時に笑い、時に苦しみ、時に涙する。すべてはグランドへ。
ソフトボールを通して成長していく小学生とその保護者、スタッフの物語。
さて決着です。
5回やって引き分け、6回のタイブレークも引き分け。
実力も気力も拮抗しているイーグルスと本郷さん。
拮抗しているわけではなく、イーグルスに有利な流れになるようにしている。
それなのに上にいけずに、拮抗するところまでしかいけない。
やはり本郷さんは強い。
7回まできた。お互いの疲労の表情がとってみえます。
私はその時点で勝敗を超えた、お互いのチームを称えあう気持ちさえ芽生えました。
「イーグルスも、本郷さんもよくやっている。こんなお互いの全力を出し合った試合。すげぇなこいつらは、ほんとすげぇ。ここまでやったら、どっちが勝ってもヒーローだ。」
疲れ切って、西日も差すあの酷暑中、声を張り上げ、味方を信じ、一丸となって全力を尽くす姿。なんでしょう、勝ちに対する欲望がふぅっと消えました。
そりゃあ、もちろん勝ちたい。
でも、もういい、よくやった。
勝っても負けてもお前らはよくやったと言える試合をしています。
全力を尽くす。
何年か前に、無名の公立校で強力な私学をやぶって全国制覇を成し遂げた佐賀北高校という高校があります。
夏の甲子園の決勝戦、ここまで勝ち上がってきてるのが不思議な無名の公立校佐賀北。
相手は広島の広陵、のちに広島や巨人にプロ野球選手を輩出するほどのタレンぞろいの名門私学の広陵。
その決勝戦のドキュメンタリーを見ました。
8回の裏で0:4で負けている佐賀北。
8裏の攻撃前の円陣で百崎監督はこういったそうです。
「全力を尽くせ!」
4点のビハインド、しかも相手はのちに多くのプロ野球選手を輩出するほどの強豪。
策はなし。
「やるしかねぇ。」
やばいと思う前に、腹をくくった。それを選手にも伝染させた。
ユーチューブで見ながら、
あー、やはりそうかと思いました。
いい監督は最後にふっきれる。
試合を投げる(放棄する)ことなく、選手を追い込むことなく、それまでやってきた自分たちの力をもう一度確認させる。
上手くいく確率はものすごい低いと思います。
相手は強くなればなるほど、そういう展開にしてくれません。
それでも選手の全力を信じる。
その指導者の意図をくみとれる選手もすごい。
「やるしかねぇ」から「やってやる!」への階段をチーム一丸となって駆け上がる。
そんなようなことをわがイーグスルもできるようになってきました。
7回表
2塁にコウセイ、バッターは7番フクダからの下位打線の攻撃です。
7.8.9で簡単にスリーアウトもありえる場面。
託すしかありません。バントはやりません。
本郷さんのエースの体力は無尽蔵。スピードが落ちる気配はない。
追い込まれると弱くなるので、初球からガンガンいこうぜの作戦です。
フクダ、セカンド右側に鋭い当たり、セカンド追いつくもすばやく送球できず、内野安打。
いいところで渋い当たり。フクダの足の速さも味方しました。
無死1、3塁。
ここで8番ユウヘイ。ここは迷いました。
ここまでユウヘイはまったくといっていいほどタイミングがあっていない。
しかし、レツもリョウも難しい場面。
パワーは負けていない。
ここで打ったら、ユウヘイの大きな自信になるだろう。
一か八かに賭けます。
この場面の重要性をユウヘイも分かっています。
相手ピッチャーとも旧知の仲。
打ってやるという気迫がスイングにこめられています。
トップのはやさテイクバック、ここまではいい。
しかし、スイングの軌道がうまくない。いまだ修正の途中です。
気持ちいいくらいのフルスイングで三振。
ベンチに帰ってくる顔には悔しさがにじみ出ていました。
いつか、ユウヘイにホームランを打たせてやりたい。打撃でも自信をつけてやりたい。
そのためには思い切った修正をしなくてはいけない、そう思いました。
1死、1、3塁。
9番においたエース、マナト。
こいつもブンブン丸ですが、ここは冷静でした。
ここでボールに手を出さないということは一か八かをやらないということ。
ボールが先行した時点でヒットを打つことよりも、なんとかして塁にでることを選んだ。
左手が本調子でないことも影響していたのかもしれません。
ピッチャー心理をうまくついたというべきか?
