時に笑い、時に苦しみ、時に涙する。すべてはグランドへ。
ソフトボールを通して成長していく小学生とその保護者、スタッフの物語。
「はい、もう1回!」
(チッ、監督のクソ野郎が!なんで、俺だけもう1回走んなきゃいけねぇんだよ。ボケがぁ。)
俺は、心の中で悪態をつきながら、仕方なくダラダラ走りはじめた。
「お前ならできる。俺はできるのにやらない奴が1番嫌いなんだ。」
(そんなの知るか!俺だって一生懸命やってんだよ!人の気もしらないで。おしつけやがって。かえってやる気なくすぜ。)
自然とペースが落ちてくる。
まぁいいか、適当にやってりゃいいや、監督もいつまでもやらせはしないだろう。
その怠けがあだになったのか、俺は足がもつれて転んで壁に激突した。
フラッシュ。
周りが白くなっていく。
あれ、ここはどこだ?
なぜ、俺はマウンドに立っている。
しかも、絶望の冷や汗と屈辱の泥にまみれて。
あぁそうだ。今は、あの時から、半年後。
時間が将来にとんでいた。
だが、そこにはまぎれもなく俺がいた。
県大会出場を決める会津大会決勝。
そのマウンドに俺はいた。
なんとか、ツーアウトまでは来た。
だけど、もう体力も握力もない。
ツーストライクだけど、スリーボール。
フルカウント。
もうだめだ。もう満塁だからこのバッターからは逃げられない。
とんでもないスラッガー。
球は走っていない。
ボールも投げられない。
ここで、打たれたら負ける。
そうなると、俺たちの全国大会への夢はここで終わる。
あぁ、こんなことになるんだったら、あん時からもっと練習しておけばよかったなぁ。
あの時から、もっとがんばっておけばこんな場面になる前に、なんとかできたはずだ。
せっかく、みんなが、がんばれと声をかけてくれる。だけど、俺はもうだめだ。弱気だ。
適当にやってりゃいいや、がここで出て来た。
足が限界だ。
あぁ、もっと体力とつらいとき、ピンチの時に頑張れる強いココロと体を育てておくんだったなぁ。
あぁ、もう後悔しても遅いなぁ……
俺は目を覚ました。
「大丈夫か?」と監督の声が聞こえる。
あれ、ここは……
ユニフォームじゃない。
汗で汚れていない。
あぁ、あれはなんだったんだ。
あの惨めな思い。逃げ出したくなるような弱気。
あれは、将来の俺だ。
かっこ悪い。ただの負け犬。
俺はあんなふうになってしまうんだろうか?
もう手遅れなのか?遅いのか?
いや、遅くはない。まだ、遅くはない。
まだ、はじまってもいない。
言葉ばかりの全国大会出場。
それに見合った努力をしているといえるか?
県内の強者が一切手を抜かないで、走り込んでいる中、適当にやってりゃいいで、そいつに勝つことができるんだろうか?
ただでさえ、いろんな面で及ばない点が多いのに。
毎日毎日、少しずつひとりひとりが限界を超えていかなければ、本当の意味での全国大会出場は見えてこない。
そんなのは、夢のまた夢。
夢見るドリーマー。
俺はそうはならない。
まだ、間に合う。
明日からがんばろう。
今からがんばろう。
どんなピンチでも、俺はやるだけやってきたと胸を張って言えるように。この仲間たちとのその積み重ねが、背中を押してくれるようになるまでがんばろう。
あんな惨めな将来の俺はいやだ。
下をみるのは嫌だ。
俺はやる。
「監督、もう1本ダッシュお願いします!」
そこには、歯を食いしばり、前だけを見る俺がいた。
(チッ、監督のクソ野郎が!なんで、俺だけもう1回走んなきゃいけねぇんだよ。ボケがぁ。)
俺は、心の中で悪態をつきながら、仕方なくダラダラ走りはじめた。
「お前ならできる。俺はできるのにやらない奴が1番嫌いなんだ。」
(そんなの知るか!俺だって一生懸命やってんだよ!人の気もしらないで。おしつけやがって。かえってやる気なくすぜ。)
自然とペースが落ちてくる。
まぁいいか、適当にやってりゃいいや、監督もいつまでもやらせはしないだろう。
その怠けがあだになったのか、俺は足がもつれて転んで壁に激突した。
フラッシュ。
周りが白くなっていく。
あれ、ここはどこだ?
なぜ、俺はマウンドに立っている。
しかも、絶望の冷や汗と屈辱の泥にまみれて。
あぁそうだ。今は、あの時から、半年後。
時間が将来にとんでいた。
だが、そこにはまぎれもなく俺がいた。
県大会出場を決める会津大会決勝。
そのマウンドに俺はいた。
なんとか、ツーアウトまでは来た。
だけど、もう体力も握力もない。
ツーストライクだけど、スリーボール。
フルカウント。
もうだめだ。もう満塁だからこのバッターからは逃げられない。
とんでもないスラッガー。
球は走っていない。
ボールも投げられない。
ここで、打たれたら負ける。
そうなると、俺たちの全国大会への夢はここで終わる。
あぁ、こんなことになるんだったら、あん時からもっと練習しておけばよかったなぁ。
あの時から、もっとがんばっておけばこんな場面になる前に、なんとかできたはずだ。
せっかく、みんなが、がんばれと声をかけてくれる。だけど、俺はもうだめだ。弱気だ。
適当にやってりゃいいや、がここで出て来た。
足が限界だ。
あぁ、もっと体力とつらいとき、ピンチの時に頑張れる強いココロと体を育てておくんだったなぁ。
あぁ、もう後悔しても遅いなぁ……
俺は目を覚ました。
「大丈夫か?」と監督の声が聞こえる。
あれ、ここは……
ユニフォームじゃない。
汗で汚れていない。
あぁ、あれはなんだったんだ。
あの惨めな思い。逃げ出したくなるような弱気。
あれは、将来の俺だ。
かっこ悪い。ただの負け犬。
俺はあんなふうになってしまうんだろうか?
もう手遅れなのか?遅いのか?
いや、遅くはない。まだ、遅くはない。
まだ、はじまってもいない。
言葉ばかりの全国大会出場。
それに見合った努力をしているといえるか?
県内の強者が一切手を抜かないで、走り込んでいる中、適当にやってりゃいいで、そいつに勝つことができるんだろうか?
ただでさえ、いろんな面で及ばない点が多いのに。
毎日毎日、少しずつひとりひとりが限界を超えていかなければ、本当の意味での全国大会出場は見えてこない。
そんなのは、夢のまた夢。
夢見るドリーマー。
俺はそうはならない。
まだ、間に合う。
明日からがんばろう。
今からがんばろう。
どんなピンチでも、俺はやるだけやってきたと胸を張って言えるように。この仲間たちとのその積み重ねが、背中を押してくれるようになるまでがんばろう。
あんな惨めな将来の俺はいやだ。
下をみるのは嫌だ。
俺はやる。
「監督、もう1本ダッシュお願いします!」
そこには、歯を食いしばり、前だけを見る俺がいた。
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