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時に笑い、時に苦しみ、時に涙する。すべてはグランドへ。 ソフトボールを通して成長していく小学生とその保護者、スタッフの物語。
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2回表を終わって、2:1。
2回裏は、7.8.9の高田イーグルスの下位打線が沈黙で、ゲームは3回まできます。
やはりライバル、なかなかの好ゲームです。ピッチャーがいいのは、既に承知の事実。
なかなか点が取れないのはわかっていました。
我慢して、我慢して、少ないチャンスを確実にものにしたほうが勝つ!
それは、この前の白獅子の代表決定戦においても同じでした。
この前は、坂下さんがそれをやってのけた。それが勝ちにつながった。
しかし、今回は高田イーグルスがチャンスを確実にものにしています。

3回表、坂下ヒーローズはラストバッターから。
セオリーどおりならば、ラストバッターは抑えて当たり前。
それができないで、出してしまうと流れが変わる潮目になることが多い。
このラストバッターを抑えないと上位に回った時の破壊力が大きくなります。
なので注意が必要です。

ミソラ、きっちり三球三振でワンナウト。
当たり前のことを当たり前にできることを積み上げていくことが自信につながります。
そして、またやっかいな1番のスラッパー。
サードへの内野安打で出塁を許します。
俊足の一番を出してしまいました。
同点のランナーです。
またしてもヤマ場の予感。やってきたことを総動員するだけです。
2番はバントの構え。
ランナーの足の速さを考えて、守備はバントシフトで、送球はファーストを指示します。
状況に対応した、対策を考え、チームで共有し、実施する。
「型にはめる」と言っていますが、やって当たり前です。
それがこの本番でできるかどうか?
これができるように練習しています。
それが発動します。
ピッチャー前のバントを、ミソラが当たり前にさばいてファーストアウト。
二死、2塁、スコアリングポジションに進められました。
そして、三番のキャッチャーを迎えます。
ここも我々と同じ配置です。高田イーグルスの3番はトウマ。
腕に覚え有りの三番。
ここは、チカラでねじ伏せるしか道はありません。
チカラ勝負と見るや、その隙をついてスチールを仕掛けてきました。なかなかやります。
盗塁を許してしまいました。
こういうところ、我々も警戒しないといけなかった。勉強になります。
3塁にいることで、パスボール、ワイルドピッチの恐れもでてきます。

しかし、今日のミソラは躍動感の塊。
ストライクゾーンの広さを利用したトウマのリード。
そして運も味方につけます。
三番を見逃し三振にとって、この試合最大のピンチを脱します。
打たれてもおかしくはなかった。
まさに分水嶺でした。
ギリギリの場面。私はよく、コップの水、表面張力に例えます。
あの、もちこたえた感。
反対の、やってしまった感。
今回はもちろん前者です。

推しつ押されの展開の3回裏。2:1。
ピンチの後にチャンスあり。こちらも1番アユキからの好打順です。
ここで、出れば、大きなチャンス。
それがわかっているアユキ、バットは依然振れています。
ピッチャーへの内野安打。
こういう時のアユキは頼りになります。
自分の役割を分かっている。
彼にとって1番という打順は天職なのかもしれません。
勝負の振り子が大きく振れました。
すかさず、盗塁、そして盗塁で3塁到達。
返す返すアユキは頼りになります。
高田イーグルスの得点の形が見えてきました。
続くマナト、バントを命じます。
後は、アユキが上手くやってくれるでしょうが、その必要はありませんでした。
バックスピンがかかったバントは、ピッチャーとキャッチャー、サードのど真ん中でぴしゃりと止まりました。誰も取れない。
あざやかなバントは、まさにアート。
アユキはらくらくの生還。3:1となりました。

そして打順は、3番のトウマ。
願ったりかなったりの打順です。
さぁいけいけどんどんの時間がやってまいりました。レフト前に運び、チャンスを広げます。

つづくのは4番のミソラ。
ミソラが打てば、勝負は決します。
正念場、相手もギアを入れ直します。
三振で一死。ここで、きっちり三振に仕留めるあたり、やはり強敵です。
バッターとしてのミソラはせめてゴロを打つなどのしぶとさが必要、今後の課題を残します。

