時に笑い、時に苦しみ、時に涙する。すべてはグランドへ。
ソフトボールを通して成長していく小学生とその保護者、スタッフの物語。
高田中野球部、最後の挑戦。
福島民報杯、1位通過のみという厳しい条件の下、両沼予選、会津大会を突破し、ついに県大会まで駒を進めました。
この時点で、ほとんどの中学3年生は負ければ即引退となり、
グローブとバットを置き、問題集と鉛筆に持ち替えます。
次は受験勉強という壁に立ち向かう。
生き残っているチームは、県下16チームのみ。
それ以外の3年生はすでにみんな引退しています。
頂点まであと4つ。
勝つチームがあれば、負けるチームもある。
これが勝負の常。
ここまでくるには多くのチームを退けてきました。
コロナ禍で練習試合もままならず、実戦経験を積むことがなかなか出来ない状況でした。
その中でも1番の山は、中体連の後の練習試合でした。
今思うとあれがあったから、ここまでこれた。
私はそう思います。
高い目標を狙っていた中体連では、坂下さんに破れてのまさかの予選落ち。
一発勝負の怖さ、野球の恐ろしさを思い知らされました。
今まで積み重ねてきたもの、足下のすべてが崩れ落ちた感覚。
いったん突き放してみると、そこまでのチームだったというべきでしょう。
事実、負けたことがすべてを物語っています。
一生懸命にやったからといって勝てるような美談にはなるものではないんです。
悔しさ、不甲斐なさ、無力感、いろんな思いがふつふつと湧き上がってくる。
そして、いきつくところは、「このままでは終われない!」という感情と激情。
幸い、最後の大舞台への道、民報杯が残されています。
失地回復の機会、負けを取り戻すことができるチャンスがもう一回あってくれます。
ただ、時間が無い。
民報杯は二週間後です。技術的なことを修正しているひまはありません。
そして何より、大きな目標を逃してボコボコにやられた敗北感から立ち直れない。
「大丈夫だ、俺たちはやれる!」という自信を失いかけています。
大きな不安に首根っこを押さえられている。
どうにかしなければならない。
野球部の先生は「賭け」に出たようです。
一週間後に、練習試合を組んでくれました。
しかも、中体連の会津大会優勝チームの、舘岩荒海連合と南会津代表の田島中学とです。
どちらも実績で勝っています。
実力も格上です。
ここで、さらにボコボコにされれば高田中野球部のメンタルは崩壊するでしょう。
モチベーションも地獄の底まで落ちまくる。
そしてやってくる民報杯は散々な結果におわるかもしれない。
しかし反対に、自分たちよりも強い相手とやって、各自が実力を発揮して、善戦もしくは勝つことができたならば、もう一度自信を取り戻すことができるはずです。
荒療治も荒療治。劇薬の部類です。
勝つ確率は低い、と私は見ていました。
何もそんなに強いところとやらなくてもという老婆心さえ働きます。
しかし、先生はその低い確率にかけました。
8.7%
エヴァンゲリオンのヤシマ作戦なみの確率。
そして、見事に彼らはその期待に応えました。
並み居る強敵を倒しまくって中体連会津大会の覇者となったチームを相手に、練習試合とはいえ勝ってしまう。
「カチッ」とスイッチが確かに入る音。
大きな音が南会津山々のふもと、田島中学のグランドに響き渡りました。
間違いなく、選手たちにも、先生たちにも、我々保護者にも聞こえました。
「笑えばいいと思うよ」と言う前に、みんなが笑っていました。
一週間前になすすべなく負けて、大いに自信を失いました。
この一週間は、なかなか心から笑う余裕さえなかったはずです。
しかし、ここで強い相手にも、自分たちが通用することがあらためて、世界に証明できました。
「俺たちは、ちゃんと強い!やれば、できる!」
何より自分たち自身に証明できた。
みんなが笑顔。
笑顔は自信です。
高田中野球部のヤシマ作戦は成功しました。
薄氷の上の勝利。
先生たちの思惑どおり、ことが運んだことになります。
ここにもいろんな要素がいくつも絡んでいたと思います。
まず先生に南会津につてがあったこと。
選抜大会で、両沼と南会津が同じチームであったこと。
普通、会津大会の王者が1回戦負けのチームとは練習試合をやってくれないと思います。
コロナで会津以外にいきにくかったこともあるでしょう。
とにもかくにも、高田中野球部は田島中学校のグランドで復活したといっていい。
あそこで、みんなが確かな手応えをつかんだはずです。
それがあったこらこその会津大会優勝。
いろんなピースがきっちりとはまってからこそ、この優勝があるんだとあらためて思います。
だから、うれしい!
