落下点。
打ったボールの落ちてくるところ。
これの見極めがなかなか難しい。
ロッテの岡田選手。
とんでもなく広い守備範囲をもっています。その秘訣はスタートの早さ。
投球コースと打者のスイングをみて、打つ前に動くこともあるそうです。
そこまでなれとはいいませんが、投球コースである程度の予測はできます。
その際に体重のかけ方を工夫しておく。
右打者に対してアウトコースだったら、左足にやや加重という風に。
ただし、構えたコースにいくとは限りません。
インコースにいってひっぱられるという場合もあります。
対策に完璧はないのです。
その岡田選手のブログにフライの取り方の練習法がありました。
うちの選手にぴったりです。
ワンバンドノック。
わざとワンバンでとります。
目の前でワンバンさせることで落下点を確認できることが利点です。
フライをとれない多くの場合は、落下点の前にですぎて、バンザイ状態でボールが後ろにいってしまうこと。
捕球地点より落下点が後ろになってしまうケースです。
捕球地点を後ろにして落下点を前になるように動く。
いい練習です。すぐに取り入れました。
それといろいろな動きのドリル。
ボールが右側後ろにいく場合、左側後ろ、前、左右などボールを使用せず、動きだけを数回繰り返す。
これを飽きない程度に繰り返し、体に叩き込む。
するとあらふしぎその状況のボール、たとえば左側後ろのボールがきたときに、前にやっているので自然とその動きができるようになる・・・そうです。
やってないよりは、やったほうがいいでしょう。ボールを使用しないので、いっぺんに大人数でできて効率もいい。
ノックの前にこのドリルを取り入れて、ワンバンドノック、そのあとノックと段階を踏むのがいいと思われます。
最近へたくそな選手の一人がメキメキ上手くなっています。
なにが原因か?いままでみそっかすレベルだったのに、捕れる様になってきたんです。
それがうれしいのでしょうね。どんどん早いボールが捕れる様になっていく。
うれしい。さらに高いレベルのボールを捕りたくなる。周りに認められる。
自信がつく。楽しい。
これこそがうまくなる最大の要素でしょう。たのしいこと。できると自分で思えること。
楽しくなければやってられません。楽しいからこそ、つらいことにも耐えられる。
おっ、こいつ成長したなと思わせてくれること。
コーチ冥利に尽きます。
招待いただきました関柴スポ少さん、会場準備及び大会開催の関係者の皆様方に感謝申し上げます。
ありがとうございました。
さて、ひさびさの優勝です。
下降気味だった打線が復調したこと、先制して気持ち展開ともに有利に進められたこと、ピッチャーが要所を締めて安定していたこと等が要因だと思われます。
とにかく試合を決める分水嶺でいい方向に水が流れました。
こうなると野球は、ソフトは面白いです。
とくに攻撃、ここでヒットが欲しいという場面でかなりの確率で一本出る。
ツーアウトからの失点は、相手チームの心理に大きなダメージを残します。
さらに、ノーヒットで1点をとれるチームは本当に強いチームだと思います。
四球やエラーがらみできちんと得点できること。
それが初回などの主導権争いをしている場合の先制点であればなおさら重要。
それができるというのはそつのないチームだということだと思います。
最近湿り気味の打線に火をつけたのは、8番バッターの楓太。
細い体で見るからにパワー不足ですが、体全体を使った、前の大きい豪快なスイングをします。
スイングスピードはそんなに速くはない。むしろ遅いですが、手打ちではないのでヘッドがきちんと遅れて出てきます。バットの軌道がきれいに描けています。
性格はイケイケタイプではなく、おっとりとしたやさしい性格。
感情もそんなに表に出しません。
そんな彼が打線に火をつけた。
主軸が打つのは当たり前ですが、下位打線に打たれると試合は傾きます。
アウトをとるべき票田で打たれると精神的なダメージも大きいし、下位がつながることで上位に回る。自然失点の機会が増えます。
彼の何が良かったか?
振りに迷いがありませんでした。思い切り振っていく。その姿勢が長打を打たせた。
第1試合のあの場面で、これはいけるぞ、今日はいくぞとチーム全体を勢いづけた。
その後の打席もボールを芯で捕らえていました。
線が細くて、打席に立つと生まれたての子鹿のようにしか見えませんが、そんな彼に打たれるとピッチャーはがっかりするでしょう。
試合終了後、最優秀選手を誰にするか?
