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時に笑い、時に苦しみ、時に涙する。すべてはグランドへ。 ソフトボールを通して成長していく小学生とその保護者、スタッフの物語。
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先日行われた福島リトルホープスビクトリーカップ。
高田Eは見事優勝しました。
コロナ禍で大会が少なくなってる中、少しでも六年生に大会を経験させてやりたい、その思いを成し遂げて下さったリトルホープス関係者の皆様には感謝の言葉しかありません。ありがとうございました。


さて、試合です。
我がチームは、六年生のみの主力チーム、5年生以下で編成されるジュニアに分かれて、別々のブロックを戦うことになりました。
私は主力チームのコーチとして帯同します。
1回戦は、猪苗代メッツさん。
真夏の練習試合で対戦しています。
どちらかというと打撃のチーム。
ここをハレルがどうやって抑えるか、抑えつつ、イーグルスの打撃力を遺憾なく発揮するかに勝負がかかっています。
先発のハレル、ビシビシ、コースに決まります。
「あぁ、こりゃあ全国クラスなのも納得だわ~!」
ほんとに女傑です。
でかい男子を相手に一歩も引かないどころか、押しまくる。3回までに三振を8個奪い、メッツさんを完全に沈黙させます。
対するイーグルスの打線は、四球、エラーを見逃さず、着実にためたランナーをチャンスデキッチリ返すセオリー通りの展開で、メッツさんに大量出血を強います。流れは完全にイーグルス。
その流れを離さないまま、試合を決めました。

そして、2回戦、関柴さん。
六年生が少ないながら、安定したバッテリーを中心とした守りのチーム。少ない得点を守り切るのが勝ちパターンです。
そのバッテリーをどうやって打ち崩せるか?ここに勝機がかかっています。
イーグルスの打線であっても、大量得点は難しいでしょう。5回戦、60分。チャンスは来て2回。
そのチャンスを確実にものにしなければ、負けます。
終わってみれば、この大会の一番の山場がこの戦いになりました。
これまでの対戦からピッチャーが好投手なのはわかっています。
なかなか打てない。
となると、先にパンチをもらわないことが絶対条件。
このチームはとてもいいものを持っているのに、先制されると、途端に弱気になり、自分の実力を発揮できません。そこきて、短い試合時間。焦りは、さらにチームを弱体化させます。
先に点を取られないこと、これが勝つための絶対条件です。

先攻を取ったイーグルス。
先頭バッターのユキノブがヒットで幸先よく出塁します。初回のノーアウトのランナー。この好機をいかさねば。
手堅く、二番ソウゴがバントでおくり、スコアリングポジション。先制するチャンスを先に作ります。
あとは、三番ケンタ、四番ユウゴが打つだけ。
ここで打てばぐっと勝利が近づきます。
しかし、しかし、サードゴロ、セカンドライナーに倒れる。攻めきれません。この好機をいかせなかった。うーん歯車がうまくかみ合ってくれません。いい調子に乗りきれないのは、この大事なところでカタチはどうあれ得点できないところ、ここなんでよね。
ともあれ、先制のチャンスを先につくった。
あとは、裏の攻撃をきちんとしのぐこと。
ここをゼロに抑えれば、落ちつくことができるでしょう。

関柴さんの前にたちふさがるイーグルスのエースはユウゴ。
県内でもトップクラスのスピードをもったいいピッチャーだと思います。
課題は、たちあがりを当たり前に立ちあがること。これが中々難しい。
特に相手の1番からの打順は鬼門といっていい。
どのチームもやじりとなるので1番いいバッターがきます。
当たり前に立ちあがるには、まずこの1番を討ち取らなければならない。
うちとることで、チーム全体が落ちついてくれるでしょう。
といいながら、いきなりファーボール。
うーん、ここ、ユウゴがいまひとつ乗りきれないのは、こういう大事なところで、運にも恵まれませんが、結果がでてくれないところ。
少しでも上手くいってくれれば、のってくると思うんですけどね。
ランナーを出してしまったものは仕方がありません。
なんとはここはゼロに抑えなくてはならない。
関柴、ランナーをスコアリングポジションに置きたいでしょう。
ここはバントか?
しかし、させません。
ユウゴの球はバントもしづらいでしょう。
二番を空振り三振に討ち取ります。
しかし、バッテリーエラーでセカンドに行かれてしまう。
1点が致命傷なることは、いままでの経験からも学んできたはずです。
ランナーを進めないこと。
ここを確実にしていかないと、うえのレベルでは勝ちきれません。 
次の打者は、1番を返すために置かれた関柴さんの最強クラスのバッター。
このバッターを討ち取ればなんとかなるでしょう。
バッテリー、最初の入り方、討ち取るイメージ、勝負する球を考えながらの配球をいかにできるか?
それでもやや甘く入ったコース、見逃してくれません。
レフトに運ばれて、先制の1点を献上。
またしても、先に殴られます。
まぁ、後続を討ち取り出血を最小で止めたことが救いです。
逆転しなければならない。
どんなに強いチームでも、負ける原因となる足かせ。回を進むに連れてだんだんと重くなってくるであろう、焦りを背負い込みました。

