もっと長く詳しく書くこともできましたが、あのあたりでやめておきましょう。
主人公を絞って、登場人物の一人一人を掘り下げていけば、小説が書けそうな勢いです。
それはおいておいて、今シーズンの全ての試合が終わりました。
私のメモによれば、出場した大会は新人戦も含めて26大会。
それでも、白獅子杯と磐梯噴火記念は東北大会とぶつかっていて出ていません。
全て決勝までは行っていませんが、アベレージ2回戦進出として、26×2で54試合。
そこに練習試合をたすと、7,80試合はやったでしょうか。
航大によると、優勝旗が4本だそうです。
総体会津大会
総体県大会
大仏杯
そしてこのきつねうち温泉
本当は、もっと欲しかったですが、この4本でもすごいと思います。
イーグルス始まって以来の戦績。
いろんな戦いがあり、いろんな苦労がありました。
そして喜びも。
これも相手があってからのことであり、それを支えてくれた人たちがいたからこそなしえたのだと思います。
子どもたち。ここまでやれたんだという自負もあっていいと思います。
だけど、謙虚さも忘れて欲しくはありません。
ひとりではできない。
それをわかってこそのチームプレー。
ホームランやヒットみたいにカタチのあるものになりませんが、その思いが必ず役に立つはずです。
こどものころにそれがわかる人はなかなかいないと思います。
保護者会、指導者、大人たちで、そのタネはまきました。
それを自分で、そして仲間たちと育てていって欲しいと思います。
ここで点数を取らないと、タイブレークに突入です。
信夫さんは、ここなんとしても押さえてタイブレークに持ち込みたいところでしょうが、こちらとしては、以前の負けた経験から分が悪いのでやりたくない。
絶対点数を取らなければならないし、相手は絶対点数を取られてはならない場面。
お互い五分の場面ですが、ここで後攻の有利さがあります。
表を守りきったので、ここは攻めることだけに集中できます。1点でも入れば即勝利。
ここでの先頭バッターの成否は、お互いの運命を大きく分けます。
ランナーが出ればこっちに。
先頭バッターを切られれば向こうに大きく流れが傾く。
この場面で、迎えるバッターは希実。
ここにいてくれたか希実!という感じです。
まるで見透かしていたかのような打順の妙。監督の采配が光ります。
希実は先ほどいい守備を見せて、気分的にも乗っているところでしょう。
ですが、今シーズン後半にきてタイミングが遅れているのが目立つ。
ヒット性のあたりが、出にくくなった。そのあたりが8番を打つ理由でしょう。
前の試合でも、ライトに飛んでホームランになってしまいましたが、あの当たりは本来の彼女の当たりではない。
目の覚めるような弾丸ライナーで左中間へ、これを見せて欲しいところです。
信夫のエースも百戦錬磨。アウトコース中心の攻め。スピードボールでぐいぐい押してくる。
そこが打てないのをわかっています。つけ入るスキがありません。
やばいかなーと思った瞬間。少し内に、高さも甘く入りました。それを見逃さなかった希実。
渾身のスイング。
ですが、当たりはあまり良くない。
がしかし、とんだコースが良かった。
センター前に抜けそう・・・
だけど、ショートが良く捕って、ファーストへスローイング。
やばい・・・しかしギリギリ希実の足の勝利。セーフです。あーやばかった。
ほんと呼吸するのを忘れるくらいのプレー。お互いにぎりぎりのプレーでした。
出ましたよ。出ました先頭バッター。
さて、この場面で打順は9番瑠貴。
信夫さんの守備力、キャッチャーの強肩。最終回という場面。
セオリーは90%バントの場面。
しかし、瑠貴は小技がきかない。できなくはないですが、このピッチャーからバントを成功させることは難しい。しかもバント失敗、打ち上げてゲッツーのリスクも高い。バントを2回ミスって、追い込まれた精神状態で打たせるよりも、ここは出だしから打たせたほうがいい。
強打。監督は勝負を選択したようです。最初からガンガン行こうぜ!の構え。
チーム中で、瑠貴ほどインサイドアウトのスイングができるやつはいないでしょう。当たるかどうかは別ですが。
アウトコースの一定の高さならば、瑠貴のヒットゾーン。そこにくれば、勝機があります。失敗しても、後ろの打順は1番からの好打順。あとは瑠貴に賭けるだけです。
ツーストライクに追い込まれましたが、構えを小さくして、コンパクトなスイングをしようという意気込みは感じました。
向こうは、三振を取りに来ます。やはりアウトコース。
瑠貴は目いっぱい伸ばしてくらいつく。
あたりました。しかも好都合なことに、バント気味のボテボテの打球。勢いは死んでいます。
完全な進塁打。希実は二塁へ。
瑠貴、狙ったかどうかは別として、大事な場面でいい仕事をしました。
自分を犠牲にしてなんとかランナーを送ろうなんてさらさら思っていないでしょうが、それをひょうひょうとやってのけるのが瑠貴の瑠貴らしいところ。
本当は、三振しなくてヨカッタァーと思ってるでしょうが、ここで形はどうあれ、瑠貴が希実を二塁に送ったということが大事なんです。
選手たち本人の意思とは無関係に、今まさにチームで戦っているのを感じます。
いままので一つ一つのプレーがこの場面に集約され、つながってきている。
ひとりでは、なしえないことを皆でやろうとしている。
大きな風が背中から吹いているのを感じました。
あの場にいたみんなが感じたんじゃないでしょうか。
ここで迎えるバッターは1番大貴。
結果は、前に書いたとおりサヨナラヒットとなりました。
ここに来るまで、みんながつないだことを忘れてはいけない。
この場面はチーム全員が用意したもの。
信夫さんも、こっちも全身全霊をかける。
バット一閃。
あの瞬間は誰もが息をのんだでしょう。
どうなった?