監督が選出するのが慣例ですが、監督は選手全員で決めるようにと粋なはからいをしました。
選手の意志を尊重したいという意図だと思います。
みんなで考えれば、落ち着くべきところに落ち着くだろうという予想もあったと思います。
ひいきめでみても、この優勝は安定した投球で相手打線を封じ込めたエース航大によるところが大きいのは確か。そこにいくのかなぁと思っていたら、楓太を押す声が・・・
ええーいいのかぁと思いましたが、今日の試合を最初に勢いづけたのは確か。
航大が貢献しているのはあたりまえになりつつあるなか、今日は気をはいた楓太に取らしてやりたいという心情がみんなに働いたのでしょうか、MVPは楓太に決まりました。
航大も「えっ、俺じゃないの?」と思いつつ、今日は活躍した楓太をたたえていました。
たいして根に持たない。そういうところが、航大のいいところ。
これもチームプレイ。ほほえましいやりとりです。
かくして、大仏杯は優勝できました。
残すところ、あと数試合。
修正部分もまだまだあります。ということはまだまだ強くもなれるということ。
どんなドラマを見せてくれるでしょうか?
2年連続で兵庫県明石ウエスト。
連続で優勝するってどんだけすごいことか。
選手の層の厚さ、きちんとした育成、調子や体調の管理。
いかにチームマネジメントがしっかりしているか。
開会式で優勝旗返還がありました。
明石ウエストの2名。なんか雰囲気ありましたもん。すでに甲子園に出場する高校球児のような風貌。
こいつらできるな、と思わせる何か。
パッと見しかしていませんが、うちのチーム見たく子供じみていない。
試合になったら、試合状況を把握して自分の役割をきっちりやるんだろうなぁと思いました。
指導者の方も貫禄がある。
映画に出てくるような指導者でした。
どうやったらあんなチームになるのか考えましたが、やめました。
他のチームのいいところをまねするのはいいことですが、ないものねだりはできません。
今の状況で最大の努力をするのがわれわれの役目。
明日から練習再開。
眼前の大仏杯を戦うのみです。
この幕切れも野球の残酷さがでました。
サヨナラの場面、一死一三塁。守る市和歌山。
ベンチの指示は「ランナーの動きを見ながら対応する」。
サヨナラの三塁ランナーを返したら終わり。原則ボールバックだけど、打球によってはゲッツーもとれる。ものすごく判断が難しいし、それをすごいプレッシャーの中でやらなければいけない。
外野フライならタッチアップ。好返球を返さなくてはならない。
守備としては、緊張も高まりエラーの確率があがる場面です。
ドキドキの場面。
そこで起きました。
ボールはセカンドゴロ。
市和歌山の監督が守備はピカイチという堅守のセカンドへのゴロ。
セカンドはファーストに送球してしまった。
投げるときにサードランナーのスタートに気づいたそうです。
サヨナラ。
泣き崩れるセカンド。グラブの中でボールが弾んでしまって頭が真っ白になったそうです。
誰も攻められないでしょうが、本人が自分を攻めるでしょう。
一生懸命のプレーなのに、いい結果にならない勝負の残酷さ。
ここで、思い出しました。
10年位前の磐梯噴火記念大会。河東戦。回は終盤。守る永井野旭(美里イーグルの前身)。一死満塁。サヨナラの場面。
ゴロは考えることなくボールバックということを大声で確認。
討ち取ったあたりはセカンドゴロ。セカンド何を思ったか。余裕でファーストへ。
サヨナラ負け。
投げた本人は、よしアウトをとったぞとほっとしていましたが、そのあと事の重大さに気づいたようです。
そんな彼もだんだん成人式をむかえるでしょう。
事前に確認していても、一生懸命さゆえにか、頭の中が真っ白になり、普段ならやらないプレーをしてしまう。
どうすれば防げるか?
無意識下でも体が動くようにしておくしかないのではないのでしょうか?
北斗の拳でいう「無想転生」。
北斗神拳究極奥義ですよアレは。全員ができるものではない。一部の天才のみ。
凡人はどうすればいいか?
