指せる戦力が整うと確信しました。
私には、確かな夢が、行くべき道が、登るべき山がはっきりと見えました。
これは合併しなくてはならない。
彼らが全国の舞台で勇躍する姿を少しでも想像してしまった。
この思いを少しずつみんなに共有してもらいたい。
そう思って動いてきました。
結果、全国には届かず、初戦で猪苗代さんには敗れました。
しかし、舞台は整えて、土俵にはあがりました。
念ずれば通ず。
ちゃんとしたビジョンがあってそこに向かって共感する人たちと進むことで、困難ことにも立ち向かえるし、思いは通じるとうことをまたここでも実感しました。
その夢のはじまりがユキノブでした。
4年生のころから「ん?うまいな。こいつはいいショートになるな。」と思っていました。
捕り方=捕球体制、ゴロに入るタイミング、手首の柔らかさ、スローイングの強さ、リストの強さ、ポジショニングの良さがいい。ひとつ上の学年のタイセイにはまだ少しかなわないが、6年になったならば超えてくるかもしれないとその可能性を感じさせてくれました。
打撃もいい。
ユキノブがいいところは選球眼のよさ。
かっ飛ばすだけなら、ケンタ、ユウゴ、ユウトもいますが確実性でいえばユキノブが上。
それを大橋監督もわかっていたからリードオフマンの1番に置いたのだと思います。
それは、ミナココーチの打撃成績表からもうかがえます。
打率もチームナンバーワン。
堅守好打を備えたショートストップ。
プロ野球でいえば、坂本選手のようなタイプ。
ただこの数年見てきて、その性格もわかってきました。
自分が上手いことをわかってるがゆえに、がむしゃらさ、一生懸命さ、努力することがおろそかになる。そこはケンタと同じです。
自分の実力にあぐらをかくことがある。
周りに気が利かない。
チームとしてどうするべきかを、本当は見渡すことができるのに、本当はそういうポジションにいて全体を見渡さなければならないのに、あえてやらない。人任せなところがある。
私はそう思った時がありました。
ユキノブのズルさが垣間見えた。
私も何年も指導者をしてるので、そういう選手も何人も見てきました。
うまい選手はそういう狡猾さを持った選手が多いことも事実。
そこはいい意味でのズルさ。
そういうズルさの必要性も認めています。
常に全力ではやらない。大事なところをわかっていて、そのタイミングで実力を出す。
大人の目、指導者がどうしてほしいかをわかっていて動く。
効率よく立ち回る。
容量がいいんです。
そこはいいんですが、それが緩み切ってしまう場面がありました。
悪い意味でのズルさがでた場面。
それがちょうど白獅子で猪苗代さんに負けた後で、私の腹の虫のいどころも悪かったんでしょうが、練習が終わったあとのグランド整備、用具かたづけの場面で、「ズルさ」がはっきりと見えてしまった。
いままでも目についていましたが、いつか分かってくれるだろうという期待をこめてみていましたが、我慢ならなかった。
適当にやって、終わるタイミングでさっさとトンボを片付けて、他に手伝いにもいかないでくっちゃべる。とりあえずやっとくかという姿勢。
負けたチームがとってはいけない態度。
ちょうどユキノブとケンタのふたりの「ズルさ」。
あれは、ふたりに通じたかどうかはわかりませんが、ズルさの見せどころを間違えるなという私なりの叱咤激励でした。
私は見てきました。
高校時代に、一年の春に30人以上野球部に入りました。
一中にエース、五中のエースなどすごい選手がわんさかいました。
一緒に練習していても身体能力は高く、センスの良さが私にもわかりました。
しかし、時間がたつにつれ、こういう上手いやつから上級生の激しい叱咤激励に耐え切れず、やめていきました。
グランド整備、用具かたづけなど当たり前にことに一生懸命になれない。
あの時代にあった、前時代的な先輩たちのきつめの叱咤激励の前に野球をやることがバカらしくなったのでしょうね。
本当に才能のある選手がやめていく。
もったいないなと思いながらも、私はそういう選手の中に、一定の「ズルさ」を見ていました。
ズルさはもろさと言ってもいいでしょう。
そのズルさを見透かされた。
それは、けっこう核心の部分なのかもしれません。
野球に対する姿勢。それは「生き方」にも通じるかもしれません。
大事なところでズルをしてるんじゃねぇ!
そういう部分で、ふるいにかけられる。自分から降りていく。
結局残ったのは、半分の部員でした。
ズルさに負けなかった者たち、もろさに打ち勝った者たち。
それは、いろんなめんどくさいこともひっくるめて野球が好きだということが少しだけ上回った者たちだと思います。
だからこそ、そこから始まる中学生のころとは比べようもないほど野球に打ち込むことができた。私はそう思っています。それでも甲子園は遠い。
私がいいたいのは、そこなんです。
大事なところでズルをするな、逃げるな、向き合え。そこで全力をだせ。
野球の神様はそこを見ている。
野球の神様ではなくても、自分がみている。
そこをごまかすな。
私自身もできているとは言えないし、やってきたとも言えません。
ただユキノブ、ケンタにはその部分を大事にしてほしいなという思いで厳しく接しました。
素晴らしい才能をもっている。
願わくば良い指導者に出会ってほしい。
しかし、最後はいかすもころすも君たち次第。
やっても無駄とだと思わない。
やるだけ無駄だと思わない。
もう少し頑張っていれば、もう少し本気になっていれば、もう少し努力すれば、未来を変えられる!
そのもう少しをプレーにも、プレー以外のところでも心掛けてほしいなと思います。
熱血バレーアニメ ハイキューの及川さんもこう言ってます。
才能は開花させるもの。
センスは磨くもの。
その底にあるのは、謙虚で素直という土壌。
そこに自分で気づけるかどうか?そこに真摯にとりくむこと。
そこが本当の野球の面白さ、楽しさ、仲間の大切さに気付く第一歩。
願わくは気づいてほしい。
そこに気づいたとき、ユキノブはサイヤ人のように本当の才能は開花すると私は信じています。
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