時に笑い、時に苦しみ、時に涙する。すべてはグランドへ。
ソフトボールを通して成長していく小学生とその保護者、スタッフの物語。
諸刃の剣。
敵に対して攻撃力の高いつるぎは両刃=両側に切れる刃が入っている。
新チームのキャプテン、一時はコタローが立候補してその座に収まりました。しかし、座り心地が悪かったのか離脱。
代わりに収まったのがレンです。
彼は1年からスポ少を志願してはじめた骨のあるやつです。
1年のころから上級生の世代を見てきました。
タカヤ世代、ユウト世代、コウノスケ世代、ユウキ世代、そしてソウゴ世代。
彼の中には、自分なりにこういうチームでありたいという理想があると思います。
来年、自らの世代が六年生になるいま、自分が理想とするチームにしようとがんばっている姿を目にします。
その姿を見て、頼もしいと思う半面、大丈夫かという危惧も生まれました。わたしよりも先に同じ危惧に気付いた指導者、保護者もいたようです。そのご心配もごもっとも。
去年のユウキたちの世代。
良くも悪くもユウキを扇の要とした、上意下達のチームでした。メンバーもそれをよしとして、自分の役割を粛々とこなして、その時代のイーグルスを形づくっていました。チームとして機能していた。それが発揮されたときは、格上だと思われていたチームを撃破し、成績もそれなりについてきたと思っています。
ユウキに意見する者はいなかったと思うし、ユウキはプレーもプレー以外の部分でもキャプテンらしく行動し、その言動の裏に確かにキャプテンシーがありました。真っ白い半ケツを出すなどユーモアもあり、ソフトボールに対する姿勢、メンバーを想う優しさ、指導者保護者へのリスペクト、それは、多くの保護者や相手チームでさえも知るところでしょう。
しかし、チームのメンバーは毎年変わるもの。
同じやり方がそのまま通用するはずもありません。
ユウキ世代の前のコウノスケ世代。
この世代は、自信のないキャプテンをみんなで支える構図でした。だからこそ、ひとりひとりが個性をもってプレーし、キャプテンを盛り立てる。少しずつ成長していくキャプテン、コウノスケと一緒にチームも確かに強くなっていきました。
今のソウゴ世代もこのコウノスケ世代に近いと思います。
ひとつとして、同じチームはない。
その世代、その世代の良いところ、悪いところがある。
それをひっくるめてのチームなんです。
今のところ、誰がどう見ても、レンに頼らなければ成り立たないチームです。
レンはユウキではない。
レンにはレンのやり方があるはずです。
ただ、周りの同学年が幼すぎる。
レンと志を同じくして、同じくらいの思考ができる奴がいるとは今のところ思えません。
その筆頭であるシュンペイでさえ、メンタルにかなりの振り幅があり、落ち込んだときは手の施しようがありません。
欲を言えば、レンまでいかずとも、それに近いと奴がもう一人いてくれたなら……。せんないことをいっても仕方ない。いないなら、彼らに成長してもらうほかありません。
レンもかなり厳しい言葉で、それを促しています。
もっとこうしよう!
ここをもっとちゃんとやろう!
もっと、もっと……
レンに言われるなら仕方がないという雰囲気で今は聞いています。
レンから言われることも、もっともな指摘が多いのも事実。
我々が指導する前に、「自浄能力」で、自らの行いを改善しようとしています。
これが出来るチームは、強くなります。
自分たちで考えて動く、下地が育っていきます。
そこで、でてくるのが、先ほどの危惧。
レンが強くいえば強くいうほど、その回数が増えれば増えるほど、メンバーに反感の心が生まれるのではないかとの心配があります。
彼らもレンの手下ではないし、部下でもない。
そして、メンバーの不備を強く指摘するレンにもストレスがたまっていくのではないかと心配もしています。
やってるのは自分だけ、まわりは分かってくれない、そういう空回り感が人を憂鬱の淵に落とします。諸刃の剣がチームだけでなく、レンもまた壊すかもしれない
レンは、2年前のユウキのようにくだけた部分が少ない。自分に厳しく、周りにも厳しい。オブラートに包んでソフトに伝えることができないと思います。
その分、幼すぎる周りのメンバーがついてこれるのか?