ファーボールを選びます。
さぁ満塁。
空気が張り詰めていきます。
流れがイーグルスにあるのを感じる。
活気づくイーグルスベンチ、静寂の本郷ベンチ。
1死満塁で、1番ユウト。
こういう場面には強い男です。もう打つしかない場面。
相手エースも5年生で来年もこの対決はみられるでしょう。
打つには難しいコースの球がばんばんきますが、なんとか当ててファールにする。
相手もさるもの、なにか吹っ切れたように快速球がコースにきます。
見逃し三振。
難しいコースですが、当てに行かないと行けない場面。
内野ゴロで1点の場面。
そこをとれなかった。
流れが本郷さんへ傾きつつある。
2死満塁。ここでこの試合のキーマン、マナヤ。
初回のデッドボールで満足な状態ではありませんが、あいつの代えはいません。
マナヤがショートにいてくれないとうちの守備は落ち着かない。
最高の場面で打順が回ってきました。
こういう粋な計らいをしてくれるから野球の神様は大好きです。
やつなら何とかする。
一か八かをこのチームで一番実践してるのはマナヤ。
あのフルスイングをみたら外野は前に守れないでしょう。
相手エースの渾身のストレートを空振りしてもその信念は揺るがない。
球場全体が一挙手一投足をに息を呑む。
打てるもんなら打ってみろーの直球。
もらったーのフルスイング。
差し込まれましたが、センターとセカンドの間に落ちる。
2死なのでランナーはスタートを切っている。
コウセイが還り、フクダも還る。
マナトが帰るときに、マナヤが痛い足をひきづりながら1、2塁間でおとりになって誘うもそちらが先にアウト。
2死から2点をもぎ取りました。
マナヤのフルスイングが外野を遠ざけた。
そのために間にポテンと落ちた。私はいいほうに解釈します。
結果オーライですが、いろんな運と全員でもぎ取った虎の子の2点。
こういういい運の積み重ね方が今のところうまくいっている。
どっちに転んでもいいようなところで、ほんの少しイーグルスを押してくれている何かがあると思わざるを得ません。
あとは裏を守るのみです。
これがまた簡単な事ではない。
先に2点をとって本郷さんに相当なプレッシャーを与えている。
しかし、強力打線の本郷さんをどうやって封じ込めるか?
守るイーグルスにもプレッシャーがあります。
最初のアウトをとって落ち着きたい。
無死ランナー2塁。
バッターは、あの左の背番号2。
さっき特大のホームランすぎて、デッドラインを越えての三塁打を打たれている。
やばい。この打者はやばい。
最新の注意で追い詰めていくキャッチャータカヤ。あまいところは要求しません。
このあたり。
野球偏差値があるとすれば、75くらいは言っているでしょう。
ツボを押さえている。
私が小学生の時よりもはるかにクレバー。
エースマナトを活かしているのはまちがいなくこのタカヤです。
最近では、守備位置まで視野に入れる。
その先見の目は、ときに私を超えるほどです。
この二人のバッテリーがその強打者を抑える。外野フライに討ち取ります。
まずはワンアウト。
一歩追い詰める。
ところが本郷さんも簡単には終わらせてくれません。
三遊間に渋い当たり。
ショートマナヤ追いつくので精一杯です。
1死1.3塁。
ここでさっきのまずい守備体系を思い出します。
こちらは2点リード。
相手がどうくるかわかりませんが、1塁ランナーが走ったならば、3塁ランナーはあきらめて、1塁ランナーのみを刺すことに専念することを指示しました。
「3塁はいい、1塁を刺せ!」
肉を切らせても骨をたたせない。
この思い切った作戦をでかい声でわかりやすく指示すること。
これでイーグルスのチームとしての迷いは消えます。
この土壇場の状況で、指導者としての私の意志と、プレーヤーとしてのあいつらの意志が重なる。
このイーグルスの覚悟が1塁ランナーを走らせません。
もし、スタートをきったならば、3塁は生還できるがとって1点。
まだ1点差で二死ランナーなしになってしまう。
無理して1塁を活かせるよりも、ここはバッターに任せたほうが得策だという本郷さんの思惑だと思います。
ここはイーグルスが守備ではいますが、逆に本郷さんを追い詰めているような状況。
相手に自由に走らせない状況を作る。
1死1、3塁のまま気合の入った本郷さんのエース。