ボールはどこへとんだ?
ランナーは?
ただただ状況を見つめるだけ。
自分が大声で何をいってるかもわからないほどの歓喜。
そこで、最高の結果を残したこと。万感の思いで、塁上走る大貴を見ていました。
ホームベースに帰ってくることだけを思い、懸命に走る。
大貴がガッツポーズをしたのは、本塁を駆け抜けたあとでした。
記録上は、サヨナラランニングホームランなので、希実を返した1点のみ。1の横には×がついて、大貴の2点目は入りません。
ホームまで全力で走らないといけない。最後まで自分にできることを全力で遂行する。
それゆえの全力疾走。彼の素直さが出ています。
サヨナラヒットを打ったぞという達成感より、打てた、打ててよかったという安堵感のほうが勝ったのではないでしょうか。
野球の、ソフトの神様はよく見てくださっている。
ひたむきに、素直にがんばってきた大貴にこそふさわしい場面をプレゼントしてくれた。
それを勝ち取ったのは大貴がいままで積み重ねてきたがんばり。
そしてそれを支えたチームメイト、指導者、家族、応援してくれた全ての人々が賞賛されてしかるべきです。
最後の試合をいい涙で締めくくってくれました。
いやースポーツはいい。
こんなにも、いい試合をしていただいた信夫第一スポ少さんに感謝です。ありがとうございました。
この大会は、すべて裏の攻撃をとれました。
それは航大の運のおかげ。この決勝戦も裏の攻撃。
ここで先攻になったらちょっといやな空気が変わるかもという心配も杞憂に終わりました。
ここでも運がある。
特に信心深いわけではありませんが、野球の神様とグランドの神様は特に信じて、功徳を積んできたつもりです。
いい方向に転がったとき、今回は裏をとりつづけられたこと、こういう時にありがとうございますとひそかに拝みなおします。
ロースコアで後半に持ち込むほど、こちらに分があります。
それは、航大がいるからこそ。
表攻めの場合、前半で攻めきれずに後半にいけばいくほど打線が打たなくてはならないという無言のプレッシャーにさらされます。
あまり味わいたくありませんが、なんとなく焦り始める。あの感じです。
そう思ってなくても、自然とそういう雰囲気になってしまう。人の心理とは不思議なもの。
裏攻めでリードしてから後半になると余裕が出てくる。
守備もファインプレーがでたりして、いけるぞという雰囲気になります。
それをはねかえすには、ものすごい精神力が必要でしょう。
しかもこのバッテリーだとなかなかそれさえもさせてくれない。
本当に頼りになります。
ここに来て日が落ちてきました。
しかも寒い。よくこの中で、あの速球を捕れるなぁと捕球技術に感嘆します。
この中ではバッターのほうが不利でしょう。
サスペンデットかと思われたところで場所替え。
ナイター設備のあるグランドに移ります。
こんなことははじめての経験ですが、最後までいい環境でやらせてやりたいという運営側のお心遣いがうれしかったです。
舞台をナイターに替えての最終回。
本当裏でよかったと思いました。
この回で勝負がつかなかった場合はタイブレーカーになります。
寒いし、周りは暗いし、タイブレーカーはなるべくやりたくない。みんなそう思ってたはずです。
ここは絶対守りきって裏の攻撃につなげたいところ。
そしてここがこのチームでの最後の回になるかもしれない。
さぁ後はやるだけです。向こうも本気できます。
最初のアウトをとることがものすごく大事になってきます。反対に先頭バッターをだすとヤバくなる。
信夫さんも絶対塁にでてやると気合の入ったバッター。この大事な場面、飛んだところは、ショート希実のところ。
しかもセンター前へのヒット性の当たり。
ヤベエと思いましたが、長い手足の希実がギリギリところ、目一杯のばしたところにボールは収まります。そしてナイススロー。あーよかった。
いつも捕球体勢が高いので、低く速いゴロのさばきはいまいちですがこの大事なところをきちっと守るところが希実です。この女の子は伊達じゃない。ここでワンアウト。
次に飛んできたのは、勝太郎。
三塁ボテボテのゴロ。
ヤバイ、いつもの悪夢が脳裏をよぎります。
