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時に笑い、時に苦しみ、時に涙する。すべてはグランドへ。 ソフトボールを通して成長していく小学生とその保護者、スタッフの物語。
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6年生のラストゲーム。
美里親善大会が新鶴吹上グランドで開催されました。
前日からのグランド準備、当日のコート割り当て等保護者の皆様のご協力には感謝の言葉しかありません。
ありがとうございました。

さて、わがイーグルス。
最後なんで互角に戦えるようなチームが来てほしい。
間違っても全国大会にいった関柴さんは隣に来てほしくないなと本気で思っていました。
「関柴さん、こないで。関柴さんは避けたい。」
そんな弱気な私を見透かしたのか、野球の神様は大当たりをプレゼントしてくれました。
1回戦、VS関柴スポ少さん。
「なんでだー、あかん。」
数分、本気で落ち込みました。
ですが、落ち込んでいてもこの事実は変えられません。
考えようによっては、関柴さんとは決勝戦でしか戦えない相手。
逆に考えれば、疲れ切っていない初戦で最強の関柴さんと戦えることはチャンスなんじゃないか?
切り替えました。
100回やったら1回くらいは勝てるかもしれません。
今日がその1回であったら最高でしょう。
大阪夏の陣に臨む真田幸村の心境です。

先発を誰にするか?
悩みました。最強打線を相手にして、レツとユウトどちらがいいか?
どちらかといえばユウトのほうが安定しています。
ですが、一本調子になりやすい。
レツは機をみて相手の打ち気をそぐタイミングをしっている。
この打線であればショートはユウトのほうがいい。
であれば、レツ。レツにかけました。

私が何も言わずとも、先攻を引いてきたユウト。
先制攻撃しかないことをわかっています。
先手をとってロースコアに持ち込む。もしくは最大の運を発揮してスコアレスドロー。
ここしか勝機はありません。
今日のオーダーです。

打順守備
1 6 ユウト
2 2 ユウキ
3 1 レツ
4 3 リョウ
5 4 ルイ
6 5 タイセイ
7 8 タケル
8 9 レント
9 7 ハルヤ 

この大一番に10回に1回のヨウスケがいないのは痛いですが、この布陣で臨みます。

初回は、一番当たっている3人を並べますが3者凡退。
これは1点とれるかどうか?連打は期待できません。

裏、先頭打者。見るからに足が速くてパンチ力がありそうです。
しかし、気づきました。
打力に自信があるあまり、ボール球に手を出す。
荒れ球のレツを打ちあぐねている様子。
積極性が裏目に出てくれています。
なかなかつかまらない、そのフラストレーションを感じました。
これがつかまったら、イーグルスに勝ち目はありません。
どこまでレツがいけるか?
そして、ショートに置いたユウトのところに強くむつかしいゴロがバンバンきますが、今日のユウトは送球もいつも以上に慎重に投げています。
リョウに対する優しさを感じます。
そして糸を引くような送球。少し高めに伸びてくるのでリョウでなければ捕れないでしょう。
6年生三人が躍動している。
成長のあかしをいかんなく保護者と指導者の前で発揮してくれています。

レツを投げさせてよかった。
ユウトをショートにおいてよかった。
リョウをファーストにおいてよかった。
お前たちがイーグルスにいてくれてよかった。
お前たちといっしょにソフトボールがやれてよかった。
目頭が熱くなります。


それでも関柴さんの猛攻の前に2点を失います。
県大会優勝チームを相手に初回を2点で抑える。
いつ、大崩れしてもおかしくないところをよく持ちこたえている。
負けているのにこんなにも楽しい試合は初めてです。
全力を出し切っているからでしょうね。
関柴さんとやりたくなかったですが、今は関柴さんでよかったと思います。
それでもその上をいく関柴さんはやはりすごい。
上をいかれてはいますが、相手にとって不足はないと全員が思っている。
「俺達でもやれる!」
その自信が最後の最後の試合にきてみなぎっています。
だから負けていても楽しい。
10回に1回しか当たらなくても、3球三振でも今の自分のもてうる限りの力でぶつかっている。

