時に笑い、時に苦しみ、時に涙する。すべてはグランドへ。
ソフトボールを通して成長していく小学生とその保護者、スタッフの物語。
六年生最後の大会。
このメンバーで戦うのはこれが最後。
あとはここで最高のプレーをするのみ。
ひとりひとりの本気で打ち込む顔をみると目頭が熱くなります。
数年前、3年生4年生で入ってきたこいつら。
幼かった顔つきもたくましくなりました。
いい顔をしている。
これまで苦しいこともあったけど、みんな頑張ってきたことを監督も私も知っています。
これが最後かと思うと、景色がゆがんで見えました。
一挙手一投足に心が揺さぶられる。
このチームは4年生の貴哉、5年生の大斗もレギュラーとして加わっていましたがあえて6年生に絞って言わせてもらいます。
絶対エース航大
凍える寒さの中、強打者に対して難しいコントロールが要求される場面でのしびれるような航大のウイニングショット。これまで何度もチームを救ってきた渾身の一球。航大がいなくては、このチームはこの高みまでこれなかった。おまえは最高のピッチャーだ!
マナト
チームで唯一といっていい小技のきくタイプ。どこでも守れるユーティリティプレーヤー。守備範囲が広く、スタートがはやい。実は守備で何度もチームを救っている。ヤバイと思ったときにはそこにいてくれる印象が強い。器用で、足もそこそこ速いのでなんでもこなせる選手。そこそこの選手で終わらないように、ミート力、そして小技と守備を磨けば、活路が開けるぞ。
タクマ
外野の要、打撃の中核。投手以外の総合力で航大と双璧をなす走攻守そろったタイプ。これまで何度もチャンスに凡打を重ねた。前に航大がいるのでツーアウト、得点圏で回ってくることが他のやつより多い。打てなくて何度も悔しくて泣いていたのを見ている。この大会準決勝の須賀川牡丹戦での値千金のタイムリー。何度も涙を流したがゆえのあの満面の笑顔。母にささげるホームランまんじゅうにも感動しました。
ルキ
いろいろあった。それは一番ルキ自身もわかっているはず。精神的にも強くなったはずです。そうならないとやってこれなかったろうし。ハデさはないけれど、守備にしろ、打撃にしろ自分のできることを精一杯やろうとしてたことが伝わってきました。牡丹戦、レフトに強い打球が飛びひやっとしましたが、すでにルキは落下点。こちらをびびらせながらも、シレっとした顔で戻ってくるルキ。お前も成長したな。インサイドアウトの振りが一番できているのはルキだと思うぞ。当たるかどうかは別として。
ノゾミ
遅れてきた大物。女傑。敵チームとしてすげぇ女子はみたことがあったが、味方にすれば、ここまで心強いとは。重要なショートを任せた監督の覚悟もすごいが、よくぞその期待に答えた。ノゾミがショートを埋めることで全国の道は開けたといっていい。まさにこのチームに欠けていた最後のワンピース。この大会でも、手足が長く、肩が強いノゾミでなければさばけなかったショートゴロが何球かあった。中核を押さえた後にノゾミがいる打線には重みがあった。男だけの中にあって、心細い時もあっただろう。基本男子は気が利かない馬鹿だからな。でも自分を持ち続けるだけのこころの強さもあった。女の子としても、選手としても尊敬します。
ショウタロウ
お調子者でムードメーカー。悪さばかりしてるようだが、実は要領が悪く貧乏くじばかりひいてしまう勝太郎。人一倍みんなに認めてほしいのにそれが上手くいかないジレンマ。この大会でもあふれ出す気持ちは感じました。決勝、最終回の守りでも細心の注意を払っての一塁送球。思い切り投げて欲しかったが、自分を抑えることもわかってきたようでした。大人になったな勝太郎。
フウタ
俺は最初体力的に大丈夫かと思ったよ。最後までいけるか。だが、最後までちゃんとファーストを守りきったな。非力のわりには、豪快なスイング。失礼ながら、生まれたての小鹿打線、別名バンビと名づけさせてもらったが、あれが自分なりに工夫したスイングだったんだな。非力を補うための全身を使ったスイング。アレはきれいな振りだったよ。守備でも、強烈なライナーをとっても、顔色ひとつ変えないで淡々としている。この大会でも難しい送球を何度も涼しい顔で裁いてたな。リアクション薄いよーと思っていたが、実は心臓バクバクを隠すためのフェイクだと見た。自分の役割をきちんとわかって黙ってこなす。長男坊のカガミだな。
フミヤ