私たちの危惧。
逆に言えば、この部分に新人チームが浮上するきっかけがあると思います。
ここを克服すれば武器になる。
レンも突き進むだけでなく、歩み寄る。
他のメンバーもレンに付き従うだけでなく、自分から考えてチームのために行動する。
お互いが、歩み寄った時、このチームの本当の強さが発揮されると思います。
我々指導者、保護者ができること。
それは、レンががっとばす前に子どもたちのケツを叩いてやることです。レンにばかりムチを任せないこと。そして、家に帰ってなんであの時そう言ったかを確認する。
意味がわからなければ、何回も同じ事をやるのが人間です。
ただ、こうやれではなく、なんでそう行動するかを分かるまで説明する。
これしかない。
日替わり交代キャプテン制度も試していきます。
レンの苦労をわかちあってもらいます。
チームをあげて、受け身からの脱却。
これが浮上のきっかけになる。まだまだ遠い先ですが、それができた時、小気味よく、気持ちのいいチームになると思います。
強いキャプテンシーを発揮するレン。
レンが指示を出す前に動き出すコタロー、外野のポジショニングを伝えるマナト、一三塁でおとりになる走塁をするレオ、下級生に指示をだすシュンペイ、作戦の意図をみんなに伝えるユウキ、バントシフトの指示をだすユナ。
彼らがレンの意図を汲んで、さらに自分で考えてきた行動できたとき、彼ら自身も成長するでしょうし、レンもまた人にサポートされることの「強さ」に気付くと思います。
ソフトボールは一人ではできない。
人は一人では生きられない。
ひとりでできる範囲なんて限られています。
どんなに優れた武将であっても、一人ではかなわない。一騎当千をあえて潰す作戦。
組織された凡人のチームにはかなわないと私は思っています。
衆をもって個を圧倒する。
チームとして、ひとりひとりを活かす環境を整えること、これが組織戦。
日本人の得意とするところだと思います。
これが難しい。
めまぐるしく変化する状況をひとりひとりが判断し、仲間を信じて1つの生命体のごとく動く。
ハイキュー!!の烏野高校のやり方。
ただ、難しいからこそ挑戦する意義があります。
100%は無理かとしれない。
部分的にでもできたときに、無類の強さを発揮できると思います。
ラクビーワールドカップ、並み居る強敵を次々と撃破した日本代表のように。
彼らは年間約300日に及ぶ合宿をやっていたと聞きます。練習でも普段の生活でも、チームメイトが何を考えているか、言葉を交わすことなく、もしかしたら目も合わせることもなく、分かり合えたのかもしれません。それだけチームとしてのコミュニケーションを大切にしていました。
今はそこにいないけど、必ずくると信じてパスをだす。
自分だけでは弾き飛ばされるだろうが、後に必ず次の仲間がタックルしてくれると信じて死に物狂いで強敵にタックルをかます。
無理だと思われる薄い可能性のバトンがつながると信じて動く。
作戦を講じている暇、考えている暇などないでしょう。
一瞬で仲間の意図を感じ取り動く。
身体的な反射と同じレベルで、仲間を信じて自分の全てを次の仲間につなげる。そうすることでコンボと同じ理屈でひとりのチカラが、2倍、3倍と大きくなって強大な敵と渡り合える。
そこまでとは言いませんが、レンたちにもそれが必要です。
一方通行ではなく、双方向の。
そうなれば、結果はおのずとついてくるでしょう。
泥まみれになりながらもいい笑顔で快進撃を続ける高田イーグルス。
ブレイブイーグルス!
