忍者ブログ
MASTER →  ADMIN / NEW ENTRY / COMMENT
時に笑い、時に苦しみ、時に涙する。すべてはグランドへ。 ソフトボールを通して成長していく小学生とその保護者、スタッフの物語。
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

10/9、秋晴れの日曜日、二本松スポ少10周年記念大会にご招待をいただき、旧白沢村にいってきました。
足が痛い。右足の親指の付け根が・・・
わかる人にはわかると思いますが、そう「痛風」です。
大の大人が、痛くて痛くてたまらなくなる、あの病気です。
こうなったのは、3度目か・・・そういや、ビールをのんで、焼き鳥をくって、筋トレして、サウナにバンバン入っていた。
身に覚えありまくりです。
毎日の少しずつの積み重ねがここにきて痛みとして私に襲い掛かります。
毎日の少しずつの積み重ねのいう、堅実的な言葉は、練習の成果とか、訓練の成果とか、いい意味で使われてほしいと思います。
駐車場が遠くで、びっこを引きながら、1人で歩いていると、なんとも情けなくて、明日からはプリン体がある食べ物を控えようと思いましたが、痛みがひくと忘れてしまいます。

さて、試合はといえば、1回戦は福島市の庭坂スポ少さん。
監督さんと話してみると、9人ぴったしで監督さんも代行ということでした。
そして、高田イーグルスも6年生が全員欠席、新人で6年生のフルメンバーで戦わなくてはいけません。
まぁこれはこれで、新人戦県大会の対策になると割り切ります。
現有戦力で、最大の効果が狙えるポジションと打順を考えます。
今の高田イーグルスでは、競争が起きています。
ポジション争い、レギュラー争いが起きている。
ある程度、固定されているポジションもありますが、そうでないポジションもあります。
甲乙つけがたいというか、どんぐりの背比べというか、どっちを使うか指導者でも迷います。
ケガで出れない期間、そのポジションを埋めた選手がメキメキ成長していきます。
そして、ケガが治った選手を脅かす。
どっちも、レギュラーになって、試合で活躍したいので、お互いに練習もがんばる。
チーム内の競争が、相乗効果を生んでいると思います。
これをもっと、あおっていくのがいいのかもしれません。
今の子供たちは、本当の意味での競争をしたことがないからです。
世の中の多くが、競争でできています。
今の経済、資本主義の根本に競争があります。
それなのに今の教育は競争を避ける傾向があります。
勉強の順位や受験は、競争のひとつだと思いますが、面と向かっての、堂々たる競走は避けていると思います。
そして、競争に対する耐性や対策をつけさせることなく、社会に送り出す。
結構な無責任なんじゃないかと思ってます。
社会にでれば、面と向かっての競争ばかりなのに。
その点、スポ少はその面と向かっての競争が奨励されています。
健全な競争。
持てる力を気兼ねなく、存分に発揮することができる環境がスポ少にはあります。
それは、勝っても負けてもいい。
一生懸命にやってればいい。
悔しい気持ちも、してやったり気持ちも、心の整理の方法につながります。
人としての成長に間違いなく繋がっている。
それが今のスポ少という世界にあります。
いい傾向です。

スターティングメンバーの発表の時の緊張感。
名前を呼ばれた時の「ハイッ!」という声に、高揚感があります。
いくぞーと守備位置に向かって走る後ろ姿に喜びがあふれています。
一方、名前を呼ばれなかった選手は、暗い顔をして、肩を落とします。
がっかりします。これも現実です。
しかし、がっかりしていい、がっかりしていいんです。
なぜ、自分が呼ばれなかったかを考える。
まだ、足りないか?と自問する。
そして、また前を向くでしょう。
そして、チームのために応援し、サポートする。
いいことも、わるいことも受け止める事ができる練習を、このスポ少でやっているんです。
選手もそうですが、家族も一喜一憂しています。
がんばれ!がんばれ!
声に出しても、出さなくてもいい。
その時点で、心が動いています。

そんな心が動いた試合。
そういう試合は、年に何回もありません。
庭坂さんに快勝し、マンモス小学校を根城にする小山田スポ少さんが次の相手です。
体格では完全にイーグルスを上回っています。
おそらく、大半が6年生でしょう。
ユニフォームも品質のいい、高そうな生地を使っています。しかも、メッシュ。上下特注だと見ました。
がたいがよく、活きのいい、ややワンマンのキャッチャーがキャプテンとして率いる軍団です。
対するイーグルス……華奢だなぁ、そして小さい。
見た目では、すでに負けています。
しかし、ソフトボールは見た目でやるもんじゃないということを、あいつらはプレーで証明していきます。
初回、我らの矢じりのアユキがファーボールで、刺さります。
すかさず盗塁とエラーを誘って三塁までするすると到達します。
そして、トウマのショートゴロで生還、先制点をもぎ取ります。
ノーヒットで1点をもぎ取る弱者のソフトボール。
ヒットを打たなくても、より確実に得点できるスモールベースボール、派手さはありませんが、堅実。たかだか1点かもしれませんが、今の高田イーグルスには、1000人の援軍が来てくれた気持ちです。
我々はこれを積み上げていくのみです。

