時に笑い、時に苦しみ、時に涙する。すべてはグランドへ。
ソフトボールを通して成長していく小学生とその保護者、スタッフの物語。
話は前後します。
先週の田村市大多鬼丸杯、第二試合。
相手は、岳下スポ少さん。
1日目の最後の試合となった第六試合。
待ちました。待ちに待って飽きてきた。
そんでもひさびさの1回戦突破の高揚感が、集中力のダムの決壊を防いでくれている。
相手を外側から見て分析します。
投手力、守備力、打撃力、総力。
まあ大体同じくらいから、少し上だと思います。
先手をとって、守り切る。
自分たちのペースで出来れば、勝機はあると見ました。
先攻は相手にとられたようです。
先制して逃げ切る。
そのためにも、上位で得点、2点以上欲しいところ。
このところ、リードオフマンとして機能しているレント。やはり、足が速いというのはいい。
ショートのエラーで出塁します。
さぁ出ました。
ここは盗塁したいところですが、相手キャッチャーの肩が良さそう。
2番のユウキは何でも出来る。万能型。
このところ練習しているエンドランで仕掛けます。
セカンドの右を抜けてセンターに。
打球が速いのでセンターも追いつけない。
セカンドのカバーミスっぽい。
半分以上ラッキーですが、ホームランになりました。
たった二人で2点。
このコンビは、翼くん岬くんのゴールデンコンビ並です。
幸先よく2点を奪い、いっきにビックイニングにしたいところですが、後続のクリーンナップが続きません。この回は2点どまり。
裏の岳下さんの攻撃。
先制点の効果を倍増させるためには、その裏をゼロでおさえる。そのためには1番を出さないように、細心の注意を払わなくてはいけない。
ハルヤユウキバッテリー、分かっているようです。
追い込みを早く、それでいて軽率に甘いところに入らない。石橋をたたいて渡る。
それでも打ってくるバッターはやはりいいバッター。ライト前に運ばれます。
相手ベンチ、最近調子のいいユウキャノンを見て、盗塁ではなく送りバント。手堅い。
どのチームも3番バッターはヤバイやつがいる打順。
そしてスコアリングポジション。
相手にとっては好機。味方にとってはピンチ。
ここを破られるか、守り切るかが勝敗に大きくかかわってきます。
打たれれば、相手が盛り返し、抑えればイーグルスがますます調子づく。
ここは抑えました。ゼロに。
こう言うところが、強くなっていると実感させてくれます。
ランナーを出しながらも、ワイルドピッチ、パスボールなどつまらないミスをしなくなってきた。
2回にさらに1点の追加点。
これは、下位打線がでて、1番レントから始まる上位打線できっちりかえす。
まるで、強いチームの得点の仕方です。
打撃にしても、簡単には終わらなくなってきた。
たとえアウトになったとしても、シブトサを残す。それは、次の打席、次の次の打席にいきるはずです。
2回裏は相手も下位打線。
だからといって油断してはいけない。1番だめなのがファーボール。
抑えられるところはきっちり抑えておく。
この定石からはずれると、敗北の歌が近づいてきます。
三振、ゴロ、ゴロ、3人できっちり抑えます。
またしても余裕ができる。
3回は、3番タイセイから。
今のイーグルスでもっとも信頼できるバッターです。
先頭で打ってよし、チャンスで打ってよし!
状況に応じて、今の自分に求められているバッティングはどういうバッティングかを考えて、実行しようとするイーグルスには数少ないタイプ。
その思考の打撃はまさにチームバッティング。
こういう男=漢(おとこ)はいいチーム、いい漫画には欠かせません。
三国志の諸葛亮、伊達政宗に片倉小十郎、銀英伝のキルヒアイス、腕の立つ参謀役。
そんなタイセイ、ライト前に運びます。
次はこのところ悩める主砲ルイ。
考え過ぎるのか、前の失敗を引きずるタイプです。だからある意味たいへん。
彼にとっての特効薬はいい結果。
いろんな人がいろんなアドバイスをしてくれます。
それは厚意からくるものなんでしょうが、その期待に応えられていない分、それがプレッシャーになっているようにも見えます。
そしてフォームを崩したり、変にチカラが入っている。チャンスに打てないから、ますます打てない、落ち込むという悪循環に陥る。
自分になにが足りないのか、何が適しているかを最後に選ぶのはルイ自身。
1回2回の失敗でうまくいくわけなんてないんです。
この先、こういう場面はいくらでも出てくる。
じーっとしているのも手ですが、もがいてもがいてもがきまくる。
まわりとぶつかってもいいんです、何回も泣いてもいいんです。まだまだ未熟、人は一生未熟なんてますから。
ここは苦しいところですが、自分自身で乗り越えていくしかありません。
エラーでもポテンヒットでもいいんです。
どんなにどろくさくてもいいので、まずは打って塁にでること。
人はその小さな自信の積み重ねで大人になっていく。
壁をぶち破れルイ!お前なら出来る!