打席で自分を、チームを鼓舞する気合。敵ながらあっぱれ。
ああいう気持ちあふれるプレーに私は惹かれます。
エースとエースの戦い。
しかし、こちらにはタカヤがいます。
打ち気なバッターを翻弄する配球で追い詰めていく。
タカヤとマナトの渾身の三振を取りに行った一球。
その渾身を打ち返えされる。
大飛球はセンターに・・・ユウヘイ下がる。悲鳴と歓喜が入り混じる。
抜けるか・・・ユウヘイ追いつく、キャッチ。犠牲フライには十分です。
タッチアップで1点を献上。
しかし、ユウヘイよく追いついた。
ユウヘイが4年生の時の下郷での大会を思い出します。
あの時もとんでもない大飛球に追いついてくらいついた。
お前をセンターにしておいてよかったとつくづく思います。
2死1塁。
あと一つ。このほおのき杯決勝の場面であとアウトひとつ。
気は抜けません。
最後まで何があるかわからない。
そんなことはあの守っている9人が一番わかっているでしょう。
あの肉を切らせても骨をたたせない作戦がここでも功を奏している。
1塁にくぎ付けにしているため、ワンヒットでホームに還れない状況。
長打でなければこの譲許を打破できない。
外野手も前進守備をとる必要がない。
守りながらも攻めている。守備でも本郷さんを追い詰める。
イーグルスのいつもの布陣。
あとはやるだけ。
2回ワイルドピッチぎみの暴投がありますが、タカヤのキャッチングに助けられながら、最後の力を振り絞るマナト。
最後の打者を討ち取ります。セカンドゴロ。
歓喜の瞬間です。
この決勝の場面で、あの本郷さんを倒せた。
公式戦で勝ったのはいつ以来でしょう。
5回の引き分け、2回のタイブレークの末に。
できすぎでしょう。
なんでしょうこの感覚は。
イーグルスの全員が研ぎ澄まされた一個の剣になっている。
もとめていたのはこの一体感。
選手、ベンチ、指導者、保護者の一体感。
それを勝って、やり切った。勝ち切った。
今回もぐっときました。
ここまできたかぁ~。
あいつらの顔とお父さんお母さんの顔をみる。
いい顔しています。
こんな貴重な時間を共有できる。
やはりスポ少は最高です。
あいつらに感謝せにゃいかん。
今日は褒めてやりましょう!
5回やって引き分け、6回のタイブレークも引き分け。
実力も気力も拮抗しているイーグルスと本郷さん。
拮抗しているわけではなく、イーグルスに有利な流れになるようにしている。
それなのに上にいけずに、拮抗するところまでしかいけない。
やはり本郷さんは強い。
7回まできた。お互いの疲労の表情がとってみえます。
私はその時点で勝敗を超えた、お互いのチームを称えあう気持ちさえ芽生えました。
「イーグルスも、本郷さんもよくやっている。こんなお互いの全力を出し合った試合。すげぇなこいつらは、ほんとすげぇ。ここまでやったら、どっちが勝ってもヒーローだ。」
疲れ切って、西日も差すあの酷暑中、声を張り上げ、味方を信じ、一丸となって全力を尽くす姿。なんでしょう、勝ちに対する欲望がふぅっと消えました。
そりゃあ、もちろん勝ちたい。
でも、もういい、よくやった。
勝っても負けてもお前らはよくやったと言える試合をしています。
全力を尽くす。
何年か前に、無名の公立校で強力な私学をやぶって全国制覇を成し遂げた佐賀北高校という高校があります。
夏の甲子園の決勝戦、ここまで勝ち上がってきてるのが不思議な無名の公立校佐賀北。
相手は広島の広陵、のちに広島や巨人にプロ野球選手を輩出するほどのタレンぞろいの名門私学の広陵。
その決勝戦のドキュメンタリーを見ました。
8回の裏で0:4で負けている佐賀北。
8裏の攻撃前の円陣で百崎監督はこういったそうです。
「全力を尽くせ!」
4点のビハインド、しかも相手はのちに多くのプロ野球選手を輩出するほどの強豪。
策はなし。
「やるしかねぇ。」
やばいと思う前に、腹をくくった。それを選手にも伝染させた。
ユーチューブで見ながら、
あー、やはりそうかと思いました。
いい監督は最後にふっきれる。
試合を投げる(放棄する)ことなく、選手を追い込むことなく、それまでやってきた自分たちの力をもう一度確認させる。
上手くいく確率はものすごい低いと思います。
相手は強くなればなるほど、そういう展開にしてくれません。