勝太郎、大事に大事にとって、いつもならおもいきり投げてやっちまうところですが、人生最大級の丁寧さでファースト楓太に送ります。ツーアウト。
緊張したでしょう。過去の経験から、自分の行いを直す。
その気遣いがここでできたことに彼の成長を確認できます。
ツーアウト。
俄然チームは乗ってくる。その勢いをボールにのせていく航大大貴バッテリー。
こうなると手がつけられない最強クラスです。
「抑えてくれー。」選手保護者の想いを乗せたウイニングショット。
このバッテリーの最後の投球は、大貴のミットに収まります。
空振り三振。
最後も航大らしい。
チームを勢いづけて、最後の攻撃になります。
つづく。
ひっぱります。
そしてこれが六年生の最後の試合。
ここをとれば優勝です。
なんか久しぶりですね。それほど、遠ざかっていたということか・・・
今年数回対戦の信夫第一スポ少さんとの決勝戦。
総体県大会前の練習試合、
本郷瀬戸物杯、準決勝で同点、抽選勝ち
東北大会、決勝で完敗。
誠友杯で、抽選まけ。
そして、今回。
この舞台で、リベンジをしたいところです。
信夫というと福島市を思い出しますが、白河市のチームです。
投手力、打力もさることながら、守備力がハンパない。そして小技も相当うまい。
どちらかといえば、スモールベースボールを徹底してくる。最少得点をしっかり守りきるタイプで、総合力の高いチームです。だから手強い。
監督さんの采配も的確。やばいと思ったらすぐに守備位置を変えたり、入念な対応策とります。
しかも、それに答える選手たちもすごい。
普通サード、セカンド、ライトとレフトを入れ替えるなんてことをしたらうちのチームだと選手はパニックになって大事なところでポカをやるかもしれません。
普段からいろんなポジションを経験させて、いざというときに即応できる技術とメンタルをもっているということです。
それが、この決勝で大事なところでできるというのがまたすごい。
序盤、中盤、まさにお互いに死力、総力を注ぎ込んだ白熱した戦いになりました。
どっちにころんでもおかしくない展開。
序盤はどちらかというとこちらが攻め込まれていました。
ランナーがでるシーンが信夫さんのほうが多かった。
この日一番のヤバいシーンは勝太郎のエラーがらみから満塁にされたところ。
ヤバいし、そして寒い。日も落ちてきて暗くなり始めました。
一切ミスできない状況。精神的にも攻め込まれている状態。
勝太郎の精神状態は、心臓バクバクでしょう。
「この大事な場面でやってしまった・・・ヤバイヤバイ。航大君なんとか抑えてくれー」と思っていたはずです。
ここでゴロがきようものなら、エラーの確率は相当高かったはずです。
が、航大の力投で乗り切る。
乗り切るといっても満塁で3ボール2ストライクとか本当にぎりぎりのところで抑えています。
まさにコップに水を張った表面張力。
いつこぼれてもおかしくない状況。
こんな場面は今年幾度と無くありました。
味方にエラーを出させないためには、空振りをとるしかありません。
ゴロさえも打たせてはいけない場面。そして、そこで空振りをとるところが航大のすごいところ。
絶対に打たせないという意思がこのバッテリーにはあります。
ここで、ベンチも保護者も吠えないわけにはいきません。
「よっしゃぁー。」今年はこういういい雄叫びが随所にあって気持ちよかった。
それもこのバッテリーのおかげです。
この回を0点に抑えて、勝太郎のエラーをなんとか帳消しにしてくれました。
このあたりから、もう、涙腺を刺激してきます。
誰かのエラーをチーム全員で帳消しにする。6年生はこの後の大会がないので、挽回のチャンスはめぐってこない。
だから、誰かのエラーを負けの原因にしないために全員が一丸となる。
これぞチームプレー。
そして、実際に0点に抑えてくる。
全員が監督の前に帰ってきて、円陣を組む。
みんな、抑えたことで、顔が上気して興奮している。
本当、いい顔をしています。
勝太郎はほっと肩をなでおろす。
みんなが勝太郎を気遣う。
しかし次の瞬間。
監督の檄で、全員が前を向く。さぁ反撃です!
