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時に笑い、時に苦しみ、時に涙する。すべてはグランドへ。 ソフトボールを通して成長していく小学生とその保護者、スタッフの物語。
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決勝の本郷スポ少戦を振り返ります。

春先から何度も戦っている相手です。たいていいつもやられています。
しかし、県大会の前の練習試合で初めて勝った。
「俺たちだってできるんじゃねぇ?」
錯覚でもなんでもいいんですが、これは自信になった。

次に県大会前に骨折したエース、マナトではなくユウトでのぞんで、こてんぱにやられる。
「やっぱつええなぁ。」
また、鼻をへし折られる。一筋縄ではいかない相手です。

そして、このほおのき杯の決勝であいまみえる。
かって知ったる相手です。
5年生エースのバッテリーを中心とした堅い守備。
豪快なフォームからとんでもなく速い球を投げます。
それをショートを中心としたセンターラインでしっかり守る。
さらに切れ目のない打撃。
総合力の高いチームです。

今のところイーグルスが肩を並べられるのは守備力ぐらい。
あとは、あたまひとつ上をいかれていると思います。
さて、どうやって倒そうか?
いつも考えてきました。
10回やって1回勝てるところから、4回くらいは勝てるところまで来てると思います。
まだまだ格上の強敵。
しかもこの大会の本郷さん、総体、白獅子の会津チャンピオン、猪苗代メッツさんを倒してきている。
勢いにのっています。

相手ピッチャーからは取って1、2点。
後攻をとって序盤にリード、ロースコアで終盤に持ち込む。
相手を焦らせて、イーグルスは余裕をもって守り切る。
これしかない。

試合前の休憩時間、ワンセグで甲子園の中継を見る。
甲子園では、北海VS作新学院。こちらの私の予想は4分、6分で作新有利。
北海とイーグスルが重なるような思いです。
北海が1点先制してるじゃありませんか。
んっ!これいけんじゃねぇ。
しかも北海9番センターのヤマト選手の先制打。
イーグルスの4番もヤマトなんです。
強敵相手の先制点は有利な展開を生む。
と思ったのもつかの間、ノーアウト満塁のピンチから逆転を許してしまう。
あー、やっぱりやられたかぁ・・・。
そこで、試合開始の案内がきたのでそこから見れませんでした。

甲子園から、目の前の強敵に備える。
試合前のミーティング。
「普通にやったら勝てない。迷いなく振り切り、思い切った守備を敷く。全力を出し切れ。」
そんなことをいったような気がします。

真夏の日差しが突き刺すベンチ。組み合わせで、日陰を取れませんでした。
そして主将タカヤ、ここ最近で初めて後攻を取れなかった。
北海の逆転され方といい、この後攻といい、日が照るベンチといい。なんとなく気持ちがよくない。
先週のきつねうち温泉大会のように、野球の神様に背中を押させている感じがしません。
事前で歯車がかみ合わない感じ。

しかも先攻。
強敵相手のいままでイーグルスのペースに持ち込んできた不文律、それは「後攻」でした。
初回を0に抑えて、守備でリズムを作ってイーグルスペースに持ち込む作戦ができなくなりました。
逆に先に攻め込まなければ不利になる状況。
ただ、どんな状況でも最後は「やるしかねぇ。」
腹は決まっています。

初回。
この試合の天王山はここにあるとふんでいました。なんとしても先制点が欲しい。1点でもいい。
そのためには・・・と思っているところに切り込み隊長ユウト、アウト。
あれ、計算くるったなぁ。あのやじりがささらないかぁ~。
2番マナヤがなんとかしてくれるはずです。
豪快なスイング。こんだけでかいスイングをされると外野はいやでしょう。
深く守らざるを得ない。これも終盤の伏線になります。
左右、上下に散らしても、ファールで当てて、徐々にアジャストしていく。からめとる領域は広いんです。
バッテリーは、厳しいところを攻めるしかない。マナヤがバッテリーを追い詰めている。
その選択肢が、デットボールを呼びます。
ですが、当たり所が最悪。膝の下、前脛骨筋にあたりました。
捕球姿勢を低くとる時にふんばりを効かせる筋肉。
ショートの守備にとって重要な筋肉です。
しかも、あの豪速球・・・痛い。
気丈なマナヤ、あたるとすぐにファーストへびっこをひいて向かいます。
苦痛の表情をなるべく見せないようにしていますが、相当いたかったのでしょう。
ベースについてからしゃがみこみます。
「あぁこれはやばいなぁ」
すかさず、ユウトを臨時代走に送ります。
ベンチに帰ってきたマナヤの目は潤んでいました。
その気持ちを察する。
「くそーいてぇー、いてーじゃねぇか、あーこれで動きが鈍くなる、満足な動きができなくなる、あーいてぇなぁ。」痛みもそうでしょうが、いろんな感情があふれてくる。
臨時代走を送られて、ベンチに下がる自分のふがいなさが許せない。
感情が涙となってあふれてくる。

相手エースも旧知の仲です。
心配そうな顔をしていますが、芯の強いところがあるからこそのエース。
気遣いは無用でしょうが、一声かけます。
「(マナヤは大丈夫だ)気にすんな。どんどん投げて来い!」