それでも選手の全力を信じる。
その指導者の意図をくみとれる選手もすごい。
「やるしかねぇ」から「やってやる!」への階段をチーム一丸となって駆け上がる。
そんなようなことをわがイーグスルもできるようになってきました。
7回表
2塁にコウセイ、バッターは7番フクダからの下位打線の攻撃です。
7.8.9で簡単にスリーアウトもありえる場面。
託すしかありません。バントはやりません。
本郷さんのエースの体力は無尽蔵。スピードが落ちる気配はない。
追い込まれると弱くなるので、初球からガンガンいこうぜの作戦です。
フクダ、セカンド右側に鋭い当たり、セカンド追いつくもすばやく送球できず、内野安打。
いいところで渋い当たり。フクダの足の速さも味方しました。
無死1、3塁。
ここで8番ユウヘイ。ここは迷いました。
ここまでユウヘイはまったくといっていいほどタイミングがあっていない。
しかし、レツもリョウも難しい場面。
パワーは負けていない。
ここで打ったら、ユウヘイの大きな自信になるだろう。
一か八かに賭けます。
この場面の重要性をユウヘイも分かっています。
相手ピッチャーとも旧知の仲。
打ってやるという気迫がスイングにこめられています。
トップのはやさテイクバック、ここまではいい。
しかし、スイングの軌道がうまくない。いまだ修正の途中です。
気持ちいいくらいのフルスイングで三振。
ベンチに帰ってくる顔には悔しさがにじみ出ていました。
いつか、ユウヘイにホームランを打たせてやりたい。打撃でも自信をつけてやりたい。
そのためには思い切った修正をしなくてはいけない、そう思いました。
1死、1、3塁。
9番においたエース、マナト。
こいつもブンブン丸ですが、ここは冷静でした。
ここでボールに手を出さないということは一か八かをやらないということ。
ボールが先行した時点でヒットを打つことよりも、なんとかして塁にでることを選んだ。
左手が本調子でないことも影響していたのかもしれません。
ピッチャー心理をうまくついたというべきか?
ファーボールを選びます。
さぁ満塁。
空気が張り詰めていきます。
流れがイーグルスにあるのを感じる。
活気づくイーグルスベンチ、静寂の本郷ベンチ。
1死満塁で、1番ユウト。
こういう場面には強い男です。もう打つしかない場面。
相手エースも5年生で来年もこの対決はみられるでしょう。
打つには難しいコースの球がばんばんきますが、なんとか当ててファールにする。
相手もさるもの、なにか吹っ切れたように快速球がコースにきます。
見逃し三振。
難しいコースですが、当てに行かないと行けない場面。
内野ゴロで1点の場面。
そこをとれなかった。
流れが本郷さんへ傾きつつある。
2死満塁。ここでこの試合のキーマン、マナヤ。
初回のデッドボールで満足な状態ではありませんが、あいつの代えはいません。
マナヤがショートにいてくれないとうちの守備は落ち着かない。
最高の場面で打順が回ってきました。
こういう粋な計らいをしてくれるから野球の神様は大好きです。
やつなら何とかする。
一か八かをこのチームで一番実践してるのはマナヤ。
あのフルスイングをみたら外野は前に守れないでしょう。
相手エースの渾身のストレートを空振りしてもその信念は揺るがない。
球場全体が一挙手一投足をに息を呑む。
打てるもんなら打ってみろーの直球。
もらったーのフルスイング。
差し込まれましたが、センターとセカンドの間に落ちる。
2死なのでランナーはスタートを切っている。
コウセイが還り、フクダも還る。
マナトが帰るときに、マナヤが痛い足をひきづりながら1、2塁間でおとりになって誘うもそちらが先にアウト。
2死から2点をもぎ取りました。
マナヤのフルスイングが外野を遠ざけた。
そのために間にポテンと落ちた。私はいいほうに解釈します。
結果オーライですが、いろんな運と全員でもぎ取った虎の子の2点。
こういういい運の積み重ね方が今のところうまくいっている。
どっちに転んでもいいようなところで、ほんの少しイーグルスを押してくれている何かがあると思わざるを得ません。
あとは裏を守るのみです。
これがまた簡単な事ではない。
先に2点をとって本郷さんに相当なプレッシャーを与えている。
しかし、強力打線の本郷さんをどうやって封じ込めるか?
