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時に笑い、時に苦しみ、時に涙する。すべてはグランドへ。 ソフトボールを通して成長していく小学生とその保護者、スタッフの物語。
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昨日のスコアブックを見返してみます。
最後のホームラン、ひし形に囲うんですけどその記入がない。
記入する気もなく、してやられたと、ただぼう然と右中間を抜けていったボールと追っていくユリアとレントを見ていたことを思い出しました。

最終回、連続ヒットとエラーで2点を献上した後、タイムを取りました。
チームにやべぇやべぇ感が漂い、ずんずんと敗北の歌が遠くで聞こえてきました。
この空気を変えたい。
一瞬とはいえ、物理的に流れを断ち切れるのがタイムです。これが監督の権限。
回数が限られているタイムをどこでとるか?
ここが名監督の見せどころ。
この夏の金足農業中泉監督、大阪桐蔭の西谷監督は実にいいタイミングでタイムをとります。

昔は、タイムをとるのが嫌いでしたが、その効果に気づいてからとるようになりました。

マウンドに皆が集まってくる。
ランナーがいなくなった方が守りやすいこと、点差があるのでアウトはすべてファーストでとること、打順は7番からの下位打線にであることの確認でした。
あたふたしているやつらにひと息いれてやる意図がありました。
言っている最中も、みんな目が泳いでいました。
どうしようもない不安が見てとれますが、まだ闘志の炎は消えていない。
この時点では、いける!のりきれる!と思ってました。

このタイムで、一息ついた。
タイムは、魔法です。


ケンタ、7番を三振にとり、ワンアウトで2点差。よし、いける!
あとアウト2つで、8.9番。
普通ならば、計算してアウトをとれる打線。
ところが、この8番にストレートのファーボール。
誰もが、よしいける!大丈夫だ!と安心したところで、真逆の悪い結果。
なにがあるかわかりませんね。
あのケンタでさえも動揺の色が見える。

この試合の流れを大きく変えたファーボールでした。

心理的に、体力的に大きなダメージとなります。
ヤバイぞ、ヤバイぞという空気。
天秤が、ほおのきさんに傾いた瞬間でした。
息を吹き返えした。活気づくベンチ、応援団。

明らかに球は走っていなかった。
抑えのケンタに疲労が見えましたが、故障しているレントをマウンドに戻すことはできない。
かといってユリアはこの場面では、プレッシャーがかかりすぎる。

どうする?俺。

私の計算がはじき出したのは、ケンタでいく。
この場面を乗り切ったら、自信がついてもっとタフなクローザーになって欲しいという願いからでした。

勝負師でない、気心をおこしてしまった。
この場面は、希望や祈りではなく、冷静な分析官、アナライザーでなくてはならない。
それを忘れていました。
こうあって欲しいなどどいう希望は、まず通らない。他力本願になっていた。
なんども経験していることなのに、希望、願望を優先させた。

終わった結果から、たらればの話になります。
もうひとつの選択肢。8番にファーボールを与えた時点でユリアにチェンジしていたらどうなっていたか?

クローザーとしてのケンタの異変を見抜けなかった。見抜けなかったというより、気づいていて、大丈夫だとたかをくくっていた。
ケンタが抑えて欲しいという願い。
大丈夫であって欲しいと楽観していました。
ここはマイナス思考であるべきだったか?
臆病者であるべきだったか?
答えはありません。
いい結果が出たほうが、正解なんです。
今回はいい結果にならなかった。
ということは、どこかに間違いが合った。
その全ての責任は監督にあります。

だとしてもあの場面、ケンタに託す選択肢をとったとしても、もうひとつ道がありました。
もう一回、あの打たれる前でタイムを取ること。

今年の甲子園、大阪桐蔭対高岡商業戦。
昨年、仙台育英に9回二死から逆転負けを喫して春夏連覇を逃している。
それと同じシチュエーション。
勝ってはいますが、9回二死、この場面で、キャプテンの中川クンが自主的にタイムをとる。
これは西谷監督の指示ではありません。
あの悪夢のデジャヴをチーム全員で、共有し、乗り越えるためのタイム。
西谷監督も、「選手をたのもしく思えた。」と言っています。
いったん、間を取って、冷静になるためのタイム。


ケンタからユリアに代えないで、打たれなかったかもしれない方法。
ファールフライをとれなかったあの後に、タイムだった。
ツーアウトであること。
ツーストライクに追い込んでいること。
バッターは、ほおきさんの最強バッターであること。
かなりの打ち気であること。
この後は、ストライクはいらないこと、ボールをふってくれるであろうこと。
2点のリードがあるので大丈夫であること。

こちらにプラスの要素はたくさんあった。
あの場面でタイムを取るべきでした。
魔法を使うべきだった。

ただ、あの場面、みんなもそうでしょうが、私も早く楽になりたかった。早く勝ちたかった。
その、一瞬の油断、焦り。
ソフトボールの神様は見逃してくれませんでしたね。

あそこで、タイムをかけていたら、勝っていたかもしれない。

ここは、やはり監督のミスということになります。

あと一球で終わるという場面。
あと一球で終わったのはイーグルスでした。

ここが悔やまれる。

この身を焼かれるような教訓を、必ず次に活かします。
まずは、こんなピンチを事前につくらない努力を、つくってしまったら、それに対する対応策を考えていきます。
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