よし、まずは1点。
この1点を大事にしていこうと決めます。
格上の強敵とあたるときに、一番大きなポイントは、バッテリーが押さえられるかどうか? 
強打者と次々に会敵するバッテリーが、しっかり押さえることが勝機につながります。
さて、ここはどうなるか?
ミソラトウマとバッテリーが、でかい選手を相手にバッサバッサとなぎ倒していきます。
いやー、気持ちいい。
おそらく、ミソラのコントロールと球のキレが今シーズン最高の試合になったと思います。
そこにきて、キャッチャーのリードがバンバンハマります。
これだけ、バッターを手玉にとれると見ているこっちも面白い。

しかし、バント処理のミスから3点を許してしまいます。
小山田さんを相手に、3点はきつい。
それでも、もう1回立ち直ってもらわなければなりません。
この試合を捨てるわけではありませんが、捨てるくらいの覚悟で、チャレンジすることに決めました。
勝敗はどうでもいい。
目の前のことを目一杯やろうと決めました。
勝つという目標をおかない。
勝たなくてもいいとすることで、選手たちをいったん、プレッシャーから解放します。
冷静になる時間。焦りや動転をリセットする時間を作る演出です。
ミソラも強敵に打たれる耐性がついてきました。
ヒットの一本二本で、ぐらつかなくなってきました。

負けてもいいと思うと、なぜか強くなる。
失うものがないからです。
ペース配分等を無視して、かかっていきます。
局地戦をとっていく。
そうすることで、流れをこっちに持ってくるともに、いつも間にか、大きな流れをもってくることを目論みます。
試合を捨てるといいながら、あわよくば逆転をねらいます。

それでも、小山田さんの牙城は崩れませんでした。
局地戦は勝っていますが、戦略的には負けました。

この試合の白眉は、三者連続三振。
ミソラトウマの先頭バッターの5番をセンターのミスで三塁まで進められますが、そこからの連続三振でした。
1:3で1点もやれない場面で、無死三塁という絶体絶命の場面。
ここから、ミソラのギアがあがります。
いつもなら、86.7%の確率でパスボール。
そんで簡単に得点を許す場面、しかし今日のミソラはちがいました。
下位打線を行くとみるや、速球で早めに追いこみます。遊び球無しで、勝負。
これがバンバン決まりました。絶体絶命のピンチからねじ伏せる。
ここは、バッテリー、人馬一体の呼吸で無双します。
ここは相手も、打てる気がしなかったでしょう。
パスボールもしない。しぶとさ、タフさがでてきた。いいぞ、いいぞ。
よっしゃぁーと魂の三者連続三振。
じーんときました。
こいつら、こんな投球しやがってと、まぶしく見えます。
この投球、我慢強い投球ができるのならば県大会に行っても大丈夫だと思いました。
それが今限定の局地戦だとしても、バッテリーには、成功体験のの遺伝子として残っているはずです。

そして、2,3,4番を押さえた回。
2,3を押さえて、迎える4番のキャプテン、キャッチャーとの勝負。
まさに重量級、あたれば即死に繋がる打球を打てる能力があります。
慎重な入り、打ち気をそらすボール球、最後に何所に打たせるか、ある程度決めておいた配球。
最後は、迷わせて、打たせた球がピーゴロ。
思考の勝利です。 
強打者であっても、相手を観察して、頭を使えば討ち取れるということが、分かってきたようです。
持っている武器は、変わらないのに、配球を工夫するだけで、劇的に打ちづらくなる。
これが、できるのはミソラにコントロールというスキルがついてきたからです。
まだまだ課題はありますが、配球を駆使できるところまでのコントロールがついてきました。
投球に幅ができる。より強い敵と戦うことができます。
そして、倒す。
小山田さんの4番に対して、臆することなく投げこんだインコース。
彼をして、「おっと、あぶねえ~」(確かそんなような感じの言葉だったと記憶しています)と言わしめました。
プレッシャーを与えています。
そして、外の低めをひっかけさせて、ピーゴロに討ち取った。
彼のフラストレーションを蓄積させていきます。
イライラし始めた。
そして、チーム内のエラーやミスが続いて冷静さを欠くようになります。
怒り始めた。
扇の要のキャッチャーが怒ったら、そのチームはどうなるでしょう。
チャーンスと思いましたが、そう簡単には崩れてくれませんでした。
怒っても、我々を寄せ付けない強さがあった。
まだ、戦力的な差がある。
押し切られてしまいました。
小山田さんは、その後も順調に勝ち進んで、決勝で磐梯さんを破って優勝したそうです。
優勝チームに肉薄した。
5年生たちの若いチームが、現有戦力で伸び伸び戦っています。
そして、強い敵と戦うことで、できなかったところ、ミスしたところなどの対策をとろうとするようになってきました。
まだ、指示待ちも多いですが、考えて動けるようになってきた。
これは、大きな収穫!です。
これが楽しい。このチャレンジを楽しめるようになれば、彼らはもっと強くなるでしょう。

昨日今日と、強敵ばかりでした。
今は、たしかに負けています。
しかし、この強敵が、私たち高田イーグルスを強くしてくれます。

天高く馬肥える秋、馬群を縫って、抜け出す高田イーグルスに期待しましょう。





PR
≪  1254  1253  1252  1251  1250  1249  1248  1247  1246  1245  1244  ≫
HOME
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
フリーエリア
プロフィール
HN:
高田イーグルスコーチ
性別:
非公開
バーコード
ブログ内検索
カウンター
アクセス解析
忍者ブログ [PR]