私たちは、彼らのそんな姿がみたい。
その先頭には、諸刃の剣を確かに使いこなすレン。
そんな彼の雄姿をみたいと願っています。
敵に対して攻撃力の高いつるぎは両刃=両側に切れる刃が入っている。
新チームのキャプテン、一時はコタローが立候補してその座に収まりました。しかし、座り心地が悪かったのか離脱。
代わりに収まったのがレンです。
彼は1年からスポ少を志願してはじめた骨のあるやつです。
1年のころから上級生の世代を見てきました。
タカヤ世代、ユウト世代、コウノスケ世代、ユウキ世代、そしてソウゴ世代。
彼の中には、自分なりにこういうチームでありたいという理想があると思います。
来年、自らの世代が六年生になるいま、自分が理想とするチームにしようとがんばっている姿を目にします。
その姿を見て、頼もしいと思う半面、大丈夫かという危惧も生まれました。わたしよりも先に同じ危惧に気付いた指導者、保護者もいたようです。そのご心配もごもっとも。
去年のユウキたちの世代。
良くも悪くもユウキを扇の要とした、上意下達のチームでした。メンバーもそれをよしとして、自分の役割を粛々とこなして、その時代のイーグルスを形づくっていました。チームとして機能していた。それが発揮されたときは、格上だと思われていたチームを撃破し、成績もそれなりについてきたと思っています。
ユウキに意見する者はいなかったと思うし、ユウキはプレーもプレー以外の部分でもキャプテンらしく行動し、その言動の裏に確かにキャプテンシーがありました。真っ白い半ケツを出すなどユーモアもあり、ソフトボールに対する姿勢、メンバーを想う優しさ、指導者保護者へのリスペクト、それは、多くの保護者や相手チームでさえも知るところでしょう。
しかし、チームのメンバーは毎年変わるもの。
同じやり方がそのまま通用するはずもありません。
ユウキ世代の前のコウノスケ世代。
この世代は、自信のないキャプテンをみんなで支える構図でした。だからこそ、ひとりひとりが個性をもってプレーし、キャプテンを盛り立てる。少しずつ成長していくキャプテン、コウノスケと一緒にチームも確かに強くなっていきました。
今のソウゴ世代もこのコウノスケ世代に近いと思います。
ひとつとして、同じチームはない。
その世代、その世代の良いところ、悪いところがある。
それをひっくるめてのチームなんです。
今のところ、誰がどう見ても、レンに頼らなければ成り立たないチームです。
レンはユウキではない。
レンにはレンのやり方があるはずです。
ただ、周りの同学年が幼すぎる。
レンと志を同じくして、同じくらいの思考ができる奴がいるとは今のところ思えません。
その筆頭であるシュンペイでさえ、メンタルにかなりの振り幅があり、落ち込んだときは手の施しようがありません。
欲を言えば、レンまでいかずとも、それに近いと奴がもう一人いてくれたなら……。せんないことをいっても仕方ない。いないなら、彼らに成長してもらうほかありません。
レンもかなり厳しい言葉で、それを促しています。
もっとこうしよう!
ここをもっとちゃんとやろう!
もっと、もっと……
レンに言われるなら仕方がないという雰囲気で今は聞いています。
レンから言われることも、もっともな指摘が多いのも事実。
我々が指導する前に、「自浄能力」で、自らの行いを改善しようとしています。
これが出来るチームは、強くなります。
自分たちで考えて動く、下地が育っていきます。
そこで、でてくるのが、先ほどの危惧。
レンが強くいえば強くいうほど、その回数が増えれば増えるほど、メンバーに反感の心が生まれるのではないかとの心配があります。
彼らもレンの手下ではないし、部下でもない。
そして、メンバーの不備を強く指摘するレンにもストレスがたまっていくのではないかと心配もしています。
やってるのは自分だけ、まわりは分かってくれない、そういう空回り感が人を憂鬱の淵に落とします。諸刃の剣がチームだけでなく、レンもまた壊すかもしれない
レンは、2年前のユウキのようにくだけた部分が少ない。自分に厳しく、周りにも厳しい。オブラートに包んでソフトに伝えることができないと思います。
その分、幼すぎる周りのメンバーがついてこれるのか?