次男坊の兄貴たちも県大会まで進みました。
あの時は棚倉で泊まりで試合をやりました。
そして、また次男坊の時も県大会に我々を連れて行ってくれる。
いい仲間、指導者に恵まれていると思います。
チームプレーである野球の面白さをしっかりと味わっている。
勝ち負けではないといいながらも、やはり彼らが勝ち進むのはうれしいんです。
県大会という大舞台。
彼らの最後が確実に近づいています。
福島民報杯、1位通過のみという厳しい条件の下、両沼予選、会津大会を突破し、ついに県大会まで駒を進めました。
この時点で、ほとんどの中学3年生は負ければ即引退となり、
グローブとバットを置き、問題集と鉛筆に持ち替えます。
次は受験勉強という壁に立ち向かう。
生き残っているチームは、県下16チームのみ。
それ以外の3年生はすでにみんな引退しています。
頂点まであと4つ。
勝つチームがあれば、負けるチームもある。
これが勝負の常。
ここまでくるには多くのチームを退けてきました。
コロナ禍で練習試合もままならず、実戦経験を積むことがなかなか出来ない状況でした。
その中でも1番の山は、中体連の後の練習試合でした。
今思うとあれがあったから、ここまでこれた。
私はそう思います。
高い目標を狙っていた中体連では、坂下さんに破れてのまさかの予選落ち。
一発勝負の怖さ、野球の恐ろしさを思い知らされました。
今まで積み重ねてきたもの、足下のすべてが崩れ落ちた感覚。
いったん突き放してみると、そこまでのチームだったというべきでしょう。
事実、負けたことがすべてを物語っています。
一生懸命にやったからといって勝てるような美談にはなるものではないんです。
悔しさ、不甲斐なさ、無力感、いろんな思いがふつふつと湧き上がってくる。
そして、いきつくところは、「このままでは終われない!」という感情と激情。
幸い、最後の大舞台への道、民報杯が残されています。
失地回復の機会、負けを取り戻すことができるチャンスがもう一回あってくれます。
ただ、時間が無い。
民報杯は二週間後です。技術的なことを修正しているひまはありません。
そして何より、大きな目標を逃してボコボコにやられた敗北感から立ち直れない。
「大丈夫だ、俺たちはやれる!」という自信を失いかけています。
大きな不安に首根っこを押さえられている。
どうにかしなければならない。
野球部の先生は「賭け」に出たようです。
一週間後に、練習試合を組んでくれました。
しかも、中体連の会津大会優勝チームの、舘岩荒海連合と南会津代表の田島中学とです。
どちらも実績で勝っています。
実力も格上です。
ここで、さらにボコボコにされれば高田中野球部のメンタルは崩壊するでしょう。
モチベーションも地獄の底まで落ちまくる。
そしてやってくる民報杯は散々な結果におわるかもしれない。
しかし反対に、自分たちよりも強い相手とやって、各自が実力を発揮して、善戦もしくは勝つことができたならば、もう一度自信を取り戻すことができるはずです。
荒療治も荒療治。劇薬の部類です。
勝つ確率は低い、と私は見ていました。
何もそんなに強いところとやらなくてもという老婆心さえ働きます。
しかし、先生はその低い確率にかけました。
8.7%
エヴァンゲリオンのヤシマ作戦なみの確率。
そして、見事に彼らはその期待に応えました。
並み居る強敵を倒しまくって中体連会津大会の覇者となったチームを相手に、練習試合とはいえ勝ってしまう。
「カチッ」とスイッチが確かに入る音。
大きな音が南会津山々のふもと、田島中学のグランドに響き渡りました。
間違いなく、選手たちにも、先生たちにも、我々保護者にも聞こえました。
「笑えばいいと思うよ」と言う前に、みんなが笑っていました。
一週間前になすすべなく負けて、大いに自信を失いました。
この一週間は、なかなか心から笑う余裕さえなかったはずです。
しかし、ここで強い相手にも、自分たちが通用することがあらためて、世界に証明できました。
「俺たちは、ちゃんと強い!やれば、できる!」
何より自分たち自身に証明できた。
みんなが笑顔。
笑顔は自信です。
高田中野球部のヤシマ作戦は成功しました。
薄氷の上の勝利。
先生たちの思惑どおり、ことが運んだことになります。
ここにもいろんな要素がいくつも絡んでいたと思います。
まず先生に南会津につてがあったこと。
選抜大会で、両沼と南会津が同じチームであったこと。
普通、会津大会の王者が1回戦負けのチームとは練習試合をやってくれないと思います。
コロナで会津以外にいきにくかったこともあるでしょう。
とにもかくにも、高田中野球部は田島中学校のグランドで復活したといっていい。
あそこで、みんなが確かな手応えをつかんだはずです。
それがあったこらこその会津大会優勝。
いろんなピースがきっちりとはまってからこそ、この優勝があるんだとあらためて思います。
だから、うれしい!
次男坊の兄貴たちも県大会まで進みました。
あの時は棚倉で泊まりで試合をやりました。
そして、また次男坊の時も県大会に我々を連れて行ってくれる。
いい仲間、指導者に恵まれていると思います。
チームプレーである野球の面白さをしっかりと味わっている。
勝ち負けではないといいながらも、やはり彼らが勝ち進むのはうれしいんです。
県大会という大舞台。
彼らの最後が確実に近づいています。
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