まだまだ肩に力が入っているスイングですが、もともとスイングは速いので打球が三遊間を切り裂きます。レフト前ヒット。
ルイ、笑顔。
さあ、ノーアウト1.2塁、追加点のチャンスでヨウスケ、タケル、ヒロヤの6年生トリオ。1点は入るべと思っていましたが、セカンドフライ、セカンドゴロ、セカンドゴロ、セカンド三連発できっちり抑えられます。敵ながらナイス、セカンド!
逆に、何してんだ、このダメダメ6年生トリオは。
ここで中押しして、相手のやる気をそいでおきたかった。
だんだん終盤です。この裏は9番から、まずはきっちり打ち取ります。
この9番は絶対に出してはいけない。
このあたりハルヤユウキバッテリーわかってきました。
それを当たり前に実践できる。
強くなってきている証拠です。
次は左の1番。出すと足が速くてやっかいなので慎重な攻め方。
きわどいところにボールを三つ連続の後、ストライク二連。
スリーボールになっても簡単にファーボールを与えなくなったところも強くなりました。
なんか最近、ハルヤがいいピッチャーに見えてきます。
スリーボール、ツーストライクのフルカウントから勝負にいったところを強打されます。
切れながらレフトへヒット性のあたり。
タケル、バウンドの処理を誤ります。
左打者特有のスピンを計算に入れずに動いた。
シングルヒットでいいところをツーベースにしてしまった。
こういう小さいミスがいのちとりになります。
この上にいくのならば、こういうところを修正していかないと。
先頭の9番バッター、打ち取っておいてよかった。
ファーボールで出していたら1点の場面でした。
転ばぬ先の杖ではありませんが、事前に大きな痛手にならない手が打てている。
こういうところもイーグルスが強くなっていると実感するところです。
とはいえランナー出してしまった。
この得点差であればバントも予想されますが、ねばられて結局ファーボール。
一二塁となって3番にレフト前。
足が速い1番が帰って1点を返されます。
なおも1.3塁ランナーふたりを背負っているピンチ。
そして、チーム全体が落ち込んでいる中、ピッチャーも落ち込んでファーボール。さらに満塁でピンチ崖っぷち。
あーこりぁやべえなあ、と指揮官があたふたしてる中、冷静に目を配らしている3人がいました。
リードが大きいとみたキャッチャーユウキ、三塁に牽制。
ここで、きっちりタイセイがベースに入っている。
その後方にレフトタケルのカバーも見えました。
打ち合わせなしに3人がまっすぐになっている。
3点を結ぶ星座のように。スリースターズと名付けましょう。
この瞬間、こいつら間違いなく強くなっていると確信しました。
こんなプレーが私の指示もなく、できるようになった。
またしてもジーンとくる。
たのもしいじゃねぇか、泣かせんじゃねえぞ、このヤロー。
子供たちの成長にはおどろかされる。
こういうところが指導者冥利に尽きると思わせてくれる。
野球の神様のご褒美だと思っています。
まだツーアウト。
もうワンアウト残ってますが、このアウトはみんなを勢いづけました。
全員がいける!守り切れる!と盛り返した。
3人の連携プレーは、沈んでいた空気をいっぺんさせました。
こういうプレーは、脳内麻薬、してやったり効果を生み、チーム全員に伝染していく。
場の空気を変えるビックプレー。
最後はハルヤ、ファーストゴロに打ち取ります。
これもケンタ難しい打球でしたがよく裁きました。
6年生がびひってまっさおになってる中、4.5年生がいきいき躍動する。
この方程式ができあがりつつある。
その中で、虎視眈々と相手のスキを見逃さないユウキは、スナイパーのようです。
その動きを読んでいるタイセイ。
まさにあうんの呼吸。
流れを読んでカバーに入るタケル、まあまあです。
この絶体絶命のピンチを全員で乗り切った。
私たち指導者もそうでしょうが、毎回毎回負けても負けても応援に来てくれる保護者のみなさんもこういう、ソフトボールを仲間と一緒にやっている、このいきいきした子供たちの顔が見たかった。
それがまさにいま眼前にある。
こんなにうれしいことはありません。
選手、指導者、保護者が一体となる時間帯。
こんなに至福の時はないでしょう!