守るイーグルスにもプレッシャーがあります。
最初のアウトをとって落ち着きたい。
無死ランナー2塁。
バッターは、あの左の背番号2。
さっき特大のホームランすぎて、デッドラインを越えての三塁打を打たれている。
やばい。この打者はやばい。
最新の注意で追い詰めていくキャッチャータカヤ。あまいところは要求しません。
このあたり。
野球偏差値があるとすれば、75くらいは言っているでしょう。
ツボを押さえている。
私が小学生の時よりもはるかにクレバー。
エースマナトを活かしているのはまちがいなくこのタカヤです。
最近では、守備位置まで視野に入れる。
その先見の目は、ときに私を超えるほどです。
この二人のバッテリーがその強打者を抑える。外野フライに討ち取ります。
まずはワンアウト。
一歩追い詰める。
ところが本郷さんも簡単には終わらせてくれません。
三遊間に渋い当たり。
ショートマナヤ追いつくので精一杯です。
1死1.3塁。
ここでさっきのまずい守備体系を思い出します。
こちらは2点リード。
相手がどうくるかわかりませんが、1塁ランナーが走ったならば、3塁ランナーはあきらめて、1塁ランナーのみを刺すことに専念することを指示しました。
「3塁はいい、1塁を刺せ!」
肉を切らせても骨をたたせない。
この思い切った作戦をでかい声でわかりやすく指示すること。
これでイーグルスのチームとしての迷いは消えます。
この土壇場の状況で、指導者としての私の意志と、プレーヤーとしてのあいつらの意志が重なる。
このイーグルスの覚悟が1塁ランナーを走らせません。
もし、スタートをきったならば、3塁は生還できるがとって1点。
まだ1点差で二死ランナーなしになってしまう。
無理して1塁を活かせるよりも、ここはバッターに任せたほうが得策だという本郷さんの思惑だと思います。
ここはイーグルスが守備ではいますが、逆に本郷さんを追い詰めているような状況。
相手に自由に走らせない状況を作る。
1死1、3塁のまま気合の入った本郷さんのエース。
打席で自分を、チームを鼓舞する気合。敵ながらあっぱれ。
ああいう気持ちあふれるプレーに私は惹かれます。
エースとエースの戦い。
しかし、こちらにはタカヤがいます。
打ち気なバッターを翻弄する配球で追い詰めていく。
タカヤとマナトの渾身の三振を取りに行った一球。
その渾身を打ち返えされる。
大飛球はセンターに・・・ユウヘイ下がる。悲鳴と歓喜が入り混じる。
抜けるか・・・ユウヘイ追いつく、キャッチ。犠牲フライには十分です。
タッチアップで1点を献上。
しかし、ユウヘイよく追いついた。
ユウヘイが4年生の時の下郷での大会を思い出します。
あの時もとんでもない大飛球に追いついてくらいついた。
お前をセンターにしておいてよかったとつくづく思います。
2死1塁。
あと一つ。このほおのき杯決勝の場面であとアウトひとつ。
気は抜けません。
最後まで何があるかわからない。
そんなことはあの守っている9人が一番わかっているでしょう。
あの肉を切らせても骨をたたせない作戦がここでも功を奏している。
1塁にくぎ付けにしているため、ワンヒットでホームに還れない状況。
長打でなければこの譲許を打破できない。
外野手も前進守備をとる必要がない。
守りながらも攻めている。守備でも本郷さんを追い詰める。
イーグルスのいつもの布陣。
あとはやるだけ。
2回ワイルドピッチぎみの暴投がありますが、タカヤのキャッチングに助けられながら、最後の力を振り絞るマナト。
最後の打者を討ち取ります。セカンドゴロ。
歓喜の瞬間です。
この決勝の場面で、あの本郷さんを倒せた。
公式戦で勝ったのはいつ以来でしょう。
5回の引き分け、2回のタイブレークの末に。
できすぎでしょう。
なんでしょうこの感覚は。
イーグルスの全員が研ぎ澄まされた一個の剣になっている。
もとめていたのはこの一体感。
選手、ベンチ、指導者、保護者の一体感。
それを勝って、やり切った。勝ち切った。
今回もぐっときました。
ここまできたかぁ~。
あいつらの顔とお父さんお母さんの顔をみる。
いい顔しています。
こんな貴重な時間を共有できる。
やはりスポ少は最高です。
あいつらに感謝せにゃいかん。
今日は褒めてやりましょう!
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