その後も再三チャンスを作りますが、関柴さんの牙城を落とすことはできません。
攻め込みながら、点が取れない展開。
時間が無情に過ぎていきます。

そして、私のサードコーチャーの真価を問われる場面がやってきます。
二死で3番ユウゴのセンターオーバー、ランニングホームランか?と誰もが思ったでしょう。
よし、これで追いついた!と誰もが思ったでしょう。
しかし、ユウゴ三塁に到達する前に、ボールはショート後方の中継まで返ってきていました。
私の経験上、これはアウトになる、いかせるな!と脳が言っています。
ユウゴを止めました。

そして、後悔しました。
そのワンプレーだけ見て判断した自分自身に、バカヤローということになりました。
たった1点のビハインド。
中継プレーをするのは小学生、バックホームでボールがそれる可能性の方が高い。
そして、ホームはクロスプレーとなり、走者に絶対的に有利。
次の打順は5番のユウト。いいバッターではえりますが、二死。
関柴さんのエースも絶対点をやれないので、エンジン全開で挑んでくるでしょう。
試合展開からみて、あそこはいかせるべきだった。いかせれば、おそらく同点になっていたことでしょう。
後悔の念がこみ上げてきます。
その場のプレーだけでなく、試合の流れ、相手投手の性格疲労度、次のバッターの打力、点差など「大局」を見極めて判断しなければならない。
チームの命運を左右する生殺与奪権がサードコーチャーにはある。
そういや昨年のほおのき杯、決勝の下郷戦でも、サードランナーレント、小島コーチサードコーチャーでもそんな場面があったことを思い出しました。
いくか、いかせないか、それが重要。
シェークスピアのハムレットの一節ではありませんが、生死を分ける判断。
改めてサードコーチャーの重要さ、怖さが身にしみました。
三塁コーチャーをしていて、こんなにも後悔したのは高校以来です。

しかし、止めてしまったことは戻らない。
ここはユウトに賭けましょう。賭けるしかない。
舘岩戦で見せた、センターオーバーホームランのような当たりを期待するしかない。
頼むー打ってくれー、でないと私が戦犯になってしまう~。
私の悲痛な願いは、むなしく、簡単に追い込まれて、エースのこの試合1番の剛速球がイーグルスの逆転の夢を切り裂きました。
この時点で、タイムアップギリギリ。
裏の関柴さんの攻撃が長くなれば、その時点で終わりとなります。
手早く抑えて、次の回にいかなくてはいけないという難しいミッションになります。
しかそ、先頭バッターに不運も重なり、出塁を許してしまいます。ピッチャー?サードが触らなければ、ショートユキノブがなんなく裁いたゴロでしたが、前に触ったために弾道が変わるという不運。
それでま、スリーベースを放ち、長駆走ったユウゴですが、集中力は切れません。
キャッチャーユウトのけん制で、ランナーを刺します。
チャンスで打てないながらも、こういうところでエースを支える動きはたいしたもんです。
味方の援護にも支えられながら、ユウゴは勇躍します。連続三振。残り時間数分を残し、ミッションクリア。
首の皮一枚つないで、重い1点を追う最終回に入ります。
流れはイーグルスにきつつあります。
私はというと、ユウゴを三塁で止めた後悔の念に押しつぶされて、ガクガクブルブル((((゜д゜;))))です。
頼むー、なんとか逆転してくれー。
私のみならず、イーグルス全員の叫びが点に通じるかどうか!

次回。
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