この一丸となった選手らのやる気に満ちた顔をみると目頭が熱くなるのを止められません。
本当にたくましくなりました。
つづく
信夫第一さんとの決勝戦。いま書いてますが、長くなってしまってまとまりません。
その前に、この前の連休に行った親子対決&バーベキューの様子などを。
今年、全国へいったピッチャーの球を保護者が打ってみたいという要望と、そんな保護者たちを叩き潰してくれるという6年生の思惑が一致し、11/24の勤労感謝の日に実現しました。
集合時間は9:00。
あたたかくならない・・・きりが出ている・・・しろい。
この気温では、ピッチャーの体と肩は、あったまるはずがない。
ブランクもあるし、そんなに球速は早くならないはずです。
この時点で保護者に有利。
投球練習中、スピードガンで計測するも80km代しかでません。
夏の全盛期であれば90kmは出ていた。
このくらいであれば、打てそうな気がします。
ただ、本気を出さないと打てないでしょうから、そうなったときは超速いライナーになってしまう。
そのライナーを怪我をしないで6年生が裁けるかってのが問題になってきますが、まぁ大丈夫でしょう。
そんな中始まった親子対決。
じゃんけんもしないで、親わがままで親の先攻で始まります。
打てないもんですね。結構。
そして、小学生にはあまり投げないインコースをえぐってくる。
おかげで、ひとりあばらにデッドボール。直撃ではありませんが、結構いたいでしょう。
寒い分、航大の球にもキレがない。
その分、回が進んで目が慣れてくると大人が打ち始めます。合計で3点も取れました。
そして親のエースは、監督。
本気で投げていませんが、要所要所で決めに来ます。
翻弄されるクリーンナップ。
キャッチャーは私だったので、どこが打てないかはインプット済。
大人の意地にかけて、簡単には打たせません。
特に、郁弥と勝太郎には直球ど真ん中勝負でしたが、力んでうてない。
まだまだ精神的に幼いので楽勝です。子どもチームも3点。
親子対決は3:3の同点で終わりました。
「今日はこんなところにしておいてやる。」という親の決め台詞で終幕です。
ほんと、何気ない試合ですが、親も子もお互いにありがとうの気持ちが入った試合です。
その後のBBQもうまかったし、たのしかった。こういうのも大事ですね。
準備や焼き方、かたし方に回っていただいた保護者に感謝です。
こうして、子どもたちがソフトボールができること。
それを応援できること。
普段はめんとむかって、ありがとうなどど親子ではいいません。
私も子どものころそんなの言ったことがないですし、息子たちからも言われたこともありません。
しかし、どっかでお互いにありがとうっていうのは思っているはず。
察しろといっても難しいかもしれませんが、私はそういう「背中で語る」的なことが好きです。
こういう遊び的な親子対決でも、お互いが楽しいということはありがとうと言っている事も同じでしょう。
そんなこと思っていないかもしれませんが、なにげないことって結構忘れないものです。
6年生の保護者のみなさんは、こんなにも近くでサポートしたり、応援したりすることは中学、高校ではその機会は減ってくると思います。
小学生と、スポ少という距離感。
みなさんにとってこのスポ少をやった数年がいい思い出になっていただければ幸いです。
会津に比べて、あたたかいとはいえ、風がふくとやっぱり寒い。
そんな中、組み合わせは一番下のこブロックに入ってしまいました。
ぱっと見ましたが、何があるかわからないので気が抜けません。優勝までは5回勝たないといけない。
1回戦VS稲田さん。9-0。
2回戦VS善郷さん。10-0。
3回戦VS荒海さん。12-0。
ここまで、先発全員安打で順調に勝ち進んできました。
ホームランも何本か飛び出し、ホームランまんじゅうをいただきました。粋な計らいです。
さぁ、4回戦、こっからは簡単には勝たせてもらえません。
準決勝の相手は、県内屈指の強豪 須賀川牡丹さん。
牡丹さんのすごいところは、毎年強いこと。常に県大会常連の強さを継続していることがすごいです。育成など組織がしっかりしていることの証だと思います。
牡丹さんをみていると、全国大会連続優勝の兵庫県明石ウエストさんをなぜか思い出してしまう。
そんな雰囲気を感じてしまうのは、私だけでしょうか。
はっきりいって強いです。
この前の熱塩加納の大会では、先制しながらも裏の回で即逆転されそのまま、押されて負けてしまいました。
展開は、ローススコア。相手投手もすごい球をなげるので、1点勝負になるなと思いました。
しかし、あんなにジャンプする投球方法はすごいです。彼にしかできないでしょう。
相当下半身が強く、それを上半身から腕にうまく連携していくしなやかさがなくてはあのフォームはできない。
そこから繰り出される快速球。変則フォームなので、タイミングも取りづらいと思います。
好打者の航大もしっかりとらえることは難しい。しかも散らしてくるので簡単には打てません。
少ないチャンスをものにしたほうが、最後に立っている。そんなしびれるような展開です。
50分の試合なので上位打線に回ってくるのは1回か2回。
そこで勝負を決めなくてはなりません。
回は忘れましたが、1番大貴からの好打順。
カウント3B1Sから、打てる球を見逃します。大貴ここは、四球の可能性も考えて塁にでることを優先し、積極策を封じたようです。そこで3B2S。追い込まれました。
こうなると、3Bのピンチから追い込むまでにいたったピッチャーのほうが有利です。