入ったときから、一番伸びたと思うぞ。体も実力も。はっきりいってこのチームの4番を打つまでになるとは。器用さはまだ足りないが、球に当たったときの圧力は航大を超えている。そこは自信をもっていい。守備はまだまだだが、ただのでかいヤツではなくなった。幾度となく、いいピッチャーと対戦し、その度に厳しいボールを投げられる。まともに勝負をしてもらえない。イラダツ。それが態度に出てしまう。まだ幼い。だが、それは強打者の宿命。グッとこらえる冷静さと一球に賭ける研ぎ澄まされた集中力が必要だな。熱塩加納での牡丹戦のホームラン。あのぎりぎりのところで打てたこと。あの放物線は、この後フミヤを支える自信の翼になるだろう。
タイキ
はっきりいって、このチームは航大のチームだが、その航大を一番支えていたのはタイキ。あの航大の球をまず捕球できることがすごい。このチームでは、タイキ以外にキャッチャーは考えられません。航大が気持ちよく投げることができたのは彼のおかげ。このバッテリーなしには、県制覇はならなかったと思います。だからこそ、苦労も一番多かった。ギリギリの戦いにおいて、キャッチャーのだすサインは生死を分けます。だからこその、監督の厳しい言葉。だけど、厳しいのはタイキがそれを乗り越えてくることを信じていたからこそ。決勝のサヨナラの場面。この場面でタイキに打席が回ってきたことに運命を感じました。野球の神様が一番苦労したタイキの背中を押してくれた。監督が一番喜んだと思います。タイキを1番バッターで使い続けたのは、監督なんですから。
この六年生の九人がそろったことははまさに奇跡。
走攻守の揃った航大と拓馬、
打力に特化した郁弥と勝太郎、
勝負強い大貴と希、
小技の利く愛斗、
チームバッティングに徹する楓太と瑠貴。
それぞれがお互いの長所を伸ばし、短所を補う。凸と凹がきっちりかみ合う。
その時の強さといったら。
性格的にも、俺が俺がのワンマンはいなくて、お互いの出方をうかがうような優しいチーム。
勝ちたいという強い気持ちが見えづらく、やきもきする場面もありましたが。
どちらかというと、真っ赤な炎というより青白い炎。
青のほうが温度は高いんです。
そのチームを、まとめ上げた監督の苦労は誰にもわかりません。
勝って当然という周りからのプレッシャーとの戦い。
思うように采配が取れないジレンマ。
航大の怪我。
この一年の心労は相当なものだったと思います。
そこにきての、この大会の優勝。
多くは語りませんが、うれしいと思います。
ワンプレーワンプレーが監督をはじめ我々への、そしていままで支えてくれた保護者への恩返しに見えて仕方ありません。
打ったり投げたり守ったりすることで「ありがとう」と言っている。
それを保護者も我々も感じている。そして、これが最後なのだと。
試合に勝って終わるまで、泣いてはいけないと必死にこらえていましたがタイキのサヨナラヒットに涙腺のダムは崩壊。
やられました。
ここで泣かせてくれるとは・・・まさに感無量。
泣いている保護者をみて、さらにもらい泣きしてしまいました。
支え続けた保護者のみなさんにもおもうところがあったのでしょう。
この一年間いろいろありました。ありすぎた。
県大会優勝、全国大会。その後思ったように勝てなくて・・・東北大会も取れず。
でも、最後にやってくれた。最高のカタチで。
監督との握手もアツイものでした。
まさに、「菊作り 花見る時は 陰のひと」を地でいく。
やはり涙は悔しくて泣くより、うれしくて泣くほうがいいものですね。
すげえ寒かったけど、最高の熱燗が飲めました。
ありがとう選手諸君。
このメンバーで戦うのはこれが最後。
あとはここで最高のプレーをするのみ。
ひとりひとりの本気で打ち込む顔をみると目頭が熱くなります。
数年前、3年生4年生で入ってきたこいつら。
幼かった顔つきもたくましくなりました。
いい顔をしている。
これまで苦しいこともあったけど、みんな頑張ってきたことを監督も私も知っています。
これが最後かと思うと、景色がゆがんで見えました。
一挙手一投足に心が揺さぶられる。
このチームは4年生の貴哉、5年生の大斗もレギュラーとして加わっていましたがあえて6年生に絞って言わせてもらいます。
絶対エース航大
凍える寒さの中、強打者に対して難しいコントロールが要求される場面でのしびれるような航大のウイニングショット。これまで何度もチームを救ってきた渾身の一球。航大がいなくては、このチームはこの高みまでこれなかった。おまえは最高のピッチャーだ!