ありふれてあたりまえですが「声」しかないと思います。
全員のボールバックという声で、真っ白になってるやつをこの世に引き戻す。
甲子園の大歓声では届かないかもしれない。
アップアップのヤツにむかって届かないかもしれない。
ですが、チームメイトの声こそがひとすじの光明になりうると思います。
声で防げるエラーはある。
しかしその声は普段の練習から意識して出さないと出ないもの。
チームを救うプレーがあるように、チームを救う声もある。
そのあたり、特にキャッチャーを中心に鍛えなおしていきたいです。
昨日の高校野球。
茨城 藤代VS岐阜 大垣日大。
すごい試合でした。
だんだん流れが日大に傾いていくのがわかります。
しかもツーアウトとかツーストライクとか追い込まれた状況なのにぶんぶん振ってくる。
そこに投げちゃだめだーという高めのコースに投手の球が吸い込まれていく。
ああいう展開になぜなってしまうんでしょう。
止めようとしても止められない。
タイムをとるとかではその勢いは止められないかもしれません。
打たれようと思ってやっているわけではない。
でも、そこにいってしまう。
またその球をうまく打つんです、打つほうは。
後がないのに迷いがない。振り切ってきる。しかもそれが連続ヒット。
最後のとどめのライトスタンドに突き刺さった滞空時間の長いホームラン。
歓喜と悲鳴。
どうしてあんなドラマがおこるのか?
どこが伏線になっているかとか、終わってしまって結果からみればどうとでも言えます。
あとから反省してそういう場面を検証していくことも大事ですが、
問題はその時どうすればいいのか?
迷いなくやれといわれても迷うのが人というもの。
点数が開いて回も終盤になると、逆転を信じつつも心のどっかで「やばい負けそうだ。」と下を向く心があるでしょうに。
すごく惜しい試合で負けるというのはどうあっても悔いが残るはずです。
悔いが残るのであれば思い切りやるしか方法はないんじゃないでしょうか。
そう思えたからあんなにブンブン(大振りではなくさすがいい振り)おもいきり振りぬくことができるのでしょうね。
そんなふうに思わせるベンチの雰囲気。
参考にしたいと思います。
お盆休みに入ります。
今日も雨でできませんでした。
8/12-15まで休みです。
次回の練習は8/16 9:00から11:00。
8/17 関柴スポ少さんの大仏杯です。毎年のご招待ありがとうございます。
しっかり休みます。
メリハリも大事ですから
夏の高校野球始まりましたね。
連日熱戦が繰り広げられます。緒戦で春の選抜優勝の龍谷大平安が敗れる波乱。
春日部共栄、あえて先攻で責めたそうです。勝機は1回の表と読んだ訳です。
それが的中。春日部共栄も確かに強いですが、なにがあるかわからないのが甲子園であり、野球だということがまたわかりました。
絶対はない。限りなく100%に近づく努力と準備。
それが一瞬の迷いや不運で台無しになる不条理。
こわいスポーツです。
新聞をみていたら、紅獅子県大会がのっていました。植田東中が優勝。おめでとうございます。
ここ最近いいところまでいって最後に勝てない悔しい展開だったようですが、悲願の優勝。
1-0なんですが、その1点が本盗。
これは・・・
新聞を読む限り、振り逃げのランナーでなんとか三塁まで進み、捕手がランナーのリードがでかいのでけん制に三塁になげた隙をついてのホームスチール。
なんという度胸でしょう。そして捕手からすれば何たる不運。ランナーは投げたら走ると決めていたのでしょう。焦る場面ですから、送球も難しい。グランドも雨でぬかるんでいたようです。
一瞬のプレー。一生懸命やっている者どうしの一生懸命のプレー。
結果がいいほうに傾いたほうはバンザイですが、そうでないほうは・・・
一生懸命やってるほうが上手くいくとは限らないその不条理。
福島民報にも呆然とする守備側の顔がありました。
現場にいたわけでないので、過分に憶測が入ります。
どんな方法で入った1点でも、勝負を決めてしまう力があるということです。
その経験は全国の舞台で我がチームも思い知りました。
1点をとれないもどかしさ。味方をカバーできない悔しさ。
もう一度笑顔になれるように準備をしていくのみです。
スポ少に携わってなければ、こういう平穏な土日なんでしょうね。
釣りにでもいきたい気分ですけど、海は大荒れ。
たまにはいいけど、毎週こんなんじゃもてあまします。
練習や試合のない日々。
選手の皆さんはどうだったんでしょう。
全国大会をふりかえったり、
ああそういえば原稿用紙400字×2枚の作文を書いてもらうようにしました。
ほんとうに多くの人の支援をいただいての遠征。
ただ負けました、悔しかったです。だけでは、なんに成長もないし費用対効果もない。
結果や成果を目で確かめる大人の悪い癖だといわれようが、ここは何かを拾って成長してきたんだということを目に見える形で欲しいということが本音です。
負けはしましたが、どう感じて、どう思って、
そして大事なのがこの後どうしたいか、どうしていくか?