弱気になったところに、力のあるウイニングショット。三振です。
先の試合で、3Bからも積極的に打ちにいっていい結果を出していたのに、ここで消極策。
それが裏目にでました。
無死でアウトカウントも有利なのに、消極策。ここは、3B1Sの時点で打っておくべきでした。
打者には、3Bで打ちにいったほうがいいタイプと待球したほうがいいタイプがいますが、大貴は前者です。
そのために、1番に置いている。その監督の意図をわかっていないことが、悪い結果に繋がりました。
「あそこは、3B1Sでもいくべきだった。今日は3Bからも打ちにいけ。」と強気の打撃したほうがいいと、指導陣から大貴へと方針を確認しました。
それが、決勝戦のあのサヨナラヒットにつながってくれたと思います。
場面にもよりますが、大貴、おまえは待たないで自分から打ちにいくタイプ。
しかし、ここでは1番大貴は倒れてしまう。
なんやかんやあって、試合を決めたのは拓馬。この試合のMVPは拓馬です。
拓馬が打たなかったら、優勝はなく、大貴のMVPも無かった。
その意味で、大貴のMVPの半分くらいは、拓馬のおかげです。
拓馬もこの一年間、悔しい思いを数多く経験しました。
拓馬の前に航大が打つことが多い。
それは、一番出塁率の高い航大のすぐあとにおくということは、拓馬おまえが航大を返せという意思表示です。
これは、大貴、郁弥、勝太郎にも言えることですが、航大の後におくということは、それだけ得点圏のチャンスにあって、相当のプレッシャーがかかるということです。
その一振りで試合が決まる。
そんな場面では、相手投手もまともに勝負してくれません。
むこうも絶対抑えると強固な意地で来るし、こっちも絶対打つという頑強な意地。
意地と意地のぶつかり合い。
いつもいい結果がでるとは限りません。お互いに。
そして今日の拓馬は打った。
牡丹さんのエースの球も相当力があります。アウトコース、低めに決めるコントロールも一線級です。
しかし、この場面で少し浮いてしまった。それを拓馬は見逃さなかった。
センターから右方向に打とうという意識がうまく働きました。
これは、この秋の会津球場の室内練習。監督が取り入れたロングティーの成果だと思います。
うまくインサイドアウトのフォーム、そこへアウトコース高め。
二死ランナーを置いての右中間2塁打。
この1点が決勝点になりました。まさに勝ち負けを分かつ場面で、打ち勝った拓馬。
それまで6番の拓馬の打順を、今日の調子をみて5番に上げたのも監督でした。
その監督の期待に見事に答えた拓馬。
いままでの悔しさから開放されたように満面の笑顔でした。
その笑顔を、やさしく見守っていたのはいつも応援に来てくれていたお母さんでした。
前の試合で打ったホームラン。そのホームラン賞のまんじゅうは、最高のプレゼントになったと思います。
打ったのは、拓馬。
守りきったのは、航大の力投。
拓馬の1点のみで抑えられたのは、航大のシャットアウトがあったからこそ。
敵もさるもの。航大が打たれる場面もありましたが、連打を許さない。
ランナーをだすとギアをあげるところは、田中マー君なみです。
牡丹さんの強力打線を見事0封しました。
こういう勝ち方を投打がかみ合うというのでしょう。
フルメンバーでずっと対戦したかった須賀川牡丹さんとがっぷり四つに組んでの試合。
拓馬があの場面で打てなかったら、やられていたのはこちらだったのかも。
強豪とぎりぎりの試合を制したことで、最後の最後まで成長していることを証明した試合でした。
牡丹さん、いい試合をありがとうございました。
本当は、「監督にお任せします。」と答えるべきでしたが、
「大貴でしょう!」とすぐに本音が出てしまいました。
監督も「そうだべ!」と、自分の中で決めていたことを再確認したようでした。
一瞬にこれまで全て完封してきた航大も浮かびましたが、ここは大貴と監督も思ったようでした。
まさか、この場面で1番の大貴に打順がまわってくるとは、まさに運命。
ディスティニーです。
普通キャッチャーの1番っていうのは、なかなかいません。
大貴も足はそこそこ速いですが、航大、拓馬には並ばない。
そんな中での一番。
一番バッターというのは、誰よりも早く相手投手と対戦する切り込み隊長です。
一番が打つことでチーム全体に勢いを与える重要な役目。
私が一番好きな打順はと聞かれたら迷わず「1番」と答えるでしょう。(3番最強説ですが)
その重要な打順に、キャッチャーの大貴を抜擢。
ミート力、長打力もあり、勝負強い。どちらかというの4番かなと思うところですが、監督は秋口の後半戦あたりから大貴を1番で使い続けます。
この一年、一番苦労を重ねたのは間違いなくキャッチャーの大貴だと思います。
このチームの顔として航大ははずせませんが、その航大は大貴なしにはこんなに輝かなかったでしょう。
いい投手には、いい捕手がいる。
このバッテリーはいままでの私のスポ少史上、最強のバッテリーです。
だからこそ苦労も多かった。
制球力のある投手、レベルの高いバッテリーにのみ言えることですが、「抑えたら投手の手柄、打たれたら捕手の責任」といわれるくらい責任は、キャッチャーにあります。
得点圏で強打者を迎えた場合、キャッチャーのだすサイン、コースの指示はそのチームの生死を分ける。
その日の航大の調子。投げるコースによって、どのコースの球がいきているか。
バッターの苦手なコースは?くせは?
アウトカウントは?得点差は?相手の監督のサインは?
ランナーがどこにいるか、足の速さは?
