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時に笑い、時に苦しみ、時に涙する。すべてはグランドへ。 ソフトボールを通して成長していく小学生とその保護者、スタッフの物語。
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下郷ジュニアさんの前に完敗を喫した高田イーグルス。
3位の座を巡って、柳津さんと激突します。
かってしったる相手だけに、負けるわけにはいきません。
この試合、6年生が相次いで離脱し、消去法で最後に残った牙城、キヒトが人生初キャップをとります。
キャプテンという柄ではありませんが、何事も経験です。
やっておいて損はないし、上手くいくいかないはあるかもしれませんが、上手くいけば、それを良しとして、上手くいかなければ、反面教師にする、どっちに転んでも、自分の血となり肉とすればいいと、私は思ってます。
なので、思い切りやるのみ。
なんでも、やってみたらいいんです。
今の時代、失敗することを恐れて、チャレンジすることさえも思いたたないことが、人が多い気がします。

今思い出しましたが、後輩に、失敗するならやらない方がいい、綿密な計画を立てて、成功の見込みが有るときだけ、動きましょう!と豪語する奴がいます。
そんな後輩に向けて、私は言います。
そんなんじゃ、動けなくてじいさまになっちまうぞ。最初からうまくできる奴なんていない。
失敗してもいいから、とりあえず動け!
走りながら、考えて、修正していけばいいべ、と。
しかし、彼には、腑に落ちないようです。
いつも、平行線でおわり、考え方の相違ですねで片付けられてしまいます。
面白くねえ奴だなあと思いますが、彼には彼の考えもあり、彼の方が正しいときもあるかもしれません。
なんだコノヤローというのは簡単ですが、真っ向から反論してくる彼を否定するのではなく、独りよがりにならないように、彼の立場からの考えることで、自分の考え方がはっきりすることも有るので、一応は重宝しています。
和菓子の上手い餡子には、塩が入ります。絶妙な塩梅で。
まったく正反対のものが、混じり合うことで、より高品質のものになりうる。
だから、偏らないように気をつけています。
どんなに、反対の意見にも言い分があり、正義がある、その正義を見極めようと思っています。
どんな物、人、事柄にも何かしらのいいところがある、そこを見つけようと心がけています。
そうすると、あら不思議、なんだコノヤローという相手でも、少しはリスペクトできるところがあるんだということに気づきます。
相手の立場になって考える。
リスペクトがあると、なんだコノヤローという相手であっても、関係を築ける糸口のようなものが見えてきます。
それに何回も救われてきました。


脱線しました。
キヒトのキャプテン、背番号10。
戸惑いながらも試合は始まりました。
でかいので、とりあえず様にはなっています。
彼がこの先、キャプテンなどの要職を務めるようになるかは、分かりませんが、小学校の時、キャプテンをやったなぁと思い出してくれるだけでも良しとしょう。
しかし、そうであっても勝たなければなりません。

先攻を選んで、高田イーグルスの矢じりとなる、アユキから攻め込みます。
センターに運んで一気に二塁へ。
やはり、アユキという矢じりが刺さると、後がやりやすい。
すかさず送って、スコアリングポジションの形を作って、3,4,5番のクリーンアップを迎えます。
そのプレッシャーの前にして、パスボール、先制のホームをアユキが踏みます。
アオトの打球がライトのエラーを誘い、マナトも帰る。
さぁ、エンジン全開だぁーと、突撃を命じますが、クリーンアップ機能せず、初回は2点どまりでした。
ん?もっと得点できたと思うんだけどなぉぁというフラストレーションが残ります。

まぁ、こういうことも有るだろうと、切り替えて、押さえに回ります。

初回の先頭バッターをサードゴロに討ちとります。
柳津さんの矢じりを討ち取った。
1番バッターをどんな形であれ、アウトにとることは、立ち上がりをしっかりゼロに押さえるための必須条件です。 
慎重な入り方、早いカウントからの追い込み、集中力の高いバックの守備が試されます。
ここは何度も何度も我々が指導してきたことです。
指導してきたとしても、必ず実践できるとは限りません。
毎回毎回、ちゃんと、無難に立ち上がってくれよーと祈るような気持ちなのは、私だけではないでしょう。
2番をストレートのファーボールで出してしまいますが、後続をピシャリと押さえます。
初回の攻防を制した。
これで、この試合の主導権をとることができました。 
2点勝っている。
こころに余裕が生まれます。
余裕は、プレーにも幅を持たせます。
プレッシャーが少ないところでは、大きく羽根を伸ばすことができます。
私もソフトボール少年だったのでわかります。
まるで、世界を制しているような感覚。
やることなすこと上手くいくぞという感覚、一体感。
これが気持ちいい。
2回にも1点をダメ押しする理想的な展開となりました。
3点のリード。時間も短い試合の半分を過ぎている。
よーし、この試合、もらったぁ!とレギュラーを交換して、控えメンバーを全員出す方針に切り替えました。
代打を送り、守備を交換しても、このリードがあれば逃げ切れると私は計算しました。
全員使っても勝つ!その自信がありました。
しかし、その考えにいたった瞬間から、瓦解が始まっていたと思います。
忍び寄る敗北というシャドウがすぐそこまで来ていたと思います。
3回の2番の好打順にも得点できなかった。
4回も三者凡退。
明らかにいい流れではなくなりました。
それでも、勢いで乗り切れると思っていました。
そして、最後にユウシンをクローザーとして、送り出しました。