あとは、やるべきことをあたりまえにやりさえすれば、負けるはずがない。
ここは今後の戦いに勢いをつけるためにも絶対に負けられない。
勝ち切ってやる!
最終回の表の攻撃に入ります。
8番おかわりケンタから。
あえて8番においている。この重しがじわじわと効いてきます。
この男も試合の流れを分かってます。
分かっていても実際にやることは難しい。
それをいとも簡単にレフト前に運びます。ヒット。
強打者特有のオーラさえ漂います。
が、足はないんで、すかさずレンに代走を頼みます。
1点差で9番ハルヤ、これまでの経験からハルヤは私にいってきています。
「俺はエンドランではなく、バントのほうがいいよ!」
その言葉を信じます。
バントのサイン。ハルヤ有言実行で一発できっちりきめます。ナイスバント。
こういうところで一発できめること、なにほどチームを勢いづけるでしょう。
自分のできることとできないことをわかっているハルヤの自己分析というか自己暗示の勝利です。
さあ、ここから1番レント。2番ユウキのゴールデンコンビ&調子乗っちゃってバッタータイセイの5年トリオ。
ここで、点数をとってきっちり勝ちきる!
レント初球を鮮やかにレフト前にはじき返します。レントは、ここ試合三打席全ての打席で出塁しています。
逆方向の意識が徹底しています。
リードオフマンとしての役目を果たしている。
チャンス広げます。
そして、我が家のユウキャノン!の登場。
私の頭の中では、横浜DNAの筒香嘉智選手の応援歌が流れています。
♪たきねの空高く、ホームランかっ飛ばせ!ユウーキ!
一三塁でユウキ、サインはありません。後は任せた。
この送り出し方で、タイキ、タカヤ、ユウキの三兄弟の背中を見守ってきました。
やつらなら、やつなら、ユウキならドアスイングだけど打ってくれる!
そのみんなを思いをのせて、初球をフルスイング!
打球は虹の架け橋のようなきれいな放物線を描いて左中間を切り裂きました。
打った瞬間にそれと分かるホームラン!
沸き上がる歓声、歓喜!
思えばこの兄弟のもとには、なぜ身の震えるようなチャンスの場面が転がり込んでくるのか?
そして、この春にはその場面で三振して泣き崩れたユウキがいた。
しかし、今は違います。
自らの手でチームを勝利に導く1打。
お見事です。
またしても泣かせんじゃねえぞ、このヤロー。
この後も攻撃の手は休めません。
タイセイはセカンドフライながら、ルイが二塁打。
相手のスキをつく三盗。パスボールで返って1点追加点。
ヨウスケがレフトフライでこの回一挙に4点を追加し点差を五点とします。
相手の士気は十分にそいでますが、何があるか分からないのがソフトボール。
このあたり、私が言わなくても選手たちはわかっている。
あーこの感覚覚えています。
チームが強くなっていくとき、それは私たち指導者の手を離れていくとき。
状況を把握し、自分たちで考えて行動しはじめるとき。
コウダイとき、タカヤのときに感じたもの。
子離れと一緒なのかもしれません。
頼もしいながらも一抹の寂しさを感じる時です。
そしてこいつらがどこまでいけるか見届けたくなる。
最終回の裏、先頭バッターをきっちり打ち取り、三振をとり、ファーストエラーはあったものの最後はハルヤ、素早いピッチャーゴロをさばいてスリーアウト、ゲームセット!
快心の試合でした。
この勝利は今年のイーグルスに大空へ羽ばたく翼をもたらしました。
「俺たちはやれる!俺たちは通用する!」
大きな自信を得ました。
歯車がガッチリ組み合った音が聞こえました。
後は、慢心せず、ここが1番こわいところです。
でも、どうでしょう。
基本調子こきの集団なんで、どんどん調子こかせたほうがいいのかも。
ただ相手チームへのリスペクト、謙虚さを忘れては味方してくれる野球の神様も味方してくれません。
そのあたりもわきまえて、どのチームよりも自分たちのソフトボールどんな場面でも貫けるイーグルスであっほしいと思います。
かくして、イーグルスは創部以来の大多鬼丸杯3回戦の二日目へ。
これは全国大会にいったコウダイ世代でさえも成し遂げたことがない快挙です。
大きな手応えを確かめたイーグルス、二日目に挑みました!