こちらの守備の状況は?風は?太陽は?
打たれるとしてもレフト側ライト側どっちに打たれるか?
そこに守ってる仲間の選手の守備力、肩の強さは?
いろいろな要因から、投げるコース、球種を決めて、魂を込めてサインを航大に送る。
明確な自信と根拠がなくては、打たれたときに悔いが残ります。
なんとなくでサインはだしてはいけない。
俺は、こう思うから、このコースに、この球種を航大に要求する、という強い意思表示。
それはある程度の経験が必要となってきます。
そして多くを学ぶのは失敗した経験。
打たれた、失敗した、その結果が負けにつながる。
監督の叱咤激励。
この強烈な悔しさが、次の成功を生む。
だからこそ、あえて、監督は大貴を怒るのではなく、叱るのだと思います。
気づけ!気づいてくれ!そして同じ間違いを二度するなと。強烈なメッセージ。
それを、根気よく続ける以外にこのバッテリーをさらに強くする方法はない。
持ち上げられて、自分たちが「できる」などど勘違いしないように方向を修正する。
あえて、厳しい態度に徹する。これはこれでもつらいはず。
相手に厳しくするということは自分にも厳しくするということ。
このあたりが、私にはまだまだできないところです。
大貴のすごいところは、そこで腐らないところ。
あれだけ厳しいと、普通腐ってしまいがちです。
しかし、移動の時にも監督の車にすすんで乗り込み、さらにコミュニケーションをとろうとする。
そのメンタルの強さ、素直さ。清廉なスポンジのごとくです。
監督の真意を汲んでいたのでしょうか?
それはわかりませんが、こんだけ監督についていったキャッチャーも大貴だけだと思います。
監督と大貴。その二人が目指したもの。
最後の大会で、つかめたんじゃないでしょうか?
この大会、監督はいつもならいくところで、叱らないでグッとこらえる場面があるのがわかりました。
大貴だけでなく、選手の可能性を信じているからこそ厳しさがでる。
しかし、それもこの大会が最後。
最後は、選手全員をひたすら信じて背中を押すのみ。
その最高の結果が、大貴のMVPだったんです。
最後ぐらい一番苦労した選手に、とらせてやりたかった。
それが現実になって、一番喜んだのは、何を隠そう長峰監督だったと思います。
しかし、あの場面、みんなの気持ちをのせて、よくぞ打ったな大貴!
どんな映画より、どんな小説より、この現実に感動したよ。
ありがとう大貴!
このメンバーで戦うのはこれが最後。
あとはここで最高のプレーをするのみ。
ひとりひとりの本気で打ち込む顔をみると目頭が熱くなります。
数年前、3年生4年生で入ってきたこいつら。
幼かった顔つきもたくましくなりました。
いい顔をしている。
これまで苦しいこともあったけど、みんな頑張ってきたことを監督も私も知っています。
これが最後かと思うと、景色がゆがんで見えました。
一挙手一投足に心が揺さぶられる。
このチームは4年生の貴哉、5年生の大斗もレギュラーとして加わっていましたがあえて6年生に絞って言わせてもらいます。
絶対エース航大
凍える寒さの中、強打者に対して難しいコントロールが要求される場面でのしびれるような航大のウイニングショット。これまで何度もチームを救ってきた渾身の一球。航大がいなくては、このチームはこの高みまでこれなかった。おまえは最高のピッチャーだ!
マナト
チームで唯一といっていい小技のきくタイプ。どこでも守れるユーティリティプレーヤー。守備範囲が広く、スタートがはやい。実は守備で何度もチームを救っている。ヤバイと思ったときにはそこにいてくれる印象が強い。器用で、足もそこそこ速いのでなんでもこなせる選手。そこそこの選手で終わらないように、ミート力、そして小技と守備を磨けば、活路が開けるぞ。
タクマ
外野の要、打撃の中核。投手以外の総合力で航大と双璧をなす走攻守そろったタイプ。これまで何度もチャンスに凡打を重ねた。前に航大がいるのでツーアウト、得点圏で回ってくることが他のやつより多い。打てなくて何度も悔しくて泣いていたのを見ている。この大会準決勝の須賀川牡丹戦での値千金のタイムリー。何度も涙を流したがゆえのあの満面の笑顔。母にささげるホームランまんじゅうにも感動しました。
ルキ
いろいろあった。それは一番ルキ自身もわかっているはず。精神的にも強くなったはずです。そうならないとやってこれなかったろうし。ハデさはないけれど、守備にしろ、打撃にしろ自分のできることを精一杯やろうとしてたことが伝わってきました。牡丹戦、レフトに強い打球が飛びひやっとしましたが、すでにルキは落下点。こちらをびびらせながらも、シレっとした顔で戻ってくるルキ。お前も成長したな。インサイドアウトの振りが一番できているのはルキだと思うぞ。当たるかどうかは別として。
ノゾミ