先頭バッターをセカンドゴロに仕留めます。
よし、ワンアウト!
おそらくここが最終回、あと二人を押さえれば勝利となります。
しかし、ここからが下り坂でした、地獄までの。
ユウシン、一人目を簡単に押さえましたが、その後がいけない。
ボール、ボール、ボールの連発。
9球連続のボールで連続ファーボール?!
どうした?いつも通りやれば大丈夫だぞと言いますが、しきりに何かを気にしている様子。
やべぇーな、県大会を想定してのリリーフだったんですが、明らかに制球がきまらない。
練習不足がここにでています。
その後の修正も上手くいっていません。
これは、ヤバイぞとアラートが響きます。
が、しかし、立ち直ることも有るかもしれない。
ここを押さえることで自信がつくかもしれない。
それをチーム全体の勝利と天秤にかけます。

もう一人、様子を見ることにしました。
立ち直るきっかけが見えて欲しいという希望です。
しかし、きっかけ、兆しは、なかなか見えてくれません。
もう1点に迫ったところで、戦略的撤退を判断します。奥の手を使います。
だいぶ守備位置も変えてます。
なので少し複雑、ミソラの再出場からの再登板。
こんなとこは過去に1回もやったことがありません。
理論上できることを分かっていましたが、なかなか実践する場も有りませんでしたが、今回は使わなければなりません。
今のミソラならば1点あれば充分に守り切れるだろうという祈りにも似た期待。
一番やってはいけないという、1死満塁のピンチの場面で送り出します。
みんなが思ったことでしょう。
頼むぞ!ミソラと!
そして、押さえてくれると。
バッターは2番、三振とりたいところです。
2球で追い込みます。
ここでカウントを悪くしないで、早めに追い込むことで、自分自身もそうですが、バックもベンチも応援席も安心します。
ミソラとトウマのバッテリーがそこまで、計算したかは分かりませんが、追い込んだことで、よしいける!と明るい兆しが見えました。
しかし、敵も然る者、しぶとくライトに運びます。
外野に飛んだ時点で、1点は覚悟しましたが、コウミが素早くライトゴロに仕留めました。
そして、リツもバックホーム体勢をとります。
柳津さんにも走塁ミス。
あの打球ならば、ライトに飛んだ時点で、セカンドランナーもゴーホームなのかなぁと覚悟してました。
しかし、慎重論をとっていかせなかった。
これは高田イーグルスにとっては、助かりました。

ついに同点となりました。同点となってしまった・・・
おいつかれた。
おいつかれてしまった。
くぅ~、悔やまれます。
明らかな油断。
勝負を勝手に決めつけて、育成に走った自分が情けない。
勝ち切るといいながら、勝ちきることを自ら放棄してしまいました。
そして、こういうことは、今までも何回もやってきています。
そのたびに、次はやらないと思うんですが、またやってしまいました。
全員出場させた上で、勝ちきるなんて、かっこいいことを目論んでいましたが、はかなく崩れます。
しかし、まだ同点、負けたわけではありません。
そして、負けられません。
ミソラは、もう一回、気分を入れ替えました。
最後のバッター、3番を渾身のストレートで三振に討ち取りました。
こういう切り替えができるようになったのも成長の証だと思います。

何はともあれ、3:3の同点となりました。
規程により、くじにより勝敗を決定します。
くじかぁ~くじは弱いんだよなぁ……
監督は、選手が引いたくじの〇❌を確認します。
5票〇があった方が勝ちです。
1番早く勝敗を知ることができます。 
くじを開けていく度に、あー、あー、よし、あーと一喜一憂しています。
そして、ため息をつきます。 
負けました。4:5で。
神様が味方してくれなかったことに対して、ため息をついてしまいます。
そして、みんなゴメンと思います。
今回は完全に指揮官である私の采配ミス。 
あそこで、あぁしてれば、こうしてれば……がバンバンでてきます。
勝てた試合でした。普通にやれば。
なのに油断で負けた。
子どもたちを勝たせてやれなかった。
なんて、自分はバカなんだと思います。

閉会式に際して、
3位となった柳津さんのエースが敢闘賞をもらっているのを、横目に見てました。
「あーぁ、本当ならば、あれをもらってるのは私なのに!」とミソラは怒っていました。
そういうなや、ミソラ、ごめんなー、ミソラといいながら、それはミソラだけでなく、選手全員と保護者の皆さまに対してへの謝りです。
閉会式は、4位で並びますが、何ももらえません。
ただ、いるだけ。
よろこんでいる上位のチームを横目に見ているだけです。
くじで負けたという紙一重の差が悔しい。
そして、来年こそ、見てろよとモチベーションを高める時間に変えました。
そして、ドローンで全体写真を撮影してる薄暗くなりつつある秋空に、また油断しないことを誓います。





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