先週の田村市大多鬼丸杯、第二試合。
相手は、岳下スポ少さん。
1日目の最後の試合となった第六試合。
待ちました。待ちに待って飽きてきた。
そんでもひさびさの1回戦突破の高揚感が、集中力のダムの決壊を防いでくれている。
相手を外側から見て分析します。
投手力、守備力、打撃力、総力。
まあ大体同じくらいから、少し上だと思います。
先手をとって、守り切る。
自分たちのペースで出来れば、勝機はあると見ました。
先攻は相手にとられたようです。
先制して逃げ切る。
そのためにも、上位で得点、2点以上欲しいところ。
このところ、リードオフマンとして機能しているレント。やはり、足が速いというのはいい。
ショートのエラーで出塁します。
さぁ出ました。
ここは盗塁したいところですが、相手キャッチャーの肩が良さそう。
2番のユウキは何でも出来る。万能型。
このところ練習しているエンドランで仕掛けます。
セカンドの右を抜けてセンターに。
打球が速いのでセンターも追いつけない。
セカンドのカバーミスっぽい。
半分以上ラッキーですが、ホームランになりました。
たった二人で2点。
このコンビは、翼くん岬くんのゴールデンコンビ並です。
幸先よく2点を奪い、いっきにビックイニングにしたいところですが、後続のクリーンナップが続きません。この回は2点どまり。
裏の岳下さんの攻撃。
先制点の効果を倍増させるためには、その裏をゼロでおさえる。そのためには1番を出さないように、細心の注意を払わなくてはいけない。
ハルヤユウキバッテリー、分かっているようです。
追い込みを早く、それでいて軽率に甘いところに入らない。石橋をたたいて渡る。
それでも打ってくるバッターはやはりいいバッター。ライト前に運ばれます。
相手ベンチ、最近調子のいいユウキャノンを見て、盗塁ではなく送りバント。手堅い。
どのチームも3番バッターはヤバイやつがいる打順。
そしてスコアリングポジション。
相手にとっては好機。味方にとってはピンチ。
ここを破られるか、守り切るかが勝敗に大きくかかわってきます。
打たれれば、相手が盛り返し、抑えればイーグルスがますます調子づく。
ここは抑えました。ゼロに。
こう言うところが、強くなっていると実感させてくれます。
ランナーを出しながらも、ワイルドピッチ、パスボールなどつまらないミスをしなくなってきた。
2回にさらに1点の追加点。
これは、下位打線がでて、1番レントから始まる上位打線できっちりかえす。
まるで、強いチームの得点の仕方です。
打撃にしても、簡単には終わらなくなってきた。
たとえアウトになったとしても、シブトサを残す。それは、次の打席、次の次の打席にいきるはずです。
2回裏は相手も下位打線。
だからといって油断してはいけない。1番だめなのがファーボール。
抑えられるところはきっちり抑えておく。
この定石からはずれると、敗北の歌が近づいてきます。
三振、ゴロ、ゴロ、3人できっちり抑えます。
またしても余裕ができる。
3回は、3番タイセイから。
今のイーグルスでもっとも信頼できるバッターです。
先頭で打ってよし、チャンスで打ってよし!
状況に応じて、今の自分に求められているバッティングはどういうバッティングかを考えて、実行しようとするイーグルスには数少ないタイプ。
その思考の打撃はまさにチームバッティング。
こういう男=漢(おとこ)はいいチーム、いい漫画には欠かせません。
三国志の諸葛亮、伊達政宗に片倉小十郎、銀英伝のキルヒアイス、腕の立つ参謀役。
そんなタイセイ、ライト前に運びます。
次はこのところ悩める主砲ルイ。
考え過ぎるのか、前の失敗を引きずるタイプです。だからある意味たいへん。
彼にとっての特効薬はいい結果。
いろんな人がいろんなアドバイスをしてくれます。
それは厚意からくるものなんでしょうが、その期待に応えられていない分、それがプレッシャーになっているようにも見えます。
そしてフォームを崩したり、変にチカラが入っている。チャンスに打てないから、ますます打てない、落ち込むという悪循環に陥る。
自分になにが足りないのか、何が適しているかを最後に選ぶのはルイ自身。
1回2回の失敗でうまくいくわけなんてないんです。
この先、こういう場面はいくらでも出てくる。
じーっとしているのも手ですが、もがいてもがいてもがきまくる。
まわりとぶつかってもいいんです、何回も泣いてもいいんです。まだまだ未熟、人は一生未熟なんてますから。
ここは苦しいところですが、自分自身で乗り越えていくしかありません。
エラーでもポテンヒットでもいいんです。
どんなにどろくさくてもいいので、まずは打って塁にでること。
人はその小さな自信の積み重ねで大人になっていく。
壁をぶち破れルイ!お前なら出来る!