遅れてきた大物。女傑。敵チームとしてすげぇ女子はみたことがあったが、味方にすれば、ここまで心強いとは。重要なショートを任せた監督の覚悟もすごいが、よくぞその期待に答えた。ノゾミがショートを埋めることで全国の道は開けたといっていい。まさにこのチームに欠けていた最後のワンピース。この大会でも、手足が長く、肩が強いノゾミでなければさばけなかったショートゴロが何球かあった。中核を押さえた後にノゾミがいる打線には重みがあった。男だけの中にあって、心細い時もあっただろう。基本男子は気が利かない馬鹿だからな。でも自分を持ち続けるだけのこころの強さもあった。女の子としても、選手としても尊敬します。
ショウタロウ
お調子者でムードメーカー。悪さばかりしてるようだが、実は要領が悪く貧乏くじばかりひいてしまう勝太郎。人一倍みんなに認めてほしいのにそれが上手くいかないジレンマ。この大会でもあふれ出す気持ちは感じました。決勝、最終回の守りでも細心の注意を払っての一塁送球。思い切り投げて欲しかったが、自分を抑えることもわかってきたようでした。大人になったな勝太郎。
フウタ
俺は最初体力的に大丈夫かと思ったよ。最後までいけるか。だが、最後までちゃんとファーストを守りきったな。非力のわりには、豪快なスイング。失礼ながら、生まれたての小鹿打線、別名バンビと名づけさせてもらったが、あれが自分なりに工夫したスイングだったんだな。非力を補うための全身を使ったスイング。アレはきれいな振りだったよ。守備でも、強烈なライナーをとっても、顔色ひとつ変えないで淡々としている。この大会でも難しい送球を何度も涼しい顔で裁いてたな。リアクション薄いよーと思っていたが、実は心臓バクバクを隠すためのフェイクだと見た。自分の役割をきちんとわかって黙ってこなす。長男坊のカガミだな。
フミヤ
入ったときから、一番伸びたと思うぞ。体も実力も。はっきりいってこのチームの4番を打つまでになるとは。器用さはまだ足りないが、球に当たったときの圧力は航大を超えている。そこは自信をもっていい。守備はまだまだだが、ただのでかいヤツではなくなった。幾度となく、いいピッチャーと対戦し、その度に厳しいボールを投げられる。まともに勝負をしてもらえない。イラダツ。それが態度に出てしまう。まだ幼い。だが、それは強打者の宿命。グッとこらえる冷静さと一球に賭ける研ぎ澄まされた集中力が必要だな。熱塩加納での牡丹戦のホームラン。あのぎりぎりのところで打てたこと。あの放物線は、この後フミヤを支える自信の翼になるだろう。
タイキ
はっきりいって、このチームは航大のチームだが、その航大を一番支えていたのはタイキ。あの航大の球をまず捕球できることがすごい。このチームでは、タイキ以外にキャッチャーは考えられません。航大が気持ちよく投げることができたのは彼のおかげ。このバッテリーなしには、県制覇はならなかったと思います。だからこそ、苦労も一番多かった。ギリギリの戦いにおいて、キャッチャーのだすサインは生死を分けます。だからこその、監督の厳しい言葉。だけど、厳しいのはタイキがそれを乗り越えてくることを信じていたからこそ。決勝のサヨナラの場面。この場面でタイキに打席が回ってきたことに運命を感じました。野球の神様が一番苦労したタイキの背中を押してくれた。監督が一番喜んだと思います。タイキを1番バッターで使い続けたのは、監督なんですから。
この六年生の九人がそろったことははまさに奇跡。
走攻守の揃った航大と拓馬、
打力に特化した郁弥と勝太郎、
勝負強い大貴と希、
小技の利く愛斗、
チームバッティングに徹する楓太と瑠貴。
それぞれがお互いの長所を伸ばし、短所を補う。凸と凹がきっちりかみ合う。
その時の強さといったら。
性格的にも、俺が俺がのワンマンはいなくて、お互いの出方をうかがうような優しいチーム。
勝ちたいという強い気持ちが見えづらく、やきもきする場面もありましたが。
どちらかというと、真っ赤な炎というより青白い炎。
青のほうが温度は高いんです。
そのチームを、まとめ上げた監督の苦労は誰にもわかりません。
勝って当然という周りからのプレッシャーとの戦い。
思うように采配が取れないジレンマ。
航大の怪我。
この一年の心労は相当なものだったと思います。
そこにきての、この大会の優勝。
多くは語りませんが、うれしいと思います。
ワンプレーワンプレーが監督をはじめ我々への、そしていままで支えてくれた保護者への恩返しに見えて仕方ありません。
打ったり投げたり守ったりすることで「ありがとう」と言っている。
それを保護者も我々も感じている。そして、これが最後なのだと。
試合に勝って終わるまで、泣いてはいけないと必死にこらえていましたがタイキのサヨナラヒットに涙腺のダムは崩壊。
やられました。
ここで泣かせてくれるとは・・・まさに感無量。
泣いている保護者をみて、さらにもらい泣きしてしまいました。
支え続けた保護者のみなさんにもおもうところがあったのでしょう。
この一年間いろいろありました。ありすぎた。
県大会優勝、全国大会。その後思ったように勝てなくて・・・東北大会も取れず。
でも、最後にやってくれた。最高のカタチで。