1死ですが、初回にノーヒットでランナーが出ました。
このマナヤの懸命さを活かさないといけない。

ベンチに火がついた。
「やるしかねぇ。」→「やってやる!」へギアがあがる。
そんなことは思っていたかはわかりませんが、闘志に火がついた。
ここから攻撃がつながります。
タカヤがクリーンヒットで塁にでます。
1死1,2塁。初回に、相手エースを追い込みます。
そしてヤマトも続いて連打。北海のヤマトも打ちますが、イーグルスのヤマトも打ちます!
1点先取。鮮やかな先制点。
いままでにない、ここぞの場面での畳み込み、一気呵成。
「あー、こんな攻撃できたんだ。連打がすげぇなぁ。」
本郷さん相手に連打ですよ。確率は5%くらいじゃないのかな。
「タカヤはわかるけど、ヤマトも打ったぁ。となれば、俺たちもうてるんじゃねえ?」
イーグスルには、妙な錯覚がいい方向に蔓延してくる。追い風。
本郷さんは焦ったはずです。向かい風。
「えー、イーグルスってこんな攻撃ができたの?こんなに強かったっけぇ~?」
その混乱に乗じてたたみこむ。フミヤのセンターへの犠牲フライ。これもよく打った。
(ちなみにフミヤはトップハンドトルク打法。メジャーリーグの強打者の打ち方を誰にも教わることなく実践しています。)
「浅い、けど、ここしかねぇ。いけー。」
という前にサードランナーのタカヤはスタートを切っていた。
ここぞをわかっている次男坊は恐ろしいですね。
本郷さんのセンターが「え、いくんかい?」と思ったかどうかはわかりませんが、みんなでつないだイーグルスの気力が勝った。
スライディングも見事。タッチの際にボールがこぼれます。
そこを見逃さなかったのが、次のランナーのヤマト。
これも思い切ったスタートだった。そしてこれも見事なスライディング。プロ野球なみに滑り込みながら左手でいったんじゃないでしょうか?
普段からイーグルス公認のファミスタの成果がでています。

衆よく個を制す!

天王山のこの回、一挙3点。
ここでも私の予想を上回ってくるあいつら、初回の表で泣きそうになりますが踏みとどまります。
その一方で、私の頭の中のマイナスのコンピュータが、
「聖光学院VS北海を思い出して。」と言っている。
初回の3点で浮かれんな!
まさにそれを踏襲するような展開になります。
後ろからヒタヒタと迫ってくる感覚。これは、いつも後攻のイーグルスがやってる展開なのに、今回に限っては、逆バージョン。
嫌な予感しかしませんでした。
初回の裏を0に抑えられない。1点献上。1点でよかったぁの展開。

そして、この試合の名場面。
エースとエースの戦い。
投げるはイーグルスエースマナト、打つは本郷さんの5年生エース。
セオリーからいって、打たせてはいけない場面、
バッティング技術、パワーともにすげぇ相手です。
イーグルスバッテリーも細心に注意を払いながら、ツーストライクに追い込む。
「こいつには絶対打たせんな!」
そういった瞬間、真ん中にはいってきます。
フルスイング。
「あー、とんだなぁ、花火みたい。」
左中間まっぷつです。
それでも、ここからがこころを入れ替えたイーグルス、だめだホームランになるかもしれないと思ってもレフトフクダ、センターユウヘイ、全力疾走です。
こういうところを野球の神様は見ててくれる。
この2回戦、新鶴さんとの戦いで右中間にホームランを打たれている。
そこでの一場面、センターユウヘイの追い方が悪かった。
速い打球に対して、直線で追っていってしまった。
ああいう打球は回り込まないといけないと教えてきたのにこの猪突。
やばい抜かれると思ったら、回れ右で全力で後ろに走る。
「ああいう打球は直線で追うな。」
このアドバイスが効いていたのかもしれない。
ふたりとも見事なまでの即座のバックへの全力疾走です。
打球の返りが思いのほか速いので、打ったバッターランナーもみごとなまでの全力疾走です。
そのランナーは相手のエース。
こういう、無駄かもしれないけど全力を尽くすことが後に活きたと、私は思います。
そこを野球の神様は見ててくれたと。

ここはうちのエースが打たれました。
うちのキャッチャーがあんな甘い球を要求するはずがありません。
それもわかる。
そして、復帰したマナトの試しもわかる。
意訳しすぎかもしれませんが、
骨折から復帰して、なんとか決勝まで来た。このバッターは抑えなくちゃいけない。
キャッチャーの要求は、アウトローか。でもまぁ、細かいところはいから、
俺の一番の球でいこう。ここは力でねじ伏せる!
「俺の球、打てるもんなら打ってみろー!」の渾身。(打たれてるけど・・・)
本郷さんのエースとは旧知の仲です。
お互いの限界を試したかった。
そして、打たれた。
あれは完璧な負けです。
その時点の負けを後の勝ちに変えたのは、あとからわかりますが、そのボールを全力で追ったユウヘイ、フクダだったのかもしれません。
相手エースの、後から足にくる全力疾走を引き出した。
これが起因になったかはわかりませんが、私は勝手にそう思いたい。

これでイーグルス3:本郷2

流れが押せ押せの本郷さん。
この時点で私は何を考えていたか?
当初の先制は上手くいきすぎ、しかし、その後相手の底力におされ1点差まで詰め寄られる。
先攻、同点にされた時点でおそらく負ける。

もう一回、こっちに流れを持ってくるには、追加点しかない。
しかし、それが入らない。
相手のエースも落ち着いてきました。
こうなると、力と力のぶつかり合い。
なんとか相手ペースではなく、イーグルスの土俵の持ち込めたが、まだわかない、そんな状況。

こういう時こそ、チームを救うひとつのプレーがビックプレーになります。
次の一撃をどっちが繰り出すか?
次の1点。

勝敗は、そこにかかってきます。


さて、眠くなったので続きはいつか・・・
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