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時に笑い、時に苦しみ、時に涙する。すべてはグランドへ。 ソフトボールを通して成長していく小学生とその保護者、スタッフの物語。
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いつのころからか、勝利への執着心のようなものがなくなりました。
まったくなくなっと言えば嘘になりますが、無理をしてまで勝たなくていいんじゃないかと思うようになってきました。

それが表にでたのが、今の中学2年のユウキ世代の県大会の時だと思います。
あの世代、総体、雨の須賀川も、白獅子、灼熱のいわき新舞子も、どっちも我々を県大会へ連れて行ってくれました。

県大会、出会う敵は強敵ばかり。
長沼さん、中山さん、天栄阿武隈さん、桜さん、県大会で戦ったのはこの四チームだと記憶しています。どのチームも強いんですよねえ。
しかし、美里イーグルスもがっぷりよっつのいい試合をするんですよねえ。
お互いに素晴らしいプレーの連発。 
あまりにいい試合になるので、両チームをたたえたくなる。 
こんないい試合をしてくれて、ありがとう。
自分のチームだけではなく、相手チームの選手でさえもほめたたえたくなるんです。
そして、どちらにも勝たせてやりたいと思ってしまう。
こんなに、いい試合ならば、勝っても負けても本望。
俺たちは全力を尽くしている。
その上のミス、エラー、三振ならば、仕方のないこと。
だから、失敗を恐れず、全力でチャレンジしていけ!
お互いのチームの選手、控え選手、保護者、みんながいろんなものを抱えてチャレンジしているんです。
それが表情に、プレーに現れている。
それに気づいたとき、熱闘を繰り広げるグランドにたつ私の頬に、静寂の風が吹きました。
いい風だ。
みんながんばっている。
敵味方関係なく、みんないい顔をしている。
ソフトボールはやはりいいな、とかっこつけてみる。
お互い一生懸命のプレーの積み重ね、その延長線上にあるのが勝敗だとする。
そうであるならば、勝ち負けどっちでもいいや、と本気で思いました。

思わず、
「いいぞおめぇら!やれぇ、やれぇ!勝っても負けてもどっちでもいいぞぉ!」と叫んでいました。
すかさず、隣にいた今のコジマ監督、当時コーチに
「監督!みんな勝ちを目指しているのにそんなこといっちゃだめですよ!」
とたしなめられました。
しかし、あれは私の本心からでた言葉です。
それがずっとひっかかっています。

もちろん、スポーツは勝負ごとなので、原則勝ちを目指します。
しかし、勝つことがすべてではない。
勝つために手段を選ばない、とかという勝利至上主義は捨てます。
負けていいとはいいません。
この場合の負けとは、無策の、準備無しの、建設的ではない、後ろ向きの姿勢、それが負けです。
だけど、一生懸命に準備をして、全力でチャレンジして失敗して負けたなら、それでいいじゃないですかね。

私は負けたことよりも、
ちゃんと準備をして、全力で挑戦したことを褒めたり、その時何を思って何をしたのかを追求していきます。
今のプレー、どんな準備をしたか?
その準備の何が良くて、何がだめだったか?
そして、実際のプレーにも、何が良くて何がだめだったかを検証して、次に活かしていく。

ひとりひとりの課題=ミッションに、当てはめていく。
そして、チーム全体でも検証していく。
勝ったならなお良し!
それで、負けたとしてもそんなに悲観する必要はないんです。
負けても死にやしないし、この世も終わらない。
そんな燃え尽き症候群の予備軍になんてなることはないんです。
いったんは落ち込む。泣いても、悔しがってもいい。
だけど、すぐに次を目指して、どうすればいいかを考えて行動に移す方がいい。

試合の勝ち負けよりも、そこにいたる過程での、小さいミッションの成否、いかにして挑戦したか?ということこそ一喜一憂していきましょう。
プレーに関することはもちろんです。
バントができた。
タッチアップができた。カバーができた。
それだけではありません。
ちゃんと声を出せた。
ちゃんとコーチャーに入れた。
ちゃんと事前の打ち合わせの声がみんなで出せた。
ちゃんと試合の道具を自分で用意できた。
控えの子も含めた、子供たちのそういう名もなき小さなミッションの成功を褒め称えましょう。
できないなら、なぜできなかったかを検証していく。
その積み重ねこそが、高田イーグルスを本当の意味での勝利に導いてくれるはずです。

試合は勝敗を決める場所でもありますが、
いろんなことを全力でチャレンジする場所だと、今の私は思っています。
そう考えるとわくわくする。
失敗してもいい、この一言で救われる人もいるでしょう。
何でかんで勝たなくてはいけない場ではない。
小学生のうちはそれでいいと思ってます。
勝ち負けは後からついてくる。
勝ったならラッキー。
負けても、すぐに次を見据えます。
そういう意味で、私は「ミッションチャレンジ型のスポ少」を目指しています。

ひとりひとりのミッションチャレンジ。
チームとしてのミッションチャレンジ。
刻々と変わる状況を加味して、そのミッションチャレンジは変化します。
そのバリエーションを増やしつつ、思い浮かべた作戦やシフトを遂行できる実力も徐々につけていく。
今の自分に何ができて何ができないのかを知る。
できないことを見つめることって、けっこう大事です。
過去と現在の自分を、チームを分析する。
そして、今後近い将来、遠い将来にどうなりたいかを思い浮かべる。
小さい課題、ミッションを少しずつ積み重ねていく。
自分自身に対する自信という鎧を身につけていく。

勝ちは、その先に結果としてあるもの。
自分がチームのために、何をやるべきか?何をしてきたか?
そして、全力でチャレンジしたか?
それを重視する。
私が今現在、たどり着いているところは、ここです。
その心境になると、あの雨の須賀川、灼熱のいわき新舞子で私の頬を流れた、あの静寂の風がパノラマで包み込みます。

勝ち負けにこだわるな。
失敗を恐れず、全力でチャレンジする、その姿勢をみろ。

そうなると、すーぅっと肩の力が抜けます。
試合にではなく、子供たちに真正面から向き合うことができる。
それは相手チームの選手たちへのリスペクトにも通じます。

一生懸命にやったならば、それでいいじゃないか!
今後もこの姿勢を貫いていきます。

「シュンペイ、レオ、マナト!三振してもいい、全力で振れ、一撃にかけろ!」
「ユナ、ユウキ!打たれてもいい、全力で投げろ!」
「レン、タイチ、コタロー!エラーするのはいい、全力で準備しろ!」

「結果を恐れるな!全力で挑め!」

この先も何回も言い続けていきます。
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