監督との握手もアツイものでした。
まさに、「菊作り 花見る時は 陰のひと」を地でいく。
やはり涙は悔しくて泣くより、うれしくて泣くほうがいいものですね。
すげえ寒かったけど、最高の熱燗が飲めました。
ありがとう選手諸君。
やりましたよ。
あいつらがやってくれました。
六年生最後の大会で優勝。
最後の最後にいいところをみせてくれました。
選手全員をおもいきり誉めてやりたいです。
この優勝を、これまで関わってくださった全ての人々にささげ、感謝いたします。
とりわけ、この大会に招待いただきました釜子スポ少さんには感謝の言葉しかありません。
思えば昨年秋のフェスタ新人戦の一回戦。
息詰まる投手戦になるもおしくも敗戦。
そのまま釜子さんが優勝して全国大会へ。
その戦いの後から選手たちの意識が変わりました。
全国大会にいったあの釜子スポ少さんと五分の戦いができたということは、俺たちにもチャンスはあるはずと、大きな志を持つようになりました。
それほどの激闘。その激闘は釜子スポ少さんとでなければできなかったでしょう。
我々イーグルスの闘志に炎を灯してくれた。
井の中の蛙からの脱却。鴻鵠の志をもてと。
そういった意味で、釜子スポ少さんは、イーグルスにとって恩人であると言えます。
フェスタも惜敗、本郷白鳳杯決勝戦でも惜敗。
ついに最後まで勝つことができませんでした。
永遠の目標のままシーズンが終わってしまいました。
届かなかった目標。
ぜひもう一回本気でやりたかったですが、舞台はこのあと中学校、高校の時までとっておきましょう。
六年生最後の大会で、優勝という有終の美をかざることができて正直ほっとしました。
大会関係者、藤田監督をはじめ釜子スポ少さんのご尽力にこころより感謝いたします。
そしてまた、お互いにいい戦いができますようによろしくお願いします。
こういうのがスポ少のいいところ。
やっぱスポ少っていいですね。
基礎練習はモクモクとやることが多いのですが、小学生にそれはつらい。
よってモチベーションをあげるために、よくグループにわけて、いろいろ競わせるメニューを考えます。
その中で、貴哉のいるチームの動きがいい。
それがわかってから、つとめて観察するようにしていましたが、なんとなくわかってきました。
この前は、チームで一番学年の低いタケルと組ませました。
普通ならば、ここで「えータケルかー、へたくそだからヤダー」とかいうやつらはたくさんいますが、「よし、タケルやるぞ!」と年下のやる気をそぎません。
練習メニューは2チームにわけて、どちらがはやく設定された回数のキャッチボールをノーミスでやるかという内容です。
当然、きちんと捕れて、きちんと投げて、それを早くやれる選手がたくさんいるほうがいい。
それができそうもないやつと組まされる。まずそれを受け止める度量。
タケルがボールをとったときも「ナイスキャッチ!」と声を掛けます。
それを聞いてタケルが発奮しないわけがない。次もちゃんと捕ろうと最大限の努力をします。
それでも捕れない場合を想定して、きちんとタケルの後ろカバーに入っている。
失敗したタケルを責めることもしません。
ミスをしたとしても、最後まで勝負をあきらめず、すばやくリカバーして次に備える。
人を活かすことを知っています。
おそらくその方が気持ちがいいということを知っているのでしょう。
小学生ならば、「おまえのせいで負けた」とかになりそうなのに。
そうなりそうなやつはいっぱいいます。
相手のやる気をださせて、できないところはカバーして高い目標に一緒に向かっていく。
そんな気持ちのヤツと組んで上手くならないはずはありません。
ああこいつは本当に野球が好きなんだなぁと思わせてくれます。
野球は一人ではできないスポーツ。チームが強くなるためには、選手全員の底上げが必要です。
自分だけが上手くなればいいとは思っていない。
チームメイトを上手くすることが、自分を上手くすること、しいてはチームが強くなることにつながっているということをわかっている。
子どもらしく、みながふざけているときに一緒にふざけたいでしょうが、ぐっとこらえるブレーキをもっている。
これっていうのは、人から教えられてできることではありません。
できるヤツだなとは思っていましたが、ここまで細かい気遣いをさらりとやってのけることに感動しました。
これは、すぐにみんなに伝染させなければと思い、貴哉の気遣いの話をしましたが届いているかどうか・・・
ただ貴哉の気持ちをわかろうとする仲間もいます。
そういう気持ちを持ち続け、小さいことでも実践していくこと。
それが仲間に伝染し、お互いがカバーしあい、厳しいことも言い合える。
それでこそのチームメイト。
来年のチーム、個の力では強いライバルには勝てません。
貴哉のめざす「和」のチームに仕上がったときに、本当の意味で強くなると思います。
それがチームスポーツの野球の面白いところ。
普段の練習から、気づかせるようにしていきたいと思います。