マナト
チームで唯一といっていい小技のきくタイプ。どこでも守れるユーティリティプレーヤー。守備範囲が広く、スタートがはやい。実は守備で何度もチームを救っている。ヤバイと思ったときにはそこにいてくれる印象が強い。器用で、足もそこそこ速いのでなんでもこなせる選手。そこそこの選手で終わらないように、ミート力、そして小技と守備を磨けば、活路が開けるぞ。
タクマ
外野の要、打撃の中核。投手以外の総合力で航大と双璧をなす走攻守そろったタイプ。これまで何度もチャンスに凡打を重ねた。前に航大がいるのでツーアウト、得点圏で回ってくることが他のやつより多い。打てなくて何度も悔しくて泣いていたのを見ている。この大会準決勝の須賀川牡丹戦での値千金のタイムリー。何度も涙を流したがゆえのあの満面の笑顔。母にささげるホームランまんじゅうにも感動しました。
ルキ
いろいろあった。それは一番ルキ自身もわかっているはず。精神的にも強くなったはずです。そうならないとやってこれなかったろうし。ハデさはないけれど、守備にしろ、打撃にしろ自分のできることを精一杯やろうとしてたことが伝わってきました。牡丹戦、レフトに強い打球が飛びひやっとしましたが、すでにルキは落下点。こちらをびびらせながらも、シレっとした顔で戻ってくるルキ。お前も成長したな。インサイドアウトの振りが一番できているのはルキだと思うぞ。当たるかどうかは別として。
ノゾミ
遅れてきた大物。女傑。敵チームとしてすげぇ女子はみたことがあったが、味方にすれば、ここまで心強いとは。重要なショートを任せた監督の覚悟もすごいが、よくぞその期待に答えた。ノゾミがショートを埋めることで全国の道は開けたといっていい。まさにこのチームに欠けていた最後のワンピース。この大会でも、手足が長く、肩が強いノゾミでなければさばけなかったショートゴロが何球かあった。中核を押さえた後にノゾミがいる打線には重みがあった。男だけの中にあって、心細い時もあっただろう。基本男子は気が利かない馬鹿だからな。でも自分を持ち続けるだけのこころの強さもあった。女の子としても、選手としても尊敬します。
ショウタロウ
お調子者でムードメーカー。悪さばかりしてるようだが、実は要領が悪く貧乏くじばかりひいてしまう勝太郎。人一倍みんなに認めてほしいのにそれが上手くいかないジレンマ。この大会でもあふれ出す気持ちは感じました。決勝、最終回の守りでも細心の注意を払っての一塁送球。思い切り投げて欲しかったが、自分を抑えることもわかってきたようでした。大人になったな勝太郎。
フウタ
俺は最初体力的に大丈夫かと思ったよ。最後までいけるか。だが、最後までちゃんとファーストを守りきったな。非力のわりには、豪快なスイング。失礼ながら、生まれたての小鹿打線、別名バンビと名づけさせてもらったが、あれが自分なりに工夫したスイングだったんだな。非力を補うための全身を使ったスイング。アレはきれいな振りだったよ。守備でも、強烈なライナーをとっても、顔色ひとつ変えないで淡々としている。この大会でも難しい送球を何度も涼しい顔で裁いてたな。リアクション薄いよーと思っていたが、実は心臓バクバクを隠すためのフェイクだと見た。自分の役割をきちんとわかって黙ってこなす。長男坊のカガミだな。
フミヤ