まだまだ肩に力が入っているスイングですが、もともとスイングは速いので打球が三遊間を切り裂きます。レフト前ヒット。
ルイ、笑顔。
さあ、ノーアウト1.2塁、追加点のチャンスでヨウスケ、タケル、ヒロヤの6年生トリオ。1点は入るべと思っていましたが、セカンドフライ、セカンドゴロ、セカンドゴロ、セカンド三連発できっちり抑えられます。敵ながらナイス、セカンド!
逆に、何してんだ、このダメダメ6年生トリオは。
ここで中押しして、相手のやる気をそいでおきたかった。
だんだん終盤です。この裏は9番から、まずはきっちり打ち取ります。
この9番は絶対に出してはいけない。
このあたりハルヤユウキバッテリーわかってきました。
それを当たり前に実践できる。
強くなってきている証拠です。
次は左の1番。出すと足が速くてやっかいなので慎重な攻め方。
きわどいところにボールを三つ連続の後、ストライク二連。
スリーボールになっても簡単にファーボールを与えなくなったところも強くなりました。
なんか最近、ハルヤがいいピッチャーに見えてきます。
スリーボール、ツーストライクのフルカウントから勝負にいったところを強打されます。
切れながらレフトへヒット性のあたり。
タケル、バウンドの処理を誤ります。
左打者特有のスピンを計算に入れずに動いた。
シングルヒットでいいところをツーベースにしてしまった。
こういう小さいミスがいのちとりになります。
この上にいくのならば、こういうところを修正していかないと。
先頭の9番バッター、打ち取っておいてよかった。
ファーボールで出していたら1点の場面でした。
転ばぬ先の杖ではありませんが、事前に大きな痛手にならない手が打てている。
こういうところもイーグルスが強くなっていると実感するところです。
とはいえランナー出してしまった。
この得点差であればバントも予想されますが、ねばられて結局ファーボール。
一二塁となって3番にレフト前。
足が速い1番が帰って1点を返されます。
なおも1.3塁ランナーふたりを背負っているピンチ。
そして、チーム全体が落ち込んでいる中、ピッチャーも落ち込んでファーボール。さらに満塁でピンチ崖っぷち。
あーこりぁやべえなあ、と指揮官があたふたしてる中、冷静に目を配らしている3人がいました。
リードが大きいとみたキャッチャーユウキ、三塁に牽制。
ここで、きっちりタイセイがベースに入っている。
その後方にレフトタケルのカバーも見えました。
打ち合わせなしに3人がまっすぐになっている。
3点を結ぶ星座のように。スリースターズと名付けましょう。
この瞬間、こいつら間違いなく強くなっていると確信しました。
こんなプレーが私の指示もなく、できるようになった。
またしてもジーンとくる。
たのもしいじゃねぇか、泣かせんじゃねえぞ、このヤロー。
子供たちの成長にはおどろかされる。
こういうところが指導者冥利に尽きると思わせてくれる。
野球の神様のご褒美だと思っています。
まだツーアウト。
もうワンアウト残ってますが、このアウトはみんなを勢いづけました。
全員がいける!守り切れる!と盛り返した。
3人の連携プレーは、沈んでいた空気をいっぺんさせました。
こういうプレーは、脳内麻薬、してやったり効果を生み、チーム全員に伝染していく。
場の空気を変えるビックプレー。
最後はハルヤ、ファーストゴロに打ち取ります。
これもケンタ難しい打球でしたがよく裁きました。
6年生がびひってまっさおになってる中、4.5年生がいきいき躍動する。
この方程式ができあがりつつある。
その中で、虎視眈々と相手のスキを見逃さないユウキは、スナイパーのようです。
その動きを読んでいるタイセイ。
まさにあうんの呼吸。
流れを読んでカバーに入るタケル、まあまあです。
この絶体絶命のピンチを全員で乗り切った。
私たち指導者もそうでしょうが、毎回毎回負けても負けても応援に来てくれる保護者のみなさんもこういう、ソフトボールを仲間と一緒にやっている、このいきいきした子供たちの顔が見たかった。
それがまさにいま眼前にある。
こんなにうれしいことはありません。
選手、指導者、保護者が一体となる時間帯。
こんなに至福の時はないでしょう!