私たちの危惧。
逆に言えば、この部分に新人チームが浮上するきっかけがあると思います。
ここを克服すれば武器になる。
レンも突き進むだけでなく、歩み寄る。
他のメンバーもレンに付き従うだけでなく、自分から考えてチームのために行動する。
お互いが、歩み寄った時、このチームの本当の強さが発揮されると思います。
我々指導者、保護者ができること。
それは、レンががっとばす前に子どもたちのケツを叩いてやることです。レンにばかりムチを任せないこと。そして、家に帰ってなんであの時そう言ったかを確認する。
意味がわからなければ、何回も同じ事をやるのが人間です。
ただ、こうやれではなく、なんでそう行動するかを分かるまで説明する。
これしかない。
日替わり交代キャプテン制度も試していきます。
レンの苦労をわかちあってもらいます。
チームをあげて、受け身からの脱却。
これが浮上のきっかけになる。まだまだ遠い先ですが、それができた時、小気味よく、気持ちのいいチームになると思います。
強いキャプテンシーを発揮するレン。
レンが指示を出す前に動き出すコタロー、外野のポジショニングを伝えるマナト、一三塁でおとりになる走塁をするレオ、下級生に指示をだすシュンペイ、作戦の意図をみんなに伝えるユウキ、バントシフトの指示をだすユナ。
彼らがレンの意図を汲んで、さらに自分で考えてきた行動できたとき、彼ら自身も成長するでしょうし、レンもまた人にサポートされることの「強さ」に気付くと思います。
ソフトボールは一人ではできない。
人は一人では生きられない。
ひとりでできる範囲なんて限られています。
どんなに優れた武将であっても、一人ではかなわない。一騎当千をあえて潰す作戦。
組織された凡人のチームにはかなわないと私は思っています。
衆をもって個を圧倒する。
チームとして、ひとりひとりを活かす環境を整えること、これが組織戦。
日本人の得意とするところだと思います。
これが難しい。
めまぐるしく変化する状況をひとりひとりが判断し、仲間を信じて1つの生命体のごとく動く。
ハイキュー!!の烏野高校のやり方。
ただ、難しいからこそ挑戦する意義があります。
100%は無理かとしれない。
部分的にでもできたときに、無類の強さを発揮できると思います。
ラクビーワールドカップ、並み居る強敵を次々と撃破した日本代表のように。
彼らは年間約300日に及ぶ合宿をやっていたと聞きます。練習でも普段の生活でも、チームメイトが何を考えているか、言葉を交わすことなく、もしかしたら目も合わせることもなく、分かり合えたのかもしれません。それだけチームとしてのコミュニケーションを大切にしていました。
今はそこにいないけど、必ずくると信じてパスをだす。
自分だけでは弾き飛ばされるだろうが、後に必ず次の仲間がタックルしてくれると信じて死に物狂いで強敵にタックルをかます。
無理だと思われる薄い可能性のバトンがつながると信じて動く。
作戦を講じている暇、考えている暇などないでしょう。
一瞬で仲間の意図を感じ取り動く。
身体的な反射と同じレベルで、仲間を信じて自分の全てを次の仲間につなげる。そうすることでコンボと同じ理屈でひとりのチカラが、2倍、3倍と大きくなって強大な敵と渡り合える。
そこまでとは言いませんが、レンたちにもそれが必要です。
一方通行ではなく、双方向の。
そうなれば、結果はおのずとついてくるでしょう。
泥まみれになりながらもいい笑顔で快進撃を続ける高田イーグルス。
ブレイブイーグルス!
私たちは、彼らのそんな姿がみたい。
その先頭には、諸刃の剣を確かに使いこなすレン。
そんな彼の雄姿をみたいと願っています。
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