入ったときから、一番伸びたと思うぞ。体も実力も。はっきりいってこのチームの4番を打つまでになるとは。器用さはまだ足りないが、球に当たったときの圧力は航大を超えている。そこは自信をもっていい。守備はまだまだだが、ただのでかいヤツではなくなった。幾度となく、いいピッチャーと対戦し、その度に厳しいボールを投げられる。まともに勝負をしてもらえない。イラダツ。それが態度に出てしまう。まだ幼い。だが、それは強打者の宿命。グッとこらえる冷静さと一球に賭ける研ぎ澄まされた集中力が必要だな。熱塩加納での牡丹戦のホームラン。あのぎりぎりのところで打てたこと。あの放物線は、この後フミヤを支える自信の翼になるだろう。
タイキ
はっきりいって、このチームは航大のチームだが、その航大を一番支えていたのはタイキ。あの航大の球をまず捕球できることがすごい。このチームでは、タイキ以外にキャッチャーは考えられません。航大が気持ちよく投げることができたのは彼のおかげ。このバッテリーなしには、県制覇はならなかったと思います。だからこそ、苦労も一番多かった。ギリギリの戦いにおいて、キャッチャーのだすサインは生死を分けます。だからこその、監督の厳しい言葉。だけど、厳しいのはタイキがそれを乗り越えてくることを信じていたからこそ。決勝のサヨナラの場面。この場面でタイキに打席が回ってきたことに運命を感じました。野球の神様が一番苦労したタイキの背中を押してくれた。監督が一番喜んだと思います。タイキを1番バッターで使い続けたのは、監督なんですから。
この六年生の九人がそろったことははまさに奇跡。
走攻守の揃った航大と拓馬、
打力に特化した郁弥と勝太郎、
勝負強い大貴と希、
小技の利く愛斗、
チームバッティングに徹する楓太と瑠貴。
それぞれがお互いの長所を伸ばし、短所を補う。凸と凹がきっちりかみ合う。
その時の強さといったら。
性格的にも、俺が俺がのワンマンはいなくて、お互いの出方をうかがうような優しいチーム。
勝ちたいという強い気持ちが見えづらく、やきもきする場面もありましたが。
どちらかというと、真っ赤な炎というより青白い炎。
青のほうが温度は高いんです。
そのチームを、まとめ上げた監督の苦労は誰にもわかりません。
勝って当然という周りからのプレッシャーとの戦い。
思うように采配が取れないジレンマ。
航大の怪我。
この一年の心労は相当なものだったと思います。
そこにきての、この大会の優勝。
多くは語りませんが、うれしいと思います。
ワンプレーワンプレーが監督をはじめ我々への、そしていままで支えてくれた保護者への恩返しに見えて仕方ありません。
打ったり投げたり守ったりすることで「ありがとう」と言っている。
それを保護者も我々も感じている。そして、これが最後なのだと。
試合に勝って終わるまで、泣いてはいけないと必死にこらえていましたがタイキのサヨナラヒットに涙腺のダムは崩壊。
やられました。
ここで泣かせてくれるとは・・・まさに感無量。
泣いている保護者をみて、さらにもらい泣きしてしまいました。
支え続けた保護者のみなさんにもおもうところがあったのでしょう。
この一年間いろいろありました。ありすぎた。
県大会優勝、全国大会。その後思ったように勝てなくて・・・東北大会も取れず。
でも、最後にやってくれた。最高のカタチで。
監督との握手もアツイものでした。
まさに、「菊作り 花見る時は 陰のひと」を地でいく。
やはり涙は悔しくて泣くより、うれしくて泣くほうがいいものですね。
すげえ寒かったけど、最高の熱燗が飲めました。
ありがとう選手諸君。
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