あとは、やるべきことをあたりまえにやりさえすれば、負けるはずがない。
ここは今後の戦いに勢いをつけるためにも絶対に負けられない。
勝ち切ってやる!
最終回の表の攻撃に入ります。
8番おかわりケンタから。
あえて8番においている。この重しがじわじわと効いてきます。
この男も試合の流れを分かってます。
分かっていても実際にやることは難しい。
それをいとも簡単にレフト前に運びます。ヒット。
強打者特有のオーラさえ漂います。
が、足はないんで、すかさずレンに代走を頼みます。
1点差で9番ハルヤ、これまでの経験からハルヤは私にいってきています。
「俺はエンドランではなく、バントのほうがいいよ!」
その言葉を信じます。
バントのサイン。ハルヤ有言実行で一発できっちりきめます。ナイスバント。
こういうところで一発できめること、なにほどチームを勢いづけるでしょう。
自分のできることとできないことをわかっているハルヤの自己分析というか自己暗示の勝利です。
さあ、ここから1番レント。2番ユウキのゴールデンコンビ&調子乗っちゃってバッタータイセイの5年トリオ。
ここで、点数をとってきっちり勝ちきる!
レント初球を鮮やかにレフト前にはじき返します。レントは、ここ試合三打席全ての打席で出塁しています。
逆方向の意識が徹底しています。
リードオフマンとしての役目を果たしている。
チャンス広げます。
そして、我が家のユウキャノン!の登場。
私の頭の中では、横浜DNAの筒香嘉智選手の応援歌が流れています。
♪たきねの空高く、ホームランかっ飛ばせ!ユウーキ!
一三塁でユウキ、サインはありません。後は任せた。
この送り出し方で、タイキ、タカヤ、ユウキの三兄弟の背中を見守ってきました。
やつらなら、やつなら、ユウキならドアスイングだけど打ってくれる!
そのみんなを思いをのせて、初球をフルスイング!
打球は虹の架け橋のようなきれいな放物線を描いて左中間を切り裂きました。
打った瞬間にそれと分かるホームラン!
沸き上がる歓声、歓喜!
思えばこの兄弟のもとには、なぜ身の震えるようなチャンスの場面が転がり込んでくるのか?
そして、この春にはその場面で三振して泣き崩れたユウキがいた。
しかし、今は違います。
自らの手でチームを勝利に導く1打。
お見事です。
またしても泣かせんじゃねえぞ、このヤロー。
この後も攻撃の手は休めません。
タイセイはセカンドフライながら、ルイが二塁打。
相手のスキをつく三盗。パスボールで返って1点追加点。
ヨウスケがレフトフライでこの回一挙に4点を追加し点差を五点とします。
相手の士気は十分にそいでますが、何があるか分からないのがソフトボール。
このあたり、私が言わなくても選手たちはわかっている。
あーこの感覚覚えています。
チームが強くなっていくとき、それは私たち指導者の手を離れていくとき。
状況を把握し、自分たちで考えて行動しはじめるとき。
コウダイとき、タカヤのときに感じたもの。
子離れと一緒なのかもしれません。
頼もしいながらも一抹の寂しさを感じる時です。
そしてこいつらがどこまでいけるか見届けたくなる。
最終回の裏、先頭バッターをきっちり打ち取り、三振をとり、ファーストエラーはあったものの最後はハルヤ、素早いピッチャーゴロをさばいてスリーアウト、ゲームセット!
快心の試合でした。
この勝利は今年のイーグルスに大空へ羽ばたく翼をもたらしました。
「俺たちはやれる!俺たちは通用する!」
大きな自信を得ました。
歯車がガッチリ組み合った音が聞こえました。
後は、慢心せず、ここが1番こわいところです。
でも、どうでしょう。
基本調子こきの集団なんで、どんどん調子こかせたほうがいいのかも。
ただ相手チームへのリスペクト、謙虚さを忘れては味方してくれる野球の神様も味方してくれません。
そのあたりもわきまえて、どのチームよりも自分たちのソフトボールどんな場面でも貫けるイーグルスであっほしいと思います。
かくして、イーグルスは創部以来の大多鬼丸杯3回戦の二日目へ。
これは全国大会にいったコウダイ世代でさえも成し遂げたことがない快挙です。
大きな手応えを確かめたイーグルス、二日目に挑みました!
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