そして今のところ、それが功を奏している。
イーグルスは全く打てないので、ランナーはでませんが、関柴さんは毎回ランナーがでます。
いつもはミスがでそうな場面を無難に抑えている。
ぎりぎりのところで持ちこたえている。
大崩れしません。
二死から最後はショート、ユウト → ファースト、リョウでシャットアウト。
負けていても気持ちいいプレー。

そんなプレーに神様のご褒美でしょうか?
1番ユウトがレフト前に運び、初ヒット。レフトがまたついている間にセカンドまで到達する抜け目なさ。
手打ち、手打ち、手打ちをするな!と指摘し続けてきましたが、最後まで手打ちを通してくれました。
ただ本人に聞いてみると左方向への意識はあったとのこと。
本人は本人なりに考えての技ありの一本だったようです。
速球に対する対応力、負けん気の強さ、ユウトを1番のリードオフマンとして使い続けてきた理由を証明するには十分なヒットでした。

さぁ反撃開始!
自分たちよりも強大な相手に対して立ち向かうことが楽しい。
なんとかして、2死になる前に3塁に到達しておきたい。
その形にしておけば、内野ゴロでもノーヒットで得点できる。
1-2の形にしておけば、終盤なにがあるかわからない。
そんな計算を立てていると、ユウキがピーゴロ。ピーが投げる好きに三塁陥落かと思っていると、ユウト、スタートを切っています。
百戦錬磨の関柴さんのエース、状況をよく見ています。
三塁余裕でタッチアウト。
普段であれば、がっとばすところですが、この球を打って塁にでれるのはユウト、レツ、リョウくらい。
怒りをぐっと飲み込みました。
反撃の芽は断たれた。
その裏に、強烈な打球のセンターオーバーなどをくらって3点を追加されます。
それでもまだコールドにはなっておらず、なんとか体裁を保っています。
6年生に限らず、5年生、4年生も精いっぱいやっている。
今の段階のベストゲームでしょう。

ラストゲームがベストゲーム。

0-5で負けはしましたが、楽しい試合でした。
最後に関柴さんと全力を出し切ってやれてよかった。
6年生の小学生のイーグルスとしてのスポ少は終わりました。

最後のミーティング。
負けはしたが、よくやったと6年生をほめました。
ひとりひとりの顔を見ながら話す。
リョウ、レツ、ユウト、こいつらの顔をみながら話すことも後なくなるのかと思うとぐっときましたが、なんとか踏みとどまりました。

いい顔をしている。
そしてこのこらはもう次のステージを見ている。
未来が前途洋々と開けていると信じて疑わない。
「野球だったら・・・」
そんな会話をしていました。

たった3人でよく最後までやり抜いた。
この3人はほめることよりも、がっとばすほうが多かった。
今思えば、もっと褒めてやるべきだったかもしれません。
ピッチングになやみながらも相手をかわすことにかけてはピカイチのレツ。
キャッチャーに悩み、レツ、ユウトとぶつかりながら泣きながら自分を見つめなおしたリョウ。
優れた先輩の残像を追い求めながらうまくチームを引っ張れないことに悩んだ泣き虫キャプテンユウト。
三者三様の苦悩と成長がありました。
シーズン終盤の試合の前に
「今日の試合は失敗してもくさい顔をしないで全力でプレーをやり抜こう!」
キャプテン、ユウトのこの言葉を聞いた時、指導者をやっててよかったなと思いました。
プレーもさることながら、こころが成長している。
たくましくなったな。人の上に立つということが少しわかったかな。
そう思いました。
いままで言ってきた数々の厳しい言葉、パワハラまがいの言葉もあったと思います。
それが通じたことで胸がいっぱいになりました。
ソフトボールを通して、まがりなりにもわかりあえたなという自己満足に浸る。
自己満足でいいんです。
今年のソフトボールスポ少もよかったなと思わせてくれる。
毎年思います。
この子たちはこの先どんなふうに育っていくんだろう。
でも、俺の出番はここまで。
あとはこの先よき友達、よき指導者に出会ってくれることを願うのみです。

今まで親身になって、ご協力をいただきました6年生の保護者、その他の保護者のみなさまに感謝申し上げます。
今シーズンもありがとうございました。



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