目標を持つものともたないものの違い。
それが日々の中でどんだけ大きな差になるか。
分度器の1度。
あれを100mいったときどんだけ差があるか。
こどものときに自分で気づく人は少ないでしょうが、ちょいちょい大人がけつをたたくことも大事でしょう。
これってなんでしょう?
やばい状況で、弱気にならず、強い気持ちであたっていくことだと思います。
では、強い気持ちとはなんでしょう?
思うに、自分を、仲間を信じていつもどおりプレーすることだと思います。
やばい状況にあっても、どうしよう、どうしようなどと浮き足立って冷静な判断ができなかったり、悪い結果ばかりをおそれて腕が縮み上がったりして、いつもどおりの力がだせない。
これこそ、弱い気持ちが生み出すマイナスの部分です。
ですが、人間やばい状況に追い込まれると、少なからず「やばいなぁ。」と思うはずです。
パニックになる人、冷静になる人、無心になる人、いろんな人がいると思います。
小学生の場合、だいたいはパニックになり、冷静な判断ができないことが多いです。
その状況に慣れていない。やばいやばいという気持ちが全ての感情を押し流す。
なにも考えられない。あせる。自然、体も動かない。いい結果にならない。
ある程度場数を踏めば度胸がついてきて、そんなことも少なくなりますが、これをはずせば負けとか土壇場の舞台ではそうもいきません。
気持ちの強さとは、自分に対して「俺はこれだけやってきたんだ。だから、大丈夫。」と開き直れることじゃないかと思います。自分を信じて、最高の力を出すんだと思えることが気持ちの強さだと思います。
それは、一朝一夕では身につきません。これだけやってきたと思うに足る毎日の練習の積み重ね。練習試合や公式戦での成功プレーの積み重ね。そうした小さな成功体験がミルフィーユにように折り重なって自信となり、自分を後押ししてくれる「強い気持ち」になるんだと思います。
ただ、どうあっても相手が強くて、どうにもならない場合もある。
そんなときこそ。開き直りです。どうしようどうしようなどとあわて吹かないで、俺はここまでしかできないけど、全力でやってやると思えること。自分を見失わないこと。結果を恐れないこと。
ゾウに立ち向かうアリ。自分より強い相手はごまんといます。その中で自分を出し切る覚悟をもてるか。それが強さ。
学年が低くても、実力が劣っていてもそういう気概のある選手を育てていきたいと思います。
やり切れていない、盛り上がっていない、達成感がない。
結果どうだった?と聞かれて「残念ながら負けました。」と話すと、
そりゃ残念だった。でも全国いっただけでいい経験になったからよかったよ。
とあたたかい言葉を頂戴します。
ただ、みなさん一瞬言葉に迷う。
まわりから見てもあまりにもあっけない敗戦。
もっといけると期待していたのになぁという思いに答えられなかった自責の念がそのモヤモヤをつくるのでしょうか?
そうはいっても、時計の針は戻せません。
こういう思いは、どっかで経験したような・・・
自分が高校野球の夏の予選。中学時代の野球の最後の試合のあと。駅伝の県大会。
大舞台で負けた後は、このモヤモヤの感じが残ります。
どちらかというと気持ち悪い部類の感じ。
素直に次にいこうと、切り替えができない。
気持ちの切り替えはなかなかうまくできないものです。
あのときこうしていたらと後悔してしまう。
気持ちがチーム全体で浮上していくような何かきっかけがほしい。
俺たちはやれるんだと思えるきっかけがすぐにも欲しい。
だから次の試合が待ち遠しいです。