そして5番のユウシン。振りに以前の鋭さが戻らず、まだ本調子ではありません。
追い込まれますが、なんとかライトに運びます。
満塁。
試合のボルテージは最高潮を迎えます。
みんなで作ったチャンスです。
ここは、なんとしても点に結び付けたい。

しかし、6番のハルトは、ピーゴロで、バックホームでアウト。二死。
7番、コウミの長打に期待しますが、三球三振でスリーアウトチェンジ。
好機を活かせなかった。
下位打線の厚みのなさが露呈してしまいます。
このチャンスに1点しかとれなかった。
さらなる強さを求めるには、このあたりに活路がありそうです。

さぁゲームも終盤に入ります。
おそらくこの4回が最終回。

そして、またしても最強バッター、4番のピッチャーを迎えます。
バッテリーも全力で勝負しますが、センター前に運ばれます。
点差は2点。送りバントでは1点しかとれない。
ここは、どこかでスチールをしかけてきます。
バッテリーは盗塁とバントを警戒しながらも、早い追い込みをかけます。
そして、追い込まれたところで、スチールがきました。
バッテリーここは警戒していました。
そして、この場面、何回も何回も、コーチと練習してきた場面です。
その花が咲く時。
バッターを三振に討ち取り、スチールのランナーを刺す、三振ゲッツーを見事に決めました。
おらぁというドヤ顔、してやったりのトウマは、スローイング時にアウトを確信、マスクをとってベンチに引き揚げてきてしまいました。
まだ、ツーアウトなのに・・・
てへへと、恥ずかしそうにもどるトウマ。照れながらも、その顔は自信に満ちていました。
頼れるトウマを確認したミソラ。
最後のバッターも三振に仕留めます。
歯車がカチッとしっかり、かみ合っています。
こういうチームは強い。
相手の意図を予想し、状況をわかったうえで、対策をねり、実行し、みんながミスなく動く。
これでこそ、チームプレーです。
ソフトボールをやっています。
スコアブックをみながら、書いていますが、スコアブックにもリズムの良さが表れています。
選手たちの成長と躍動感が伝わってきます。

なんといっても、ミソラトウマのバッテリーの安定感。
アウトのほとんどが三振かピッチャーゴロ。ミソラのフィールディングも光りました。
そしてこの試合の白眉は、マナトの芸術級のバント。
あのバントがすべての得点に絡んでいます。

ただ、私は心配します。
上手くいっているときこそ、心配します。
次も同じように、上手くいくとは限らない。
あのバントが決まらなかったら・・・
ミソラのフィールディングがエラーばっかりだったら・・・
そして、三振が取れずに、守備機会がたくさんあったら・・・
やられていたのは、高田イーグルスだったかもしれません。

笑顔の表彰式の後、坂下ヒーローズさんの陣地の前を通りました。
敗戦にがっかりしているエースとキャッチャー。
くやしさがにじみ出ていました。
目は決して死んでいない。
次は見てろよ!という闘志がふつふつとこの瞬間から沸き立っていました。
この二人はすでに次を見すえていました。

やるな!ブライト。
逆襲のシァアのワンフレーズを思い出しました。
やはり、坂下ヒーローズさんは侮れない。
次に向けて牙を研ぎ始めているバッテリーを見て、祝勝ムードから一気に現実に戻されました。
そして、また坂下ヒーローズのショートの大きな声が聞こえきました。
次は見てろよ。
彼らは、次もさらなる強敵となることでしょう。
死に物狂いで練習して強くなって、立ちはだかる。
のぞむところです。
我々もやられるわけにはいきません。
それでこその、強敵、ライバル、そして友。
お互いが、お互いを育てます。
次も、その次も、負けねぇぞ!と気合いを入れ直し、高田イーグルスの選手たちの顔を思い浮かべます。
彼らならば大丈夫。
彼らと進む未来、簡単ではないからこそ、進み甲斐があります。
さて、また明日から練習です!

大会ありがとうございました!







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